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ミステリの祭典

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蟷螂の斧さんの登録情報
平均点:6.09点 書評数:1660件

プロフィール| 書評

No.1440 5点 テロリストの家
中山七里
(2021/06/29 19:36登録)
「BOOK」データベースより~『国際テロを担当する警視庁公安部のエリート刑事・幣原は、イスラム国関連の極秘捜査から突然外された。間もなく、息子の秀樹がテロリストに志願したとして逮捕された。妻や娘からは仕事のために息子を売ったと疑われ、組織や世間には身内から犯罪者を出したと非難される。公安刑事として正義を貫くか、父としてかけがえのない家族を守るか、幣原の選択とは―。衝撃の社会派長編ミステリー!』~

仕事優先の父親、その家族との断絶の物語。読み易いがミステリー度は薄い。途中のサプライズは、昨今かなり取り入られているパターン。


No.1439 6点 炎のなかの絵
ジョン・コリア
(2021/06/25 16:45登録)
①夢判断 9点 法月氏や阿刀田氏にオマージュ作品がある。青年がビルから落ちる夢。「奇妙な味」にピッタリの作品
②記念日の贈り物 7点 毒蛇を妻にプレゼント。ユーモア系
③ささやかな記念品 6点 ガラクタなんだけれどいわくのある物ばかり集める老人。ブラックユーモア
④ある湖の出来事 5点 妻が不明に。オチを具体的に書き過ぎ
⑤旧友 4点 死んだ妻が酒場にいる。そして妻が好きだった男も。ゴースト?
⑥マドモアゼル・キキ 6点 雌猫の復讐物語。人間だったら怖い
⑦スプリング熱 4点 腹話術用にスプリングを入れた人形を作ったが・・・
⑧クリスマスに帰る 8点 世界推理短編傑作集5(新版)で書評済
⑨ロマンスはすたれない 6点 倦怠期の二組の夫婦に起こった出来事とは?
⑩鋼鉄の猫 5点 可愛がっていたネズミが・・・
⑪カード占い 6点 占いに来た男には莫大な相続遺産が入ると出た・・・
⑫雨の土曜日 6点 娘が男を殺してしまった父親は・・・
⑬保険のかけ過 7点 お互いを愛しすぎる夫婦は食費を削っても保険に入ることに・・・
⑭ああ、大学 6点 大学をあきらめ賭博師になったが・・・
⑮死の天使 5点 夫は妻に毒キノコを・・・
⑯ギャヴィン・オリアリー 6点 ノミが人間の男のように行動。ユーモア系
⑰霧の季節 8点 双子の女性を騙し結婚するが・・・艶笑系
⑱死者の悪口を言うな 8点 医師は自宅の壁を直しただけなのに疑われる・・・
⑲炎の中の絵 5点 中世の人物が現れた。悪魔との契約?
⑳少女 4点 ロリコン系?


No.1438 5点 泣くなメルフィー
カトリーヌ・アルレー
(2021/06/20 20:04登録)
裏表紙より~『16歳も年下の男と結婚したメルフィーは50も半ばすぎて若い夫に恋人ができたことを知った。しかもその二人は彼女の財産をねらって、ひそかに殺害の計画をたてている。この事実を知ったメルフィーは逆に巧妙きわまる完全犯罪を立案して反撃に転じる……』~
女性同士の駆け引きなどがあり、読んでいてけしてつまらなくはないのですが・・・。ありふれた題材でそれなりのオチと言ったところですかね。


No.1437 7点 黄金の檻
カトリーヌ・アルレー
(2021/06/17 15:53登録)
成りすましの物語は予想した方向とは別の展開へ。これが第一サプライズでしたね。主人公にそれほどの下心や悪意がなかった点も好印象。悪女を描くのが巧い著者ですが、数少ない男性主人公かも。そして題名。なるほどね。


No.1436 5点 揺籠のアディポクル
市川憂人
(2021/06/08 17:13登録)
青春ものとして6点、ミステリーとしては4点といったところ。前半はまだるっこしい展開でしたが、プチサプライズが2回ほど用意されていたので、後半に期待!・・・。ところが真相は脱力系で好みではなかった。またご都合主義的なとことが多分にあり残念。


No.1435 7点 五つの時計―鮎川哲也短編傑作集〈1〉
鮎川哲也
(2021/06/08 17:06登録)
立風書房版にて拝読。東京創元社版と共通の5作品のみの評価
①五つの時計 9点 容疑者Aには訪問者Bの腕時計、A家の置き時計、そば屋の出前時刻、Aが洋品店を訪問した時刻、Bが聞いたラジオの放送時刻と完全なアリバイがあった・・・よく考えられ抜かれたトリック
②白い密室 6点 「THE密室」山前譲編で評価済み
③早春に死す 5点 犯人は東京駅付近の殺害時刻には、既に列車に乗っていた。発想は面白いがアリバイトリックの前提に無理があるのでは?
④薔薇荘殺人事件 7点 第一の殺人の推理は無理筋(苦笑)。プロットは非常にいい
⑤悪魔はここに 6点 ダイイングメッセージものにありがちな死ぬ前にこんなメッセージは無理というのが、本作にはなかった。ローマ字論者が肝で納得


No.1434 6点 乱歩の選んだベスト・ホラー
アンソロジー(国内編集者)
(2021/06/04 17:18登録)
①「猿の手」W・W・ジェイコブズ 8点 三つのお願いが叶うというが・・・不気味
②「猫の復讐」ブラム・ストーカー 5点 題名通りのお話でした(苦笑)
③「歩く疫病」E・F・ベンスン 5点 巨大なナメクジのような物が出現
④「樽工場の怪」コナン・ドイル 6点 二人が痕跡もなく行方不明となり、一人は骨を砕かれ死亡。犯人は?
⑤「ふさがれた窓」アンブローズ・ビアス 5点 最後の一行もの。伏線があれば効果的?
⑥「廃屋の霊魂」マーガレット・オリファント 4点 こちらも題名通り。医者は幽霊など信じないが・・・
⑦「ザント夫人と幽霊」ウィルキ―・コリンズ 6点 幽霊ものに恋愛を絡めた点が面白い
⑧「魔法の鏡」ジョージ・マクドナルド 8点 鏡の中に存在する姫を愛してしまった青年。こういったファンタジーは好きなんだなあ(笑)
⑨「災いを交換する店」ロード・ダンセイニ 5点 名作?らしい。これも題名通りなんだけれど
⑩「専売特許大統領」W・L・アルデン 5点 年に数十回狙撃されるという大統領。その正体は?。ホラーではなくユーモア系
⑪「蜘蛛」H・H・エーヴェルス 9点 狩久氏が子供のころ読んで妙に心に残っているという作品。アパートで連続して3人が首を吊った。そこに蜘蛛がいた。勇気ある青年がその部屋に住むが・・・
⑫「目羅博士」江戸川乱歩 3点 「『蜘蛛』という短篇から借りたものだが、全体の筋は私自身の考えによっている」とはありますが、どう見ても「翻案」ですね。


No.1433 5点 隣はシリアルキラー
中山七里
(2021/05/31 18:23登録)
裏表紙より~『神足の悩みは、深夜になると隣室から聞こえてくる不気味な物音。何かを切断しているような…もしかして死体?時を同じくして、近隣で女性と思われる死体の一部が発見されたという事件を知った神足は、隣人の徐が犯人なのではという疑いを持つ。そんなある日の深夜、隣室から何かを梱包するような音に続いて、徐が外出する音が聞こえた。気になった神足はそのあとをつけるが―。』~
主人公にはある秘密があり警察に匿名でしか電話できなない。警察も中々動いてくれない。やがて主人公の想い人が狙われる。お得意のどんでん返しの切れ味はなかった。


No.1432 6点 毒島刑事最後の事件
中山七里
(2021/05/28 16:19登録)
裏表紙より~『刑事・毒島は警視庁随一の検挙率を誇るが、出世には興味がない。犯人を追うことに何よりも生きがいを覚え、仲間内では一を話せば十を返す能弁で煙たがられている。そんな異色の名刑事が、今日も巧みな心理戦で犯人を追い詰める。大手町の連続殺人、出版社の連続爆破、女性を狙った硫酸攻撃……。捜査の中で見え隠れする<教授>とは一体何者なのか?かつてない強敵との勝負の行方は――。手に汗握るノンストップミステリ!』~
4つの事件が発生し犯人は逮捕される。しかし、その背後に「教授」と名乗る人物が見え隠れする。証拠もなく殺人教唆の罪で逮捕できるのか?。刑事毒島には犯人を自白させるしか手段がない。彼の毒舌は調書にそのまま書けない(笑)。


No.1431 6点 満願
米澤穂信
(2021/05/26 17:26登録)
①夜警 7点 殉職し勇敢な警官といわれたが・・・彼の心のうちは?反転が心地よい
②死人宿 7点 自殺の名所と言われる温泉の脱衣所に遺書が・・・その持ち主は?アンチミステリー的
③柘榴 4点 よくある題材だが本作は気色が悪かった。何故だろうと考えたところ、父親が受け入れ難い人物。そんな父親に〇が?といったところ
④万灯 6点 やや引っ張りすぎの感。アイデアはいいのだから、もっとインパクトのあるオチになったと思う。短編らしい切れの問題か?
⑤関守 8点 ライターは都市伝説にならないかと峠の4件の事故を追う・・・峠のお婆さんがいい味
⑥満願 6点 うーん、期待しただけに・・・といったところ。家宝に対する気持ちなど理解できないからなあ


No.1430 6点 狩久探偵小説選
狩久
(2021/05/23 15:18登録)
①見えない足跡 4点 王道の足跡密室。ドジな証言をしてしまい・・・
②呼ぶと逃げる犬 4点 密室ですが、現実味がないというよりそんな手数をかける必要性はない(苦笑)
③たんぽぽ物語 3点 ダイイングメッセージもの。脱力系
④虎よ、虎よ、爛爛と――一〇一番目の密室 5点 犯人が密室の中、被害者が密室の外というアイデアは買いますが、ごちゃごちゃし過ぎ
⑤落石 9点 右腕をレールの上に載せ、にっと微笑んだ女。上記①~④のシリーズものと作風がまったく違いインパクトがあった。動機、トリックとも申し分ない
⑥氷山 7点 毒殺トリックはオリジナルとのことで+1点。日記が3冊あるのがユニーク
⑦ひまつぶし 5点 未亡人が黒ずくめの強盗に襲われ眠り薬を飲まされる。艶笑譚
⑧すとりっぷと・まい・しん 7点 結核でベッドに伏せたままでの殺人を思いつく。乱歩氏が題名の「っ」は不要と言った。著者は薬品名ではない。文中でストレプトマイシンと書いているのだから・・・が面白い
⑨山女魚 6点 密室、ホラー、笑い話がミックスされ、それぞれ面白いが今一つパンチ不足の感
⑩佐渡冗話 6点 船上でスリが毒殺され、犯人らしき男は海の中へ・・・
⑪恋囚 6点 近親相姦、一夫多妻もいとわずとする家庭教師は夫人に・・・
⑫訣別――第二のラヴ・レター 5点 著者狩久の元恋人は⑤の「落石」を読み、それが自分に宛てた暗号と気付き彼に会いに来たと言う・・・
⑬共犯者 7点 密室殺人は共犯ではなく単独犯。題名の意味は?


No.1429 6点 超・殺人事件―推理作家の苦悩
東野圭吾
(2021/05/22 14:44登録)
①超税金対策殺人事件 4点 オチを期待したけど・・・
②超理系殺人事件 5点 「この小説が肌に合わない方は飛ばし読みしてください。」なるほど当てはまります(苦笑)
③超犯人当て小説殺人事件(問題篇・解決篇) 7点 作家は短篇の犯人当てを編集者に課した。その意図は・・・本格っぽい展開
④超高齢化社会殺人事件 6点 作家の高齢化が進み、その結果こういうことになってしまう?
⑤超予告小説殺人事件 6点 犯人は見え見えだが、ラストの落としどころはいい
⑥超長編小説殺人事件 7点 いかに長篇にするかの知恵比べ。これは笑えた
⑦魔風館殺人事件(超最終回・ラスト五枚) 8点 ショートショートらしい。単純明快
⑧超読書機械殺人事件 6点 アイデアは面白い。真面目腐った教訓みたいなものは不要だったかな(笑)


No.1428 7点 アブナー伯父の事件簿
M・D・ポースト
(2021/05/18 17:26登録)
①天の使い 5点 聖書の言葉が主題?
②悪魔の道具 7点 エメラルドの紛失。いい話系
③私刑 6点 牛泥棒を縛り首にしようとする牛飼いたちにアブナー伯父は賛成するが・・・
④地の掟 5点 内側から施錠の部屋から金貨が紛失。魔女の仕業?
⑤不可抗力 7点 ナイフ投げでの事故?または故意か?アブナー伯父の推理
⑥ナボテの葡萄園 8点 射殺された人物は、実はその前に毒殺されていた・・・これぞ古典というような作品
⑦海賊の宝物 8点 20年ぶりに兄が帰ってきた。相続済みの弟は面白くない・・・トリック、オチともGood
⑧養女 7点 弟は兄の養女が欲しい。この時代だから思いつくトリックで前代未聞(笑)
⑨藁人形 9点 相続がらみの殺人。容疑者は目の不自由な老人と弁護士。これは盲点でした
⑩偶然の恩恵 5点 偶然は神の摂理であり正しき者に味方する。なるほど
⑪悪魔の足跡 5点 森の中で発見した悪魔の足跡とは?
⑫アベルの血 7点 アリバイ工作を見抜く
⑬闇夜の光 4点 パターンが⑪と類似
⑭〈ヒルハウス〉の謎 8点 強盗殺人事件。4人の容疑者。思わぬ結末へ


No.1427 5点 犯罪乱歩幻想
三津田信三
(2021/05/15 17:12登録)
歌野晶午氏の「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」とのオマージュ競演は②③⑤、さて、軍配は?
①屋根裏の同居者 4点 同居者の正体、動機はまあまあ。しかし日めくりカレンダーの謎はそっち系かい
②赤過ぎる部屋 6点 衝動殺人者の告白。部屋に入った時にはどうだったの?との疑問は残る
③G坂の殺人事件 5点 物理的トリックはプロバビリティの犯罪?さてどうなんでしょう
④夢遊病者の手 7点 夢遊病者の告白。その後のどんでん返しは著者らしいテイスト(ホラー系)とのこと。乱歩愛が感じられる作品
⑤魔鏡と旅する男 5点 鏡に映る自分が別の動きをする?この真相はうーんどうなんだろう
以上が乱歩氏へのオマージュ作品
⑥骸骨坊主の話 6点 「リング」へのトリビュート。でも怖くはなかった(笑)
⑦影が来る 5点 ドッペルゲンガー現象。その原因は?


No.1426 5点 レディに捧げる殺人物語
フランシス・アイルズ
(2021/05/12 17:09登録)
裏表紙より~『リナ・アスガースは、八年近くも夫と暮らしてから、やっと自分が殺人者と結婚したことをさとった……ショッキングな書き出しで始まる本書は、妻を愛し、歓心を得ようとしながら、妻の心とはうらはらな言動をする異常性格の夫に献身的につくす健気な女の不可解な性と、その内心の葛藤を描いて新生面を切り開いた犯罪心理畢生の大作。』~

「エラリー・クイーンの黄金の20(長編10)」とのことで拝読。競馬の資金を妻から引き出そうとする男。それをなんだかんだ都合の良い方に考え許してしまう妻。その心理は到底理解不能。よって感情移入が出来ず、イライラが募るばかりの読書でした(苦笑)。ある読者の方が「愛しすぎ症候群」と評していたのが妙を得ているような。なんとも救いようのない二人の物語でした。

①1866 「ルルージュ事件」 エミール・ガボリオー 7点
②1868 「月長石」 ウィルキー・コリンズ 7点
③1878 「リーヴェンワース事件」 アンナ・キャザリン・グリーン 6点
④1887 「緋色の研究」 アーサー・コナン・ドイル 5点
⑤1913 「トレント最後の事件」 E・C・ベントリー 9点
⑥1920 「樽」 F・W・クロフツ 6点
⑦1925 「アクロイド殺し」 アガサ・クリスティー 10点
⑧1926 「ベンスン殺人事件」 S・S・ヴァン・ダイン 5点
⑨1930 「マルタの鷹」 ダシール・ハメット 7点
⑩1932 「レディに捧げる殺人物語」 フランシス・アイルズ 5点


No.1425 5点 ベンスン殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2021/05/09 15:46登録)
「エラリー・クイーンの黄金の20(長編10)」とのことで拝読。心理的推理を強調し過ぎです(笑)。5分で犯人が判ったと言わしめたものは、心理的推理とは言い難いですね。結局、現場の状況の分析からの推理に他ならないわけですから。特に身長などの分析や犯人像などは・・・。まあ、美術の例(誰が作者か?)での心理的推理は分かりやすかったのですが、それが事件にすべて当てはまるわけでもないし・・・。5人以上の容疑者を一人一人潰していく読書は疲れました。


No.1424 9点 クリスマス・プレゼント
ジェフリー・ディーヴァー
(2021/05/07 18:06登録)
どんでん返しの連続
①ジョナサンがいない 9点 題名にしてやられました。巧い
②ウィークエンダー 6点 強盗と人質との攻防が楽しめる
③サービス料として 8点 夫が幽霊の真似をして妻を精神異常者にしようとたくらんでいるらしい。その相談を受けたセラピストは・・・
④ビューティフル 5点 スーパーモデルがストーカー被害に・・・
⑤身代わり 8点 人妻は前科のあるという男に夫殺しを依頼するが・・・
⑥見解 7点 犯人を目撃しているはずの人物は見ていないと主張する。何故?
⑦三角関係 10点 注意深く読んで一点おやっ?と思った。やはりそれが伏線だった(笑)。完敗です
⑧この世はすべてひとつの舞台 7点 復讐もの。シェークスピアが登場。当然お芝居はうまい
⑨釣り日和 8点 家ではいいパパ。でもストレス発散のため釣りに行くのが唯一の愉しみ・・・ブラック!!
⑩ノクターン 7点 バイオリンを奪った少年。いい話系でホッとする
⑪被包含犯罪 8点 検事は証人全員を買収している殺人者を有罪にできるのか?
⑫宛名のないカード 6点 妻の浮気を疑う夫はやがて殺意を・・・
⑬クリスマスプレゼント 9点 母親が行方不明。娘は母と離婚している父親を呼ぶ。二人がよりを戻してけれればと願うが・・・物語自体がツイストしている
⑭超越した愛 8点 男は彼女との愛について友に語る。それは超越した愛なのか?!
⑮パインクリートの未亡人 6点 会社を引き継いだ未亡人に男が近寄ってきた・・・
⑯ひざまずく兵士 8点 箱入り娘がストーカーされた。娘の父親は殺意を抱くのだが・・・


No.1423 7点 世界推理短編傑作集5【新版】
アンソロジー(国内編集者)
(2021/05/05 11:23登録)
①「ボーダー・ライン事件」マージェリー・アリンガム 5点 世界短編傑作集3で書評済
②「好打」E・C・ベントリー 5点 ゴルフ場で変死体。落雷とされたが・・・
③「いかさま賭博」レスリー・チャーテリス 6点 いかさまポーカーの勝負。セイントがやはり上手?
④「クリスマスに帰る」ジョン・コリアー 8点 妻を殺害。ショートショートらしいオチ
⑤「爪」ウィリアム・アイリッシュ 8点 マネキンさん今晩は―コーネル・ウールリッチ傑作短篇集〈4〉で書評済
⑥「ある殺人者の肖像」パトリック・クェンティン 9点 昔、友人の父親が自殺。今思えば・・・。モチーフは「わが子は殺人者」に繋がっている
⑦「十五人の殺人者たち」ベン・ヘクト 8点 医者の告白。ミステリーの逆ヴァージョンで珍しい作品
⑧「危険な連中」フレデリック・ブラウン 7点 「さあ、気ちがいになりなさい」(ぶっそうなやつら)で書評済
⑨「証拠のかわりに」レックス・スタウト 5点 プロットは分りやすい。語り口を楽しむ作品
⑩「妖魔の森の家」ジョン・ディクスン・カー 9点 「妖魔の森の家」で書評済
⑪「悪夢」デイヴィッド・C・クック 4点 一人で夫を待つ妻の恐怖。オチはありません(苦笑)


No.1422 7点 世界推理短編傑作集4【新版】
アンソロジー(国内編集者)
(2021/05/02 19:05登録)
①「オッターモール氏の手」トマス・バーク 8点 この時代(1929)サイコパスという概念はなかったはず。動機のない殺人を不気味に演出している
②「信・望・愛」アーヴィン・S・コップ  8点 脱走犯3人の運命は?皮肉に満ちている
③「密室の行者」ロナルド・ノックス 8点 「世界短編傑作集3」(旧版)で書評済
④「スペードという男」ダシール・ハメット 6点 謎解きとはビックリ(笑)。ただ、犯人の工作(マークなど)はちょっぴりあざとい感じがする
⑤「二壜のソース」ロード・ダンセイニ 7点 「世界短編傑作集3」(旧版)で書評済
⑥「銀の仮面」ヒュー・ウォルポール 7点 他人の生活の中に侵入してくる不気味さ
⑦「疑惑」ドロシー・L・セイヤーズ 5点 新しい家政婦は毒殺魔?王道です(苦笑)
⑧「いかれたお茶会の冒険」エラリー・クイーン 5点 著者のお気に入りらしい。クイーンによる演出は余計だったかなあ
⑨「黄色いなめくじ」H・C・ベイリー 5点 子供を絡めた点がいただけない


No.1421 6点 世界推理短編傑作集2【新版】
アンソロジー(国内編集者)
(2021/04/30 18:19登録)
8点、9点ものがないのが寂しい。
①「放心家組合」ロバート・バー 5点 「奇妙な味」との謳い文句ですが、そのイメージとは違うような。詐欺グループと自惚れ探偵の騙し合いのような話。高評価のようですが、どこがいいのか分かりません
②「奇妙な跡」バルドゥイン・グロラー 5点 探偵の切れ味なんでしょう。古典の評価は難しい
③「奇妙な足音」G・K・チェスタトン 5点 「ブラウン神父の童心」で書評済
④「赤い絹の肩かけ」モーリス・ルブラン 7点 ルパンシリーズを代表する短篇とのこと。ルパンものの短篇はまったく未読なので新鮮でした
⑤「オスカー・ブロズキー事件」オースチン・フリーマン 6点 倒叙小説の嚆矢とのこと。当時としては科学的分析が特徴ですね
⑥「ギルバート・マレル卿の絵」V・L・ホワイトチャーチ 5点 貨車の真ん中の一両が消える。まあ子供騙しのような
⑦「ブルックベンド荘の悲劇」アーネスト・ブラマ 6点 有名物理トリックのお手本
⑧「ズームドルフ事件」M・D・ポースト 7点 こちらも有名物理トリックのお手本
⑨「急行列車内の謎」F・W・クロフツ 4点 列車内の密室。このトリックはよくわからん

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