測量ボ-イさんの登録情報 | |
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平均点:6.25点 | 書評数:624件 |
No.244 | 7点 | 宛先不明 鮎川哲也 |
(2010/07/07 18:17登録) この作品の書評をアップしていなかったことに最近気づき ました。 電報を用いた氏得意のアリバイトリックでなるほどなかな かよく考えられています。 これで氏の長編作品はグランドスラム(全部書評した)かも。 |
No.243 | 6点 | 赤い館の秘密 A・A・ミルン |
(2010/07/07 18:14登録) 童話作家として有名な作者が結唯一書いた推理小説ですが、 有名古典作品です。 驚天動地のトリック、意外性、どんでん返しがある訳では ありませんが、普通に楽しめるミステリかと思います。 |
No.242 | 6点 | 四〇九号室の患者 綾辻行人 |
(2010/07/04 20:16登録) この作品、まだこのサイトで未収録だったのですね。 僕が読んだのは10年ほど前ですが、著者がデビュ-前まだ アマチュア時代に書かれた作品だそうです。 長編というより中篇に近いボリュ-ムで一気に読めます。 内容はいわゆるひとつの(?)叙述トリックですが、アンフ ェア感はなく、万人に楽しめるのでは思います。 すれっからしの方にはもの足りないかも知れませんが、ミス テリ初心者には特にお薦め。 |
No.241 | 7点 | 湖底のまつり 泡坂妻夫 |
(2010/06/27 10:13登録) 泡坂氏独特の騙し絵の世界ですが、楽しめました。 トリック自体は前例もあるし、無理のある部分もありますが、 見せ方が巧く納得させられてしまいます。 読後満足度として水準以上の評価に。 |
No.240 | 5点 | パーフェクト・ブルー 宮部みゆき |
(2010/06/22 17:54登録) 今をときめく流行作家でありながら、これまで縁のなかった 氏の作品をはじめて読みました。 結果はまあ平凡な印象です。長編デビュ-作にもかかわら ず、本格色が少なく社会派色が強いですね(やはり流行作 家は僕と相性悪いのか・・)。 まあこれに懲りず、いつかまた氏の作品にトライしてみよう と思った次第です。 |
No.239 | 6点 | 一本の鉛 佐野洋 |
(2010/06/17 20:03登録) 氏の作品を初めて読みました。結論として、まずまずという ところでしょうか。 メイントリックはひとひねりあるもののありきたりで(人に よってはアンフェアという声があるかも)、密室トリックは この僕でさえ大体想像つきましたが、論理の破綻はなく、全 体的なまとまりはあると思います。 章毎に日時を記入する手法、古めかしいですが何となくいい ですね。クイ-ンやヴァンダインの古典作品によくあるので すが、現在よくある時制を用いた叙述トリックにやられる心 配がないですからね(苦笑)。 |
No.238 | 6点 | 本格推理④殺意を継ぐ者たち アンソロジー(国内編集者) |
(2010/06/12 15:29登録) 鮎哲氏アンソロジ-の短編とあって読んでみましたが、突出 した快作はなく平凡な印象でした。 |
No.237 | 5点 | 華やかな死体 佐賀潜 |
(2010/06/12 15:26登録) 前回書評を書いた「大いなる幻影」と同時に乱歩章を受賞 した法廷ミステリ。 事件の発生から容疑者の逮捕、勾留、起訴、公判、判決ま でが描かれ、刑法の勉強(僕は工学部出身なので)にはな りますかね。 但しこういうミステリが好みでない人にとっては、単調に 感じられて楽しめないかも。 評価はまず水準(6点)の評価はできますが、やはり 僕が定義する「本格ミステリ」は思えないので、マイナス 1点。 |
No.236 | 7点 | 大いなる幻影 戸川昌子 |
(2010/06/04 20:21登録) 50年近く前の乱歩賞受賞作品。女性専用アパ-ト内で起こる 事件を扱うので、登場人物の殆どが女性です。そこで自身が 女性でもある作者は、登場人物の心理描写を巧みに描いてい るのがこの作品の特色です。 トリックはありきたりですが、意外な真相の演出には一役か っています。 不満点といえば、読者が真相を推理で100点満点の答えを出 すにはややデ-タ不足の感があることくらいですが、まずは 水準以上の力作だと思います。 |
No.235 | 6点 | Another 綾辻行人 |
(2010/05/30 18:05登録) 本格推理+ホラ-趣向の作品。でも僕にとっては後者の印象 が強かったですね。 頁数の割には短期間で読めましたが、怪奇現象に対する解決 (というか説明)がない部分が多いのが不満点でした。 でもホラ-で割り切っている人はそういう不安点を持たない のでしょうね。 (ここからネタばれ) 本格推理として評価すると、この作品はある主要登場人物の 1人2役を看破できるか?という事につきるでしょう(僕は 見抜けませんでしたが)。 その点の伏線の張り方や見せ方はさすがと思わせましたが、 この点だけの謎解きに、いかんせん頁数多すぎは否めません。 |
No.234 | 6点 | トレント最後の事件 E・C・ベントリー |
(2010/05/19 20:56登録) トリックは確かにありきたりで古めかしいですが、書かれた 時代を考慮すれば、やむを得ませんね。 何といっても黄金時代の直前の作品ですから。 最後のドンデン返しはミステリ初心者には新鮮かも。 |
No.233 | 8点 | 鉄道ミステリー傑作選 無人踏切 アンソロジー(国内編集者) |
(2010/05/18 21:03登録) 発刊当時に読んだ、鮎哲氏のアンソロジ-ということも あり、僕のお気に入りの短編集。過去何度となく再読し ています。 お勧め作品は、 ・雷鳥九号殺人事件(西村京太郎) トラベルミステリには違いないですが、氏の作品の一般的 イメ-ジで読むと、いい意味裏切られる力作。 本格色が強く、僕好みのトリックです。 ・やけた線路の上の死体(有栖川有栖) 氏の実質的デビュ-作。江神シリ-ズ(学生アリス)ファ ンには必読の作品。 ・親友B駅から来た男(秦和之) なかなかの出来栄えである論理ミステリ-。最後の皮肉な 結末も一捻り利いています。 総合評価では7点程度が妥当ですが、思い入れがある分、 プラス1点。 |
No.232 | 5点 | 新幹線殺人事件 森村誠一 |
(2010/05/18 20:56登録) 僕が推理小説を読み始めたとき読破した作品のひとつ。 謎の設定の魅力の割りに、解決が平凡だった印象が残り ます。個人的には「高層の死角」の方が良かったです。 |
No.231 | 4点 | どちらかが彼女を殺した 東野圭吾 |
(2010/05/11 20:48登録) あえて趣向でそうしたとはいえ、この結論はちょっと・・・ いかがなものかと思います。 |
No.230 | 7点 | 白の恐怖 鮎川哲也 |
(2010/05/05 10:23登録) 書評サイトでの評判は決して芳しくないですが、僕にとっては 十分満足できた作品です。 遺産相続を巡る連続殺人を扱いますが、あくまで本格。サスペ ンス性も高いです。探偵役が(鬼貫警部ではなく)星影竜三な ので、「りら荘」にちょっと雰囲気は似ていますかね。 でも水準以上の良作だと思います。 ※余談 氏の長編で、僕が唯一未読だった作品です。地元の図書館にも やはりなく、今回他市ル-トでようやく手に入れました。 長い間絶版状態で、氏の著作で最も入手しにくいものと思わ れるのが今まで未読だった理由です。 手に入れた本は昭和37年製本、氏の若かりし(40台前半位?) 何と眼鏡をかけていない写真がお目にかかれます。 カバ-はセロハンテ-プで補強されてボロボロですが、これは 貴重な本です(1万円出してでも買いたい!)。 |
No.229 | 6点 | 陽気な容疑者たち 天藤真 |
(2010/05/02 09:08登録) 名作「大誘拐」で有名な著者の(おそらく)デビュ-作。 本編も嫌味のないユ-モアで満ち溢れ、楽しく読める一品 です。 ただ密室トリックの解決はやや不満でしょうか?けれども ラストは無難に締めくくれていると思います。 |
No.228 | 6点 | 追いし者 追われし者 氷川透 |
(2010/04/24 16:56登録) 短時間でサクっと読めます。 内容的にはまずまず及第点レベルかと思います。 (以下少々ネタばれ) 採点6点or7点で迷いますが、この記述(というか、 この騙し方)を行う必然性に?の部分があったので、 採点は前者で。 純粋な論理ミステリの多い氏の著作では、珍しく叙述 トリック系でした。 |
No.227 | 6点 | 能面殺人事件 高木彬光 |
(2010/04/21 20:17登録) 古の巨匠、長編第二弾。しかしながらこのサイトをはじめ、 一般的評判は決して芳しくありません。 確かに密室トリック等、解決に不満な部分(判りにくい)が ありますが、全体の雰囲気として何か許せてしまう、僕にと ってはそんな作品です。 でも氏の名作「人形・・」「刺青・・」には遠く及ばない事 は事実です。 採点は5点レベルも、雰囲気の良さを加味して1点プラス。 海外古典作品のネタばらしも決して良いものではありません が、書かれた時代も考慮して減点の対象とはしませんでした。 |
No.226 | 7点 | 時の娘 ジョセフィン・テイ |
(2010/04/15 20:56登録) 怪我で入院する羽目になった探偵役の主人公が、入院中に 歴史上の謎に対して独自の解釈を試みる作品。そう、「安楽 椅子探偵」ならぬ「寝台探偵」のさきがけ的作品です。 この作品に触発されて、同様の趣向で書かれた日本国内の有 名作もあり、その影響力は大きいです。 会話が主体ということもあり、海外作品にしては文章も読み 易かったです(訳者は「弁護側の証人」で有名な小泉喜美子 氏)。 僕自身世界史にはそう詳しくないのですが、15~16世紀の 英国王室史を知る良いきっかけとなり、勉強になりました。 表紙の肖像画に何となく(何となくですけど)惹かれて手 にとり読んでみたのは主人公と同じです。でも、楽しめま した。 |
No.225 | 6点 | 幽霊刑事 有栖川有栖 |
(2010/04/09 22:00登録) 無念の死を遂げた刑事が幽霊となって現われて、事件の謎を 解く・・・着想はユニ-クな作品。でも氏の作品にしては本 格色は薄いです。 一番「なるほど」と思わされたのは、犯人の勘違いに至る論 理(これ以上はネタばれになるので言いません)でした。 |