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ミステリの祭典

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mozartさんの登録情報
平均点:6.08点 書評数:222件

プロフィール| 書評

No.122 7点 碆霊の如き祀るもの
三津田信三
(2018/08/03 10:07登録)
久々の刀城言耶シリーズ長編で、大いに期待して読みました。過去作と比べて迫力不足の感は否めませんが、ページが残り少なくなってからの七十項目におよぶ謎の羅列とか、くどいほど謎解きを試行錯誤で繰り返しながら真相に迫っていくシーンなどは、本シリーズの「伝統」はしっかり守られていると思います。
祖父江偲については、好みが分かれるところでしょうが(世の中には偲ファンもいるのでしょうが)、今作では本筋での絡みが(一点を除けば)言耶との「掛け合い」のみだったので自分としてはまぁ許容範囲内でした。


No.121 8点 屍人荘の殺人
今村昌弘
(2018/07/23 13:11登録)
読み始めからぐいぐい引き込まれて久々に一気読みしました。鮎川哲也賞選考委員全員が推した傑作というのもうなずけます。第2の殺人で何でそこまでするかという犯人の動機(ホワイダニット)についても「本格」作品としては十分許容できる範囲だと思います。ただ、個人的には探偵役のキャラ設定(「青春ミステリー」的味付け?)がちょっとアレでしたが。


No.120 5点 探偵さえいなければ
東川篤哉
(2018/01/29 17:14登録)
久々の烏賊川市シリーズということで期待が大きかったのですが、短編集だったせいか、レギュラーメンバー間のやりとりも少なく、「本格度」も「ユーモア度」もちょっと薄味だったかな、という印象です。同シリーズでは、できれば長編を読みたいところです。


No.119 3点 名探偵の証明
市川哲也
(2018/01/16 14:34登録)
これは何とも・・・。「ミステリー」としての出来もさることながら、後味の悪い結末に持って行くこじつけのような動機付けとか。自分にはちょっと残念な印象ばかり残りました。


No.118 5点 危険なビーナス
東野圭吾
(2017/08/17 11:15登録)
図書館で予約していたのですが、すっかり忘れた頃に貸し出し可能の連絡があって早速ゲットし、例によってすんなり読了。読みやすさは相変わらずです。色々伏線が敷かれていて最後の方でことごとく回収されていく、というパターンは同じ著者の「夢幻花」に通じるものがありますが、全体としてはかなり軽く感じました(楓のキャラ設定によるところが大きいかも知れませんが)。これはこれで悪くないのですが、「没落しつつある名家」の遺産相続問題や複雑に入り組んだ癖のある親族の存在等から、某作家の世界を著者らしくひねった展開を期待して読んでいたのでちょっと肩すかしを食らってしまいました。


No.117 5点 黒面の狐
三津田信三
(2016/11/29 10:29登録)
戦前から戦後にかけての炭坑関連の記述については、「幽女の~」の蘊蓄に比べるとそれほどくどくなく、比較的読みやすかったと思います。ただ、最後の「多重解決&棄却」は、やや「言耶シリーズの劣化版」の感が・・・。トリックもちょっとご都合主義ぎみだったし。肝心のフーダニットもひとひねりがあったとはいえ、その破壊力はイマイチでした。
とはいえ、久々に「言耶テイスト」を味わうことができたのも事実で、次作では是非とも「首無」を凌ぐような言耶ワールドを(もちろん言耶の「~の如き」シリーズで)現出してもらいたいものです。


No.116 4点 ラプラスの魔女
東野圭吾
(2016/11/18 18:22登録)
相変わらず読ませ上手であることは確かです。ただ、いつものような、読者の感情に直に訴えかけてくる「あざとさ」はちょっと希薄でした。その割に、「全てを予測することのできる『超常者』であったとしても(上から目線?であったとしても)この世に無駄な個体などない」、というテーマが何とも薄っぺらく感じるのは、やはり設定に現実味がないせいでしょうか。
それにしても青江教授、地球環境学の講義をするということは「理系」だと思うのだけど、「ナビエ-ストークス」を知らなかったとは・・・(汗)。


No.115 7点 鍵の掛かった男
有栖川有栖
(2016/02/08 17:27登録)
これまで読んだ作家アリス+火村のシリーズの中では、質・量ともにずっしりとした内容で、読後感もそれほど悪くなく十分楽しめました。アリスがじわじわと梨田の過去と正体(?)に肉薄していくあたりは、関係者への聞き込みが中心の「捜査」で、ちょっと社会派ミステリー風でしたが、火村が登場して来てからは、天才探偵によるジグソーパズルのピースをしかるべき場所にはめ込んでいくという「通常の」本格ミステリーになっており、ある意味「二度」美味しい作品と言えるかも。


No.114 5点 猫柳十一弦の失敗
北山猛邦
(2016/01/08 20:58登録)
行書体(?)で書かれた出だしの「稲木村縁起」と「龍姫拷問三景屏風」から、よっぽどおどろおどろしい話になるのかと身構えて読み始めたのですが、結構ライトな内容でちょっと肩すかしを食らった感じでした。ただ、十一弦とクンクンの雰囲気や、この作者らしい「力技」の仕掛けもあったりして、そこそこ楽しめました。


No.113 6点 人魚の眠る家
東野圭吾
(2015/12/31 20:59登録)
結構重いテーマだったわりには読後感がそれほど暗くならなかったのは、最後の方で「傍目には狂った母親」が実は一番真剣に娘の死と向き合っていたのだと思えたせいかも知れなせん。読み返してもじわじわと感動する作品だと思います。


No.112 7点 さよなら神様
麻耶雄嵩
(2015/12/09 13:41登録)
「犯人は○×だよ」から始まるパターンにようやく慣れてきたと思ったら「バレンタイン昔語り」の仕掛けで度肝を抜かれました。しかも真犯人が・・・。前作の「神様ゲーム」は未読なのでこちらも読んでみたいと思います。


No.111 8点 オルゴーリェンヌ
北山猛邦
(2015/11/27 19:12登録)
前作「少年検閲官」ではその世界観にちょっとなじめなかったせいか、余り楽しめなかったけれど、本作はハウダニット、フーダニットとも著者の面目躍如といったところで、文句なく楽しめました。もう一度前作を読み返してみようと思います。


No.110 5点 化石少女
麻耶雄嵩
(2015/11/27 19:07登録)
各話ともまりあ先輩の独断と偏見に基づく「迷」推理が開陳され、それはそれで一応の説明はつくのだけど、すっきりしない形で話が進むので、最後にどうオチがつくのかと思っていたら、こういう形で来るとは……。著者が著者なので、一見ラノベ風でも何か仕掛けがあるに違いない、とは思っていましたが。


No.109 5点 探偵部への挑戦状 放課後はミステリーとともに2
東川篤哉
(2015/09/26 16:27登録)
本格テイストは薄味ですがすらすら読めました。作者のギャグ感は結構自分のような「高齢者」向きなのかな、と。涼とうるるの「対決」もなかなか面白かったけど、もうひとひねりあっても良かったと思いました(特に二度目)。


No.108 7点 ミステリー・アリーナ
深水黎一郎
(2015/09/26 16:18登録)
よくこれだけ何通りかの解に向けた伏線(?)を仕込んだな~と率直に感心しました。最後の方はちょっと脱力気味でしたが・・・。
どうでも良いことですが、「アーッ!」ではなく「アッー!」ではないかと。


No.107 6点 どちらかが彼女を殺した
東野圭吾
(2015/09/10 14:31登録)
確かに犯人を特定する決め手にやや難があるのは事実ですが、こうした作品でも最後まで一気に読ませる作者の才能には率直に感嘆しました。

【ややネタバレ?】
自分も「隠れ左利き(字と箸は右利きだけどマウスとかは左利き)」なので、○○を××する時は全く同様の「作法」でやっているため、それほど「強引」な解釈とは思いませんでした。


No.106 3点 ライオンの歌が聞こえる
東川篤哉
(2015/09/10 14:24登録)
前作と比べてもキャラクターの魅力不足は相変わらずで、ギャグ度、ミステリー度ともさらに薄味と感じました。特に最後の「消えたフィアットを捜して」はいくら何でも……。


No.105 6点 純喫茶「一服堂」の四季
東川篤哉
(2015/03/04 16:54登録)
それぞれの話が、いつも通りのギャグが鏤められていながらも中身はしっかり「本格」だったのでかなり楽しめました。最終話での仕掛けも、ほのぼのとしたエンディングにも好印象を持ちました。


No.104 4点 菩提樹荘の殺人
有栖川有栖
(2015/01/17 19:08登録)
「探偵、青の時代」は火村の(想像通りの)学生時代の話で、そこそこ面白かったけれど、それ以外はどれも今ひとつでした。それよりも、あとがきを読んで本シリーズが「サザエさん方式」で書かれていることを改めて知りました(汗)。


No.103 4点 魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?
東川篤哉
(2014/12/19 06:54登録)
魔法使いの少女と被虐嗜好の刑事という一風変わった「コンビ」という設定は目新しさはあるものの、二人のキャラクターが今一つ内容にフィットできていないような気がします。ミステリーとしてはこの著者の他の短編作品と同様、小粒ですがそれなりに「本格」になっており、要は登場人物の魅力の差が作品に対する好き嫌いを左右していると言えるのでしょう。

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