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ミステリの祭典

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朱色の研究
作家アリス&火村シリーズ

作家 有栖川有栖
出版日1997年11月
平均点6.29点
書評数31人

No.31 6点 mediocrity
(2020/02/06 06:43登録)
前半と後半の雰囲気がまったく違って戸惑った。前半はいかにも本格推理といった様相なのだが、後半は脱線が多く(その内容自体は面白いのだが)最後は何だか火村に丸め込まれた感じだった。

No.30 5点 ボナンザ
(2019/06/22 18:37登録)
このシリーズらしくゆるい出来。最後の展開はちょっと微妙。

No.29 6点 バード
(2019/03/15 13:51登録)
有栖川さんの平均点くらいの作品。
5.5点くらいの評価だけど、今回は6点にしておく。(昔読んだ「ダリの繭」も5.5点で、そちらは5点にしたので調整ということで)

序盤の雰囲気はいいのに解決編であらら?という感じ。今回の事件では、火村先生は犯人を当てたとはいえず、あれではいいとこ推定だね。確かに夕雨子殺しの犯人の推定の筋は通してるけど物証は無い。陽平殺しの方も無理が無い話に仕上げただけ。(まあこちらは警察が本気になれば物証もでそうだが。)
つまり、犯人が自白したから解決したことになってるけど、解決方法がそれはお話としてどうかなと思う。そもそも、最後の段階で自白しないといけないというほど犯人は追い詰められていないのでは?

No.28 6点 まさむね
(2018/08/19 09:59登録)
 放火殺人事件、海岸での殺人事件、マンションでの殺人事件を組み合わせ、朱色をキーワードに巧く纏めたなぁ…という印象。
 次々とページをめくらされ、楽しめたことは間違いないのですが、読後の爽快感が何か物足りなく感じたのも事実。何故なのだろう。やはり、第二の事件の犯人の心情が、個人的にはイマイチ理解しにくかったからなのかな。

No.27 5点 HORNET
(2017/10/29 10:41登録)
 他の方には高評価の傾向もあるようだが、私は、マンション殺人のトリックに込めた「犯人の意図」は、策を弄しすぎであり、不確定要素が多すぎであり、素直に受け入れられなかった。よく推理の過程で「わざわざそんなことをする必然がない」と、推理から除外する論理があるが、この真相をそう感じてしまった。一回りして自分を容疑の圏外に、という理屈は分かるのだが…やり過ぎな感じ。
 またこれも読者によって評価が分かれる「犯人の動機」、私は理解できないほう。ミステリの中に叙情性をもたせる作者の作風は好きではあるのだが、背景として「後押し」するぐらいが適度だと思う。
 過去の放火殺人と海岸の殺人事件、そして今回起こったマンション殺人と、三つの事件を結び付ける構成は鮮やかだった。一つのことが分かるにつれて、並行的にそれぞれの解明に結び付いていく仕組みはさすがだ。

No.26 6点 虫暮部
(2017/04/18 13:31登録)
 大野夕雨子殺しの動機は共感出来る。本作の優れたポイント。
 だが、作中でアリスも述べているが、崖の上から石をぶつけてひとを殺す、というのは確実性に乏しい気がする。共犯者に依頼する際に指定するような手段か疑問。加害者と被害者に距離がある殺し方じゃないと、実は既に死んでいた、とはならない。そうならないとの後の殺人の動機につながらない、という作者の都合?それはずるい。
 また、マンションでの山内陽平殺しで犯人が講じた工作については、そんな賭けのような行動に出る心理的な裏打ちの説明が強引だと思う。余計なことしなければ容疑者圏外だったのでは。

No.25 5点 ボンボン
(2016/04/04 14:43登録)
かなり複雑な諸々について、綺麗にまとまられているとは思うが、肝心要の動機の部分でスコーンと納得することができなかった。心情が分からないでもないし、そんなこともあるかもしれないとは思うものの、人殺しまでしてしまうかどうかとなると、残念ながら今回は有栖川有栖のやさしさにうまく丸め込まれてしまうことができなかった。
しかし、怖いような凄みのある日没に地獄やら救済やら様々な色を見ながらの展開は美しい。そして、アリスの心折れている人への共鳴っぷりは見事だ。泣ける。

No.24 8点 青い車
(2016/03/02 14:14登録)
幽霊マンションでの殺人に遭遇する火村とアリス。この導入部がまずいいです。そのトリックを見破ったと思ったら、今度は過去の岬で起きた殺人が課題となる。ふたつの事件が優れたプロットで流れるように繋がる様が読み応え満点です。
マンションでのトリックは若干危なっかしいように思えますが、その扱いはあくまでジャブのようなものなので、さして不満にはなりません。着想のユニークさを見るべきでしょう。ふたつ目の岬でのトリック解明がメインとなりますが、詳しくは書けないものの法学部出身の作者らしい知識を取り入れていてよくできています。伏線の張り方は弱いですが、意外なものが重要な鍵となる驚きが味わえます。
犯人の動機は評価が分かれるようです。しかし、けっこう丹念に描かれているので僕は許せます。総じてドラマとしてもパズラーとしてもなかなか充実した読後感。ただ、捕捉になりますがTVドラマ版の方は二週に亘ってやった割にはストーリーが割愛され、人物の掘り下げ方が不十分、説明不足なところが目立つといった、不満の多い出来でした。

No.23 5点 風桜青紫
(2016/01/14 03:29登録)
『ダリの繭』でも思ったけど、アリスが純情すぎてもはや好感が持てる。34にもなってなんていいやつなのだ。朱美が育てのパパンと風呂に入らされていた妙なスケベっぷりがこの空気とマッチしてなんか笑えた。アイデアも充実してたし、ラストも悪くなかったんだが、話がやや無駄に長かった(文庫400ぐらいだけど)割りにはそこまでカタルシスがなかったかな。正直ダルかった。火村センセの悪夢を終えただけでも、『海のある奈良に死す』を読んだかいはありました。

No.22 3点 ayulifeman
(2014/07/22 20:22登録)
ちょっと物語に入れなかった。
シリーズは人気があるようですし頑張って読み切った、といったところ。
正直あまり面白くなかった。

No.21 5点 mozart
(2013/03/10 07:12登録)
火村シリーズ長編の中では、ストーリーにぐっと引き込まれる佳作だと思います。ただ、動機がちょっと理解に苦しむ他、幽霊マンションでのトリックをはじめ、諸々の設定に無理矢理感が強く、謎解きパズルとしてはイマイチかな~、といった印象を持ちました。

No.20 7点 seiryuu
(2010/08/07 14:39登録)
心情が丁寧に書かれていてストーリーが面白かった。
浪漫を感じるのもいい。

No.19 6点 E
(2009/12/23 12:24登録)
朱色がとても印象に残った作品。
二重になったミステリートリックは「おぉっ」とした驚きでした(何)

No.18 8点 makomako
(2009/03/31 20:30登録)
なんともロマンチックな作品。2重に絡んだトリックはぎりぎりの線で成り立っていて犯人もある意味ではすごく純粋であり、結果はそこはかとなく悲しい。火村先生の中では好きな作品。

No.17 7点 こう
(2008/12/21 23:59登録)
 ネタバレあります。
 作風というかストーリーはしみじみとして良かったと思いますがミステリとしてはまあまあな印象でした。
 動機については有栖川作品らしいのでそんなにひっかかりませんがビデオから得られる推理も証拠としては疑問です。犯人の行動(犯行ではなく)も良く見られる手ですがあまり好きではありません。
 個人的には犯人が容疑者圏外になるためいったんつかまる、あるいは自分の容疑を濃厚にする、というのは良くある手ですし作品外読者に見せる手法としてはいいですがリアリティがなく個人的には不自然な感じがどうしてもしてしまい好きになれません。
 全体としてもミステリとしての出来というより本格としての出来はそれほど評価できないかな、と思いますが作風は他の火村作品よりは気に入っています。

No.16 6点 いけお
(2008/05/29 00:51登録)
全体的には満足だが、最後のトリックがやや不満。
影をつくっていた車の高さとかは解明時まで描写がないし、細かい点で有栖川作品だからこそ納得いかない。

No.15 6点 dei
(2008/05/01 22:13登録)
有栖川有栖ってミステリ的にイマイチでもお話がそこそこだからふつーに読めてしまう。

No.14 6点 あい
(2008/05/01 15:24登録)
まぁ「海のある~」とかに比べれば、はるかにましだと思う

No.13 7点 おしょわ
(2008/01/28 22:18登録)
前半の攻防と比べると後半すこし弱いのが残念。
でも面白かったです。

No.12 9点 姑獲鳥
(2007/08/04 21:56登録)
生徒思いのの火村先生に感動しました…
ストーリーも申し分無いです。

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