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ミステリの祭典

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makomakoさんの登録情報
平均点:6.17点 書評数:895件

プロフィール| 書評

No.515 8点 ナミヤ雑貨店の奇蹟
東野圭吾
(2016/09/20 19:39登録)
 東野氏はやはりとても才能のある物書きさんなのっすが、最近相変わらずの多作でそれなりに売れる作品を書いてはいるのですが、何となくちょっと冷たくて薄味な感じが否めないと思っていました。
 なんせ小説を書くテクニックがあるので、どんな話を書いても一応面白く読めてしまうのです。これはこれですごいと思いますが、初期の作品のような情熱や優しさが少なくなっていると感じていました。読めば面白いが初期の作品のような情熱が不足していると思ってしまうのです。
 この作品も何となく買ってしまったのですが、これは近年になく面白い。
 氏の優しさが伝わってくるようです。一気読みしてしまいました。


No.514 7点 スタイルズ荘の怪事件
アガサ・クリスティー
(2016/09/19 20:57登録)
クリスティーのそしてポアロの最初の作品。
 初めからこんなに濃い内容の話を書けるなんてさすがクリスティー。どんな作家でも処女作は初々しい反面どこかに完成度が低いところがあるのですが(それもまた楽しいのですが)、クリスティーは初めから熟達した作家に負けない作品を書いていたのだ。すごいねえ。


No.513 6点 アクロイド殺し
アガサ・クリスティー
(2016/09/19 20:47登録)
 クリスティーの作品の中でもとりわけ有名なものと思いますが、ずっと敬遠していました。それというものなにで知ったのか忘れましたが、犯人を知ってしまっていたからです。それでも結構読めましたが、やはり知らない方が数倍びっくりすることでしょう。さらに多分を立てるかも。
 当時ヴァンダインもこんなのありかといっていたそうですが、そりゃそうだ。
 忘れっぽい私でもさすがにこんな犯人は忘れることができませんでした。
 推理小説は、ことにこの小説のように犯人がわからない、とても意外な犯人だったといったところが楽しみなのに、犯人を知っていては興味半減です。
 クリスティーの作品は映画化やテレビ化されることが多いので時々みてしまうのです。それなりに面白く見るのですが、本を読む前に見るのはやめよう。オリエント急行は映画が面白かったが、これもあまりにすごい結末なので忘れられません。そのため本は未読のまま。


No.512 8点 グリーン家殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2016/09/13 21:22登録)
 この作品を始めて読んだのは40年以上前のことです。当時グリーン家は異常な人物ばかりが出てきてアメリカ人というのはこんなにゆがんだやつばかりなのだろうかと、アメリカに対する幻想が打ち砕かれてしまった(我々の世代ではアメリカは素晴らしいと教え込まれていたのです)。さらに探偵のファイロヴァンスも本筋に入る前にやたらに長い余談を話し続けたり、変な人物のおかしな話を面白がって聞いていたり、相当に変なやつといった印象でした。
 今回再読しようと古い本を探し出したらあまりに汚いのできっと新訳が出ているに違いないと新たに購入したところ、なんと40年前と全く同じ。古い本は活字も小さく老眼になり始めているものにとってはせめて最近の本のように活字だけでも大きくならないものかと思っていたのですが、なんと92版という骨董品的新品本でした。
 推理小説ファンとなって久しい現在の感想としては40年前よりはるかに面白かった。つぎつぎと事件が起こり、登場人物がどんどん殺されてしまい最後には犯人の資格があるのは2人ぐらいとなってしまうのですが、でもやっぱり真相は分からない。犯人はさすがに見当はつくのですがね。
 こういった古典的小説を読んでみると現在大量に発行されるものはだいぶん薄味であることがよく分かります。
 しばらくいろんな古典的小説を読みなおしてみようかな。


No.511 8点 黄色い部屋の謎
ガストン・ルルー
(2016/09/05 21:24登録)
 40年ほど前にこの小説を読んだのですが、この時はまだミステリーにさほどはまっていたわけではなく、ただすごい密室のお話として記憶に残っていました。当時はルールタビーユの傍若無人で礼儀知らずのくせに、やたら自尊心が高いキャラクターにちょっとついていけない感じを抱いたものです。
 今から読むと本格物の探偵の変なキャラクターに慣れたせいか、まあフランス人にありがちな感じぐらいにしか思えない。人間経験の差によってずい分感じ方も変わるものだと実感しています。
 黄色い部屋の密室の謎だけの小説のような感じと記憶していましたが、今回読み返してみると廊下で犯人が消え失せてしまった方がさらに不思議に感じました。こんなにあからさまな犯人の消失が本当にありうるのかと、ハラハラして読んでいました。この話はすっかり忘れていたのです。
 登場人物が少ないので犯人は限られる。読んでいくと誰も犯人らしくない。被害者の女性はなぜか犯人がわかっているのにあかそうとしないし、誤認逮捕された婚約者も有罪死刑となりそうなのにやっぱり犯人の名前をあかさない。非常に変な感じを抱きますが、最後にはまあ納得する結論が提示されます。めでたしめでたし。
 今回読んだ新訳では昔読んだ訳よりはるかに読みやすく、多くな方が評されているような読みにくさはほとんど感じませんでした。
 名作にふさわしい内容と思います。ただ本格物としては「黒衣夫人の香り」などこの小説では意味をなさないところが散見されて、ちょっと中途半端な印象を受けのがマイナスです。
 なお黒衣夫人の香りは次作として書かれているが、このサイトで不評のようです。私も40年ほど前に気になったので読んだのですが、全くダメだったことのみ覚えています。勿論今回再読するつもりはありません。


No.510 5点 毒草師 七夕の雨闇
高田崇史
(2016/08/14 16:54登録)
 パンドラの鳥籠が結構面白かったので、次作の本作品を続けて読みました。
 御名形史紋は相変わらずの博学で関係なさそうなことの薀蓄を長々と述べて、警察をうんざりさせ、最終的に事件を解決します。
 このお話の中にはQEDシリーズのナナちゃんやタタルと思われる人物が垣間見え、QEDの愛読者には興味があるところです。七夕がこんなに悪いお祭りであるとはもちろん知りませんでした。その点は興味深いのですが、話の進め方はQEDとほとんど同じ。こんなことなら人の話をさえぎって独眼的な話を長々と述べる感じの悪い御名形などを探偵とせず、普通のQEDのタタル君とナナちゃんを登場させたら良かったのに。大体ナナちゃんの苗字は「たなばた」だったはずですから。
 とにかくこのお話は探偵の御名形が際立って感じ悪いので、ちょっと評価は低くなりました。


No.509 6点 毒草師 パンドラの鳥籠
高田崇史
(2016/08/14 16:41登録)
毒草師シリーズはQEDの番外編として書かれたもののようだが、ご本家がおしまいとなった現在はこちらが続くこととなった。
 今回は浦島太郎伝説に関する薀蓄がたっぷり入ったお話。
 ちょっとこのシリーズから離れていたので、御名形史紋の独断的推理を読むのは久しぶりです。
 このシリーズは、推理の内容より現在常識となっている歴史が実は捻じ曲げられていることを、御名形が相変わらずの博学で語るところが最も興味深いところ。
 昔から乙姫様はなんで浦島にあんな物騒なお土産を渡したのだろうと思っていたのですが、このお話で何となく分かったような気がしました。


No.508 7点 マギンティ夫人は死んだ
アガサ・クリスティー
(2016/08/11 08:02登録)
 被害者はどこにでもいる平凡な中年女性、どんなに探しても動機が見つからない。犯人と目された人物ははすでに裁判でほとんど有罪になっており、しかも犯人とされた人物そのものが、自分の無罪をとりわけて訴えようとしない。
こんな状況なのに実際に担当した警察官からほかの犯人がいそうだとの依頼がポアロされる。
 ほとんど無理そうな設定の中から鮮やかな推理のもとに意外な犯人が名探偵によって暴かれる。
 うーん本格推理の教科書のようなお話ではありませんか。とてもよくできたお話と思います。本格物が好きならぜひどうぞ。
 その割に評価が特別良くないかというと、このお話は現代の日本ではちょっと成り立ちにくいということと、「何とか婦人」がたくさん出てきて、名前を覚えるのが苦手な私にとって誰が誰なのかが分かりにくく、話の筋がはっきりつかめないところがあったところです。


No.507 7点 ポアロのクリスマス
アガサ・クリスティー
(2016/07/31 07:36登録)
 この作品で犯人をあらかじめ指摘するのはすごく難しいでしょう。後から考えるとちゃんと伏線も張ってあるのですが、若干後出しじゃんけん風でもあります。
 もちろん私にも犯人は全然当てられませんでした。ポアロの推理にびっくり仰天。まあクリスティーの作品で犯人がわかったことなんかないけどね。
 本格推理小説としてはとてもよくできたものと思います。
 殺された人物はとても嫌なやつで、その子供たちも個性的であまり感じがよくないと思われる人が多い。こういったシチュエーションでのお話は、一般にいやな感じと展開となり嫌味な小説となりがちであろうかと思うのですが、そこはクリスティーで、全然嫌な感じはなくするりとお話に入っていけます。
 遅まきながらこのところクリスティを読み始めています。だんだん古き良きイギリスになじんできました。まだまだ彼女の作品で未読のものがあるのが楽しみです。


No.506 4点 神の時空 五色不動の猛火
高田崇史
(2016/07/18 07:50登録)
このシリーズはSFと歴史推理が組み合わせて、作者独特の歴史観が読み取れるというところが魅力となっており、今回もそれはまあ認められるのですが、いつもどうりのお話ではありませんでした。

以下ネタバレ気味。
ただしこのお話はネタバレしても読むのにあまり影響はないと思います。
 このシリーズは、すべてが高村皇が怨霊を解離すことをたくらんで部下に神社仏閣を破壊させる。そしてその理由がわからず辻曲家が翻弄されるが、幽霊の火地晋に特有の歴史を教えてもらって辛くも企てを阻止するといった内容であるので、当然これもそうだと思っていたら見事に背負い投げを食らわせられました。良い意味での背負い投げではなく手抜きの背負い投げのように感じました。
 歴史推理もいまいちで、なんだかなくてもよい話のように思われます。
 こういった話を大量に作るのは難しいと思いますが、ひょっとしてマンネリを避けるための策だったのでしょうか。だとしたらあまりうまくいっていないと思います。
 高田さん大変でしょうが頑張ってください。
 私も息子も(なんと息子もこの本が発売されたらすぐ買っていました)あなたのファンなのですから。次を期待します。


No.505 6点 愛国殺人
アガサ・クリスティー
(2016/07/16 22:00登録)
 初めはやや退屈でしたが、中盤になり俄然面白くなった。最後にポアロの推理が来るのですが、内容はかなりこみ入っており分かりやすいとはいいがたい。つるつると読んでしまったが、本当は事件の真相がしっかりわかりませんでした。きちんとすじを通して読んでいかないとわからない気がします。
 昔は表にしてでも理解しようと頑張ったのですが、年のせいかこの頃はまあこれでなんだかよく分からないが解決したということでしょうといったかんじです。犯人が指摘されたらああそうですか、きっと正しい推理なんでしょうねえとすることとしています。
 でもまあ面白かったです。


No.504 7点 ウッドストック行最終バス
コリン・デクスター
(2016/07/10 10:31登録)
 モース警部の推理が二転三転して物語の途中で分かりにくいところがあるが、それでも読み通していく面白さがありました。ことに女性が魅力的。容貌や外観などがあまり述べられていないのに、モース警部が好きになったスウは素敵です。
 最後に見事な推理の勝利となり、事件は解決するのですが、私には完全に納得しにくいところがありました。
 このお話は現代の科学捜査を全く無視していると巻末を書いた新保氏が指摘していますが、全くそのとうり。指紋や血液型程度の科学捜査も全くありません。こういった設定がことに変に思えないほど、物語が巧みにつづられているともいえましょうが、もしこういった設定とするなら完全なアームチェアーデテクティブが探偵役のほうがよかったかも。
 


No.503 8点 杉の柩
アガサ・クリスティー
(2016/06/28 08:07登録)
 この作品は他の評でも言われているようになかなか素晴らしいと思います。どこを探してもこの人物以外に犯人は考えられないといった状況から、ポアロが一人ずつインタビューを行いながら謎を解いていくといった設定はまことに興味深いものでした。
 ポアロ自身ももうだめかと思ったような発言を繰り返しつつ、次第に真相に迫っていく。面白いねえ。

以下ネタバレ気味
 ちょっと問題なのは後出しじゃんけん風の真相の知られ方であることと、この殺人方法が日本では絶対無理、多分当時のイギリスでも無理だったでしょうと思えることです。こんな危ない方法を選ばなくてもよかったでしょ。失敗したら自分も危ないのですから。いくらでもほかの方法でやれるチャンスがあったと思うのです。


No.502 4点 だましゑ歌麿
高橋克彦
(2016/06/22 21:43登録)
高橋克彦氏の浮世絵のお話と思って期待して読みました。
残念ながら歌麿の謎のようなお話ではなく、江戸時代松平定信寛政の改革のお話でした。こんながちがちの改革したのではさぞ面白くなかったといった内容が、物語の中からよく伝わってきました。それはまあ良かったのですが、肝心のお話が結構込み入っており(推理小説ではありがちではあります)興味よく読ませるというよりめんどうくさい感じとなってしまったのは、まことに残念です。
 江戸時代を舞台とした一応は推理小説としてよい内容なのですが、推理より時代劇小説といった感じはぬぐいえず、凡長であったといった感はぬぐえません。
 氏の初期の小説はとても面白かったのですが、あんな小説はもう期待できないのでしょうか。


No.501 3点 完璧な絵画
レジナルド・ヒル
(2016/06/16 21:54登録)
このお話は読むのが苦労でした。
シリーズもののため初めから読んでいる人にはおなじみの登場人物が出た来たといった感じなのでしょうが、この本から読み始めた私には人物の個性があまりはっきりせず、さらになんといってもダルジール警部があまり好みでなく、そのうえ翻訳がひどいため、楽しむといった感じからはほど遠かったのです。
まあねる前に読むとすぐに眠れましたといったメリットはあったのですが。


No.500 5点 天鬼越
北森鴻
(2016/06/04 18:57登録)
 北森氏は好きな作家なのですが、唯一蓮杖那智シリーズはあまり好みではありません。主人公の人を人と思わない冷たい感じと、民俗学者のくせにきちんと敬語がしゃべれない(しゃべらない?)のがどうも気になるのです。でも北森氏の最後の作品となるとやはり読まねば、と思って読みました。良いのと悪いのが混在した短編集のようです。
 作品を追加した浅野氏は北森氏のために一生懸命書いてくれたのでしょう。ただ主人公の蓮杖那智は、男が書かないとこんな態度でなぜ許されるのかがうまく出せないのでしょう。美人で頭もよく、でも傍若無人。女からはどうしてこれで許されるのかが多分わからないのかも。


No.499 5点 神の時空 伏見稲荷の轟雷
高田崇史
(2016/05/27 22:25登録)
神の時空シリーズ第6弾。今度は伏見稲荷のお話です。
 話の冒頭から4人の死体が千本鳥居につるされているというショッキングな内容。今度こそ本格推理と思われる滑り出しですが、結局はこの殺人も物語のメインではなく、伏見稲荷の薀蓄のお話でした。
 作者は現在学校で教えられる歴史は勝者の歴史であり、貶められた者たちは歴史舞台から故意に削られてしまっており、それを読み解いていくといった歴史推理を多く書いているが、本シリーズは推理よりファンタジー的要素がより強いお話です。
 今回も以外な歴史推理が展開されるのですが、最後のシーンがことにくどく感じられ今までのものよりちょっと評価は低めです。命が危ないシチュエーションなのに、ああもくどくどと歴史の話をしている場合ではないでしょ。QEDでは「たたる」の話が長いと作者自身も述べていますが、この小説の最後のシーンはさらにぐたぐたと薀蓄が話されちょっと興ざめしてしまう。


No.498 6点 神の時空 厳島の烈風
高田崇史
(2016/05/27 22:09登録)
 このシリーズは全編神社仏閣に封じ込まれている怨霊を高村皇という謎の人物が部下を使って世の中に送り出し世界を破壊せんとするのを、辻曲家の者とぬりかべの福来陽一が何とか防ごうとするが、怨霊の正体やなぜ怨霊となったがわからず苦戦する。そこで偏屈な幽霊の火地晋に教えを請い、何とか破壊を防止するという話のようです。その間に殺人事件が起きるのですがそれはほとんど物語のメインではありません。
 今回は厳島神社の薀蓄のお話といえます。初めて高村が辻曲一家の前(後ろだが)に現れます。ようやくといったところですが、この物語が始まってまだ数日しかたっていません。長編小説1冊が物語の中では1日ということになります。
 それにしてもこう毎日あちこちで日本を揺るがしかねない大事件が起きているのに主人公以外の一般人たちは全くそう言ったことを知らないのはちょっと変ですね。
 厳島神社に祭られている、優しい海の守り神たる三姉妹の神様もやっぱり怨霊ということになっています。そういった考え方もできるとは知らなかった。


No.497 6点 神の時空 三輪の山祇
高田崇史
(2016/05/22 18:27登録)
シリーズ第4作。
 こんなに長いのに物語の日数はまだ3日しかたっていません。これ程の大事件が次々に起き、しかも1日で収まったらめちゃくちゃにすごいことになるのですが。
 まあ、ある意味おとぎ話のようなものですので、自衛隊などの出動はないようです。
 今回の舞台は三輪山。
 またしても私の大好きなお山で、近鉄に乗ってこのお山が見えると本当に素敵だなあといつも思ってしまいます。
 やっぱり殺人は起きますが、この物語としてはこれが主題ではありません。
 これまでのお話ではとても怨霊と思えない人物やものが怨霊となって登場しましたが、この話は古代史に興味がある人にとっては、これはある意味怨霊としてもまあ許せると持っておられる方も多いと思います。
 それにしても幽霊の火地さんはすごいことをよく知っていますねえ。ただ歴史推理をする際に引用文献を出すわけにいかないため、だれだれがこういっとるといったちょっと不自然な表現が時に出てくるのはちょっと違和感があります。





No.496 5点 神の時空 貴船の沢鬼
高田崇史
(2016/05/22 18:03登録)
シリーズ第3弾。実はこの作品を最初に読んでしまった。
 物語の途中から入ってしまったが、ひどく不都合ではありませんせした。でもやっぱり順番に読んだほうがよいと思います。
 なぜこれから読んだかというと、私の本家に祭ってあった神様が貴船神社であったためという。個人的理由からです。
 読み始めてすぐには今までの高田氏の作品と違って、殺人は出てくるがそれに対する推理の要素は少なく、専ら怨霊の推理となっていたことと、重要な登場人物として猫や幽霊、ぬりかべなど出てきて、漫画チックだなあといった印象。
 でも読んでいるとそういった違和感は薄れてきてまあそれなりに楽しめました。
 歴史推理が好きなら面白いところも多いですが、がちがちのまじめな方にはちょっといけないかもしれません。
 

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