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ミステリの祭典

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神の時空 鎌倉の地龍
神の時空シリーズ

作家 高田崇史
出版日2014年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 makomako
(2016/05/22 12:19登録)
 高田氏のQEDシリーズは大変好きで、発表されるとすぐに読んでいたのですが、その後発表のものはもう一つといった感じがあり、しばらく遠ざかっていました。
 楠木正成の話が出たのを期に氏の作品を調べたら、この神の時空シリーズがなんと6冊も出ていましたのでさっそく読んでみました。
 このシリーズはどこから読んでいくのかインターネットで見る限りよくわからず、とりあえず興味のありそうな題のついているものを購入。「貴船の沢鬼」でした。これはなんと3作目であることがわかったのですが、作品の順番が題目だけではわからない。本屋で中身を見るとよいのでしょうが、インターネット購読はこの辺りがもうひとつですねえ。結局全部買って読むこととしました。
 どの作品から読んでも極端に差し支えるということはないのですが、時系列で書かれたお話ですので、本書「鎌倉の地龍」から読むべきでしょう。
 このお話は本格推理の要素は少なく、歴史ミステリーにファンタジーを加えたようなお話でした。例によって高田氏独特の歴史認識から文献的解釈を取り入れ読者に納得して読ませる内容ではあります。幽霊やぬりかべ、超能力を持つ猫などが出てくるとちょっとしらけそうですが、うまく話になっていると思いました。
 鎌倉幕府開設時のあの凄惨な陰謀合戦を氏独特の歴史観で見つめているのはなかなかのものです。
 話の中毒性はかなり強いので6冊とも次々と読むこととなりました。
 

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