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ミステリの祭典

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私が殺した少女
沢崎シリーズ

作家 原尞
出版日1989年10月
平均点6.88点
書評数34人

No.34 6点
(2021/06/02 22:01登録)
 まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話で始まった。事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の高級住宅地を指定していた。ブルーバードを走らせ、作家・真壁脩邸へ向かう私立探偵・沢崎。だがそこで彼は自分がまんまと嵌められ、天才少女ヴァイオリニスト誘拐事件の身代金運搬役に指定された事を知る・・・
 緻密なストーリー展開と徹底したスタイルで独自のハードボイルド世界を確立し、読書界を瞠目させた直木賞・ファルコン賞ダブル受賞作。
 処女作『そして夜は甦る』より、約一年半の歳月を経て上梓された第二長篇。脩の娘・清香の安全の為、六千万円の引き渡し役を受ける沢崎だが、深夜のファミレスを散々引き回された末予期せぬアクシデントで気絶。そのまま誘拐犯からの電話は途絶えるわ警察からは睨まれるわと散々な目に遭う。
 だがその後「もしや姪の才能に嫉妬する自分の子供たちの仕業では?」との疑惑に苛まれる義兄の音大教授・甲斐正慶に依頼され、彼の四人の息女が事件に無関係かどうかを調べることに。周辺調査を進めるなか、再び犯人からの電話を受けた沢崎は、焼け落ちた老人ホーム跡の排水溝で清香の惨死体を発見し――
 相変わらず緊密な文体だが、前作に比べると全体に浮ついた感じ。その分〈清和会〉の橋爪や相良など、準レギュラーの魅力は増しているのだが。急転直下の解決も沢崎の実地検証が結末間際なので、予定調和めいてあまり感心出来ない。難しいかもしれないが付き纏う慶彦少年を理由に、事前にサシで一、二度会わせた方が良かったような。世評は高いが最初の三作では一番落ちる気がする。
 厳しいようだが点数はギリ6点。悪いとは言わないが、積み重ねのない状況でのあの真相はやはり唐突過ぎる。

No.33 7点 人並由真
(2021/01/04 14:39登録)
(ネタバレなし)
 その年の初夏。「私」こと私立探偵の沢崎は、電話で依頼の呼び出しを受けて、目白にある作家、真壁脩(おさむ)の自宅を訪れる。だがそこで沢崎を待っていたのは所轄の刑事たちで、彼らは真壁家の長女で11歳の天才バイオリニスト少女・清香(さやか)の誘拐事件に乗り出していた。沢崎は自分が謎の誘拐犯人から、高額の身代金の受け渡し役になぜか選ばれたと認め、捜査官の不審の視線を受けながら、犯人の電話の指示どおりに行動する。だが事態は被害者の少女の状況も見えないまま、次の局面に移行していく。

 沢崎シリーズの長編は第一作と3年前の最新作を読んだのみ。個人的には、ミステリマガジンに載った短編「少年の見た男」の終盤で沢崎がすごい好きになったつもりだが、気がつくと作品そのものはそんなに読んでなかった(汗)。というわけで昨年10月に、ブックオフの100円コーナーでとても状態のいい早川文庫版を購入。昨日から読んでみる。

 一人称の私立探偵小説のスタイルをとりながら、主人公・沢崎の心情吐露はさほど饒舌にせず、その言動主体で彼の人間くさいキャラクターを語っていくスタイル。そこには作者なりのハードボイルド観がうかがえて、これがとても心地よい。
 沢崎自身も、第30章の最後の方で読み手の隙を突くように覗かせる強面ぶり、終盤の決着の付け方なども踏まえて、改めてとても魅力的な主人公探偵だと実感。

 作者が自分の叙述スタイルに酔うこともなく、ストーリーはハイテンポで読み手を牽引するようにかなり計算された組み立てだと思えるし、本家チャンドラーを意識したような小説細部の厚みも面白い(清和会や渡辺関連など)。

 後半の展開は途中で「?」となり、最後はやや狐につままれたような気分で読了したが、作者が多かれ少なかれ考え抜いた、葛藤した末に物語にこの決着を与えたのではないか、という工程は見やる。実際のところはどうか知らないが、メイキング事情などを明かすエッセイなどあれば読んでみたいところ。この真相に関しては、個人的には肯定6割、グレイゾーン3割、というところか。
 いずれにしろ読み応えは期待通りに十分であった。短編集をふくめて未読の3冊もいずれ楽しませてもらおう。 

No.32 6点 レッドキング
(2019/06/11 23:35登録)
少女誘拐殺人に巻き込まれた探偵の一人称語りの小説。実際に起こった様に見えた出来事が、フーダニット進行に釣られながら、全く別の物語へと反転して終結する。話自体は見事で面白い。ただ主人公に魅力がない。不必要なまでの不愛想仏頂面と、ひねくれた形容表現の悪たれ多弁。ハードボイルド探偵のお約束なんだろうが、何か日本語の文体風土に合わん。これが「むせび泣くアルトサックスBGM」のシャープでクールな映像物ならば絵になるんだろうが。
「人間のすることは全て間違っていると考える方がいい・・・」このセリフはなかなか。

No.31 7点 Tetchy
(2018/12/25 23:37登録)
物語の流れは実に淀みがない。起こりうるべきことが起き、そして巻き込まれるべき人が巻き込まれ、そして沢崎もまた行くべきところを訪れ、全てが解決に向けて繋がっていく。
そしてじっくり練られた文章は更に洗練され、無駄がない。無駄がないというのは必要最小限のことだけを語った無味乾燥した文章ではなく、原氏が尊敬するチャンドラーを彷彿させるウィットに富んだ比喩が的確に状況を、登場する人物の為人を描写する。特に対比法、類語を重ねた描写がそれぞれの風景や人物像を畳み掛けるように読者に印象付けていく。真似して書きたくなる文章が本書にはたくさん盛り込まれている。

そして第1作からも徹底されていることだが、毎朝新聞や読捨新聞といったどこかで聞いたような名前の架空の新聞名、チェーン店名を使うのではなく、原氏は現実にある新聞社や雑誌名、店舗名を作中に織り込む。それがリアルを生む。
更に沢崎が読む新聞記事の内容に実際に起きた事件や出来事を織り込むことによって物語の時代が特定できるようになっている。作中では決してある特定の日付を挙げているわけもなく、調べればそれが出来ること、またそれが沢崎が我々の住まう現実にいるようにさせられるのだ。
例えば競馬のエピソードで一番人気のサッカーボーイが日本ダービーで15着に終わるという実に不本意な結果だったことから1988年5月29日前後の事件であることが解る、と云った具合だ。

また本書が作者自身が身を置く音楽業界が一枚噛んでおり、物語の至る所にそれらの情報や知識、はたまた音楽論などが散りばめられて興味深い。
ヴァイオリニストの少女に纏わるクラシック音楽界の話、音大を出て音楽の世界に進むそして作者自身が身を置くジャズの話。特に登場人物の1人でロック・ミュージシャンをやっている甲斐慶嗣の話は音楽業界に精通した原氏が知る人物の断片を垣間見るようだった。

かつて大沢在昌氏はある小説で「探偵は職業ではない。生き方だ」と述べたが、まさにそれは沢崎そのものを指しているようだ。そして彼は探偵という生き方しかできないから、他人の目を憚ることなく、自我を通し、そして畢竟、自分を嫌うしかないのだ。
他者におもねることなく、誰がなんと思おうが自分の信じる道を貫き、そして自分が知りたいことを得るためには周囲が傷つこうが構わない、そんなハードボイルドの主人公の姿にかつては憧れを抱いたものだが、私も歳を取ったのだろう、そんな生き方をする沢崎が何とも不器用だと感じざるを得なかった。
探偵とは他人が今を生きるために隠してきた過去や取り繕ってきた辛い現実を炙り出してまで真実を知ろうとする執念を貫く生き方だ。そしてその代償として自分の中の大切な何かを失う生き方だ。

これだけの物を著すのに数年かかるところを本書は第1作の翌年に出版されている。そしてその後短編集を出した後、6年ぶりに長編第3作を、そして9年ぶりに長編第4作、14年ぶりに第5作とそのスパンはどんどん長くなっている。
しかし私の読書もまた同じようなものだ。次の短編集『天使たちの探偵』を読むのは恐らく同様の歳月を経た後だろう。その時の私がどんな心持で探偵沢崎と向き合うのか。

私にとって探偵沢崎シリーズを読むことは沢崎と私自身の人生の蓄積をぶつけ合うようなものかもしれない。前作を読んだ時は沢崎は憧れだった。しかし今回読んだ時は沢崎は若気の至りをまだ感じさせる矜持を捨てきれない男だと感じた。

次に出逢った時、私は沢崎にどのような感慨を抱くだろうか。

沢崎は変わらない。ただ私が変わるのだ。私がどう変わったかを知るためにまた数年後読むことにしよう。

No.30 4点 haruka
(2017/07/02 16:44登録)
古い作品だからかもしれないが、今読むと登場人物にリアリティがなく、読むのがしんどかった。プロットや真相にもあまり見るべきところがなかった。

No.29 6点 tider-tiger
(2016/10/15 13:00登録)
初読時はあまり好きになれなかった作品です。
『拾った宝くじが当たったように不運な一日』まずこれに引っ掛かりました。
続いて「妹の清香に、もしものことがあったら……」でズッコケました。なんじゃこの説明的なセリフは。実生活で「妹の~……」なんてセリフを友人等の口から聞いたことはほとんどありません。ましてや感極まっているときにこんな言い回しは出ないでしょう。この後も引っ掛かる文章がちらほら。
また、沢崎が少女の殺害された時間に拘るのもなんか嫌でした。その気持はわかるのですが、そこはなにも言わないで欲しかった。
まあ、後に頭を冷やして再読したときには気の利いた言い回しにおかしみを感じましたし、文章に力を入れている作家にはそれだけで好感をもてます。作家はお話を作るのが好きである以上に文章を書くのが好きであって欲しいのです。
そんなわけで、再読時にはだいぶ印象が好転しました。沢崎と毛利のなんか通じ合っているような感じとか好きです。
私はチャンドラーが好きなので初読時はチェックが厳し過ぎたのかもしれません。
ただ、ときおり非常にリズムの悪い文章が混じるのは未だに気になります(翻訳小説の場合はリズムはあまり気にしないようにしております)。余計な副詞や比喩表現が文章の勢いや滑らかさを削いでいるなと感じます。
できるだけ思い入れや思い込みを排してチャンドラーと比較してみると、
雰囲気づくりや人物造型はチャンドラーには及びません。特に人物造型は大きな差を感じます。
逆にプロットの吸引力、奇抜さはチャンドラーを上回っていると思います。純粋にエンタメとしてなら楽しめるのはこちらでしょう。
依頼人の家を訪れたらいきなり逮捕。掴みはOK。その後、身代金受け渡し役として駆けずり回る展開も非常に面白い。
沢崎が否応なしに巻き込まれていく流れなので関係者を尋ね歩くことを繰り返すハードボイルドの定型というか退屈になりがちな点を免れているのもいいところです。
清香が誰からも大切にされていなかったような感じがして可哀想でした。設定ばかりで人格のない清香さん、もう少し人物像を掘り下げてみるとか、彼女の死を心から悼む人物がいてもよかったのでは。
ラストが急展開に過ぎるとの指摘ありましたが、個人的にはそれはそれで良いのではないかと思っています。
ただ、その真相に説得力があまりないのは大減点。直木賞の選考会でも問題になったという致命的な瑕疵、あれがなければ7~8点でしたが、私としては許容しがたいのでマイナスして6点とします。リーダビリティ高いのは本作だと思いますが、『そして夜は甦る』『さらば長き眠り』の方が好きです。

No.28 6点 風桜青紫
(2016/02/07 00:44登録)
沢崎さんが相変わらずマゾをさらしながら暴れまわってくれます。ストーリーはのっけから殺伐してるし、格闘シーンは歯切れがいいし、ユーモラスな語り(というかギャグ)も笑えるので、ぐいぐいと読めます。しかし結末のどんでん返しについてはなにやら展開がスピーディーであまり釈然としませんでした。犯人サイドに共感できないのは(作風だろうから)仕方がないにしろ、あっさり話を片付けすぎな感じが……。驚きはするんだけども、なんだか期待していたような余韻はなかったかな。個人的には『そして夜は甦る』のほうが好きです。いや、だも語りとか話運びはこっちが上かな(どっちやねん)。日本語もまともに書けないようなバカ読者に「こんな頭の悪い男」と呼ばれてしまう沢崎は可哀想な限りだけども、まあ、彼の変に空気を読めないキザったらしさがこの作品には必要なのです。何をやらかすかわからない不安が緊張感を演出してくれるし。しかし、ボクサーの三男坊主よええwwww。もっと頑張ってくれよ。

No.27 5点 バックスクリーン三連発
(2014/01/29 15:09登録)
真相が明かされる終盤
違和感だらけの真相です。そして予想された結末でもありました
(動機についてはわかりませんでしたが)
まずは沢崎はどこで事の真相にたどり着いたのか?
読んでいる身としてはいきなりの急転回に戸惑うばかりです
そして犯人の当時の行動がどう考えても不自然と感じてしまう。
普通、助けるだろう?

No.26 8点 E-BANKER
(2013/12/05 21:54登録)
ついに950冊目の書評に突入!(ここまで長かったような短かったような・・・)
今回セレクトしたのは、国内ハードボイルドの最高峰と言ってもいい秀作。
「そして夜は甦る」に続く“沢崎シリーズ”の二作目にして、直木賞まで受賞した作者の最高傑作。

~まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話で始まった。私立探偵沢崎の事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。だが、そこで彼は自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る・・・。緻密なストーリー展開と強烈なサスペンスで独自のハードボイルド世界を確立し、世間を震撼させた直木賞受賞作~

これはもうさすがだ。
作者がレイモンド・チャンドラーを敬愛し、彼の静謐な筆致を模していることは有名だが、その看板に偽りなし。
主人公である沢崎のキャラは、まさにフィリップ・マーロウの姿に重なる。
(沢崎の方がやさぐれてはいるが・・・)
随所に気の利いた台詞まわしが出てくるのも、チャンドラー&マーロウと同様。

本作については、ハードボイルドの枠に留まらず、本格ミステリー顔負けの謎解きが用意されている点も見逃せない。
「誘拐もの」は、前面に現れた誘拐事件だけでなく、それに隠された裏の構図をいかにうまく書けるのかが重要。
その点、本作ではラストに大掛かりなドンデン返しが待ち受け、それまで語られていた誘拐事件が反転させられるのが見事。
ダミーの犯人役が唐突すぎたので、恐らくこういうラストが用意されているんだろうなという予感はあったけど、そういう意味では予想どおりとも言える。

そして何より、本作を国内ハードボイルドの名作たらしめてるのは、沢崎の言動と彼にまつわる関係者との絡みだろう。
本作では警視庁の刑事たちを敵に回しながらも、独自の捜査と嗅覚で真犯人に迫っていく・・・
それがたまらなく魅力的!
(マーロウほど女ったらし感がないのも良い)
ハードボイルドファンだけでなく、ミステリー好きに広くお勧めしたい名作という評価。
(新宿はやっぱり日本一ハードボイルドが似合う街なんだろうなぁ)

No.25 7点 蟷螂の斧
(2012/12/11 17:58登録)
ハードボイルド系はどちらかというと苦手ですが、本作は楽しめました。本格ミステリーっぽい味わいがあり、ノン・ストップで読み終えることができました。最後の一捻りは好きですね。

No.24 7点
(2011/02/02 09:31登録)
私立探偵・沢崎は本書でも、前作「そして夜は甦る」と同様、抜群の推理力を発揮します。しかも理由付けがきちんと出来ていて論理的な真相解明となっています。緻密なプロット、繊細な描写は前作と同じで、サスペンスは前作以上です。でも気に入らない点が1つあります。
それはラストの2つのサプライズ。たしかに驚かされたし、論理も整っているし、賞賛に値しますが、「そんなことってあるの?考えられない」と、すぐに賛辞を取り消してしまいました。某国内売れっ子作家の某作品と事件の背景が似ている印象を受けました。その某作品にも同じような問題を少し感じていましたが、本書ほどの違和感はありませんでした(すみません、ネタバレを意識したため、何を書いているのか全くわからなくなりました)。
書評には推理に説得力がないことを指摘されたものがあります。私の場合、沢崎の推理は論理的だと思いますが、上記のようなロジック以前の問題があるから納得できませんでした。
都筑道夫は本格ミステリは(トリックよりも)「論理」が第一と主張していますが、論理で納得できないことだってあるはずです。
昔ならこんなこと考えもしなかったのですが、作品が緻密すぎて、そういう箇所が目立ってしまったようです。というより粗探しなのかもしれません(笑)。
というわけで、好みだけの問題ですが本書よりも前作「そして夜は甦る」を推します。

No.23 5点 makomako
(2010/06/20 17:17登録)
ハードボイルドが好きなら結構面白いのかも。沢崎という探偵はよほど馬鹿なのか余計なことを言っては失敗していると思って読むのならぜんぜんダメでしょう。こんな頭の悪い男が正鵠を獲るような最後の展開も説得力はないしね。外国の小説ならまだ外人にはこんな人間がいるのかと多少の納得があるが日本人が主人公だとどうもいけない。結局私がハードボイルドをあまり好まないせいなのでしょう。

No.22 7点 isurrender
(2009/07/22 01:33登録)
面白かったけれど、セリフがイマイチハマらなかった
村上春樹の方がハードボイルドに感じてしまう

No.21 10点 NEO
(2009/04/11 08:04登録)
好みにもよるんだろうけど、私にとっては最高のハードボイルド。謎解きにやや難があるけど、どんでん返しもあって、最高の娯楽作品になっています。

No.20 6点 あびびび
(2008/12/10 13:15登録)
レイモンドチャンドラーの長いお別れを呼んで感動し、
音楽家からミステリー作家になったそうだが、その雰囲気は
十分ある。極端に遅筆ということだが、一行一行にその流れを
作らなくてはならないから再読の連続ではないだろうか。

最後のどんでん返しがなければテレビ放映のミステリーだが、
ハードボイルドでここまで落とし込んだ作品は珍しいのではないか。お薦めの作品だと思う。

No.19 10点 frontsan
(2008/12/08 11:45登録)
沢崎シリーズの最高傑作だと思います。今まで、私の読んだ本の中でも、ベスト3に入るお気に入りの作品です。

No.18 2点 yoshi
(2008/06/26 12:38登録)
残念ながら私には合いませんでした。
何で探偵がその推理に至ったのか説得力ゼロ。
更に殺しの動機の説得力もゼロ。
証拠がゼロなのに、ベラベラ自白するところも説得力ゼロ。

No.17 7点 こう
(2008/06/26 00:03登録)
 沢崎シリーズはこれ一作しか読んでいませんが面白かったです。主人公がリューインのサムスンシリーズの様に考えて、謎に追及してゆくスタイルの作品だったので満足です。本格ミステリとはいえないですがストーリー、展開共に楽しめた覚えがあります。

No.16 6点 いけお
(2008/03/20 23:12登録)
引き込まれる感じはあったが、前作ほどのインパクトとはなかった。
ハードボイルドとしての完成度はは高いと思うので、中途半端にミステリーっぽい要素を入れるならもう少し深さが欲しい。

No.15 9点 VOLKS
(2007/11/11 21:11登録)
コテコテの和製ハードボイルド感も、気障すぎる台詞や表現も、個人的にとても気に入っている作品。junk foodではなく、重量感もありバランスのとれたきちんとした食事のような一冊。

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