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ミステリの祭典

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人格転移の殺人

作家 西澤保彦
出版日1996年07月
平均点7.25点
書評数36人

No.36 5点 ボナンザ
(2019/11/16 22:18登録)
西澤らしく面白い試み。ただ、意外な結末にするにはそれしかないか、と読めてしまったのがやや残念。

No.35 5点 haruka
(2017/02/19 13:01登録)
設定が説明される序盤は興味深く読んだが、中盤からは読むのが辛くなるほどややこしく、事件はあっという間に終わってしまった。明かされる真相も今一つ。

No.34 7点 sophia
(2016/06/04 15:53登録)
真相の性質は「七回死んだ男」と似通ったところがありますが、こちらはややアンフェアかもしれませんねえ。
逃げ込んだメンツや(=誰)の部分を客観的事実と捉えて読んじゃいましたから。
「七回死んだ男」を超えられないのはやはりその辺りでしょうか。
文庫本裏表紙のあらすじの「6人が逃げ込んだ先」もギリギリの表記ですね。

No.33 8点 パンやん
(2016/04/04 09:04登録)
面白い。ほぼSF感の無い西澤ワールド炸裂の仰天ミステリーといえようか。そのめまぐるしい展開に中盤からは一気に読ませる手腕は確かで、人格転移で混乱するかと思いきや、案外きっちり整理されていて、犯人とその動機探しに夢中となる。

No.32 6点 パメル
(2016/02/06 11:46登録)
西澤流奇抜な設定SFミステリ
設定自体は非常に面白い試みだと思う
ただ人格転移が次から次へと起こり現在誰が誰の中に
入っているのか混乱してくる
もっとわかりやすかったら楽しめたかも
犯人は意外性があり驚かされるが殺害動機が納得出来ない
この動機で人を殺してしまうなら世の中殺人者だらけになってしまう

No.31 8点 ロマン
(2015/10/24 23:03登録)
人格が入れ替わるという複雑なSF設定ながらも思っていたよりも登場人物達が描き分けられているので読みやすかった。とはいえ、事件が起きてからの展開は素早く、マスカレードという人格の入れ替えが頻繁に起こるのでやはり複雑ではあるけれど。その後に登場人物が推理を繰り広げるのは西澤保彦らしい。そして、最後の最後に明らかになる設定を巧く活かした真相は秀逸。ある程度予想できる部分もあるが、それらを成立させるための構成や伏線が「七回死んだ男」と同様に素晴らしい。動機の歪みも西澤保彦らしく、結末についても絶妙。傑作。

No.30 8点 ミステリ初心者
(2012/06/20 11:10登録)
ネタバレあります


 この人の作品には、読みやすいものとそうでないものがあるようですが、この作品は最高に読みやすいです。クローズドサークルに連続殺人は永遠です。

 人格転移という設定が面白いのですが、あまり転移せずに終わってしまいます。ミステリにするには、人格転移にルールが必要ですが、それによってあまり転移せずに終わってしまいます。蛇足になるかもしれませんが、小説としても面白かったので、もっと人格転移してほしかったです。

 ちょっとミステリ部分ではないことですが、ラストでなぜ主人公は殺されなかったのか?は、かなり好きな部分です。もしかしたら、こっちの謎のほうを書きたくて、人格転移の設定にしたんではないか?と思ってしまう。

 森さんのあとがきがなぜかムカつきましたw

No.29 8点 りゅう
(2011/12/28 19:23登録)
 「七回死んだ男」と同様、設定のアイデアがすばらしく、ストーリー展開にもこの特殊な設定が十分に活かされていると思います。人格転移のルールはシンプルですが、それによって引き起こさる結果がややこしく、読んでいると混乱しそうです。私はこういったややこしい話が大好き(笑)なので、人格転移の過程を追いかけながら楽しく読むことが出来ました。江利夫とジャクリーンとの間で交わされる議論も論理性があって、楽しめました。「フィードバック<修正>」の章までの展開はほぼ推測どおりで、江利夫がこの章で気付いた事項や江利夫が〇〇されそうになる展開も予想どおりだったので、完全正解かと思いましたが・・・・・・。しかしながら、真相は意表を突くもので、最後にうっちゃられてしまいました。最終章で、江利夫がある事実からこの真相に気付いているのですが、その根拠にはあまり説得力を感じませんでしたが。真相を知ると、登場人物の顔ぶれや前半のエピソードなどが緻密に計算されていることがわかります。ややこしい設定にも拘らず、辻褄がきっちりと合っていて矛盾がありません。細部までよく練られた佳作だと思います。


(ネタバレをしています。注意!)
 連続殺人の犯人はジャクリーンで、動機は人格転移を止めて自分の肉体に戻るためだと思っていました。「ジャクリーン(=ジャクリーン)」が「僕(=僕)」を殺そうとした瞬間に、再びマスカレードが起こり、最終的には「ジャクリーン(=僕)」が生き残ると予想していました。

No.28 4点 いいちこ
(2011/12/22 19:15登録)
導入部、プロットの説明にかなりの紙数を割く反面、肝心のマスカレードを急ぎすぎ。
人格転移という奇想天外な異常事態をもっと盛りあげるべきではなかったか?
それが緊張感・臨場感の低迷につながったように思う。
明かされた真相も想定の範囲内

No.27 7点 好兵衛
(2011/11/15 02:32登録)
面白かった!!話が。
推理小説にしては、
文体が読みやすくスラスラ読める。

ので、トリックのほうがお座なりになっていないかと
不安だったのですが。
しっかりした作りになっていると思います。

ミステリ読み始めの方だと更におすすめできます。
最初の方に読むのが吉、です。

No.26 6点 E-BANKER
(2011/06/05 20:24登録)
作者お得意のSFミステリー。
相変わらず奇妙奇天烈な設定によるミステリー。
~突然の大地震でファーストフード店にいた6人が逃げ込んだ先は人格を入れ替える実験施設だった。法則にしたがって6人の人格が入れ替わり、脱出不能の隔絶された空間で連続殺人事件が起こる。犯人は誰の人格で凶行の目的は何なのか?~

変な「設定」です。
他の方も書評でもありますが、正直ややこしい! 
「見た目」と「精神?」が別人格になっているだけでなく、しかもそれが超頻繁にマスカレード(転移)していくわけで、読んでいるうちに訳が分からなくなってしまいます。
事件もアッという間に進行して、アッという間に終わるので、「何が何だか・・・」って思っているうちに終局へなだれ込むという印象。
メインの「謎」については、伏線がはっきりしているのでちょっと分かりやすいかもしれないですねぇー。
まぁでも、これはアイデアの勝利としか言いようがない!
動機にしろ、最終的な真相にしろ、凝った設定の割には正直ショボイかなという気もしますが、まずはこんなアホなことを考える作者に敬意を表したくなります。
たまには変わったミステリーを読みたいという方は1度手にとってみてはいかかでしょうか?
(せめて、関係者を日本人にして欲しかった。ただでさえ複雑な設定で、しかも名前が覚えにくいのがツライ!)

No.25 5点 メルカトル
(2011/01/02 22:36登録)
正直なところ、事前に危惧していた嫌な予感が当たってしまった。
それは、「人格転移」による混乱と煩雑さである。
余程注意深く読まないと、個々の人格と身体の識別が難しい。
その辺りは出来る限り平板に分かりやすく描いているつもりだろうが、個人的にはやや難解な部分があったことは否定できない。
また、真犯人は予想通りだったし、オチも思っていた通りで逆に驚いた。
残念ながら、驚愕を味わう事はできなかった。

No.24 8点 E
(2010/03/28 22:26登録)
展開が早い早い・・・!
早く人物名と"人格"覚えないと追いつけないですよ(笑)
事件進行は早いしとんでもない設定ですけど、面白い!!

No.23 9点 T.shimizu
(2009/10/04 01:44登録)
「死者は黄泉が得る」より、こっちの方が好き
サバイバルっぽい感じにして
もっと長い小説になっても良いんじゃないかな

コンパクトなので読み足りないような気持ちにも。
それが面白い小説ってことでもあるかも知れない。

最後のトリックは、まあ予想がついたけれど
深く考えないようにして楽しみました^^。
動機は、共感できる(笑)

No.22 9点 okutetsu
(2009/09/30 07:16登録)
「七回死んだ男」に続き2冊目の西澤本ですが負けず劣らず楽しませてもらいました。
設定もおもしろくオチも完全にやられました。
途中のサスペンス的なハラハラ感も良かったです。
現在の人格関係がどうなってるのか把握するのが大変でしたがあれを完全に理解しながら読めるとかなりおもしろいことは間違いないと思います。

No.21 7点 touko
(2009/07/18 01:46登録)
SFというよりシチュエーションコメディ。
ミステリとしては、真犯人の設定に不満が残るものの、読み物として楽しめたのでOK

No.20 7点 白い風
(2009/05/24 12:58登録)
前回「七回死んだ男」に次いで2作目でした。
異端だとは思うけど、楽しめました。
ただ、動機を含め犯人等を推理するのには限界がある気もしないではないけど…。
でも、たまにはこんな作品を読むのもいいと思いますね。

No.19 9点 kowai
(2008/11/09 13:18登録)
SF要素があるので何でもありと言いながらちゃんと条件制限もしており、その範囲内でのパズルは良くできてる思いますね。超能力系よりはミステリとして楽しめました。

No.18 7点 spam-musubi
(2008/05/23 16:52登録)
相変わらず、とにかくスピーディ。
相関図を睨みながら脳みそをフル回転させながら
読み進めました。

No.17 5点 ElderMizuho
(2008/01/19 18:12登録)
設定や展開自体は面白いのですが、オチにあまり魅力を感じません。
ロジックが理路整然なのは真に結構ですが、そのロジック自体が魅力に欠ける(というか、蛇足)ため、あ、そうなの?で終わってしまいました。
心の中で期待していた展開では全くありませんでした。
西澤作品にしては珍しくテンションの落ちるラストでした。

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