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ミステリの祭典

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斜め屋敷の犯罪
御手洗潔シリーズ

作家 島田荘司
出版日1982年02月
平均点7.02点
書評数129人

No.129 7点 hsiyehmeipo
(2024/04/15 17:34登録)
御手洗シリーズで前作と毛色が違ったので驚いたが面白かった。



以下ネタバレ



真ん中らへんの空気穴が近い部分についてはわかったけど、館の端から端までだとは思わなかった。

No.128 10点 密室とアリバイ
(2023/05/02 14:47登録)
種明かしで思わず吹き出してしまったトリックはこの作品が最初で最後だろう。

No.127 5点 みりん
(2022/12/31 01:42登録)
御手洗の道化っぷりを楽しむにはイイかもしれません。

No.126 1点 nukkam
(2022/04/08 09:21登録)
(ネタバレなしです) 1982年発表の御手洗潔シリーズ第2作の本格派推理小説で、読んだのはかなり昔です。壁に投げつけたくなるほど読者を立腹させる本のことをカベ本と言うらしいですが、私にとってのカベ本が本書でした(実際に投げたりはしませんでしたが)。終盤までは舞台の雰囲気も謎の魅力も文句なく面白かったんですよ。そして「読者への挑戦状」に相当する幕あいを経ての図9を使って説明される大トリック。賛否両論あるかと思いますが私はよくもここまで考えたものだと感心しました。しかしその後に続く謎解きで傑作の予感が台無しです。御手洗が「説明するまでもない」と説明放棄した真相は私にとっては読者を馬鹿にする仕打ちにしか思えず、こういうことをするならなおさら読者を納得させるきちんとした謎解き説明が必要ではないでしょうか。まあ本書で打ちのめされたおかげで、その後もいくつかの問題作に出会いましたが本書ほど頭に血が上ることはなかったので心を鍛えられた作品としての価値はあったと思います(笑)。

No.125 8点 zuso
(2021/05/02 22:53登録)
大掛かりな物理トリック(バカトリック?)を中心に据えているが、決してそれだけに頼ったゴリ押し的な作品ではない。細部に渡るデリケートな演出によって大胆な着想がいっそう鮮やかに盛り立てられている点にこそ、その真価が認められる。

No.124 9点 じきる
(2020/08/23 20:49登録)
賛否両論ある大トリックですが、私は大好きです。
エキセントリックな御手洗のキャラクターもGood!

No.123 9点 mediocrity
(2019/05/20 18:51登録)
驚愕のメイントリックには「唖然としました」という他ないでしょう。特に天狗の面の使い方が秀逸です。第1の殺人の2本の棒の用途、ゴーレムの体がバラバラにしてばらまかれた謎の解答のシンプルさは、メイントリックと対照的で面白いです。
第1の殺人時の、犯人と周辺人物の行動が少しややこしいです。作者がこの作品で一番苦労したのはトリックの数々ではなくてその部分なのではないかと感じました。
人間関係の描写や言い争いの場面などは、自分は好きでしたが、くどいと感じる人もいるでしょう。殺人の動機は、当時全盛だったらしい社会派ミステリでも通用しそうなものです。
欠点は、犯人の意外性がないということと、アレが命中するのかということでしょうが、後者はフィクションなんだから別に問題はないと個人的には感じます。

No.122 7点 虫暮部
(2018/11/15 13:39登録)
 跳ね橋が上がった状態で壊れたら、斜塔に閉じ込められてしまう。こんなリスキーな屋敷には住みたくないなぁ。
 必要以上に戯画化された俗物的な登場人物がギャグにしか見えないのが難点。太鼓持ちのお追従とか、女性同士の確執とか。紋切り型のキャラクターには却ってそんな奴いないだろと感じてしまうのだ。その意味で、特に前半もう少し作品世界に入り易い書き方なら良かったのに。

No.121 5点 レッドキング
(2018/05/21 22:59登録)
この試みやよし でも命中するかなあ

No.120 5点 haruka
(2018/03/12 00:09登録)
物語としては異邦の騎士に、トリックとしては占星術に遠く及ばない。

No.119 3点 ねここねこ男爵
(2017/09/28 22:32登録)
この作者は、不可能状況を作るのはいいとして、その解決に『意外だがスジの通った論理』や『シンプルだが効果的なトリック』を当てはめる能力がないのを誤魔化すために『子供だましのなんちゃって物理トリック』を乱用する傾向がありますね。んで、推理も『天才的探偵が思いついた。納得いかないヤツは凡才だから』。
死体がとても不可解な状態にあるのですが、その理由が「なんとなくそうしてしまった」って……1982年当時はこんなんでも許されたんでしょうかね。
読む価値なしです。腹が立つだけ。

No.118 8点 メルカトル
(2017/08/26 22:11登録)
プロの作家のみなさんにはとても受けが良いらしく、綾辻行人氏などは『占星術殺人事件』よりも本作のほうが好みに合っているとし、高評価を与えている本作。しかし、私的にはなかなかに評価が難しいのです。決してバカミスとは思いませんが、例のトリックはやはり賛否両論あろうかというのは理解できる気がします。確かに大トリックには違いないと思いますが、個人的には『占星術殺人事件』には遠く及ばないんですよね。
しかし、最もエキセントリックな御手洗が読めるのは本作ではないかと感じます。人の誕生日は覚えるのに、人の名前は間違える、しかも何度も間違えて呼んでも訂正しようとしない。この性質はこれ以降なりを潜めるので、変人・御手洗潔が最も顕著に表に現れる作品とも言えるでしょう。
私が一番気になるのは、なぜわざわざ斜め屋敷のような建物にしたのかという点です。別に普通の建築物でもトリックには差し支えないわけですし。まあそのほうが雰囲気は出ますし、私の読み違いかもしれませんけどカムフラージュですかね。その辺りうろ覚えな部分がありますので、大目に見ていただきたいと思います。

No.117 9点 青い車
(2016/05/26 22:37登録)
 前に読んだ二冊(『占星術~』『異邦の騎士』)と同様、これまた夢中で読ませる力が凄いです。例のミステリー史に残るトンデモトリックも、この勢いのある文章に乗せられると馬鹿馬鹿しいという気持ちをカタルシスが軽々と越えてしまいます。また、とことん荒唐無稽な話のようでいて、被害者のとっていたポーズ、バラバラにされた人形などの謎に意外な整合性のある真相が用意されているところも気が利いており、ワン・アイディアに頼りきりでない骨太な仕上がりにも思えます。第一の殺人の動機がちょっと解せない(あの誓いを立てた犯人の心理は当の本人にしかわからないのでしょうが)のがひっかかるものの、それを除けば奇想ミステリーの最高峰としてほぼ文句なしです。ただ、登場人物のステレオタイプな描き方にはちょっと辟易しました。特に成金社長の下衆な俗物っぷり。実際の偉い人はあんなんばかりではないでしょう。

No.116 9点 風桜青紫
(2016/05/22 12:48登録)
日本の本格ミステリが生み出した最強のバカミス。賛否両論を呼ぶのは当然のことだが、日本のミステリ作家で、こんな発想をするのは島田荘司だけだし、こんなふざけた話をここまで盛り上げてしまうのも島田荘司だけだろう。一撃の衝撃に関して本作を越える作品に私はまだ出会っていない。

No.115 6点 パメル
(2016/01/11 23:35登録)
完全なる密室の中での殺人事件
ストーリーもキャラクターも魅力的で楽しめる
風変わりな建物の構造による大仕掛けのトリックですが
あれは成功する可能性はどれぐらいあるんだろう

No.114 8点 ロマン
(2015/10/20 14:43登録)
現実にはまず不可能でも、紙の上だからこそ許されるトリック。この屋敷の構造はずるい。謎解きをされた瞬間はなんじゃそりゃこりゃとなるけれど、振り返ると各所にわりとはっきりヒントが書かれていたことに気付き、納得せざるを得なくなってしまう。「本当っぽさ」のさじ加減が実に絶妙で、その大胆さがまさに「新本格」らしい、屋敷全体をフルに活かした館物だった。

No.113 4点 了然和尚
(2015/09/08 09:28登録)
「顔の無い死体が出てきたら被害者と加害者が入れ替わっている」という金言と同様に「奇妙な館が出てきたら犯人は館の主である」と言いたい。 今後の館物については当主が犯人という先入観を利用した引っかけに注意したいものです。 そういえばカー大先生で館の前の持ち主(犯人)と現当主(被害者)というのがあったような気もしますが、これくらいはひねってほしいです。 
 前作も感じたのですが、トリックは素晴らしいのですが、文章がページ数を稼いでいるだけみたいに感じて楽しめなかったので、いまいちです。意外とびっくりトリックというのはブラウン神父ものみたいに短編でキレるのかなと思います。

No.112 6点 斎藤警部
(2015/05/15 12:12登録)
この大バカトリックは、、、 何ですかねえ、動物にたとえると。 物語の筋もすっぱりと忘れてしまった。 動機が結構ドラマチックなんでしたっけ? 本当?? 「占星術」と並び賞する事は、私の嗜好では出来ません。でも読んでいてつまらなくはなかった。ドタバタしてて面白かったかな。 しかし本当にこの大仕掛けで攻められたら、それも意識があるところでやられたら、途中で事に気付いたら、その怖ろしさは半端じゃないですよねえ。。

No.111 4点 CHABI
(2015/03/01 00:01登録)
これって、成功する確率どんなもんなんでしょうか?
何度でもやり直しがきく状況ならまだ分かりますが。
それなりの目線で読む作品だったということでしょうか。
が、終盤は鮮やかでした。

No.110 10点 sophia
(2014/04/13 18:37登録)
これだけ鮮やかに図解できるトリックもそうはないでしょう。
並の作家が書いたらただのバカミスで終わる作品ですが、さすがの筆力で傑作に仕上がっています。
そして「占星術」に引き続いてやっぱり犯人の告白が泣ける。
律儀すぎるでしょう・・・

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