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ミステリの祭典

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Xの悲劇
悲劇四部作

作家 エラリイ・クイーン
出版日1958年10月
平均点8.02点
書評数56人

No.36 8点 みつ
(2015/07/03 16:13登録)
エラリークイーンで初めて読んだ作品で、本作を機に海外古典ミステリも積極的に読むようになった。
ちょっと唐突な箇所もあったけれど、動機もしっかりしていたしストーリーもよかったです。
個人的にはYの悲劇よりXの悲劇派。



〜〜以下、若干ネタバレあります〜〜
メインの殺人事件にまつわる謎解きもよかったのですが、最も興奮したのはドゥイットの指のケガから無実を証明するシーン。
いやに指のケガについての描写があるなーこのケガが殺人に関係あるのかなーと思って読んでいたら、逆に彼の潔白の動かぬ証拠になったことに「おおー!」と感嘆しました。
ドゥイットが死ぬんだろうなと予感させられてひどくドキドキしたことを覚えています。
そこまで悪い人じゃなかったから、ドゥイットは救ってほしかったな。

No.35 8点 斎藤警部
(2015/06/22 16:11登録)
雰囲気いいっすね。街中のざわざわした活気にいい具合に目くらましされ、例の犯人が見えづらくなりました。

No.34 9点 makomako
(2015/05/20 22:37登録)
40年以上前にこの小説を読みました。Yの悲劇が一番すごいぞといわれてまずYから読んだのでXはやや落ちるような気がしたのだけを覚えていました。
 今回再読してみるとなんともおもしろい。物語などはすっかり忘れていたので実に新鮮に楽しめました。
 推理小説に対する志向が随分変わったものだと我ながら感じています。
 こういった精緻な推理と緻密な構成を楽しむのは推理小説を読む醍醐味だと今は思えます。
 1点減点は赤毛の被害者に関するレーンの推理がやや物足りないのと、犯人がわかっていながらみすみす殺人を許してしまったところぐらい。
 この小説が国名シリーズほど売れなかったのはなぜでしょうかねえ。

No.33 7点 sophia
(2014/04/13 17:48登録)
容疑者リストの枠外からフラッと犯人が出現したような感じで少々戸惑うのは否めません。
良作だとは思うが、世の評価ちょっと高すぎな気が。

No.32 8点 ボナンザ
(2014/04/08 17:32登録)
海外ではYよりも人気が高いらしい。確かにトリックも結末も文句なしの名作。
でも、今から考えるとこれ、あれと同じ年に発表してたんだよなぁ。

No.31 8点 バード
(2014/02/17 20:23登録)
素晴らしいの一言、本当は10点つけたいけどYの悲劇をはじめクイーンの作品にはこれより上がまだあるので差別化をはかる意味でもこの点数。

ぶっちゃけクイーンは自分の中ではナンバー1!

No.30 6点 ミステリーオタク
(2013/09/24 21:38登録)
ロジックは秀逸だし悪くはねえと思う
ただインパクトはYに敵わねえだろうよ

No.29 8点 蟷螂の斧
(2012/12/10 11:57登録)
(東西ベスト100・再読)論理的推理の模範のような作品で、ロジック好みにはたまらないと思います。よく「Y」と比較されますが、私的には「Y」の方が上回っています。それは、数十年前に両作品を読んでいましたが、「Y」はおぼろげながら記憶に残っていたことや、犯人像の意外性にあると思います。やはり、ロジックより「どんでん返し」が好きなんですね。

No.28 8点 ミステリ初心者
(2012/07/28 11:14登録)
 読んだ当時は、アガサ・クリスティーが大好きだったこともあり、この作品のよさが分かりませんでした。今改めて見直すと、犯人を一人に断定する、納得の行く推理がすばらしい。

 ただ、解決編の前に、犯人をバラしている感じがあり、犯人当てを純粋に楽しめないかもしれません。ロジック好きを自称している人が、解決編を前に興味を失っているのを見ました。でも、犯人当てというのは、なぜ犯人といえるのかの過程のほうが大切だと思うので、本当のロジック好きの人にお勧めです。

No.27 10点 nukkam
(2011/09/04 15:07登録)
(ネタバレなしです) 発表当時は覆面作家だったエラリー・クイーンがバーナビー・ロスという別名義で1932年に発表したドルリー・レーン四部作の第1作である本格派推理小説です。文章には無駄も不足もなくプロット構成もすっきりして非常に読みやすくてクイーン名義の作品(同時期の国名シリーズ)とは全く雰囲気が違っており、クイーンとロスが同一作家と見破られなかったのももっともです。「Yの悲劇」(1932年)と最高傑作の座を常に争っていまる傑作ですが名探偵の華麗なる推理を純粋に楽しみたい読者にはこちらを推奨します。まあこの比較は山と海とどちらが好きなのかを比べるようなもので、どちらも本格派推理小説の最高峰的存在であることに間違いありません。

No.26 9点 take5
(2011/08/10 23:51登録)
この後XYZ、最後の事件と続けて読める方(未読の方)は幸せだと思います。
4つ読んだ後でそれぞれに採点をされるのでしょうが、それを読んだ(初読の)年や再読の回数に影響されるのが採点ですから、他の方の採点を気にせずにどうぞ存分に楽しんでください。
私の採点は、学生時代に読んだ『Yの悲劇』後の『Xの悲劇』初読の採点です。
Y→X→Z→最後の事件と一度に読みました。Yの評価が高いのはその通りで、しかし最後の事件には連作の思い入れが入りますからまた高い評価で然るべきです。
ミステリーを一つの軸だけで評価することは出来ないという立場で、初作のXに採点とコメントをつけました。

No.25 7点 HORNET
(2011/01/08 21:19登録)
 個人的には「Y」よりもこちらのほうが好きかな,とも思いました。コルクに付けた毒針という古典的な(?)殺人方法は,それだけで面白く感じました。しかし,結末はちょっとズルイかな・・・と,思う人はいるかもしれません。

No.24 5点 seiryuu
(2010/11/07 14:48登録)
内容も長く引っ張ったわりには結末は普通で、”X”の意味もいまひとつに思えました。
デビット犯人説にこだわりすぎるところがよくわかりませんでした。

No.23 9点 ミステリー三昧
(2010/11/06 14:23登録)
<創元推理文庫>悲劇シリーズの1作目(長編)です。
これぞまさしく傑作パズラー小説といったところ。期待以上に素晴らしかったです。私が本書で一番素晴らしいと感じた点は、第一の殺人の段階でほとんど犯人の正体が限定できる状況においてもなお、その名を明かそうとしなかったのは何故かという部分です。それにはちゃんと理由がありました。第一の殺人の段階で、読者がある小さな気付きによってそれなりの推理が披露できたとしても作者は痛くも痒くもなかったでしょうね。第一の殺人の解決編では結論に至れなかった些細な部分を、第二の殺人の解決編ではこれでもかと、じっくり分析。このこだわりには恐れ入りました。より結論へと導く確かなロジックです。そして、第三の殺人の解決編もただただ唸るばかり。小さな手掛かりで、飛躍しまくりのロジック。それでも乱れず、鮮やかに犯人像をあぶり出す。すべての解決編が素晴らしかったです。第一、第二、第三それぞれに一つの解決があって(もちろん読者も言い当てることが可能)、さらに全体を通してロジックの整合性がとれている。その他「こいつは怪しいぞ」と匂わせる人物に対しても、手抜かりなく決して犯人ではないと断言できるほどに、ちゃんと論理武装している辺りもエラリー・クイーンらしい徹底ぶり。物語に起伏がないのは残念ですが、現場を章ごとに変化させながら、細かい区切りで物語が展開されるので、割とテンポよく読み進められましたし、総合的に大満足です。ただ一点だけ。ダイイングメッセージはうーん・・・。でも「死の直前の比類のない神々しいような瞬間」かぁ。。。響きの良いナイスな訳ですね。たしか日本のエラリー・クイーンこと有栖川有栖の作品を読んでいた時期にこのフレーズに出会った覚えがあるんですけど。

No.22 9点 isurrender
(2010/11/01 20:20登録)
犯人そのものとレーンが最も苦戦したトリックについては、今となっては「模倣犯」がいますので、わかってしまうという点が残念ですが、それでも少なからず他の部分では驚きを与えられた
数多くの賞賛に違わぬ傑作だと思う

No.21 5点 ポセイドン
(2010/09/11 21:59登録)
確かに古典的名作だとは思うが、これでこれだけ引っ張られるのはさすがに疲れた。

No.20 8点 kanamori
(2010/07/19 14:18登録)
ドルリー・レーン四部作では「Yの悲劇」と人気を分けあう傑作ですが、この2作はテイストがだいぶ異なるので、プロットはそれぞれ別のクイーンが考えたように思えます。
作品の舞台は、「Y」の古典的閉鎖空間と「X」の現代的広域空間で対照的ですし、真犯人の意外性は、「Y」は人物の属性そのものの意外性ですが、本書は物語の状況設定の中で意外性を出そうとしていると思います。
証拠・伏線に関しては、「Y」では明白に提示しその解釈を推理する方式に対して、本書もその傾向が多少あるものの、証拠と明示せずに伏線としておき、解決編でロジカルに提示されているように感じました。
好みでいえば「Y」ですが、パズラーとしては本書のほうが出来がいいのではないでしょうか。

No.19 8点 星屑の仔
(2010/02/14 12:50登録)
ドルリー・レーンと言う探偵役の登場する第一作目。
なんでもエラリー・クイーンの代表作の1つと言う話ですが、今まで読んだことがありませんでした。
と言う訳で、何の予備知識無く読むことができました。

満員電車の中の殺人、船着場での殺人、そして動く電車の中での銃殺事件、とてんこ盛りな作品。
そして何より、ラストの衝撃。
このXの悲劇は今から70年以上前(だったと思います。ただ自分の勘違いと言う可能性もあるので、あまり信用しないでください。)の作品と言うことに驚きです。こんな昔からこんな現代でも通用する作品を書くことができるのかと。

やはり海外作品は面白いですね。

ただ、どうも文語表現が硬くて、少々なじみにくいことは確かですね・・・。

No.18 10点 おしょわ
(2010/01/24 22:51登録)
再読して改めて思いましたが、ものすごく良くできてます。抜群に面白い。

No.17 8点 あびびび
(2010/01/23 13:59登録)
今は外国の名作といわれる復刻版ばかり読んでいるが、さすがに半世紀以上経過して残っているのだからどれも面白くないわけがない。

このXの悲劇も完璧である。最初犯人が指摘された時は「はあ?」と、虚を突かれたが、ネタばらし…(…の中に犯人がいると思うのは読者の勝手である)…なるほどと思った。少々強引な解説もあるが、長期計画と聞くとそれも納得できる。

こんな本を毎日読んでみたい。

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