三つの棺 ギデオン・フェル博士シリーズ |
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作家 | ジョン・ディクスン・カー |
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出版日 | 1955年02月 |
平均点 | 7.52点 |
書評数 | 40人 |
No.20 | 9点 | ボナンザ | |
(2014/04/08 16:18登録) 密室講義にばかり目がいきがちだが、本作のトリックもすごい。 フェル博士登場作ではこれがベストだと思う。 |
No.19 | 5点 | 蟷螂の斧 | |
(2013/12/15 22:49登録) 著者の作品はまだ6冊目ですが、高評価が3冊、低評価が3冊です。結局、低評価は真相にがっかりしてしまうということに尽きます。期待が大きいだけに・・・。「それはなし(駄目)でしょ!!」というのが続いています(苦笑)。ご都合主義と思うものは、時計、証言、強靭な体力、降雪などです。 |
No.18 | 6点 | メルカトル | |
(2013/03/11 22:19登録) フェル博士による、かの有名な密室講義が披露される。もうこれだけで読む価値は十分だろう。 それにしても、本書はさすがの貫録の一冊となっている。 トリック的にはあまり感心しないが、よく考えられてはいると思う。 まあしかし、余程集中して読まないと、なんだかすぐに忘れてしまいそうな作品ではある。 ちょっと読みづらいしね。 |
No.17 | 6点 | TON2 | |
(2013/01/16 18:48登録) ハヤカワ・ミステリ文庫 (ネタバレ) 有名なフェル博士の密室講義がある古典的名作です。 鏡を使ったトリックは、すっきりしない感じがしました。 登場人物が横文字なので、切れ切れに読んでいると、誰が誰だかわからなくなるという翻訳ものの欠点に悩まされました。 |
No.16 | 4点 | ミステリーオタク | |
(2012/09/03 23:44登録) ちょっと御都合主義すぎる |
No.15 | 6点 | あびびび | |
(2012/03/24 01:09登録) 密室における薀蓄はすごい。そして、フェル博士による解決も鮮やかだった。しかし、あまりに偶然的幸運が多くないか? 実際、難解な事件、迷宮入りの事件はほとんどが偶然的要素による産物だと考えられるが、今回は読者が事件を解決するには少し無理があるのではないかと思う。 世界一の本格派なのに、この作者とはどうも相性が悪く、次の作品を読むにはまた時間が必要かも知れない。 |
No.14 | 7点 | HORNET | |
(2011/01/30 13:51登録) 不可能犯罪,仕掛け・細工を弄したトリックを主体にした謎解きものは現在の作品にはあまりないので,こういう古典でこそ楽しめます。トリック主体の小説であるためか,無駄な場面の推移がなく,全編が事件と謎解きに費やされているのもこの時期の本格作品を感じさせます。 トリックのための事件だったのではないかと思うぐらい,「そんなのありか」というタネでしたが,さすが密室トリックの第一人者,よく考えたなあと思いました。 |
No.13 | 6点 | りゅう | |
(2011/01/09 01:34登録) 作者らしい不可能状況の提示に、謎解きの方は全くお手上げでした。 複雑な真相で、フェル博士の説明を読んでもすっきりと理解できたとは言えません。不可能状況を作り出すために、あまりにも偶然に頼りすぎている印象を受けます。真相の肝と言うべき〇〇の錯誤ですが、ヒントとなる伏線が不明瞭すぎて、気付くのは困難だと思います。第一の棺に係る殺人事件で足跡がなかった理由の説明も曖昧です。現場の位置関係がわかりにくく、読みにくい翻訳も相まって、読解困難な作品でした。 |
No.12 | 8点 | seiryuu | |
(2010/11/07 14:59登録) すごく凝っていて驚いた。 ここまで話を膨らませるのはすごいと思った。 ただ犯人の行動が常軌を逸していて想像は無理。 |
No.11 | 9点 | kanamori | |
(2010/06/23 20:47登録) 密室講義である程度手の内を明かしておきながら、さらに高度な不可能トリックに挑んだということで、極度に複雑なプロット&トリックになっています。 カーの代表作であることに異論はありませんが、読者が最初に手を出す作品でもありません。「ユダの窓」や「かぎ煙草入れ」などと違って、仕掛けをひと言で表現できない複雑さが、この作品の長所であり短所でもあると思います。 |
No.10 | 6点 | isurrender | |
(2010/04/28 22:16登録) 中学生のころ読んだけど 有名な作品ということで期待しすぎたせいか なんかガッカリした印象がある 密室講義がプラスの印象かな |
No.9 | 7点 | E-BANKER | |
(2010/04/26 22:58登録) フェル博士の探偵譚。 言わずと知れた、作者を代表する「密室物」の大作。 ただ、本作品の評価は難しいですねぇ。 特に「密室」の構成については、実現性にどうしても疑問符がつくような気がしますし、トリックに使ったある道具についてもあまりに奇術的要素が強すぎる感じです。 ただ、そういう齟齬を補って余りある「謎」の面白さが本作品にはありますね。 同日に起こった2つの銃による殺人・・・見た目には「不可思議」としか言いようのない状況なのですが、それがフェル博士によって(まるで見てきたように)解き明かされる瞬間は、やはりカタルシスを感じます。 そういう意味で、本作は「密室物」というよりは、むしろ一種の「アリバイトリック」の方が素晴らしいと言えるかもしれません。 有名な「密室講義」は蛇足かもしれませんねぇ・・・ |
No.8 | 5点 | 文生 | |
(2010/01/19 14:16登録) 中学生の頃に読んだ作品。 事件そのものは謎だらけでワクワクしたのですが、トリックは無理に無理を重ねた感じでかなりがっかり。特に犯行時間錯誤のトリックはそりゃ無茶でしょうと言いたくなる代物だった。なにより問題はリアリティ云々よりもトリックがごたごたしすぎて分かりにくかった点。そのため、真相が明らかになった時に素直に驚くことができなった。唯一感心したのは「2発目はおまえにだ」という台詞によるミスリード。あの真相の反転だけは素直に感心できました。 カーの代表作ということになってますが、『ユダの窓』や『火刑法廷』などに比べるとかなり落ちる出来に感じました。 |
No.7 | 6点 | CRYSTAL | |
(2010/01/08 23:28登録) 面白かったけど、そんなに内外で評価される程とは思いませんでした。結構ムリあるしね。 密室談義では、ちょいちょい他人の作品のネタばらししてるけど、いいの?って感じっす。 |
No.6 | 6点 | ミステリー三昧 | |
(2009/12/14 12:57登録) ※ネタばれあり<ハヤカワ文庫>フェル博士シリーズの6作目(長編)です。 類に洩れず不可能犯罪の数々が私を楽しませてくれます。けど、少しやり過ぎです。「意外性有り過ぎのフーダニット」と「鉄壁過ぎる不可能状況の演出」が根本にあるため至る所で無理が生じてしまった嫌いがあります。私的には(ご都合主義に対しての)許容範囲を超えてしまったので、高く評価できませんでした。名作と呼ばれていますが、世間の評価は参考意見としか思っていません。ミステリの価値観ってオンリーワンみたいなものですから、名作・駄作・傑作拘わらず読んでみないことにはわからないモノなんですよね。。。 余談ですが、17刷以前には致命的な誤訳があるそうです。私は回避できましたが・・・ また、ネタばれ被害が心配だったので、有名な「密室講義」は読みませんでした。 (ここからネタばれ感想) 「時間の錯誤」に関してですが、鐘の音から「犯行時間に錯誤がある」点を察することは難しい。確かに14章で鐘が鳴っている描写がありますが、それが11時に鳴ったものかどうかは予測できません。また、窓越しに見えた時計が「たまたまズレていた」点はさすがにご都合主義です。それが意外性に満ちたフーダニット演出の根本を担っているだけにズルイです。 また『第二の棺』での殺人も不可能状況を演出するためにご都合主義が見受けられます。被害者は医者の所に向かうため自ら外に出るわけですが、さすがに「血の出具合」が気になります。血の跡から本当の犯行現場が分かってしまう可能性が無視されている点は不可解です。 『第一の棺』で使われたトリック(奇術)は好感が持てました。大博打な気もしますが、仮面の男がレッドへリングとして巧くミスリーディング効果を発揮していました。「ジグ・ソー・ワーズ」にしっかり意味があったことには驚きです。ですが、鏡は大きい割に発見されるのが遅すぎです。共犯者がいた点は察する余地がない点で駄目です。建物は全面雪で覆われていたはずですが、犯人はトリックを用いることなく、足跡を残さず簡単に建物に侵入できている点で肩透かしを感じます。 もしかしたら、理解できていない部分もありそうです。とにかく複雑で読み応え抜群です。 |
No.5 | 8点 | 測量ボ-イ | |
(2009/05/29 20:09登録) 僕も何度も引き合いに出した、超有名な「密室講義」が 楽しめる作品。 この作品のメイントリック自体はカ-らしい強引なもの で、内容自体は6~7点レベルも、やはり密室講義があ る分贔屓目に見てしまいます。 |
No.4 | 10点 | 空 | |
(2008/12/23 10:26登録) 本書を勧めた相手から、マニアックすぎると言われたこともあります。 確かに凝っています。雪道での事件のとんでもない偶然がなかったら、かえってわけのわからない状況を生み出していたかもしれません。その偶然のため、殺人者の行動経緯が表面上明確になり、不可能状況を際立たせることになっています。天気予報どおり雪が降らなかったら、行方の全くわからない殺人者という謎だけになっていたでしょう。 犯行が偶然うまくいったというのではなく、普通に目立たない完全犯罪をもくろんだはずが、予想外の積雪などの偶然が重なって不可能殺人になってしまったということなのですが、元の計画に偶然を組み合わせてよくもここまで複雑な状況を組み立てたものだと、あっけにとられます。 冒頭で目撃者は嘘をついていないと断言する、作者にとっても自信満々のプロットです。自信があるからこそ、密室講義もしているのでしょう。個人的には、機械的な分類など別にどうでもいいのですが。 |
No.3 | 6点 | Tetchy | |
(2008/12/16 22:30登録) カーの傑作として名高い本書だが、オイラとしては微妙な読後感だった。 まず真相があまりに突飛過ぎて、その離れ技の凄さに信じられない思いが今もしている。再読の要ありだ。 とはいえ、やはり2つの殺人、特に第2の殺人はかなり危ういバランスで成り立っているといわざるを得ない。 なんとも凄い偶然ではないだろうか? 実にきわどい。 そして本作でもカーは作品の外側ですら読者にミスディレクションを行っている。 ネタバレになるので伏せるが、これが実に有効に働いているのだ。 しかし密室講義には笑った。特にフェル博士の爆弾発言が。 |
No.2 | 7点 | ロビン | |
(2008/09/26 12:58登録) これでもかという不可能犯罪の二本立て。美しいくらいにオカルティズムと融合されている。トリック派の人にはたまらないと思う。が、納得のいかない点は多い。(若干ネタばれ) 古典的トリックが使われているが、どうも理解し難い。なんで背が高く見えたの?なんであの動作をしただけで死ぬほどの傷を負っているのにあんなに動けたの?っていうか警察は鏡を見つけなさいよ。 他作品のネタばれ満載な密室講義も読み応えは十分。 しかし、読みにくいなぁ。改行もほとんどされていないので、よっぽど精神集中して注意深く読まないと伏線には気づけない。 |
No.1 | 9点 | あい | |
(2008/04/21 08:40登録) 傑作。あの有名な密室講義が含まれていて、それだけでも一読する価値がある。 |