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ミステリの祭典

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密室殺人ゲーム王手飛車取り
密室殺人ゲームシリーズ

作家 歌野晶午
出版日2007年01月
平均点6.33点
書評数43人

No.43 8点 hsiyehmeipo
(2024/05/05 04:47登録)
サクサクテンポよく読める短編集。
最後に大謎も用意されていてそれも楽しめた。

No.42 7点 雪の日
(2022/04/01 19:40登録)
自分にはこういう話は合わないと思っていたけど、話の展開が面白くすんなりと読めた。8点にならない理由はオチが弱い。まぁ、仕方がない気もする

No.41 8点 じきる
(2021/04/29 16:51登録)
正義感の欠片もない趣向だが、これはこれで、殺人事件を娯楽とするミステリーというジャンルの究極型とも言える試みだろう。
トリックには唸らされるようなものもあり、総合的には満足出来た。

No.40 7点 sophia
(2021/04/02 21:30登録)
五人のキャラが立っていて掛け合いが面白かったです。オフにも舞台が広がっていくのは予想の内でしたが、それでもやはり驚きが待っていました。問題なのはやはり終わり方です。オフ会にはちょっと醒めましたし、訳の分からないゲームも不要でしょう。Q7後の独白パートでサプライズと同時に終わっていれば綺麗だったのではないでしょうか。

No.39 7点 ぷちレコード
(2021/01/11 20:11登録)
インターネットで殺人推理ゲームを出題し合っている五人。それぞれマスクをしたり、画面をぼやかしたりして正体を明かさず、映像と音声でやり取りしながら、推理合戦に白熱していた。密室、アリバイ崩し、犯人当て。ただし話題になっているのは全て確実に起こった事件であり、その実行犯は五人の中の出題者。探偵推理ゲームのために殺人を次々に犯しているという奇抜な設定。ただ作者は、単なる推理ゲームの羅列で終わらせていない。意表をつく展開とともに、巧妙に仕組まれた恐ろしい結末を用意している。

No.38 4点 バード
(2020/08/08 12:32登録)
作中でも指摘されていたが、本作は、殺人事件を扱っているにも関わらず、犯人が安全圏にいて緊張感が皆無である。そのせいで、質の悪い演劇(学祭とかでやってそうな)のような感じ。
個々の推理ゲームで面白いネタはあっただけに、設定で大損してる作品という印象。本作の設定でやるなら、いいとこ中編かな。流石に文庫本で520ページ分もやる内容じゃない。

<推理ゲームに対するコメント>

aXeの問題 : 開幕から長々としたミッシリングで、退屈だった。本作の第一印象が悪い主要因。

ザンギャ君の問題 : 「ピースは全て回収しろ」の件は好き。実際、「生け頭」の意味もあったし、面白かった。

伴道全教授の問題 : 可も無く、不可も無く。

044APDの問題 : いい意味で一番力技な(ミステリらしい)問題だった。ザンギャ君の出題パートでまかれた伏線の回収も気持ち良く、5人の問題の中で一番好き。

頭狂人の問題 : 作者(歌野さん)としては、おそらく一番驚いて欲しい問題と思うが、頭狂人の家庭環境への言及が度々あったため、この事件はぶっちゃけ予想できた。ほぼ予想通りだったので今一つ。被害者の正体についてだけは、意表を突かれたが。

最終章 : いいオチが思いつかず放り投げた感がある。(半端に終わっているが、一応続くのかこれ?)私はこのオチ嫌いよ。

No.37 8点 虫暮部
(2020/03/20 12:06登録)
 江戸川乱歩「赤い部屋」を読んだ時はちょっとがっかりした。赤い部屋と言う“場”はあまりフィーチュアされておらず、新入会員が長々と喋るだけ。あの設定なら、百物語よろしく交互に各自の体験を披露し合って、丁々発止の殺人談義に興じるほうが絶対に面白いと思うのだ。
 それがこれ。
 偶然の類似、ではない。作者は元ネタを示すためにわざわざ刻印を残している。ラストが何故あんななのか判らない方、是非「赤い部屋」御一読を。

 物語に組み込むとトリックの為のトリックになってしまうトリックも、こうすれば使えるんだと感心しきり。「生首に聞いてみる?」の“花瓶と生首”は素晴らしい。『なめくじに聞いてみろ』(都筑道夫)→『生首に聞いてみろ』(法月綸太郎)→「生首に聞いてみる?」伝言ゲームみたい。
 しかし、全編通して会話の言葉遣いが醜悪で閉口した。

No.36 8点 mediocrity
(2020/03/08 14:17登録)
全8章。奇数章が本格、偶数章が息抜き&ボツネタ披露という感じでしょうか。前者は1章がいまいちな以外は文句なしです。後者もバラエティー豊かで良かったです。
後半の人物関係も想像以上に凝ってて驚きました。次回作も期待なんだけど、2作目3作目と平均点が下がっていっているのが気になる。

No.35 9点 ジゼル
(2020/02/25 07:43登録)
この作品の妙はwhydunitを動機という個人、キャラクターという固有要素を排して、なぜその手段をとったか、なぜ選んだかという犯罪の実行に関する効率、非効率と効果を純粋な形で追求できるところにある。

No.34 5点 ミステリ初心者
(2017/12/03 23:26登録)
ネタバレがあります。



 設定が凝っていて(?)かなり読みやすかったです。登場人物のキャラ付けや、しゃべり方の違いで、今誰が発言しているのかなどがわかりやすい。私のような、文章を読む力が乏しい人間にはありがたい。一晩で読んでしまいました。歌野さんの本と相性がよいようで、もっと読んでみたくなりました。
 さらに、各登場人物の出題した問題が一つ一つの短編としても楽しめました。ザンギャ君の問題が一番の好みでした。コロンボもよかったですね。

 こういう設定だと、"各登場人物が知らぬ間に会っていた"とか、"知らぬ間に殺していた"という展開はありがちで、あまり驚きはありませんでした。コロンボがいなくなった時点で、殺されたんだな→頭狂人は妹なんだなというのも予想できた展開で、驚きは少なかったです。頭狂人の特徴が男性的であり、男性と勘違いしてしまう叙述トリックのような趣がありますが、そのトリックは他にもっとよい小説があります。女性であることをにおわす伏線も少なかったように思えます。ですがさすがに教授がギャルとは予想外でした。


 ザンギャ君のみせた、生首の下にドライアイスを設置して叫び声をあげさせるトリックは面白かったのです。しかしあれは実際できるものなのでしょうか??

No.33 4点 青い車
(2017/03/01 22:48登録)
 人物を徹底してゲームの駒にすることでこちらに不快感を抱かせないのはうまい手ですが、個々のアイディアは酷くないでしょうか?とりわけ最初のミッシングリンク当ては100頁以上読ませといてしょうもない謎々に付き合わせられただけとしか感じられませんでした。『生首に聞いてみる?』のトリックも個人的には許容できません。意外ならなんでもいいという訳ではないでしょう。机上の空論と割り切って見てもキレが悪く、単純にミステリーとして失格に終わっている愚作としか思えませんでした。

No.32 6点 パメル
(2016/06/05 11:09登録)
ネット上で殺人推理ゲームを出題し合っている
出題者は殺人事件を実際に行った上で問題を出している
この設定自体は面白いと思う
解答者は新聞で情報を得たり実際に現場に行ってみたりして
答えを導き出していく
仮想空間でのやり取りと現実社会が入り乱れた作品
トリック自体は楽しめるが誰一人として警察に疑われることなく
殺人が繰り返される不自然さが難点
出来れば誰か一人ぐらい警察に追われる展開になれば面白みが増したと思う

No.31 6点
(2016/06/04 15:55登録)
読みやすいです。
最後の別荘の話はいらなかったですね。

No.30 8点 ロマン
(2015/10/21 09:57登録)
究極の推理ゲームのためだけに交代で殺人を実行するという悪趣味とも取れる設定。出題者=犯人=解答者、というのは新鮮だった。犯人は既に分かっていて、動機はゲームのため。純粋にトリックのみを追求するという点が楽しめた。短編集のような構成になっていて、いくつもトリックが楽しめるところが良かった。あのようなラストになるとは思わなかったので続きが気になって仕方がない。どこか狂っている登場人物たちだが、読んでいるうちに愛着が湧いてくる。頭狂人とザンギャ君のやりとりが好き。お気に入りは「生首に聞いてみる?」

No.29 5点 名探偵ジャパン
(2015/04/15 10:46登録)
ひどい設定だな、と思ったが、読み進めていくうちに、読者である自分もトリックについて推理しながら、良心よりも好奇心に駆られ読んでしまっていることに気が付く。
主人公たちがあれだけやっても、警察に尻尾を掴ませもしないという(そもそもこの世界の警察は働いているのか?)ところなど、この作品は完全なファンタジー。
「殺人鬼が何をやっても絶対に捕まらない」という特殊設定ありきで成り立っているミステリだ。
だから無辜の被害者が殺されまくっているというのに、不思議と嫌悪感はそれほどでもない。「人間が描けていない」とは、かつて新本格に浴びせられた批判だが、この作品の登場人物は主人公らも被害者も含め、全員人間ですらない。ファンタジー世界の駒、ゲームのキャラクターだ。読んでいて良心があまり痛まない原因もここにある。「ドラクエ」で、殺したスライムにかわいそうと思わないのと同じだ。
要は「ポケット推理クイズ」的な問題集に書かれた殺人被害者にいちいち同情したり、犯人に憤ったりしないのと同じ。
だから、最終章は蛇足だった。「たかがゲームの駒が何人間ぶってるんだよ」と。
ドラクエで、「あなたが殺したスライムたちにも家族がいたんですよ」とか、「竜王も悪の道に手を染めたことを悩んでいます」などと言われるような「ウザさ」がある。
読者に問題を提供する出題者でしかない駒が、出題以外の何をしようが興味はない。さっさと全員爆死して終わってくれ。と思った。
……ところが、終わらない。何これ。

No.28 2点 mozart
(2012/09/10 15:37登録)
う~ん、純粋に「パズル」として読めばそこそこ楽しめるのかも知れないけれど、やはり、登場人物が「鬼畜」過ぎ(その割に中途半端な面もあるし)。ちょっと肌に合いませんでした(と言いながら次作、次々作とも読んでしまったのだけれど)。

No.27 4点 スパイラルライフ
(2012/02/07 15:28登録)
問題集に近い。
トリックのみ読みたい方には丁度いいかも。

オチは容易に想定できてしまう。

No.26 3点 いいちこ
(2012/01/19 19:39登録)
ネット上での殺人推理ゲームという特殊なプロットと、作者の18番とも言うべきメイントリックだけが見せ場。
内実は単独では短編さえ支えられない不良在庫ネタの一掃という評価が相応しい。
プロットの性質上フーダニットにはならず、動機なき殺人であるためサスペンスにもならない厳しい制約条件を、鮮やかなトリックで乗り越えて欲しかったのだが一部を除いて貧相なデキ。
とても高い評価は付けられない

No.25 7点 ある
(2011/12/23 01:06登録)
日頃,東野圭吾のような作家ばかりを読んでいるので,こういった作品は新鮮で面白かったです。
2.0とマニアックスも読みましたが,この作品に登場する頭狂人の冷めた視点が一番好きです。

No.24 8点 モグ風
(2011/12/12 20:38登録)
小ネタたくさん、伏線あり、設定は斬新。
作者の意欲は伝わってきた作品。
楽しませて読ませてもらいましたが、
この設定に馴染めるかどうかで評価が別れる作品だと思った。
主人公たちが殺人をエンターテーメントクイズ感覚で楽しんでいる設定をグロイと感じる人もいるかも。

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