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[ ハードボイルド ]
屍蘭 新宿鮫III
新宿鮫シリーズ
大沢在昌 出版月: 1993年03月 平均: 7.25点 書評数: 12件

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光文社
1993年03月

光文社
1999年08月

光文社
2014年04月

No.12 8点 斎藤警部 2021/10/25 18:04
ホップする剛速球で文句無し!じっくり行きたいがスタスタ読めてしまうのが恨めしい。早い段階で深い謎を惜し気も無くバラして行くリスキーな(?)展開も納得、この勢いと重さの共存あってこそ成り立っている。時折の硬い説明文さえエンタテインメント天然色。ラストがちょっと爽やか過ぎかと感じたが。。題名の意味に、最後の最後で花開かせる手綱さばきは見事。女子力の強い物語だが、そこは女子達のみならず某ノンケ男子の造形や行動も大きく寄与していよう(この人物、いいねえ)。

いくら状況をナニしたからと言って気が付けば周りは鮫島の味方ばかりになっていたり、あんな最強武器をあんな無防備な持ち歩きしていたり、ヘンな所も数ありますが、、物語が見事にぶっ飛ばしています。 晶の音楽がさっぱり聞こえて来ないのも、まあ気になりません。 ところで、先頃ジャガー星に帰還された千葉のジャガーさんの若い頃、今と違ってバリバリのハードロッカー(パンク寄り)だった頃の楽曲を久しぶりに聴いてみて、晶のやってる音楽にもしかしてちょっと近いんじゃないのか、なんて想像してしまいました。 当時の晶、ジャガーさんのこと知ってたかな。。(実は対バンしてたりとか)

No.11 8点 クリスティ再読 2020/10/05 08:34
評者は奇数番好き。昔のドラマで年喰った原田芳雄が出てたのが懐かしい...で本作はゲイ要素はほとんどないけど、事件の「女性度」が高い作品。いいのは犯人グループの中でいろいろ角逐があって、「女同士の愛憎の絆」に、オトコが割り込めないあたり。でワルい奴なのにこの光塚が妙に憎めない。この光塚のキャラ、なくても成立する話(でも、ないと鮫島への罠が作れないが)なんだけども、この男がいることで、話がうまく膨らんでいるようにも思うんだ。
あと被害者のコールガールの元締め浜倉のキャラがナイス。いい男じゃん。蘭の鉢植えだらけの病室で立ち尽くす暗殺者...とか、印象的なシーンがある。まあおばちゃん、マンガっぽいといえばそうなんだけど、このシーンでそういう印象が払拭する。

No.10 8点 itokin 2012/08/05 09:12
ありえないと思ってしまえばそれまでですが、悲しみ、執念、愛などが伝わってくる秀作だと思います。

No.9 7点 VOLKS 2011/04/03 14:27
タイトルの意味が解らずに読み進んでいたが、かなり後半になってやっと意味が解り、改めてこのタイトルのメッセージに気付いた。
無理のある殺人鬼おばちゃんが登場するも、なかなか面白く惹きつけられるストーリーだった。

No.8 9点 ZAto 2009/10/21 01:16
面白かった。もっとも『屍蘭』を一、二作よりも面白いとする読者は、
全国二十六万警察職員のうち五百人にも満たないキャリア組ほどに希少品種なのかもしれないが…。

No.7 7点 E-BANKER 2009/09/26 23:38
シリーズ第3作。今度の殺人鬼はおばちゃんです。
新宿鮫シリーズの中では比較的地味めな作品ですが、鮫島警部が犯人グループの罠に落ち、刑事職を追われる一歩手前まで追い詰められます。
その時の藤丸刑事部長の言葉がいいです。警察組織で四面楚歌の鮫島に対して、救いの手が差し延べられ、「・・・君はいい刑事だ・・・」という台詞。
しかし、このシリーズを読んでいると、新宿という街が本当に恐ろしくなってきます。

No.6 8点 北浦透 2007/06/09 21:10
前作『毒猿』ももちろん大作だけど、個人的には本作のふみ枝も相当に手ごわい。大沢さんの作品全体にいえることで、油断のならない文体、キャラクター造形。特にこの作品はジワリと出ている。

No.5 6点 Tetchy 2005/07/10 01:14
第1,2作が「動」ならばこちらは「静」といった感じの作品でした。
確かに鮫島の刑事生命の進退を賭けたタイムリミットサスペンス要素もありますが、恐らくこれはあまりに静か過ぎる物語に作者が危惧して持ち込んだ設定のような違和感があります。
小説としての水準はクリアしていると思いますが『毒猿』を読んだ後では厳しいものがありますね。

No.4 6点 ろん 2003/08/25 18:58
1作目、2作目と続いたせいか、ちょっとストーリーが地味な感じがしましたね。いつでも派手派手な事件でないのが(本作も現実にあったら十分派手な事件ですが・・・)現実感があっていいのかも知れませんが。
鮫島はあいかわらず魅力的ですが、他の登場人物にイマイチ魅力がなかったような気がします。

No.3 8点 美来 2001/08/08 14:23
女の女に対するどろどろした感情が、何とも恐ろしい。
今回は鮫島、女の恩讐に巻き込まれた話。

名前を忘れましたが、インディゴのママは大沢さん得意の強くしなやかな女性。かっこいい(^^)

No.2 7点 葛城タビト 2001/05/20 16:44
我ながらかなり甘い点数だと思う。
だけど、だけどですよ、考えてみてください。
このシリーズの前作が「毒猿」なんですよ!!
あの驚愕のアクション巨編の続編が「こう」なるなんて誰に予想できます?
作者のシリーズ構成の巧みさにあぜんとさせられた一作です。

No.1 5点 Take 2001/05/14 12:33
可も不可もなく、ただ単純に物語として面白かった。


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