皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格/新本格 ] 『瑠璃城』殺人事件 |
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北山猛邦 | 出版月: 2002年07月 | 平均: 5.75点 | 書評数: 8件 |
講談社 2002年07月 |
講談社 2008年03月 |
No.8 | 6点 | ミステリ初心者 | 2021/01/27 18:46 |
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ネタバレをしています。
個人的に4作品目に読んだ城シリーズです。 今作も城シリーズ特有の読みやすさです。テーマは生まれ変わりで、七つの大罪やゼノギアスを思い出す設定です(笑)。しかし、この作品はさらにループしています。城シリーズの中では一番きれいに話が完結している感じもあり、ファンタジー小説としても楽しめました。ラストの読後感もとてもいい(笑)。 ラストの1行、スノウウィはマリィの重複した例外なのでしょうか?なぜ超人的能力がスノウウィにだけ添加されているのでしょうか?何時代の人物なのでしょうか?(笑)。 推理小説的要素は大きく3つありました。密室殺人1つと、消失した死体系2つ。 まず密室殺人。本をドミノにし、その時間差を利用したピタゴラスイッチ系密室。私は本来はこれ系はあまり好きではないのですが、今回は非常に楽しめました。ドミノは誰もが知っていることだし、想像が容易にできるところがいいですね。成功する確率が高いのかはわかりませんが。そのドミノは、犯人が直接手を汚さずに犯行を終えられるアリバイトリックも兼ねているのが素敵(?)でした。 消失した死体1。ジョフロワによる6人の騎士を遠くの場所へ運ぶトリックです。川、十字架の建造物とその構造、塔の位置が露骨でなんとなく感づきました(笑)。私は実は最近、川の逆流を利用したトリックを目にしてしまったので、ちょっと有利でしたね(笑)。 消失した死体2。これは…あまり必要性を感じません(笑)。 ファンタジー、恋愛、物理トリックと、なかなかバランスが良かったです。他の城シリーズのほうが狂気的トリックや、びっくり仰天な仕掛けがありましたが、本としての総合力では瑠璃城が一番なのではないでしょうか? 6.5ぐらいつけたいですができないので…6というところで(笑)。 |
No.7 | 5点 | 名探偵ジャパン | 2014/08/12 01:59 |
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前作「クロック城」を読んで、「この作者のはもういいかな」と思ったのだが、書店の棚を覗くと、最新作「私たちが星座~」以外の作品はもう置いていない。というのが数軒続き、飢餓感で一冊だけ置いてあった本作を購入した。
突然登場人物が「生まれ変わり」云々言い出して、「これは何かトリックの一環だな」と思ってたら、本当に生まれ変わりでびっくり。西澤保彦が得意とする、超常現象前提ミステリだった。 その生まれ変わりのルールがいまひとつ飲み込めず、漫画「デスノート」のような、作者が作劇を行うに当たって都合の良いようにいくらでもルールを変えられる現象。という感じで、話にのめり込めなかった。 ただ、各時代で発生するトリックはどれも豪快で、「物理の北山」(学校の先生みたい)の面目躍如といえる。 ひとつのトリックで数百ページ引っ張るような作品と比べたら、そのサービス精神はすばらしい。 次のシリーズも、書店で見かけたら、買う、かもしれない。 |
No.6 | 5点 | メルカトル | 2014/02/05 22:24 |
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再読です。(ネタばれあり)
本格ミステリなのかファンタジーなのか判然としない、まさに怪作。だが、有栖川の言うような快作ではないと思う。 物語は3つの時代に生きる、生まれ変わりの3人がそれぞれの時代で奇怪な事件に巻き込まれるという、やや複雑な構成となっている。しかも主人公の二人はそれぞれがどちらかを殺し合う運命にあるらしい。勿論そのくだりの論理的な解説はなされていないので、その辺りは完全なファンタジーである。一方、相変わらずの物理的トリックを用いた、不可能犯罪の数々は本格ファンをも唸らせるものであろうかと思われる。 だが、トリックそのものはどれもさして目を見張るものはない。唯一、図書館での密室殺人のクレセント錠を利用したトリックは、明快で分かりやすく、作者の本領を発揮している。 しかしどうだろう、プロットは面白いのだが、それを上手く料理しきれていないきらいがあるのが残念な気がする。まあデビュー二作目だから仕方ないのだろうか。 |
No.5 | 6点 | アイス・コーヒー | 2013/12/21 11:54 |
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『城』シリーズ二作目。世界を股にかけて運命と生まれ変わりを描く本格ミステリ。
最初は多発する不可能犯罪に魅せられたのだが、少し考えればわかってしまうトリックだった。内容がストレートだったし、展開に意外性はない。ただ、ここまで物理トリックに情熱をささげる人は少ないからその点では凄い。バカミスっぽい点もあったが、一応の補足はあったので納得。 一方、生まれ変わりという特殊ルールは複雑で、フェアプレーぎりぎりのラインになっている。このネタならもう少し内容を膨らませても良かったかもしれない。 良かった点は、探偵のスノウウィをはじめとするキャラが個性的で、物語としての展開はよく出来ていること。特にクライマックスのあの展開は予想できなかったため、首切り死体が大量に登場した割に読後感がいい。 |
No.4 | 5点 | 測量ボ-イ | 2011/04/12 23:13 |
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ちょっとこの世界観にはついていけなかった・・
密室トリックは結構面白かっただけに少し残念。 私見ですが、「クロック城」の方が良かったです。 |
No.3 | 6点 | いけお | 2009/03/20 09:20 |
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なかなか手が込んでて最後まで興味が尽きない。
複雑ではあったが楽しめた。 |
No.2 | 4点 | 深夜 | 2008/07/10 02:14 |
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設定が複雑で、ファンタジー要素全開の作品。
はっきり言って全然ついていけなかった。「クロック城」は受け入れられたけど、今作はのっけから無理。 個々の図版トリックは豪快で面白かったので、その点では満足したが、余計な設定のせいで小説としてはほとんど楽しめなかった。 |
No.1 | 9点 | kowai | 2008/05/31 23:00 |
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「クロック」よりいいです。トリック→解明、の繰り返しで、最後にでかいやつが来ます。いままで、リアル系しか読みませんでしたが、時間を超越した仏教的、回教的(?)なミステリもたまにはいいですね。くれぐれもリアル派な方は、納得できないでしょうが、トリック解明好きな人は、一粒で10回くらいは楽しめますよ。しかし、よく考えるな。。。 |