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ミステリの祭典

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viviさんの登録情報
平均点:6.50点 書評数:327件

プロフィール| 書評

No.107 7点 水晶のピラミッド
島田荘司
(2007/08/13 01:40登録)
アクロバティックすぎる強引な展開でしたけど、
あのままの大トリックだったら納得しなかったとも思います。
というか、あの犯人があの方法で殺すのなら別の方法でも可能だし・・・

サブストーリーが好きです。
ディックとミクルの話は、記述者・石岡の創作でしょう。
彼がギザで見た夢や像があの物語になり、
彼なりのピラミッドのイメージとして作品に入れたのでしょうね。


No.106 6点 びっくり館の殺人
綾辻行人
(2007/08/04 00:19登録)
ジュブナイルと言っても、なかなか侮れない作品でした。
単に書かれている事件のトリック等は子供向けかもしれないけど、
大人なら、館愛読者なら、更に色々と深読みできる行間が満載。

流石に、一流のミステリ作家ですね。


No.105 6点 邪魅の雫
京極夏彦
(2007/08/04 00:12登録)
犯人が誰?という単純な話を超えて、
このもつれた構成が、どこでどう収拾がつくのかの興味で読み進みました。
バラバラに分断された事象が、やがて1つに集まっていき、
そこで京極堂が事件をあるべき姿に戻す「憑き物落とし」を行う。
こうした手法が、作者の味になりつつありますね。

ただ初期のシリーズの恐ろしいほどのカタストロフィは無かったので、
このくらいの点数かと。


No.104 9点 前巷説百物語
京極夏彦
(2007/08/04 00:05登録)
又市が「御行」になる前の物語たち。
これまでのシリーズでは、すでに出来上がった又市像でしたが、
今回はそこに至るまでの葛藤や試練が描かれていて興味満載でした。
物語的には、かなりの悲劇も入っていますけど・・・

若い又市の小股くぐりぶりを知りたい方はぜひ。


No.103 8点 後巷説百物語
京極夏彦
(2007/08/03 23:59登録)
直木賞受賞作ですね。何故この作品で?という気もしますが。
明治に時を移して、一白翁すなわち百介が又市たちの仕掛けを語ります。
読後感は・・・寂しかったです。本当に。

作品としては『赤えいの魚』が出色ですね。
その島の世界の成り立ちの謎と、崩壊のカタルシスと。
京極堂シリーズとリンクしている作品もあり、
京極ワールドを堪能できます。


No.102 7点 乱鴉の島
有栖川有栖
(2007/07/30 22:51登録)
久しぶりの火村シリーズの長編です。
孤島が舞台ではあるけれど、おどろおどろしい演出は無し。
犯罪自身はどこでも起きうるものでしたし。

ただ、この島にこの時築かれた世界の意味が、
作品全体の核になっています。
非常にロジカルな解決はいつもの通りですけど、
アクロバティックというには迫力不足だったかも(^^;


No.101 6点 人形はこたつで推理する
我孫子武丸
(2007/07/20 01:01登録)
ほのぼのとした登場人物たちが生き生きと書かれています。
確かにミステリとして勝負!という作風ではないけど、
論理的推理の楽しみを気楽に得られるという点ではいいのでは?
何より、睦月のキャラクターにひきこまれました。


No.100 5点 覆面作家は二人いる
北村薫
(2007/07/18 02:02登録)
軽いタッチの、ありえないキャラ設定。
あんまり軽いので、ミステリとしての読み方を忘れるくらいです。
双子設定は綾辻氏の殺人方程式シリーズにもありますが、
こちらの方が、そういうものとして読める分、
すんなり入ってくる感じがします。
日常ミステリ・・・気分転換にいい1冊かも。


No.99 5点 長い家の殺人
歌野晶午
(2007/07/18 01:58登録)
イマイチというほどでもないんですけど、
トリックがシンプルすぎて、すぐ分かってしまったので。
いや、分かってもいいんですけどね、プラスアルファがあれば。
でも、その辺りが薄かったかなと思います。
タイトルがネタバレしすぎなのじゃないかな(^^;


No.98 8点 葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午
(2007/07/18 01:51登録)
このグイグイと引き込まれる展開が素敵でした。
ただし結末は・・・びっくりしましたけど、嬉しくなかったかな(^^;
ちょっと無理があるような・・・こんな熱い●人がいたら怖いかも。

何となく『動く家の殺人』と印象が重なります。
大きなトリックに、小さなトリック。
でも、迫力はこちらが数段上ですね。

実は過去のヤクザ話の方が好きだったりします。
あの謎、とてつもなく魅力的だった。


No.97 6点 動く家の殺人
歌野晶午
(2007/07/18 01:45登録)
大きなトリックも、中のトリックも予想通りではありましたが、
文章がいいです。人を引きつけるものがある感じ。
だから、トリックが物足りなく感じてしまうのかな~。
このまま信濃は消えてしまうのでしょうか??


No.96 8点 切り裂きジャック・百年の孤独
島田荘司
(2007/07/14 19:46登録)
切り裂きジャックものって、陰惨な猟奇的事件という扱いの関連書が多かったけど、
(あるいはジャックの苦悩もの、悲恋もの)
これは完全に本格ミステリ。
あの有名な事件を、あくまで本格に料理する島田氏の腕の冴えですね。
読了後、「あれ?」と思って読み返したところ、見事に伏線になってました。
カーネルサンダースに扮したクリーン氏の登場は、サービスかな。


No.95 7点 法月綸太郎の新冒険
法月綸太郎
(2007/06/25 23:47登録)
論理的パズルが集まった作品集でした。
作品全体に大きな仕掛けや意味を施す長編も悪くないけど、
フットワーク軽く事件を解決していく綸太郎探偵もいいですね。
「現場から生中継」が一番好きですね。
「背信の交点」も物語が良かったです。
「身投げ女のブルース」は・・・久能警部がかっこよかったのでOK(笑)


No.94 7点 有限と微小のパン
森博嗣
(2007/06/23 00:48登録)
長崎のテーマパークがあまりにもリアルに書かれていて、
なんだか、トラベルものを見ているような楽しさも。
そして何より、四季の再登場。
Fのときにも感じていたキャラクターの強さ、ここでも全開です。
四季ファンが多いのも分かる気がしましたね。
しかし・・・シリーズ完結にしては片付いてない問題も多く。
少し消化不良な気もしました。


No.93 7点 数奇にして模型
森博嗣
(2007/06/23 00:45登録)
金子君の活躍が目新しかったですね。
なかなかすごい「オタク」世界も知ることが出来たし。
犀川の活躍も、萌絵の無鉄砲も、
もはやシリーズの風物詩に・・・(笑)


No.92 6点 今はもうない
森博嗣
(2007/06/23 00:42登録)
読んでる途中は、いろんな意味で好きになれない作品だったけど、
読み終わったらそういう感情はなくなりました(^^;
つまり、騙されてた私・・・


No.91 6点 夏のレプリカ
森博嗣
(2007/06/23 00:39登録)
同時進行ということで、『幻想の死と使途』と対になる作品。
そういう部分もなかなかの意欲作だと思います。
また、同時進行だからこそ成立する作品でもあるのですけど。

この作品の目次を見て、『幻想の死と使途』の目次の「奇」の文字が奇数の「奇」だったんだと気づきました。
奇術の「奇」だと思ってたので・・・(^^;


No.90 8点 幻惑の死と使途
森博嗣
(2007/06/23 00:35登録)
これはかなり面白かったですね。ミステリとしても。
珍しく(?)伏線と思しきものも色々書かれているし、
犯人は推理できました。
マジックが舞台とは言え、とんでもないトリックは出てこないので、
いや・・・マジックだからこそなのかな。
ちゃんと種があるのが腑に落ちました(^^)


No.89 4点 まどろみ消去
森博嗣
(2007/06/23 00:32登録)
ミステリとしてはこの点数ですけど。
物語としては、アリなんじゃないかと。
一言で言えば「解のない物語」ですよね。
スッキリしたい人にはお薦めしませんが、
たまにはモヤモヤした気分になりたい人は、超短編なので読みやすいですよ。


No.88 6点 封印再度
森博嗣
(2007/06/23 00:29登録)
これも・・・本編のミステリは今ひとつの印象。
それより、パズルの答えがとっても気になりました。
そして、その部分の謎解きには感心しました。

物語は・・・ちょっと胸が痛くなりました。
犀川の気持ちを考えると、むう・・・(涙)

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