home

ミステリの祭典

login
後巷説百物語
巷説百物語シリーズ

作家 京極夏彦
出版日2003年12月
平均点8.33点
書評数6人

No.6 8点 じきる
(2022/03/24 17:46登録)
いつもの巷説らしい世界観と、三部作通しての百介の集大成が心に染みます。

No.5 8点 itokin
(2014/02/18 09:29登録)
またもや京極ワールドに浸りました。大人の童話というか途方もない物語なのだが違和感がなく引きずり込まれました。登場人物もそれぞれ個性があり特に百助さんはいいですね。時代も明治初期と珍しく興味深かったです。短編集で全て出色ですが、「赤えいの魚」「五位の光」「風の神」が心に残ってます。

No.4 8点 ムラ
(2013/02/18 01:41登録)
この作品単品の評価だと7点くらいだが、巷説百物語シリーズとしては文句なく8点。
不思議な事なんてこの世にはないと散々謳い文句にし、すべての不思議は人間が裏で仕掛けているといわれてるのに、どうしても怪異を信じたくなる。
あえて怪異が死んだ文明開化後で怪異の話をすることで、不思議な事を信じていない昔の人こそ不思議に溢れているというのがよくわかる。
最初は、不思議を信じてない時代に移り、又一もでないでこじんまりとして寂しかったが、それもテーマの一つとなると感動が湧く。
手負い蛇あたりまでは、単に百介が昔語りをするだけの短編集だと思っていたが、山男から一気に巷説百物語としての確信に迫られていった印象。
最後はハッピーエンドなのに寂しかった。百物語が終わった気がして。
でも、ただ妖怪の存在意義が消えて寂しいってだけじゃなく次の世代に受け継ぐ構成なのが良い。

No.3 9点 TON2
(2012/12/28 18:37登録)
角川文庫
 第130回直木賞受賞作。
 「赤えいの魚」「天火」「手負蛇」「山男」「五位の光」「風の神」の6編。
 明治に入り、警視庁巡査を中心とする4人の若者が、不可思議な事件の真相を老人に尋ねる。この老人一白翁こそ山岡百助です。
 老人によって、不可思議な出来事は妖しのものの仕業ではないかと説明されますが、実は世に不思議なしで、それらは百助の昔の仲間御行の又市らのしかけにかかわっていました。
 妖怪小説の新しい形での集大成で、文句なく面白かったです。

No.2 9点 おしょわ
(2007/10/15 23:04登録)
できすぎですよ、まさに京極ワールド。特に「五位の光」。
単独ではやっぱし「赤エイ」ですね。

No.1 8点 vivi
(2007/08/03 23:59登録)
直木賞受賞作ですね。何故この作品で?という気もしますが。
明治に時を移して、一白翁すなわち百介が又市たちの仕掛けを語ります。
読後感は・・・寂しかったです。本当に。

作品としては『赤えいの魚』が出色ですね。
その島の世界の成り立ちの謎と、崩壊のカタルシスと。
京極堂シリーズとリンクしている作品もあり、
京極ワールドを堪能できます。

6レコード表示中です 書評