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ミステリの祭典

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sophiaさんの登録情報
平均点:6.92点 書評数:384件

プロフィール| 書評

No.44 8点 黒い家
貴志祐介
(2005/05/31 14:45登録)
みんなほとんど「怖い」としか言ってないですね。
まあ確かに「怖い」の一言に尽きるんですが。
展開は読めるものの、描写力でカバーできています。
終盤のビル内の攻防はハラハラしっ放しでした。
あのおばさん強すぎでしょう。
綾辻行人氏の「殺人鬼」を彷彿させてくれました。
追記 映画も観ましたが、どうして名作ミステリーの映画化作品って酷い物ばかりなのでしょうか・・・


No.43 8点 アヒルと鴨のコインロッカー
伊坂幸太郎
(2005/05/23 19:33登録)
タイトルからは想像もできないほど重い話ですね・・・・・・
それを独特のユーモアで軽く描くのが著者の魅力なのでしょう。
「三人の物語の終わりに巻き込まれた」という設定は秀逸です。
映画化して欲しいんですが、叙述トリックの件で無理か。


No.42 6点 重力ピエロ
伊坂幸太郎
(2005/05/16 02:18登録)
殺人の件に関しては目を瞑ろう。
だが放火は許容できません。
善良な市民の財産や生命を脅かすのは許しがたい。
博物的には勉強になるし、メッセージ性も強い作品だが、上記の点だけが不満。


No.41 9点 クライマーズ・ハイ
横山秀夫
(2005/05/09 16:18登録)
これが横山秀夫の最高傑作でしょう。
元新聞記者じゃないと書けない作品ですね。


No.40 10点 双頭の悪魔
有栖川有栖
(2005/04/13 15:15登録)
舞台設定やギミックの派手さと緻密な論理が並存する傑作。EMCメンバー初の揃い踏みで、それぞれの個性もよく描かれています。この作品のあら捜しをしようと思えばいくつも出来るので(狭いコミュニティの中での××殺人はあまり有効ではない、○○はマリアがしたように夜中に居間の電話を使えば直接△△と連絡を取れたのではないか等)悩んだのですが、やはりすごい作品なので満点を差し上げます。


No.39 7点 孤島パズル
有栖川有栖
(2005/03/23 04:24登録)
第二の事件で犯人が○○で犯行現場に行った可能性については、もっと早い時点で論じられるべきだったと思います。
犯人の移動手段としてあまりに自転車にばかりこだわっているので、○○で行けるような感じではないのだと思い込んでいましたよ。
可能性を匂わすぐらいはしておいた方がよかったのではないでしょうか。
もちろんそう書くとトリックがバレバレになるんですけどね。
それがこの作品の苦しいところでしょうか。


No.38 5点 陽気なギャングが地球を回す
伊坂幸太郎
(2005/03/13 03:55登録)
あまりに何でもアリすぎで白けますし、主人公たちの会話に出てくる瀟洒な言い回しも若干鼻につきます。
自閉症児の扱いも好きではありません。
そもそもこういう軽いノリの犯罪小説というのが合わないのかも。


No.37 7点 犯人に告ぐ
雫井脩介
(2005/03/07 01:19登録)
最初は面白かったのですが、中盤以降は主人公が警察署とテレビ局を往復するだけであまりストーリー展開に刺激がなく退屈しました。それに犯人との対決よりも、植草との対決の方にウエイトが置かれてしまっているのが不本意。肝心の事件の解決も犯人の奇跡的なミステイクに助けられただけですし、受け身ではなくもっと能動的な捜査で犯人を追い詰めて欲しかった。終わり方も中途半端に感じました。


No.36 8点 ラッシュライフ
伊坂幸太郎
(2005/02/24 17:20登録)
5つのストーリーの時系列がどうなっているのかという疑問、それがこの作品を読み進める原動力となりました。
「拳銃の音」「ボブ・ディランのCD」「トイレに行くふりをして一仕事」等、ミスディレクションもなかなか豊富で手こずりました。
ただパズル的要素が強いあまりか、作品の持つメッセージ性は若干希薄に感じられました。


No.35 8点 プラスティック
井上夢人
(2005/02/22 00:00登録)
自分的に井上夢人のベスト。ひと昔前の文明の利器、フロッピー・ディスクを使った演出を最大限に生かした作品です。特殊な構成の作品ですが、このような構成を採った意味がラストの54番目のファイルで明らかになります。そしてタイトル「プラスティック」の意味も。


No.34 7点 月光ゲーム
有栖川有栖
(2005/02/20 02:36登録)
登場人物が多い上に書き分けがあまり出来ていないので、読むのが少々きつかったです。
憶測だけで他人を公然と犯人扱いする人物の多さに辟易しました。
最終的な江神部長の推理は、全部状況証拠ですね。
話が淡々と進みすぎで、極限状態に追い詰められている面々という雰囲気があまり感じられませんでした。
ラストに理代がアリスにマッチを投げるのが意味不明なんですが・・・


No.33 7点 魔球
東野圭吾
(2005/02/19 17:51登録)
初期の東野作品の中では高い完成度だと思う。
ただ犯人の身勝手さがどうしても気になる。
犯人の関心事は自分の家族のことだけで、死を選んだのも真相を闇に葬るため。
被害者や遺族に対する謝罪の気持ちが微塵も感じられない。
それを「家族を守った」という美談のように仕上げるのはどうかと思いました。


No.32 6点 オーデュボンの祈り
伊坂幸太郎
(2005/02/15 04:12登録)
ちょっと大人向けの童話(?)みたいな話でしょうか。
すごく含蓄のある作品のような気もしますが、ミステリとして評価するのは難しいです。


No.31 8点 第三の時効
横山秀夫
(2005/02/11 03:52登録)
最初の話の冒頭に穏やかならぬ文章が。これは嫌でも引き込まれてしまいます。どの話も読んでしばらくすると話の内容を忘れてしまいますが、再読するとやはり面白い。これは連城三紀彦の作品に通じるものがあります。三つの班の班長たちがこの連作短編の軸になっているわけですが、朽木と村瀬に比べると楠見の出番がちょっと少ないですかね。それで起訴できるのかなと思う事件もいくつかありますが、この連作短編で描きたいのは刑事たちの人間ドラマだということで目を瞑りましょう。


No.30 7点 慟哭
貫井徳郎
(2005/02/05 04:17登録)
どんでん返しがすごいという評判を聞きつけて読んだんですが、これはあまり考えて読まない私でもかなり序盤で分かってしまいました。叙述ものだと知って読んだら高確率で分かるレベルです。読者への錯誤の植え付けが遅い上にヒントが多すぎました。予備知識なしで読むべきであり、人への薦め方が何とも難しい作品です。


No.29 5点 テロリストのパラソル
藤原伊織
(2005/02/01 18:38登録)
肌に合わない作品。序盤から何やらよく分からないままどんどん話が進んでいくので付いていくのが大変でした。ここまで読者置いてきぼりの作品をかつて読んだことがありません。ギャグ作品なのかと思うほど。男の友情をテーマに描いているつもりでしょうが、無差別テロをやるような人間にどうしても感情移入できなかったです。


No.28 8点 クリムゾンの迷宮
貴志祐介
(2005/01/29 02:09登録)
斬新な舞台設定です。ゲーム機の一つが壊れたせいで重要な情報が欠けたままゲームを進めないとならなくなるなど謎の作り方が上手いですし、参加者がグール役になるというのも意外性がありました。ただ、ラストで肩すかしを食らった感じは否めません。大風呂敷を広げすぎて収束に困ったのでしょうか。回収されないままの伏線も散見されます。なお、作中に「ブッシュ・タッカー」という言葉が頻繁に出てきますが、大抵の日本人にとって馴染みのない言葉だと思いますので、最初に解説が欲しかったところです。


No.27 6点 ZOO
乙一
(2005/01/26 03:42登録)
「世にも奇妙な物語」のような短編集。
「GOTH」のような本格寄りのものより、こういう作風の方が合ってるんじゃないですかね。


No.26 5点 暗いところで待ち合わせ
乙一
(2005/01/24 03:11登録)
二人の独白が交互に繰り返されるスタイルなので、心理描写が多く若干読みにくいです。着想は悪くないと思いますが、読者を感動させるための演出が今ひとつ不足している気がします。特にラストにもっとひねりが欲しかった。あとミチルの友人の女の子に不快感を感じました。


No.25 5点 レイクサイド
東野圭吾
(2005/01/18 02:53登録)
お受験の世界を悪し様に描き過ぎで、ちょっと気分が悪くなりました。
キャラの描き分けもあまり出来ていず、内容も薄っぺらい。

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