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ミステリの祭典

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重力ピエロ

作家 伊坂幸太郎
出版日2003年04月
平均点5.70点
書評数54人

No.54 3点 ボナンザ
(2024/08/29 19:52登録)
スイスイ読めるが、ミステリ的な楽しみよりはこの家族のキャラクターを楽しむ作品かな。

No.53 5点 ぷちレコード
(2023/12/25 22:03登録)
物語の主軸は、仙台内で起こった連続放火事件。そして放火現場の付近に残される落書きの謎を、主人公の泉水とその父親、種違いの弟・春の三人で事件解決を目指す。自らの死期を悟る父親は、さながら安楽椅子探偵の役どころ。ペンダミックだが軽妙な推理で泉水と春を然るべき方向へ導く。
比較的ミステリ色の薄い物語ではある。しかし、悲壮な設定を感じさせない飄々とした空気感が、作者の本領をいかんなく発揮していることは間違いない。

No.52 6点 ʖˋ ၊၂ ਡ
(2022/07/01 13:30登録)
舞台は連続放火事件が起きている仙台市。街の落書き消しを仕事にしている泉水の弟・春は、兄が勤める遺伝子情報会社のビルが放火に被害に遭うことを予測。放火現場に残された落書きが、暗号になっているのではと推理する。
DNA遺伝子の仕組みや、フェルマーの最終定理、ガンジーの思想、兄弟が幼かったころに家族で見に行ったサーカスでのエピソードなどを、さりげなく本筋にメタファーとして織り込ませる手際といい、小説としてのうまさも実感できる。

No.51 5点 zuso
(2021/03/17 22:25登録)
ミステリですが、家族について考えさせられる小説。お父さんの台詞が印象的で、テーマは重いのに物語は温かく爽快。

No.50 6点 バード
(2019/01/06 09:47登録)
そこそこかな。
伊坂さんの作品はこの作品で二冊目だが、なんとなく作風がわかってきた。本作は私個人の分類ではキャラ小説に位置する。(ストーリーは凡と思う。)登場人物について書くと、親父さんが一番好き。主人公の兄弟は、嫌いではないけども青臭いっすね(笑)。

No.49 8点 take5
(2018/08/19 18:20登録)
家族を考える大きな幹に、
人類の系譜、二重螺旋構造、
ガンジー、バタイユ…という
繊細かつ躍動する枝葉が伸びる大木小説、
それらが決して重厚ではなく、
一見軽く書かれている事が、
読み進める手を一層速めます。
一気読み。

No.48 3点 ねここねこ男爵
(2017/10/13 21:36登録)
『前評判が高いせいで、自分も高評価にしないとセンスのないやつとみなされるのが怖いから高評価にしよう』『え?君たちこの魅力が分からないの?ボクには分かっちゃうんだけどなぁ』という圧力を感じる作品。

「本来なら重い話なんだけどそれを受け止めてあえてスタイリッシュにいっちゃうよん」←うおおおおおおおお!!っていう風な、タイトルから滲み出ているようなこの作者にありがちのオサレ感全開で、それが許容できるかどうか。

No.47 8点 斎藤警部
(2016/10/06 00:37登録)
ミステリの遠近法で振り返れば緩々の構造なんだが何しろ面白くて困った。やはり拙者こういう広義のミステリが好きだねえ。病床の父、想い出の母の描写がどちらも温かく動きがあって美しい。矛盾を抱え混乱した才気ある弟、その弟が頼りに縋る平凡な兄。魅力的な黒澤探偵。哀れな大小悪党。何人かの女たち。強面の管理人さん。。ラストシーンの「行け、行け!」は泣けたねえ。

「人生はあまり長くないんだから、あまり深いことまで考えないほうがいいよ。」
だとよ。参った。

No.46 8点 青い車
(2016/01/27 19:11登録)
子気味良い文章でテンポよく読めるので、テーマの割りに重たさを感じさせません。泉と春、父親の三人の絆が嫌味でなく上手に描写されており、家族とはどういうものかについて考えさせられる名作だと思います。ただしミステリーとして意外な結末かと訊かれたらちょっと違いますね。というより、僕はこれをミステリーと認識して読まなかったので、このサイトに載っていることがそもそも驚きでした。

No.45 9点 ニセミチ
(2013/11/28 07:16登録)
ミステリーとして読めるかというと違う気もします。
登場人物の掛け合いがとても生きていて、会話の度に深く考えさせられました。

No.44 8点 mohicant
(2013/08/05 08:59登録)
 伊坂氏の作品では一番好き。残酷な面もあるけど、どことなくさわやかであり、嫌な気分にはならなかった。

No.43 4点 みっちー
(2013/07/14 10:38登録)
うーん
ミステリとしては展開が読めてしまったので、イマイチ。
でも、さわやかな読後感があり、読む価値はあると思います。
ギャグもあって気軽に楽しめました

No.42 6点 ayulifeman
(2013/07/14 09:26登録)
再読。モラルとか常識とか良心とか色々考えさせられます。
2回目読みでしたが文章は魅力的でサクサク読みました。好きな作家さんです。

No.41 8点 NAP
(2012/02/13 17:16登録)
重いけど楽しめます。ホロっときた。

No.40 4点 ムラ
(2012/01/20 02:30登録)
ミステリしては薄めだが家族物のストーリーとしては濃い内容で面白かった。
癌で亡くなりそうな父親のキャラ性のおかげで、ネガティブな内容だが暗さが消えているのが好印象。
しかしこれ地味にオーデュボンと同一世界なのか。

No.39 4点 simo10
(2012/01/17 00:09登録)
伊坂作品を読むのは三作目ですが、予想通りミステリとしては緩めで物足りなかったです。タイトルが勝ち過ぎた印象があると思います。
しかし他の方の書評からも窺い知れる通り、この作品の最大の評価のキモはやはり会話文を許容できるかどうかだと思います。
あの会話文から逃げ出したい気持ちと闘いながら読了に到った時の疲労感が一番強く印象に残っています。(実際一度他の著者の作品に逃げてそのまま三か月以上放置しました。)

No.38 5点 蟷螂の斧
(2012/01/08 13:29登録)
ミステリー度は低く、家族物語として読んだ方がよいと思いました。それは、事件の真相を知ったと思われる、血の繋がりのない父親が、息子に「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」というあたりに集約出来そうです。

No.37 7点 ナナ
(2011/05/27 07:40登録)
初伊坂作品でした。小説としては面白いと思います。ミステリーとしては、良くも悪くも予想通りの展開です。登場人物が皆いい人で、伊坂氏の人柄の良さがにじみ出ている気がします。読後はさわやかな気分になれました。

No.36 8点 haruka
(2011/04/24 23:49登録)
ミステリとしての面白さ以上に、家族とは何かを考えさせられる作品。ベタな展開と分かっていても、主人公に肩入れし、父親の一言でほろりとさせられる。著者の筆力に脱帽。

No.35 5点 HORNET
(2011/01/10 16:14登録)
 途中で手がかりとなる要素が明らかになってきて,推理をするのは楽しかったですが,「まさかそんな単純な結末じゃないよな・・・。驚く仕掛けがあるんだろうな・・・」と思って読み進めたら,意外にもその「単純な結末」だったことにちょっと拍子抜けしました。伊坂作品は結構好きなほうですが,その中でなぜこの作品がここまで代表作扱いされるのかは少し疑問です。

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