魔球 |
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作家 | 東野圭吾 |
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出版日 | 1988年07月 |
平均点 | 6.52点 |
書評数 | 40人 |
No.40 | 5点 | じきる | |
(2020/08/23 22:10登録) 悪くはないけど、少し物足りなさは感じる。 |
No.39 | 8点 | mediocrity | |
(2019/12/18 01:12登録) 東野氏の本は11作目の書評ですが、今回はスポーツものですか。本当に何でも書ける守備範囲の広い方ですね。両翼定位置のフライまで取ってしまうセンターフィールダーみたいです。 内容も超初期の作品とは思えない充実ぶりです。話を置く順番が何だか変わっていて、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしている感じはしましたが、逆に新鮮だったかもしれません。 犯人および謎解きも、剛速球投手がいきなりナックルボールを投げてきたかのような意外さでした。何人かの方が指摘されてるように、ダイイングメッセージはなくても良かったように思えます。 ストーリーもいいですね、墓参りのシーンと最後は泣けます。 |
No.38 | 5点 | もち吉 | |
(2019/07/26 13:32登録) 読了後の感想としては「微妙」という感じだったが、その一番の原因は、序盤のいくつかの謎が読者の興味を惹く非常に良く出来たものであったのに対して、その真相が期待を下回ってしまったその落差にあるように思う。よくよく思い返せば、うまいと思う部分も多いし、伏線もしっかり練られていて全体としてはそんなに悪くない物語なのだが。 まぁ、自分の求めてたものとは違ったということで。 |
No.37 | 6点 | tider-tiger | |
(2018/10/18 23:46登録) 今までの書評でさんざん腐してしまった東野圭吾ですが、本作ははっきり好きだといえる作品です。それほど多くは読んでおりませんが、東野作品ではこれが一番好きかもしれません。初期の本格志向が強い作品の方がこの作者の資質が生きるような気がします。人情話は要りません。実験的な本格、もしくはバカミスを読みたい。 本作はかなり大胆というか無茶な挑戦をしているように思います。だけど、無理やり辻褄を合わせていく。そういうところはカーの『三つの棺』のような読後感、ダメなんだけど、そんなことはもういいやというミステリならではの奇妙な充実感があります。 自分が思う本作の大きな問題点は二つ。 一つは読者を濃霧の中に放り込むような形になっておりますが、ここははっきりとした裏道作り、誤誘導をした方が効果的だったように思える点。 もう一つはダイイングメッセージ(?) あれはない方がよかったのでは。二つの事件を結びつけるために必要だったかもしれませんが、殺害された捕手の写真に書かれた言葉だけで、どうにか筋を展開させることができたのではないかと思います。 あと、おまけで「終章」はない方が個人的には好み。 動機に関しては文句ありません。『容疑者Xの献身』よりよほど納得がいく動機、手段だと思っています。想定以上の事態を引き起こしてしまい、追い込まれていくこと、この人物なら納得できます。1000人のうち1人しかそんな理由では罪を犯さない。でも、その人物が1000人のうちの1人だと読者が納得できるのなら、それは凄い動機なんだと私は考えます。感情移入できなくても構いません。 タイトル『魔球』も決まっていると思います。 瑕疵の多い作品です。文章も現在より拙く、言葉の選び方もやや疑問あったりします。でも、私はこれは好きです。点数は6点としますが、私にとって最高の東野作品候補です。 以下ネタバレ Tetchyさんの以下のご意見に完全同意。 『東野氏はこの男に武士の魂を託し、“武士の心”という意味を込めて“武志”という名にしたに違いない』 あれは切腹でしょう。首ではなく、なによりも大切だった右腕を落とすことはすなわち介錯だったと。 感動というにはこの犯人は自己中心的に過ぎるし、幼すぎるしなのですが、潔い態度ではあったと思います。 |
No.36 | 5点 | りゅうぐうのつかい | |
(2016/01/04 18:10登録) 東野圭吾さんの作品としては、平凡な内容。 最後まで読んでも意外性はないし、人間ドラマとしての深さも感じられなかった。 人間ドラマとしての深さが感じられない理由としては、事件の背景にある動機が肯定できないことが大きい。 爆弾設置事件の真相、愛犬が先に殺されていた理由、ダイイングメッセージ等のミステリー的仕掛けもそれほどのものではなかった。 「魔球」がこの作品のキーワードなのだが、それが作品の意味として、ピタリとはまっているとは思えない。 |
No.35 | 8点 | 斎藤警部 | |
(2015/06/01 12:36登録) 題名からして、東野さん最初期らしい(ミステリーとして充実しているが)軽めのお話かな、と思ったらこれが相当重い、暗い、長い謎を抱えた問題作で圧倒されました。悲劇としてもさることながら、何より本格ミステリーとして最高によく出来ていると思います。本作も実は隠れた「社会派と本格の融合」ってやつなのか? ただ'腕を切断'の理由や描写に、ほんの微妙な違和感を感じました。 |
No.34 | 7点 | まさむね | |
(2014/11/11 22:01登録) 作者の初期の長編作品。 心に訴えかける結末です。「悲しい」という一言では言い表すことのできない余韻があります。野球部員の殺人事件のみならず,一見無関係にも見える他の事件を絡ませることで,ストーリーの厚みが格段に増しています。その事件の真相の一つとして明かされる,とある人物たちの墓前でのやりとり,そしてその両者の心情については,特に記憶に残りそうです。 読者が犯人を論理的に特定できるような構成ではありませんが,作者の構成力,ストーリーテラーぶりが,当時から十分に発揮されていたことを認識できる作品と言えましょう。 |
No.33 | 6点 | バード | |
(2013/08/24 17:14登録) 細かいトリックや犯人当てを意識せずに一気に読んだ、続きが気になるようなストーリー展開は流石といったところ。長編のような満足感はないが真相については意外性もあり小粒ながら良かった。 |
No.32 | 4点 | スパイラルライフ | |
(2012/02/07 15:08登録) 東野氏が描く天才像って特徴ありますね 鳥人計画の天才と似た独特の人物像でした。 ただ、それしか記憶に残らない。 ミステリ好きではなく、東野好きでミステリ読みたい方に勧める一冊。 |
No.31 | 5点 | つよ | |
(2011/05/01 22:54登録) 東野では並。 |
No.30 | 5点 | Q-1 | |
(2011/01/29 00:59登録) 全体的にフラットで謎解き部分もクライマックスという印象を受けませんでした。 野球好きでタイトルに惹かれた者としては もう少し野球の描写を増やして試合の中に事件の真相のヒントを潜めて欲しかったです。 |
No.29 | 6点 | ムラ | |
(2011/01/21 02:27登録) (ネタバレあり) 主軸となる真相は予想できたけど、他の細かい部分は考え付かなかったです。 主人公の性格を説明するのに、幼少時代の生い立ちや人間関係をどんどんと出してくるのが上手くて納得されられました。 これが、ただ『犯人はこういう性格なんだ』って1ページくらいで説明されたら絶対に納得は出来ませんね。 でも青春なのだろうかこれは。むしろ主人公たちそんなに青春して無い気がする。 なんとなく東野さんに出てくる少年は、だいたい支持待ち人間で書かれてるなぁ。 あとこれ見てなんとなく白夜行を思い出した。 |
No.28 | 5点 | seiryuu | |
(2010/07/24 23:41登録) 登場人物の描写や展開がよく、ミステリーとしてまとまっているほうだと思います。 犯人だったら嫌だなと思ってたのでもやもやしました。 |
No.27 | 5点 | ある | |
(2010/02/25 11:40登録) 魔球というタイトルに惹かれて読んでみました。 主人公である天才投手・武士のキャラはが立っていて,素直にカッコイイと思いました。 ただ,殺人に至る動機や方法には納得出来ませんでした。 目の前で自分の愛犬が殺されるのを,ただ黙って見ている人っていますかね?負い目があるとしても…。 |
No.26 | 6点 | 測量ボ-イ | |
(2009/05/15 21:35登録) 「魔球」というタイトルに魅せられて読んでみました。 作品としては水準以上も、主人公の行動には同調できない 部分がありました。 |
No.25 | 5点 | ミステリー三昧 | |
(2008/12/23 02:53登録) <講談社文庫>「スポーツ」+「青春」ミステリー(長編/1991)です。 被害者が残した「マキュウ」というダイイングメッセージを頼りに爆破未遂事件の真相、取引の目的などに迫っていく過程にはミステリーらしさがあって読み応えがありました。この物語でも人間の心理や衝動的な行動が物語を複雑にさせ、所々上手くミスリードを誘っていました。 でもダイイングメッセージの真意はそれだけで真相に直結するぐらいシンプルなものであってほしいです。さらに単純なだけでなく、個性があって魅力的でありつつも、納得できるものが好ましいです。そして本来の意味をいかに隠蔽するかといった巧みさも必要です。なので今回のメインとなるダイイングメッセージは効果的に使えていません。 |
No.24 | 6点 | こう | |
(2008/12/03 23:40登録) 須田武志のキャラクター造形につきる作品だと思います。キャラクターが立っており作品の真相を納得させる力があると思いました。 ダイイングメッセージの「マキュウ」の下りはあまりいらないと思いますしスポーツミステリとしてのリアリティは少し低いかもしれませんが楽しめた覚えがあります。 |
No.23 | 4点 | sasami | |
(2008/07/05 09:38登録) 最初の殺人が起きてしまった理由がちょっとありえないと 思いました。自分の中でそれですべて台無し 犯人はただの身勝手でしかないと感じました。 |
No.22 | 6点 | COBRA | |
(2008/06/13 14:51登録) 真の処女作との事で、魔球と言うか 荒削りな速球って感じ。 |
No.21 | 9点 | Tetchy | |
(2008/04/10 23:37登録) この高校球児を中心に据えたミステリ。この作品の中心となる謎は、二つの殺人事件の謎でもなく、愉快犯とも云うべき東西電機での爆破未遂事件と社長誘拐事件の謎でもなく、題名となった“魔球”の謎、でもない。 天才投手と云われた須田武志そのものの謎である。 彼の死の真相を知ったとき、正にこの男は武士であると痛感した。 名前は須田武志。 東野氏はこの男に武士の魂を託し、“武士の心”という意味を込めて“武志”という名にしたに違いない。 本来ならば10点献上したいのだが、あまりに哀しすぎるので、その分、1点マイナスした。 そして本作でキーとなる題名にもなっているこの“魔球”の正体。 この“魔球”という二文字の意味がまた別の意味を持って立ち上がってくるのだ。 人が打てない悪魔のような変化を伴うから“魔球”と呼ばれるのが一般的だが、本作にはもう1つの意味が隠されている。 これはそれぞれこの本を読んで確認して欲しい。 |