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ミステリの祭典

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倒錯のロンド
倒錯シリーズ/「完成版」は部分的に改訂の新装版

作家 折原一
出版日1989年07月
平均点6.30点
書評数50人

No.50 6点 虫暮部
(2022/04/13 12:39登録)
 ミステリに於いて、種明かしを如何にストレス無く読めるか、は重要であって、特に叙述トリックは基本的に探偵役が解説出来ないわけで、作者の筆力も読者の理解力も問われる。本作はその点で今一つ。オチにオチを重ねたのも煩わしい。問題編は面白かったけどね。今一つなのは私か?
 ウィリアム・アイリッシュ作品のタイトル借用は、“偶然の一致” に説得力を与える方便であると同時に、“そういう海外作品のタイトルのパクりってよくあるよね~” と皮肉としても機能していると思う。

No.49 7点 パンやん
(2021/07/12 04:54登録)
完成版が出たというのになんとも旧文庫版の感想ですが、もう30年以上も前につくられていた驚きの叙述ミステリーである。倒錯の盗作というダジャレから生まれたかのような作中作の入れ子構造、その手記の記述に振り回される快感に酔いしれよう。夢か狂気か、息の詰まるブラックな味わいがとってもいいですなあ。

No.48 4点 ことは
(2019/11/17 01:35登録)
叙述トリックは大好きです。
しかし、これはだめだった(面白く感じられなかった)もののひとつ。
なにがだめかって、叙述トリックが明かされるまでのストーリーが全くのれない。陰鬱なサイコ風の話で、仕掛けだけを楽しみに読みましたが、だめでした。仕掛けは悪くないんだけど、仕掛けだけのために(私の好みでは)つまらない話を読まされても、なんだかなぁという感じです。
ううむ、折原一は何作か読んでいるけど、こっち系(サイコ系)の話はまったく相性が悪くて、楽しめないなぁ。パロディ色の強い密室ものは楽しめるんだけどなぁ。

No.47 5点 take5
(2018/08/22 17:21登録)
叙述トリックは、読み終わった時に読者が
読者論に起因する偏見の内省なり、
霧が晴れるような爽快感なりを
さりげない筆者の文体から感じ入る物が上等と考えますが、
これは騙すぞーが強すぎて…
文中に登場するアイリッシュやバリンジャーの作品の方が好みです。

No.46 6点 邪魅
(2017/03/02 18:50登録)
色んな幻の女が入り交じり大混乱ですよね
しかし複数のトリックを用いて真相を隠しながら最終的に繰り出されるどんでん返しは氏の真骨頂ですね
素晴らしい

No.45 4点 斎藤警部
(2015/08/11 20:44登録)
最後、そこまでナニを連発されたら滑っちゃうばかりよ醒めるよ詰まらんよ。
そこまでは結構愉しく読んでたんだ。

現実世界の「乱歩賞獲り」を取り込んでいるのは面白いと思います。 乱歩自身が「陰獣」で試みた悪戯をうっすらと連想させるってなイメージ重層具合で。

No.44 6点 CHABI
(2015/08/06 22:42登録)
叙述に期待しすぎていた為か思っていたほどの驚きはありませんでした。
読みやすいところは高評価です。
先入観を持って読むのもよくないですね。

No.43 7点 文生
(2015/03/08 14:43登録)
推理小説の新人賞原稿が盗まれ、その犯人を捜すという設定がユニーク。
本格ミステリーとしては結末にいささか無理があるが、多少の無理は強引にねじ伏せる勢いと熱にうなされているような異様なテンションに引っ張られ、真相の不自然さはさほど気にならなかった。

No.42 5点 測量ボ-イ
(2014/07/21 11:48登録)
叙述トリックといえば、まあその部類なんでしょう。
でもこのオチは正直好きではありません・・・綾辻氏の某作品
を彷彿させますね。
従い辛めの採点となります。
乱歩章に応募する作品の原稿が盗難にあって・・・というプロ
ットは非常に面白く、期待感があっただけに残念。

No.41 6点 メルカトル
(2013/09/17 22:15登録)
再読です。
いかにも折原氏らしい作品。しかもまだ若い頃なので脂が乗っているのが筆の勢いで感じ取れる。
終盤で「これからどんでん返しが起こります」と宣言しているが、私にはそれ程のものかという印象だった。勿論叙述トリックが仕掛けられているのだが、これがそんなに鮮やかに決まっているとは言い難いと思う。
やられた感がないんだよね、ああそうなの、って感じで。
一番の謎は、この作品で作者が乱歩賞を受賞できる自信がどこから来ていたのかに尽きる。
どう考えても、こうした作風は乱歩賞にふさわしくないでしょう。
残念ながら、最終選考に残っただけでも大したものだと納得するしかないのではないだろうか。
まあでも、サクサク読めるし、それなりに楽しめるのは確か。ではあるが、ちょっと捻くりまわしすぎの感は否めない。

No.40 7点 mohicant
(2013/08/05 22:14登録)
 良質の叙述トリックだった。反則技のような気もするが、楽しめたのでよかった。

No.39 8点 (^^)
(2013/02/14 22:12登録)
最後はどんでん返しに次ぐどんでん返し。怒涛という言葉がしっくりくる。
まさか我々が生きている”こっちの世界”にリンクさせてしまうとは。着想が面白いし、これを実際に書いてしまうところが凄い。

No.38 5点 いいちこ
(2012/03/14 20:20登録)
折原作品で手記が登場するとなれば叙述トリックと宣言しているも同然。
それでも読ませるだけのプロットの面白さ、巧妙なストーリーテリングが光る。
しかし明かされた登場人物のほとんどが●●という真相は、ご都合主義そのものであり、背景・人物造形の観点からも合理的な説明が付けられたとは言えない。
テクニックは認めてもこの評価

No.37 6点 蟷螂の斧
(2012/02/09 15:00登録)
折原作品は初めてです。最初から叙述物とわかりながら読んでも楽しめました。題名と物語がうまくマッチしていていると感心しました。

No.36 4点 じのびりさん
(2011/11/21 08:16登録)
読みやすかったけど面白くなかった

No.35 7点 haruka
(2011/09/01 23:42登録)
メイントリックは早い段階で分かってしまったが、テンポの良い展開で一気に楽しく読めた。

No.34 9点 3880403
(2011/05/21 18:02登録)
テンポもよくて面白いしやられた。
終盤の畳み掛ける展開がいい。
折原一は初読みだったが、他の作品も読んでみたい。

No.33 6点 ムラ
(2011/04/15 18:57登録)
叙述トリック抜きでも展開そのものが楽しめた。
トリックは第一部読み終わったあたりでなんとなく気がついてしまったけど、作者の技巧までは読みきれなかったので十分楽しめる。
さすがに二つ目のトリックまではわからなかったけれども。
しかし、叙述トリックをやるぞー!とわざわざハードルを高くした上できちんと楽しませてくれる作品は本当に尊敬できる。

No.32 8点 seiryuu
(2010/07/16 17:04登録)
展開が面白かった

No.31 7点 こう
(2010/03/19 22:13登録)
 折原作品らしい狂人のお話ですし楽しい内容ではないですが発売順に読んでいたので個人的には楽しめました。
 読んでいて「しつこい作品」だなあと思いますがここまで徹底すれば大したものと当時は思いました。ただ加筆したあとがきは別にいらないなあと思いました。
 再読して楽しめるかはわかりませんが。

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