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ミステリの祭典

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オルファクトグラム

作家 井上夢人
出版日2000年01月
平均点7.58点
書評数19人

No.19 5点 ボナンザ
(2023/11/25 21:37登録)
物語としては面白いが、ミステリ的な要素はあまりない。

No.18 7点 パメル
(2016/02/15 14:45登録)
匂いを見る事が出来るという特異な能力を受け入れ
犯人捜しをする主人公
この独創的な設定が素晴らしい
わずかに残る匂いをもとに誰がどのような行動を
とったのかを鮮やかに明らかにしていく
この特異な能力を見事に幻想的に描かれているSFミステリ

No.17 5点 itokin
(2009/12/21 09:24登録)
皆さん高得点なので読んでみたが自分には合わない。一言で言えば長すぎ、嗅覚のうん蓄を長々と聞かされミステリーとしての中身が少ない、終盤も平凡。

No.16 7点 touko
(2009/11/17 19:30登録)
異常に嗅覚の鋭い主人公のサスペンスと言えば、一般的にまず思い出されるのは、映画化もされた戦後ドイツ最大のベストセラー、パトリック・ジュースキンドの「香水ーある人殺しの物語」ではないかと思います。
「香水」は個人的に大好きな作品ではありますが(もし点数つけるなら10点です)、中世を舞台に異常嗅覚ゆえに猟奇殺人犯となる主人公の特異な精神世界を嗅覚に関しては正攻法で描いた、ダークで重い寓話仕立ての作品で、この「オルファクトグラム」はまるでポジネガのように、猟奇殺人犯を追い詰める役が主人公の明るくライトで前向きで現代的な風俗描写の多いSF仕立てのサスペンスです。嗅覚の世界を視覚であらわしているところもユニーク。
あまりに好対照なので、作者は言及していませんが、「香水」も意識して書いたんじゃないかな……もしそうだったら、通り一遍に過ぎる猟奇殺人犯の描写も、もうちょい頑張って欲しかったかも。
いっそ追い詰める方も犯人も異常嗅覚者だったら面白かったのに……なーんて、この設定では無理だろうけど。

それでも嗅覚という普通の人間にとってあまり意識されない世界を描いた話は面白いものですねえ。

No.15 10点 G
(2009/03/05 11:37登録)
とてもおもしろかった。

No.14 6点 こう
(2008/12/08 01:26登録)
 読み物として楽しめるかがメインでミステリはうすいですが「特殊な嗅覚」の描写がうまくできていると思います。ミステリ度を考えれば作品は長いかなとも思いますが作品に引き込む力がうまく発揮されていると思います。サスペンスもうすく犯人もまたサイコミステリの犯人の様なキャラクターの筈ですがあまり怖さを感じません。しかし作品の主眼はそこではなくて
やはり「嗅覚」の話を楽しめればよいのかな、と思いました。

No.13 5点 ElderMizuho
(2008/01/19 17:50登録)
読み物としては面白いです。
でも推理小説として考えた場合、残念ながら平均以下のレベルだと思います。
なぜなら推理以前に主人公が超能力でどうにかしちゃうわけですから・・

No.12 5点 いけお
(2007/12/12 09:11登録)
さっぱりしていてイメージより読みやすかった。
ミステリ要素としてはかなり淡白なので、サスペンスっぽさをもっとこってり出してほしかった。

No.11 8点 深夜
(2007/12/08 14:53登録)
嗅覚の良くなった主人公が「見ている」世界を、説得力やリアリティをもって濃厚に描き切ったという感じの作品でした。五感の中では目立たない「嗅覚」のすごさを感じてみませんか。

No.10 10点 レイ・ブラッドベリへ
(2007/11/09 00:42登録)
 面白かった。
 タイトルは「嗅覚記」という位の意味なのでしょうか。
とにかく(本人が望んだわけではないのに)異常な嗅覚力(?)を得てしまった主人公が、幸福な結婚生活を送っている実姉を無残な方法で殺害した犯人を、追い求める物語です。
 で、この作品は犯人追跡の過程を描いていて、ミステリ的な要素での面白さを充分楽しめるのですが、それに加えて僕が面白いと思ったのは、主人公が、割烹で下働きのアルバイトをしている時に、先輩調理人と繰りひろげる料理バトルなのでした。まるであの「美味しんぼ」のような、あるいは「ミスター味っ子」のような、はたまた、あの懐かしの半村良さんの傑作伝奇SFを読んでいるかのような楽しさを、充分に味わう事ができたのです。(でもこれは、ちょっと「ミステリの祭典」での書評ではないかもしれませんね。)

 それから、突然、この作品のエンディングへの感想になるのですが、僕は、主人公の「きれいだなあ」という感慨に満ちた独白を読んで、美しい中にも「滅びゆく予感」みたいなものを感じてしまいました。ほんの少しなのですが「耽美的な不健康さ」を思ってしまったのです。ですからこの物語は、穏やかな明るさの中にも、微かな翳りを帯びながら、収束していると思うのです。

No.9 9点 VOLKS
(2007/11/08 21:54登録)
素直に、面白かった。
ショッキングな冒頭に悲しい物語を覚悟していたが、笑いが随所にありとても楽しい作品。作者独特の文体が読者の気分を楽しくさせる「力」を実感した。
ラストは人それぞれどう感じるのか考えが分かれるかもしれないが、個人的には非常にすっきりして、読後感が爽快だった。

No.8 9点 とと
(2007/05/22 15:21登録)
読後感はさっぱり、楽しかったって感じです。読み終わった後しばらく匂いが目に見えるような気がしました。傑作だと思います。

No.7 7点 sophia
(2005/06/24 02:13登録)
嗅覚を主題とした世界観は斬新で大変良かったが、そっちが第一義となってストーリーが負けてしまう。
終盤のサスペンスも盛り上がりに欠ける。
あとミッキー失踪時の謎が解明されないままだし、やっぱり主人公の姉に対する感情が薄い。

No.6 9点 えりもみさき
(2004/12/16 16:00登録)
さすがに超能力的サスペンスものを書かせるとうまいですね。岡島二人時代の名作「クラインの壷」に通じるものがあります。結構な分量でありながら一気に読ませる筆力にもベテランの味を感じさせてくれます。

No.5 8点 SD
(2004/11/05 04:49登録)
元々面白い小説にたまたまミステリがついてきたような印象。読みながら何か騙されているような気になるが結局何も裏は無いという事に逆に騙されたような・・・。

No.4 9点 由良小三郎
(2002/08/15 20:24登録)
設定がかなりとんでもなくても細部のうまさで、これだけ楽しませてくれるのはすごいと思いました。警察犬なみの嗅覚をを持つようになった男の話ですといっても、読んでみないとわかりません。

No.3 7点
(2002/08/04 17:24登録)
主人公の心情、姉が殺されたことについての感情が薄い点、あまり必要とは思えない部分でページ数が多くなり読みにくくなったこと、エピローグといえる部分が弱いところが気になった。しかしそれらを考慮しても充分すぎるほど楽しめます。読む価値はあります。

No.2 9点 りのあ
(2002/07/31 11:21登録)
嗅覚を使って犯人を追う、という発想がスゴイです。ぶ厚い本でしたが、一気に読めちゃいました。登場人物にも好感がもてます。

No.1 9点 あまやしかんな
(2002/07/02 17:03登録)
井上夢人さんの作品は描写がすばらしいです。
あるセリフがものすごくインパクトがありました。

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