じきるさんの登録情報 | |
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平均点:6.79点 | 書評数:260件 |
No.200 | 6点 | ボーンヤードは語らない 市川憂人 |
(2021/08/16 15:41登録) マリアと漣の過去の事件を描き、登場人物のキャラクターをより掘り下げた短編集。謎解きは小粒だけどロジックは中々。 長編の、シリアスな事件パートとコミカルな刑事パートの構成が生み出すテンポの良さがないのは仕方ないが、それがこのシリーズの魅力の一つだったのは再確認できました。 |
No.199 | 6点 | 谷崎潤一郎 犯罪小説集 谷崎潤一郎 |
(2021/08/16 15:23登録) 推理小説というよりは、心理描写に重きを置いた犯罪小説集でしょう。オチがミステリに通ずるものもありますが、やはり退廃的な妖しい世界観を味わうものかと。 どうでもいい話ですが、表紙のイラストが好きです。 |
No.198 | 7点 | 江戸川乱歩傑作選(新潮文庫) 江戸川乱歩 |
(2021/08/15 22:15登録) 大乱歩の名作短編の数々が楽しめる作品集。「二銭銅貨」「心理試験」は既読でした。 個人的には「人間椅子」が一番好みかな。乱歩初心者にはもってこいでしょう。 |
No.197 | 9点 | 乱れからくり 泡坂妻夫 |
(2021/08/15 22:11登録) 大胆なプロットが素晴らしく、散りばめられた奇想・伏線・トリックの遊び心が兎に角楽しい。傑作です。 |
No.196 | 6点 | 兇人邸の殺人 今村昌弘 |
(2021/08/12 13:20登録) 決して悪い作品では無いし、それなりに面白く読んだのですが、『屍人荘』『魔眼の匣』に比べると物足りなさを覚えてしまいました。 |
No.195 | 9点 | 硝子の塔の殺人 知念実希人 |
(2021/08/12 13:14登録) いやあ、楽しかった。探せば色々粗が見つかりそうだし、決して万人に好かれるタイプの作品ではないと思いますが、私には本格ミステリの楽しみを存分に味わえる読書でした。 |
No.194 | 9点 | ハーモニー 伊藤計劃 |
(2021/08/11 22:33登録) ディストピアと紙一重のユートピア。恐ろしさと妙な生々しさが同居した結末には衝撃を受けました。理想を追い求めた先で、美しい破滅へと転がり落ちて行くような世界に胸が締め付けられた。 |
No.193 | 9点 | 虐殺器官 伊藤計劃 |
(2021/08/11 22:20登録) 鬱々とした空気と程よい衒学のテイスト。現代の社会と人間の問題を浮き彫りにしつつも、エンタメとしての面白さも十分です。 ジョン・ポールの動機とラストのクラヴィスの選択にはミステリ的なサプライズもあって良かった。 |
No.192 | 9点 | 忌名の如き贄るもの 三津田信三 |
(2021/08/04 15:50登録) これは会心の傑作ではないでしょうか。 ××××の巧みなミスディレクションやとんでもない動機が功を奏した意外性十分の真相と、ゾクリと背筋の凍るホラーの調和がお見事。 民俗学の描写が多いのも個人的には面白かったです。 |
No.191 | 6点 | 魔偶の如き齎すもの 三津田信三 |
(2021/08/04 15:36登録) 良くも悪くもいつもの刀城シリーズ短編集って感じです。安定感はあります。 表題作は中々面白い仕掛けでした。 |
No.190 | 7点 | 猿丸幻視行 井沢元彦 |
(2021/08/01 12:47登録) 猿丸大夫と柿本人麻呂といろは歌に隠された秘密に迫る、太古の歴史のロマン溢れる魅力的な読み物でした。 |
No.189 | 6点 | 碆霊の如き祀るもの 三津田信三 |
(2021/07/24 23:30登録) 四つの怪談と四つの密室殺人が登場する、豪華な造りの力作です。でも、ホラー要素が薄まっているからか、どうも緊張感に欠ける気がします。 多重解決の末に明かされる真相は、悪くはないのですが想定の範囲内です。全体的に見て、素晴らしい過去作たちのレベルには達していないのではないでしょうか。 |
No.188 | 6点 | 生霊の如き重るもの 三津田信三 |
(2021/07/24 23:19登録) シリーズお馴染みの多重解決を活かした短編が多く、ファンには嬉しい作品群に仕上がっています。 |
No.187 | 6点 | 密室の如き籠るもの 三津田信三 |
(2021/07/24 23:17登録) 長編に比べると流石に迫力に欠ける部分は否めないですが、どの篇も中々読ませる水準にのものではあると思います。 |
No.186 | 8点 | 運命の八分休符 連城三紀彦 |
(2021/07/19 00:49登録) 連城らしい技巧が凝らされた軽やかなユーモアミステリ短編集。 個人的には、花葬シリーズには及ばずとも、例えば『夜よ鼠たちのために』あたりと比較しても近いレベルにはある秀作かと。 |
No.185 | 1点 | NO推理、NO探偵? 柾木政宗 |
(2021/07/19 00:47登録) アイディアに光る部分があるのは認めますが、これは読んでいて苦痛を感じるレベルのつまらなさでした、トホホ…。 |
No.184 | 6点 | 黒百合 多島斗志之 |
(2021/07/04 22:39登録) ノスタルジックな雰囲気の青春小説に巧妙な仕掛けを潜ませた作品。 でも、ミステリーを期待し過ぎるとやや肩透かしかもしれないです。 |
No.183 | 8点 | 造花の蜜 連城三紀彦 |
(2021/07/04 15:50登録) 作者晩年の代表作。文章表現に関しては濃密な初期作と比べるとだいぶ肩の力が抜けた印象ですが、誘拐事件に隠された驚愕の真相にはやられました。あと、連城さんの書く悪女はミステリアスで魅力的ですね。 |
No.182 | 4点 | 卒業−雪月花殺人ゲーム 東野圭吾 |
(2021/06/29 07:15登録) 初期の作品だからか、粗が多い印象です。 雪月花のトリックはまだしも、あの密室トリックはあんまりだ。 |
No.181 | 6点 | 美女 連城三紀彦 |
(2021/06/27 14:32登録) 連城ミステリの極北とも言うべき「喜劇女優」やミステリとして優れた「夜の右側」など、相変わらず技巧を駆使した短編を読ませてくれますが、作品全体としては玉石混淆にも思えたので評点はこれくらいです。 |