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ミステリの祭典

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ねここねこ男爵さんの登録情報
平均点:6.44点 書評数:138件

プロフィール| 書評

No.118 2点 日曜は憧れの国
円居挽
(2021/11/03 00:46登録)
これはよろしくない。

あまりボロクソに言いたくはないけれど、「とりあえず登場人物たちをアニメっぽく個性過剰にしておいて、テキトーに日常の謎っぽいなにかを解くフリをする」という量産型日常の謎短編集の悪い典型例。
謎が魅力的でない上に推論の進め方がめちゃくちゃで、証拠もなしに仮定に仮定を積み重ねた挙げ句人を悪人呼ばわりするとか結構不快。
ついでに、材料関係なくカレーの作り方がめちゃくちゃで嘘でしょ?と思った。


No.117 8点 配達あかずきん
大崎梢
(2021/11/03 00:31登録)
かなりの良作。いわゆる日常の謎系でも上位に入るのでは。

ワトソン&探偵役の2人含め登場人物たちの個性描写がやや薄味なものの、謎の設定が非常に魅力的で解決も筋が通っており、ほのぼのとしたエピソードもあればかなり緊張感のある話もあり楽しめる。
量産型日常の謎本は業界裏話が大半でおまけのように事件をくっつけただけのものが多いが、この本はそれらとは一線を画している。

作者さんはこの本がデビュー作とのことで、やはり良作を書く人は最初から化け物だ。


No.116 4点 ホペイロの憂鬱
井上尚登
(2021/10/27 19:01登録)
サッカーチームの関係者によるほのぼの日常ミステリ。ゆるーく読むならいいかもしれない。
自分は相当なサッカー好きなのでそう思うだけかもしれないが、登場人物の口を借りて話される作者の他スポーツ観は少々棘があるか。もっともサッカー好き以外が読むとも思えないけど…


以下ネタバレ気味。
最初のエピソードが破綻している。ある人物があることを隠すためにやっている不自然な行動が謎の中心なのだが全く隠れておらず、逆に不自然さだけが際立ってしまいかえって注目されてしまう。それまで謎にならなかったのは探偵役がなんとなくスルーしてたから…と身も蓋もない
隠したいなら表面上は以前と同じにして探偵役に気付かれないようにしなければ意味がなく、例えば以前と状態を揃えるために故意にアレを破壊していた(それをホペイロ特有の着眼点で見破った)とかやり方はいろいろあったと思うのだが。おそらく当初の予定では、ホペイロではなく不自然さを指摘した人物を探偵役に据える予定だったのだろう。
それ以外のエピソードはそれほど悪くない。


No.115 6点 高層の死角
森村誠一
(2020/06/15 13:57登録)
前半3割ほどが密室殺人、後半7割ほどがアリバイ崩しの本作

力の入れ具合からして後半のアリバイ崩しがメインなのだろうが、個人的には微妙だった。盛りだくさんで次から次へとなので読んでいて楽しいものの、内容は「とにかく奇抜なルートで目眩まし」「小ネタ小ネタで物量作戦」に留まっており、公共交通機関を利用する以上はいずれ発覚するのは目に見えているので…奇抜と言っても現代はもちろん執筆当時でもさほど目新しくはなかったのではなかろうか。盛りだくさんなだけにツッコミどころも盛りだくさんだし

むしろ前半の密室が素晴らしく思う。シンプルにして効果的でスキがなく、何より「侵入するための密室」ゆえに密室の必然性を無理なく備えているのが良い。乱歩賞の選考委員も密室を評価している人が多い。長編を支えるには量的に不足であろうが、このネタで良質の中編が書けたかもしれない

テンポが非常に良いのでリーダビリティが高く(文章に苦言を呈する選考委員が多かったが…?)、密室の素晴らしさとアリバイ崩しの微妙さを考慮してこの点数。少なくとも読んで損はないかと


No.114 8点 求婚の密室
笹沢左保
(2020/04/13 21:49登録)
少しネタバレ風味です。

中盤のメインである推理対決は人によってはやや退屈か。残りページ数からして真相が暴かれるはずがないというのは分かりきっているので…w
密室とその周辺の仕掛けがあまりにも素晴らしい。特に密室は唯一無二。どこかで見た評価だが、「人を殺さなくてはならないのなら、自分の手を汚さずに済ませるのが望ましい」というこの作者の作風が密室でも活きている。
この時代の日本の推理小説はトリックのためのトリックが多く、必然性は「探偵への挑戦」「犯人がミステリマニア」「密室だから自分は犯人じゃない」といったしょうもないこじつけばかりなのだが、本作はそのあたりを見事にクリアしている。
ダイイングメッセージなんて飾りです。


No.113 7点 黒白の囮
高木彬光
(2020/04/08 21:40登録)
面白い。そして惜しい。

犯人の企みと仕掛けはなかなかに素晴らしいし、登場人物も整理されており読みやすい。
まず惜しいのは読者への挑戦を取り巻く状況で、挑戦後に重要証拠がどんどん後出しされること、中でも決定的なものが幸運な偶然であること、その発覚のタイミングが(作者に)非常に都合がいいこと、つまりは論理的な犯人の指摘が基本的に不可能なことなど(メタ視点で当てるのは容易)。挑戦が無ければ良かったのに。
そして犯人側にミスらしいミスはないのでそこを突くわけでもなく、誰もが盲点となっていた急所を突くわけでもなく、やたら有能な脇役が勝手に証拠を集めてきてくれるのを黙って見ているだけなのが残念。あと、容疑者のあの人が素直に警察に通報したら犯人はどうするつもりだったのだろう…検事が言う通り通報しても別に問題ないと思うのだが。

それらが修正不可でもなく少し工夫すればなんとでもなりそうなので、それだけに惜しい。それらの疵を踏まえてもかなり面白いので。


No.112 7点 見えないグリーン
ジョン・スラデック
(2020/04/08 01:34登録)
面白い。
「こういうのでいいんだよ」と言いたくなるような魅力的な謎と思わせぶりな探偵、そして真相。テンプレを踏まえつつきちんと水準以上の作品に仕上がっているのが素晴らしい。
個人的に密室トリックそのものはどうでもいいと思っているし賛否があるだろうけれど、本作の密室はけっこう感心した。


No.111 3点 わが一高時代の犯罪
高木彬光
(2020/04/08 01:16登録)
表題作のみの採点。

若かりし頃の神津恭介や、当時の雰囲気を楽しめるかどうかだけの作品かと…残念ながら。
消失トリックは「雪道に足跡をつけたくなかったのでジャンプした」くらいのノリです。必要な材料をあんなにあからさまに盗んだりしたら騒ぎになるのは当然で、隠蔽したいのか発覚させたいのかよく分からない(もちろん現場の不可思議な状況を無理やりにでも作りたかったのであろうことは分かるが)。
何より、あんなに手数をかけて密室状態にする必然性が全く無い。普通に失踪すればよい。「密室の謎が解けない限り失踪した人間は見つけられない」とでも思っているのだろうか…
いないとは思うけれど、もし高評価に釣られて他の神津恭介シリーズを読まずにこの作品に触れる人がいたら、多分怒ると思う。


No.110 4点 神津恭介、密室に挑む: 神津恭介傑作セレクション1
高木彬光
(2020/04/03 01:59登録)
ネタバレ風味です。

発表当時はどうだったのか分からないが、1〜4作目は現代の視点からでははっきり言って凡作…少なくとも古さを感じさせない名作とは言い難い。
この作者の密室は機械的なものがかなり多いのだが、長編では(作中人物が述べている通り)あくまで作成法はどうでもよく、密室作成理由こそ本質としていて、実際その通りの作品に仕上がっている。
一方それが短編になると…機械的であること、作成理由が「密室になってるから自分は犯人ではないよ」のケースが多いこと、トリックが想像の延長上にあるものばかりなこと(隠れる場所がない→こうすれば隠れられるよねとか、足跡がない→こうすれば足跡を残さず移動できるよねとか)でかなりイマイチ。劣悪密室の条件が揃ってしまっている。

5作目の「影なき女」がやはり突出している。これがあるので3点にしたいところを4点とした。
6作目は当時としては斬新だったろう…現代の読者は「手記」であることから例の人物が登場した瞬間にピンときてしまうだろうけど。
また、犯人あてとしては候補2人から1人に絞れないと思うのだが…スリッパと人形の件は「不要な偽装工作であるが不気味さ演出のためやってしまった」と言われたらどうしようもないと思う。やる理由に乏しいだけで実行可能ではあるのだから。もちろん真犯人の人形の活用法は素晴らしい。

全体として、この短編集自体に価値は見出しづらい。後半の有名作は色々な場所で読めたりするので。


No.109 4点 Wの悲劇
夏樹静子
(2020/03/08 01:21登録)
クイーン公認とのことだが、レーンのようなロジカルな推理など微塵もなく、犯行そのものは大抵の登場人物が実行可能であるにも関わらず「目に見える動機があるのはコイツだけだからコイツが犯人!」というめちゃくちゃな言いがかりで犯人を指摘する。…まぁこれは勝手にロジックを期待した自分が悪いか。

また、この年代の日本の推理小説の多くと同じで登場人物の描写が乏しく、単なる記号やパーツになっている。いわゆる黄金時代の作品よりも更に。推理小説が批判されるときによく指摘されることであるし、自分は普段そんなことどうでも良いと思っているのだが本作では結構気になった。主人公(?)のロマンスが唐突すぎたり…

ただややこしい推理パートがほぼ皆無だし真相も演出次第で衝撃的に出来るのでTVドラマの原作としてはもってこいだと思う。登場人物たち全員が無個性なのを逆手に取ってドラマオリジナル要素を入れ放題だろうし。


No.108 3点 キリオン・スレイの敗北と逆襲
都筑道夫
(2019/12/28 12:23登録)
とても読みにくい…
キリオンはじめ登場人物たちがすぐに話を脱線させるので、一つの事件が起こったときその概要を掴むのすらストレス。本筋と無関係なところでやるとか、概要説明は会話形式にしないとか、いくらでもやり方はあると思うのだが…これがユーモアだった時代もあるということか

内容としては程々だけれども、主要登場人物のうち数名の行動や言動が明らかに不自然で浮いてるので、論理的ではないけれどメタ的な視点でかなり早くネタバレしてしまうのがマイナスかと


No.107 10点 戻り川心中
連城三紀彦
(2019/09/27 10:59登録)
恐ろしく美しく素晴らしい短編集。

一つだけ。光文社文庫版は、裏表紙の内容紹介文が表題作の微妙なネタバレになっているので、見ずに本文を読み始めたほうがいいと思います。

有名な作品ですし、映画版のウィキペディアのページではあらすじで思いっきりネタバレしていますし、本作の魅力はそれだけではないので「このくらいはいいだろ」という意見もあるかとは思いますが…


No.106 6点 法月綸太郎の消息
法月綸太郎
(2019/09/27 10:37登録)
「あべこべの遺書」は初出のアンソロジーではツッコミどころ満載だったが、この短編集Verでは一応形になっている(構造を変えたのではなくツッコまれそうな部分に予め言い訳している、という感じだが)。
ただ構造がそのまま故、服毒死の下りなどはだいぶ苦しく、結局真相は分からずじまいにしていることなど全盛期ほどのキレはないと思った。

長期シリーズの小説だと、作者が歳を重ねたため考え方感性が変化しキャラクターが別人になることがままある。本作ではキャラクターはそのままだが作風が…。作者は評論を多く手掛けているためか、「白面のたてがみ」「カーテンコール」はモロにそうなってしまっているというか。クオリティはともかく(面白いけど)、評論で書くべきネタを無理やり小説化したという印象が拭えない。


No.105 5点 花の棺
山村美紗
(2018/06/14 05:18登録)
時代を感じる作品。読んでいるときはそれなりに面白かった。2時間ドラマの原作としては満点ではなかろうか。

トリック単独ではとても良くできているのだが、トリックを用いる必然性に極めて難があり、それどころか用いたことで犯人バレするという典型的な手段が目的化している小説。みんながみんな、不要な偽装工作で証拠を残したり工作中に目撃されたりで苦笑。
ミステリをあまり読まない人と話すと、『ミステリはトリックを見るもの』『トリックに必然性なんてあるの?』ということがとても多く、それはこの時代にそういう作品が乱発されイメージが固定化してしまった事が大きいんだなぁと。そういう意味で時代を感じる。
ただリーダビリティは高いし、トリック観賞作品と思えば悪くない。

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犯人の独白の中に、「美人だった母には、堅実だが地味な公務員の父はふさわしくなかった」「そんな母はふさわしいイケメンと浮気した」「浮気がバレて離婚し、それがもとで母は死んだ」「あのとき父が母を許していれば母は死なずに済んだのに」とさらっと書いてあるのを読んで、作者の倫理観に寒気を覚えた。そういう時代だったのかも知れないが…


No.104 5点 悪魔の手毬唄
横溝正史
(2018/05/18 19:09登録)
この書評が個人攻撃である、との指摘を受けていますが、特に他の方の書評に対して難癖をつける意図はありません。正直かなりびっくりしました。
「~という人は」という部分なのかなと思うのですが、この見立て殺人に意味がないことは個人や作家の評論等でも指摘されていること、それに対して意味がある!という意見もあちこちにあって、その意見に対して「~という人は」という表現を使い自分の意見を書いたのですが。本サイトはもちろん特定の書評や個人を名指しするものではありません。こう書いても信じてはいただけなさそうですが…。
また、今回の件で自分の書評を書き直すつもりはありません。サイトのポリシーに反するようでしたら管理人さんの方で本書評の削除をお願いします。

また「ネタバレがあることを書け」とのご指摘なので追加しました。
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タイトルを変えて、見立て殺人じゃなくしたら相当の名作だったかと…。


以下ネタバレ含みます。

最大の欠点は、見立て殺人にその理由が無い事でしょう。単に読者の興味をひくためだけのものになってしまっています。連載作だったので次回へのヒキのためやむを得ないかもしれませんが、作者のコメントを見るにノリノリだったようですし。無意味にリスクを犯し見立てた結果犯人バレするわけですから…。
「獄門島」も見立てそのものは無意味なのですが、あちらは別方向から必然性をもってきているので名作たり得ています。「獄門島」は見立てである事がずっとふせられており、あとがきによると作者はそこが不満だったようで、「連続殺人中に村人たちが見立てに恐れおののく話が書きたい!」というのが本作の執筆動機。つまり、必然性に関しては最初から頭になかった様子。
「容疑を別の人間に押し付けるためなので意味がある!」という人は作者と同じで、作者と読者と犯人とその他登場人物それぞれが持っている情報と持っていない情報の区別がついていないため勘違いをしています。
長くなるので書きませんが、「容疑を押し付ける意図があるなら、犯人が見立て殺人である事を公開していないのは矛盾」「手毬唄の発覚とそのタイミング、伝承と記録の改竄は犯人の手の内にはなく偶然」「容疑を押し付けるなら、最後に自殺するのは何故?」と言えば破綻しているのが伝わるでしょうか。読者は冒頭で手毬唄を知らされるため勘違いしやすいのです。
他に、「第一殺人で血を残すメリットなし」「老婆登場のメリットなし」「見立て殺人により犯人バレ」「影絵意味なし」などなど、ウケ狙いで不気味な事を書くのが目的で理由を後付しているためかなり苦しい。特に影絵のくだりは『作者がやりたかった』以外の理由が全くない…
作者は「クイーンはつまらない。カーが好き」「クイーンのような型が決まったものはトリックさえ思いつけばいいが、カーは小説全体のスタイルも考えないといけないので難しい」と言っていることから、作者はカーのスタイルと共に欠点も継承してしまっている事が分かります。カーは「可能性が大事で必然性は二の次」と言ってしまっている人ですから…

事件の真相や意外性などはとても素晴らしいので、見立てさえなければ…


No.103 7点 真昼に別れるのはいや
笹沢左保
(2018/05/17 20:11登録)
非常に特殊なアリバイ工作。是非はともかく唯一無二。
この作者のアリバイトリックは率直に言えば玉石混交なのだが、筆力の高さゆえ異様な説得力を持つ。
入手はなかなか難しいかもしれないが読む価値はあるかと。


No.102 8点 贈る物語 Mystery
アンソロジー(国内編集者)
(2018/05/15 17:17登録)
名作揃いの短編集。ハズレなし。
「密室の行者」「妖魔の森の家」「長方形の部屋」が一冊に収録されているというだけでも価値あり。「長方形の部屋」は一時期なかなか読めなかったので…
もちろん日本人作家の作品も必読もの。


No.101 7点 殉教カテリナ車輪
飛鳥部勝則
(2018/05/14 19:52登録)
面白かった。
狭義のミステリ要素のみを抽出して評価するなら斬新なものではないかもしれないけれど、シンプルで抑制の効いた文章とそこからの雰囲気が非常によい。図像学について多くのページが割かれているが、それを新要素としてゴリ押すことなくあくまで調味料の一つとして扱っている事もすごい。
巻末の評者コメントにもある通り、「桂氏がなぜあのような人格を獲得したのか?」の描写があればより魅力的になったかもしれずそこがやや残念だけれど、作者的にはそれも冗長な要素だったのかもしれない。ひょっとして作者が本当に描きたかったのは仕掛けではなく絵なのかもとも思う。

以下ネタバレ含みます。
メインの仕掛けは、あの章が明らかに表現が浮いているので読み慣れた人ならすぐ分かるのではなかろうか。実際、あまり細かい事まで考えず読む自分には珍しく、あの章の時点でほぼ完璧に密室も真相も分かった。ほぼというのは、義母が(ひょっとしたら歯科医も)犯人を目撃していながらそれを庇っていた、記述者は更にそれを隠そうとした、と言うのが最後のオチだろうと思っていたので…この二人は動機が十分なのでむしろ犯人を応援する側だろうし、目撃していないと義母の発言がやや不自然かと。
それから、手記は特定の人物に容疑が向くように終わっているがあれは無理だろう。その人物は渋滞情報に言及していて、ケータイのない時代にほぼリアルタイムで情報を得る事はできないから。潜伏しながらラジオやテレビをチェックすることはできないし。
不可能状況を偶然の産物とする向きもあろうが、偶然というより「びっくりしてお皿を落として割ってしまった」が適性かと思う。都合の良い偶然に酷評を浴びせる自分がそう思うくらいなので。


No.100 9点 不完全犯罪 鬼貫警部全事件(2)
鮎川哲也
(2018/05/09 19:34登録)
間違いなく世界一のアリバイ崩し。
「五つの時計」の蕎麦屋はまさに真骨頂。
脳みそのどこらへんを使えばこんなミステリが書けるんだろう。


No.99 7点 天使の耳
東野圭吾
(2018/05/08 15:37登録)
面白い!粒ぞろいの短編集。
交通警察の夜、となっているが、現場のタイヤ痕や車の破損具合から事故の真相を探り出す…というガチガチの事故ミステリではなく、物語の発端が交通事故に由来しているという程度。

表題作が最もミステリ色が濃く、話の出来も突出している。この話だけでも読む価値あり。
他はミステリというより交通事故にからんだ復讐譚や因果応報話(当世風に言うなら『嘘松』『スカッとジャパン』っぽい)で、ややご都合主義だったりオチが見えすくものもあるが十分に面白い。

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