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ミステリの祭典

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ホペイロの憂鬱
JFL篇

作家 井上尚登
出版日2009年03月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 ねここねこ男爵
(2021/10/27 19:01登録)
サッカーチームの関係者によるほのぼの日常ミステリ。ゆるーく読むならいいかもしれない。
自分は相当なサッカー好きなのでそう思うだけかもしれないが、登場人物の口を借りて話される作者の他スポーツ観は少々棘があるか。もっともサッカー好き以外が読むとも思えないけど…


以下ネタバレ気味。
最初のエピソードが破綻している。ある人物があることを隠すためにやっている不自然な行動が謎の中心なのだが全く隠れておらず、逆に不自然さだけが際立ってしまいかえって注目されてしまう。それまで謎にならなかったのは探偵役がなんとなくスルーしてたから…と身も蓋もない
隠したいなら表面上は以前と同じにして探偵役に気付かれないようにしなければ意味がなく、例えば以前と状態を揃えるために故意にアレを破壊していた(それをホペイロ特有の着眼点で見破った)とかやり方はいろいろあったと思うのだが。おそらく当初の予定では、ホペイロではなく不自然さを指摘した人物を探偵役に据える予定だったのだろう。
それ以外のエピソードはそれほど悪くない。

No.1 5点 kanamori
(2011/01/07 18:31登録)
相模原にあるJFL所属のサッカー・チームのホペイロ(用具係)坂上青年を主人公にした連作ミステリ。
どの作品も、たわいのない”日常の謎”が提示されており、ミステリ的には些か弱いのでこの点数ですが、Jリーグ昇格をめざすチームの裏方、サポーターなど登場人物が皆魅力的で、読み心地がよかった。

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