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ミステリの祭典

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配達あかずきん
成風堂書店事件メモ

作家 大崎梢
出版日2006年05月
平均点6.33点
書評数6人

No.6 8点 ねここねこ男爵
(2021/11/03 00:31登録)
かなりの良作。いわゆる日常の謎系でも上位に入るのでは。

ワトソン&探偵役の2人含め登場人物たちの個性描写がやや薄味なものの、謎の設定が非常に魅力的で解決も筋が通っており、ほのぼのとしたエピソードもあればかなり緊張感のある話もあり楽しめる。
量産型日常の謎本は業界裏話が大半でおまけのように事件をくっつけただけのものが多いが、この本はそれらとは一線を画している。

作者さんはこの本がデビュー作とのことで、やはり良作を書く人は最初から化け物だ。

No.5 5点 メルカトル
(2014/09/22 22:13登録)
何と言っても、表紙のイラストがとても雰囲気が出ていて好ましい。ずらりと並んだ書籍は白一色で統一されており、ところどころに使われているワンポイントの色彩が印象的である。見ているだけで、思わず書店へ行きたくなってしまう。
肝心の中身は、帯に謳ってあるように、本格書店ミステリの名に恥じないものであると思う。第一話の『パンダは囁く』が出色の出来だろう。他はまあどれも平均的に面白いが、あまりピンとくるほどのものではなかった。シリーズ化する気持ちも分かるが、書店の店員やそれに準ずる仕事をされている方以外の一般人、つまり我々からすると、それ程深い興味を持って読まれないのが普通の感覚ではないだろうか。とは言うものの、書店員の日常がうっすらと想像できて、少しは勉強になる面もある。
キャラ設定に関しては、確かにあまり魅力的とは言えない。主役の二人、杏子と多絵からしてこれといった特徴が見られないので、その意味では若干損をしていると思う。以後のシリーズではその辺り改善されていると良いのだが、この作者の淡々とした書きっぷりを見ていると、あまり期待できない気がするが。

No.4 7点 テレキャス
(2010/10/15 13:28登録)
書店の女性社員と女性アルバイトが事件や謎を解いていく成風堂シリーズ。
学生時代TSUTAYAでバイトしていたので共感出来る部分が多々ありました。
当時、客の断片的な記憶からお目当ての商品を導き出す作業ってなんだかミステリみたいだなって感じていたのを思い出しました。
謎解きとしては不満の残る部分もあるんですが書店や本に絡めた謎が好みなので甘くなってしまいますね。
「パンダは囁く」が一番のお気に入りです。

No.3 6点 makomako
(2010/09/26 08:15登録)
読んで不快な内容ではないが非常に面白いというほどでもない。表題の配達あかずきんが一番よかったかな。まあ軽い内容でひとつずつの長さが適当なので電車の中などで読む分にはちょうどよいかも。

No.2 5点 ウィン
(2010/09/25 12:20登録)
書店ミステリーという名の通りのものだった。
そして初っ端から「パンダは囁く」で驚いた。
これはよくできていた。
後は「六冊目のメッセージ」。
表題作はイマイチ。
やっぱり書店ミステリーなんだから書店から出ちゃダメだ。
ちなみに表紙はよく見てみれば、過去のミステリフロンティア配本の作品がぎっしり並べられてできている。
これもなかなかおもしろい。
そしてなぜか、この「配達あかずきん」の表紙だけが白背景に黒字で縦に「配達あかずきん」とだけ。

No.1 7点 江守森江
(2009/05/22 05:22登録)
ミステリとして読むのではなく、書店のドタバタ物として読めば楽しめる。

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