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ミステリの祭典

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蟷螂の斧さんの登録情報
平均点:6.10点 書評数:1728件

プロフィール| 書評

No.288 4点 そして今はだれも
青井夏海
(2012/09/22 21:05登録)
名門学園で相次いで退学者が出る。その退学に関し、謎の教師Xが関係しているらしい。ミステリーとしては、そのXを探すのですが、割合簡単に判明しちょっと拍子抜けがします。作者としては、青春物としてのラストに一工夫したと思うのですが、それもあまり響いてきませんでした。読者には、あることを期待させるのですが、当事者にとっては当たり前のことであるので、読者にとっては期待を裏切られたことにはならないのです。


No.287 6点 螺旋館の殺人
折原一
(2012/09/19 08:41登録)
作中作ではなく、もっと凝った構成(綾辻行人氏の館物1988.08と同様の構成を意識した?)。著者自身の「倒錯のロンド」をパロディ化した感じがします。二重のどんでん返しがありますが、最後のどんでん返しはほほえましいものです。叙述のお手本みたいな作品でした。


No.286 5点 黒白の囮
高木彬光
(2012/09/18 13:15登録)
アリバイトリックなど途中までは大変面白かったのですが、ラスト(犯人像)が好みではありませんのでこの評価。動機についてはあまり気にしないのですが、計画犯罪の場合はしっかりした動機の説明があって欲しいと思います。解決編で動機、方法、証拠などが不明のままでスッキリしませんでした。


No.285 8点 誘拐
高木彬光
(2012/09/16 15:00登録)
誘拐された子供の生死を確認しようとしないで、身代金を渡してしまうのは誘拐物語としてどうなのか?そして金銭の授受方法も、完全犯罪を狙う犯人としてはズボラでありすぎるのでは?と疑問だらけでしたが・・・。裏があったのですね。やられました。犯人逮捕へ向けて、弁護士の妻の仕掛けにはビックリ(賛否分かれる?)。まあ、妻は「投機の鬼」なのでいいのでしょう。そして、犯人にとっての意外な法律の罠(落とし穴)が用意されたり、また犯人は犯人で逮捕された時の準備を怠りない(前半の法廷場面が以外と長い~伏線)など楽しめました。


No.284 8点 透明人間の納屋
島田荘司
(2012/09/15 14:30登録)
(ミステリーランド)もはや子供向けではないと思います。ミステリーランドの主だった作品の11冊目ですが、さすが島荘という感じですね。抜きん出ています。透明人間のオチをどうつけてくれるのか?一応、子供向けなのでSFチックで終了?と思いきや、キッチリと処理されています。アメリカを批判している意味もラストで解明。スッキリした読後感です。


No.283 5点 私の愛した悪党
多岐川恭
(2012/09/14 16:35登録)
「変人島風物詩」とカップリング。プロローグで誘拐事件が起こり、引き続きエピローグ(20年後)となる。そしてエピローグに至る経過が描かれるという構成です。ミステリー度は高くはないのですが、ユーモア(オチャラケ系ではない)があり楽しめました。


No.282 6点 変人島風物誌
多岐川恭
(2012/09/13 16:00登録)
変人達が住む島での殺人事件が、のんびりした独自の雰囲気で描かれています。トリックは若干無理があるように思いますが、伏線はきっちりとありますので許容範囲でしょう。語り手(主人公)の飄々として、かつ助平で罪悪感を持っていない性格が、ユーモラスな雰囲気をかもち出しています。


No.281 4点 庭師(ブラック・ガーデナー)
高瀬美恵
(2012/09/12 07:15登録)
「マンションに引っ越してきた女主人公が目にしたものは怪しげなHP。異臭騒ぎ、ペット惨殺、子供の転落死と続き、それがリアルタイムでHPに掲載される。掲載者(庭師)は誰なのか。住人は疑心暗鬼にとらわれ、そして狂気が徐々に・・・」と途中まで、サイコホラー系でミステリアスな感じが良く出ていて楽しめたのですが・・・・・。                                                    (以下ネタばれ)裏表紙には「パニック・ホラー」とあり、ホラー系特有の「オチ」があるのではと懸念していたのですが、やはりそのとおりとなってしまいました。残念です。


No.280 8点 ナイルに死す
アガサ・クリスティー
(2012/09/11 15:23登録)
この物語の展開であれば、○○が犯人であろうと予想しながら読みましたが、最後までトリックは見破ることはできませんでした。長編ではありますが、登場人物はそれぞれ個性があり、飽きずに楽しく読むことができました。海外ものは、姓で呼んだり名で呼んだりするので、名前が覚えきれないのが難点です。


No.279 7点 五匹の子豚
アガサ・クリスティー
(2012/09/07 18:16登録)
夫を毒殺した罪で捕らえられ、獄中で亡くなった妻。その行動(毒を盗んだ)、言動、動機などにより、どうしても妻が犯人としか考えられない。そして当事者5人の証言は、いずれも食い違いがない。しかし、その証言を繋ぎ合わせていくと、ひとつの絵が浮かび上がってくるというもの。解説にある「ダリのだまし絵のように」は言い得て妙です。妻の毒を盗んだ動機が、死亡しているため不明のままなのが残念です。


No.278 6点 キングを探せ
法月綸太郎
(2012/09/05 17:32登録)
物語の展開など、よく練られているのですが、パンチをもうひとつ食らわして欲しかったという感じです。犯人が以外とあっさり落ちてしまったのが原因かもしれません。警察側の仕掛けに、もう少し反抗し、粘ってほしかったですね。


No.277 4点 眠り姫とバンパイア
我孫子武丸
(2012/09/04 19:19登録)
(ミステリーランド)家庭教師の荻野は、優希(小学5年生)から、死んだはずの父親と3年ぶりに会ったと告白される。優希は「父親はバンパイアだ」と言いだしたりし、夢と現実とが区別がつかなくなっているのでは、と荻野は疑い始める・・・・・。幻想的な雰囲気もあり、途中までは中々いい展開なのですが、解決編が今一つはっきりしない点があること、また、嫌いな「見えるものが見えない」フレーズがあったことなどにより、少し辛めの採点としました。


No.276 3点 あなたがいない島
石崎幸二
(2012/09/04 14:14登録)
裏表紙「無人島で精神的サバイバル生活が始まる。ここは本格の”約束の地”だった。」に魅かれたのですが、内容はずいぶん、かけ離れたものでした。「日曜日の沈黙」と同様、オチャラケ系でした。作者の意図がよく解らないので、この評価となりました。


No.275 4点 完全犯罪の女
青柳友子
(2012/09/02 21:39登録)
資産家に係る3人の女性(妻、娘、長男の妻)が相続を狙う。惨劇が起こり、長男が犯人として捕らえられる・・・。題名から、犯人は女性であると推定され、叙述(ある人物と思わせる)により、それなりに騙されるのですが、意外性があまり感じれれないのです。物語の構成の問題?かもしれません。警察の捜査は甘いと思うし、長男が犯人となった証拠や行動(真犯人が仕掛けたはず?)も、うやむやです。登場人物の強欲さは、うまく表現されていると思いました。


No.274 9点 刺青殺人事件
高木彬光
(2012/08/31 17:37登録)
(再読)高評価の「人形はなぜ殺される」より本作の方が、やはり良い(好み)ですね。トリックはこれしかないと読者に思わせるのですが、その真相がなかなか解らない。これこそ心理トリックの醍醐味だと思います。再読なので、伏線もしっかり張ってあることを確認しながら読むことができました。解説(小泉喜美子氏)にある「日本推理小説史上に燦として妖しき光芒を放つ作品」ということでしょう。


No.273 5点 スタイルズ荘の怪事件
アガサ・クリスティー
(2012/08/30 11:00登録)
前書き「スタイルズ荘の怪事件」によせては”ネタばれしている”ので先に読まない方が良いと思います。読後(意外な犯人)の印象はだいぶ違ってくると思いますので、前書きがない方がよかったのでは?とつくづく思う次第です。犯人の狙い(仕掛け)は非常に面白いもの(高評価)でしたが、ひとつ好みでない点(私的に大きな減点対象)があり、この評価となりました。ポアロの目的が犯人逮捕以外にもあったりして凝っています。これがデビュー作とは思えませんでしたね。


No.272 6点 夜の熱気の中で
ジョン・ボール
(2012/08/28 22:32登録)
書評を読んで、これは映画「夜の大捜査線」(1967年・主演シドニー・ポワチエ氏)では?と思い手に取りました。黒人の犯罪捜査官が人種差別と闘いながら事件を解決してゆくものです。ミステリー度はそれほどではありませんが、当時の人種差別がよく描かれています。映画では警察署長役のロッド・スタイガー氏(白人)がどういうわけかアカデミー主演男優賞を受賞しています。どう見たって助演だろう!これこそ人種差別ではないかと、当時憤慨したことを思い出しました。


No.271 6点 私が彼を殺した
東野圭吾
(2012/08/27 18:36登録)
毒入りカプセルの数だけを追って読んでいたので、3点(バック、瓶、ピルケース)はスルーしてしまいました。判るわけないです(笑)。「流星の絆」の兄妹愛が良かっただけに、本作の兄妹愛は受け入れがたいものでした。


No.270 4点 どちらかが彼女を殺した
東野圭吾
(2012/08/24 17:26登録)
(ネタばれあり)                                                    設定(犯人が不明のまま。犯人の偽装+兄(警察署勤務)の偽装。兄と加賀刑事との対決)は非常に面白いと思います。しかし、犯人特定については、何人かの方が指摘しているよう納得はできませんでした。利き手を睡眠薬の袋の破れ方から推理(読者)するものですが、これは不可能でしょう?犯人がすべての袋を同じ面、同じ方向から破っているのなら理解できますが、裏にして破ったかもしれないし、上下左右逆にして破ったかもしれないし、左手または右手を手前に引いたかもしれないし・・・・・・この推理自体が誤り?(笑)


No.269 7点 迷蝶の島
泡坂妻夫
(2012/08/23 21:18登録)
洋上でのサバイバル。ちょっとした手違いで結びついた男女。その二人の手記(1章・3章)と捜査官の報告書(2章)で構成されています。各視点での心理描写については、読み応えがありました。死んだはずの人物の登場は、幻覚?トリック?・・・また死亡者は他殺?自殺?の謎を抱えながら終章へ。登場人物が少ないので、ある程度は予想がつきやすいのですが、終章での真相(伏線はお見事)はわかりませんでした。

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