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ミステリの祭典

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交換殺人には向かない夜
烏賊川市シリーズ

作家 東川篤哉
出版日2005年09月
平均点6.61点
書評数23人

No.23 8点 雪の日
(2023/03/28 20:25登録)
初めての作者の作品です。
評判通り、コミカルな感じで進んでいくので気軽に読めます。
伏線が至るところに張り巡らされていて、最後にすべて回収するのもきれいだと思いました。

「ネタバレ」
市の合併についてひっかかったので減点です

No.22 6点 mediocrity
(2019/07/16 06:07登録)
烏賊川市シリーズ第4弾。過去3作を読んでいた方が楽しめるだろう。
確かに設定とか章立ては凝っているし、細かい所のつじつま合わせまでよくできていると思う。ただ、こういう作品は他にいくらでもありそうで(実際あるでしょう、多分)、わざわざ東川さんが書かなくてもいいのではと思ってしまった。
前作のネコの話なんて今思い出しても情景が目に浮かぶくらい楽しかったのに、この作品はユーモア含めてあまり楽しくなかった。

No.21 4点 ねここねこ男爵
(2017/12/09 22:52登録)
ネタバレ気味書評です。

こんな人間が何人もいるか…?まさかアレじゃねぇだろうな…と思ったらその通り、という。それだけなら読者に見破られるだろうからさらにひと工夫したろ!ってことなんでしょうが、ねぇ。
ユーモアは寒いというか(寒いけど)、ボケと勘違いと真実を混在させて読者を煙に巻くための作者に都合の良すぎる道具です。「なんでこれ調べねぇの?なんでこれ気付かねぇの?」と読者が思ったときに言い訳をするためのもの。なので作中人物の行動が異様にご都合主義であって、そこをどう思うかでしょうね。
この年代に山ほど出版された叙述トリックの凡作のひとつです。

No.20 5点 パメル
(2017/01/23 19:38登録)
登場人物それぞれが個性的でキャラが立っているユーモア溢れるミステリ
ただ個人的にはこのような軽いタッチはあまり好みでは無いですが
人物・時間・場所の錯誤が仕掛けられており交換殺人が起こることを予告されているにもかかわらず推理する事自体を難しくしている凝った作品
不満な点は●●●人間が●●●いると思う感覚に無理があるところ
真相はどうも釈然としない

No.19 8点 青い車
(2016/07/17 00:47登録)
 これまたトリッキーな作品。今や交換殺人は単体で用いても面白くはなく、そのため本作のように予めタイトルに掲げしまうような作品も書かれるわけですが、その上でここまで捻ったものができるとは。ドタバタ劇の果てに事件が意外な収束を見せるところ、アホなやりとりの中の伏線など、まったく油断なりません。素直に楽しめました。

No.18 7点 nukkam
(2016/03/06 00:41登録)
(ネタバレなしです) 西村京太郎は「殺しの双曲線」(1971年)の冒頭で「メイントリックは双生児であることを利用したものです」と堂々宣言しましたが、2005年発表の烏賊川市シリーズ第4作の本書はタイトルで「交換殺人」を読者に注目させています。交換殺人なら犯人が複数いるわけで、作者としても読者に対してフェアかどうかを意識してこういうタイトルにしたのでしょうね。しかし交換殺人にばかり注意しているともう一つの仕掛けのほうでびっくりすることになります。ユーモアやどたばたはやや低調ですがどんでん返しの謎解きは充実しまくっており、真相の大胆さでは「密室の鍵貸します」(2002年)に匹敵します。

No.17 7点 505
(2015/10/24 13:09登録)
タイトルにある通り、テーマは交換殺人であるが、従来の形式とはやや調子の外れたユーモアのなかに潜ませている巧妙さがある。交換殺人の全容が見えてきたところで、唐突に披露されるメイントリックの破壊力。気の抜けた隙を狙ったかのようなタイミングが光る。コメディ調を崩さず、真相を隠蔽しつつ、不意を突いて襲ってくるトリックの切れ味は凄まじい。3つの視点を交錯させることで、強烈な演出を成功させている。単に〝一人二役〟トリックではなく、〝一人三役〟トリックである点に、時間軸を動かすトリックを直接的に絡ませることで、技巧的にパワフルなサプライズを生んでいると言えるだろう。交換殺人の全貌が明らかになった後の、犯人たちへの凄まじい皮肉も小気味いい演出であるが、些か解決篇が答え合わせのように事務的な流れになっているのが惜しい。爽快感はあるにしても、ややアッサリしている印象は拭い切れず。そういった点も含めても、傑作の部類に入ることに疑いの余地はない良く出来た一冊である。

No.16 5点 メルカトル
(2015/04/23 21:52登録)
ある邦画に「笑いは心のバロメーターやねん」的な台詞がある。つまり、よく笑っていられる時は心が健康な証拠、という意味だ。これを信じるなら、本作を読んで一度も笑えなかった私の心は、やはり病んでいるのかもしれない。特別笑いの沸点が高いわけでもないと思うが・・・それともこの作品は寒いギャグのオンパレードってことなのか。
本書の核となるトリックは、ご承知の通り既存している。しかも、随分前から。さらには、私には何となくこの仕掛けが予測できた。このボンクラの私が、である。まあ見抜けたからと言って、偉くもなんともないのだが、ちょっと拍子抜けなのだ。
後味も全体的な流れもどうもすっきりしない。これだけの高評価を得ているからには、何かあるのだろうが、私にはそれが見えてこない。期待していただけに残念だ。なんとなくすべてにおいて不発に終わった感が拭えない。

No.15 8点 CHABI
(2015/04/11 00:16登録)
氏の作品は初読でした。
非常に読みやすく、面白く、読み応えがありました。
冒頭の二人が誰なのかをいろいろと推測しながら読んでいましたが、見事に騙されていましたね。

No.14 7点 いいちこ
(2014/08/18 14:13登録)
メイントリックの破壊力は十分。
ただ読者が真相に迫り得る材料はなく、犯行現場の地理関係はじめ仕掛けが不発に終わっている。
細かな伏線は丁寧に拾っているものの、消化不良感が否めない。
著者の実力の一端は示しているが、作品の完成度が不十分なのが惜しい

No.13 8点 ナノ
(2013/06/15 01:51登録)
東川作品を外で読むのは本当にやめとこうかなと思います。大根と細かすぎる死亡推定時刻に笑いをこらえるのが大変でした。
一方でトリックもよく編み込まれていたと思います。
3つの視点が収束した先にある2段構えは見事でした。

No.12 7点 mozart
(2012/08/20 13:53登録)
こうしたトリックには悉く引っかかってきたのですが、さすがに二人のキャラクターがダブり過ぎだったので、怪しみながら(?)読んでいました。最後にもう一ひねりあったので、結果的には見事に騙されてしまいましたが・・・。ギャグ度も(過剰ではなく)良い具合で、大変楽しめました。

No.11 7点 蟷螂の斧
(2012/08/09 22:08登録)
ドタバタにも違和感を感じることもなくなり、ツボにはまるギャグもあったり、だいぶ作風には慣れてきました。惜しくは、解決編が長いということです。叙述にはすっかり騙されましたが、もっと明確な伏線を提示してあれば、読者は解決編で細かく解説してもらわなくても済むのでは?と思う次第です。伏線の提示の仕方により、読後の印象はかなり違ってくるのではないのでしょうか・・・。

No.10 7点 ミステリ初心者
(2012/06/20 09:53登録)
 読みやすさをそのままに、どんでん返しをプラスしたシリーズ最高傑作。

 このシリーズというか他の作品でもそうですが、ギャグミステリ?を続けてほしいです

※私の書評数が増えてきて、加点基準が変わってきたため7に変更しました。

No.9 8点 こう
(2012/01/23 00:24登録)
 烏賊川市シリーズ第4長編はタイトル通り交換殺人テーマの作品です。メインの〇〇トリックは予想通りでしたがいくらなんでもこんなやつはいないだろうと思いながら読んでいたので逆にびっくりでした。飛び地はどうでもいい感じです。
今回も楽しい読書が満喫できましたがやはり読者層は限定されそうなシリーズですね。
 あと第2長編から十乗寺さくらが再登場していますがこのキャラクターは好みが分かれそうですね。

No.8 6点 seiryuu
(2011/01/26 15:46登録)
人物トリックは面白かったけど、時間差と飛び地はスッキリしなかった。
ギャグは・・・もう慣れました。

No.7 5点 E-BANKER
(2010/10/30 22:49登録)
烏賊川市シリーズの第4長編。
鵜飼&戸村の迷コンビ(今回は別々ですが)を軸に、相変わらずドタバタ&ギャグのオンパレードでありながら、最後にはしっかり締めるといった展開。
今回は「交換殺人」をキーワードに3つの場面が交互に語られますが、ここにミスリードが用意されています。
途中まではなかなか事件も起こらずもどかしい展開ですし、事件発生のあとも、読者にはあまり材料が与えられず進行・・・しますが、ある人物に関する「仕掛け」が判明してさらに??
というわけで、割合トリッキーな作品だと思いますが、ちょっと平板な感じが拭えない気が・・・
「ミスリード」についても結構唐突だと思いますし、なんか全体的にうまく嵌っていないというか、背中がムズムズするような読後感(うまく表現できてないですが)・・・
個人的にはあまり感心しないですね。

No.6 6点 まさむね
(2010/10/03 12:05登録)
氏の作品を読むのは初めてなのですが,この作品だけで判断すると,ドタバタ&ギャグが,作品にとって結構効果的に使われていると思う。
簡単そうだけど,肝心なとこが分からないなぁ…って思いつつ,実は完璧に騙されていた自分がいた。うーん,やられた。

No.5 7点 makomako
(2009/08/16 09:28登録)
 へんてこりんな地名やギャグを止めればもっと本格好きが喜ぶといった評もありますが、私はしんねりどろどろといった感じよりこちらのほうが好きです。
 ちょっとやりすぎのところもありますが、まあ許しましょう。ことにこの話に限ってはこの軽いタッチがないといくら伏線が張ってあるとしても無理を感じてしまう。
 こんな人間って本当にいるのと思うより、軽い話だからまあいいかで成り立っている本格物といったところか。
 

No.4 9点 テレキャス
(2009/07/16 00:46登録)
ジョークが合わないと言う意見が多いようですが私は大いに楽しめました。
キャラ萌えの傾向がある方には合うんじゃないかな。
格式や風格はありませんが笑えて驚いての一流エンターテイメント作品。

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