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ミステリの祭典

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虫暮部さんの登録情報
平均点:6.20点 書評数:2259件

プロフィール| 書評

No.139 7点 衛星を使い、私に
結城充考
(2014/03/14 12:01登録)
 警察小説はあまり読まないので、本作がジャンル内でどういった位置付けになるのかは良く判らないが、定番のネタを並べるだけでなく、独自の視点によるプラスアルファによって野暮ったさを上手く払拭していると思う。


No.138 8点 名無しの蝶は、まだ酔わない 戸山大学〈スイ研〉の謎と酔理
森晶麿
(2014/02/28 11:12登録)
 “ミステリ” よりも “青春” に重点を置いた青春ミステリ。謎の要素は弱いがストーリーを構成するピースとして適切に機能しており好感が持てる。そしてこの作者の、バランス感覚と読み易さを備えつつも品性と遊びを失わない美文は要注目。
 セイヤーズとかジャプリゾとか言っている主人公が、第5話で今更『オリエント急行殺人事件』を読んでいるのは何だ? 第4話でクリスティの別作品のネタを使っている伏線、いや伏線のほうが後では伏線にならないのだから、ちゃんと承知の上でやっていますよ、というエクスキューズだろうか。


No.137 6点 致死量未満の殺人
三沢陽一
(2014/02/20 19:17登録)
 弥生のキャラクターだが、そんなに “悪魔みたい” “殺されてもおかしくない” とは感じなかった。それは “殺されてもいい人間なんていない” といった意味ではなくて、彼女の行動なんて所詮は大学生レヴェルの悪行じゃないかということ。他の登場人物の育ち方が健全だから悪意に対する耐性がなかっただけじゃないの、と思う。あまつさえ15年が経過しても悪魔扱いというのは、共感出来ない。
 トリックについては評価したい。毒物がそんなに計算通り作用するのか、という点についてはこの際ミステリの美学として目を瞑っても良い。


No.136 5点 シュークリーム・パニック  生チョコレート
倉知淳
(2014/02/03 07:11登録)
 「強運の男」はミステリではなく、奇妙な味の短編といった類のものである。私はミステリのつもりで読み始め、“これをどうやって着地させるのか?” と前半とても興奮し、後半で肩透かしを食らった。ミステリという先入観なしで読めばもっと楽しめたはず。 
 作者が倉知淳である以上、その先入観はいかんともしがたい。かといって、“ミステリ作家として認知されているひとはミステリだけ書いてくれ” というのもなんだし。どうしたものか。


No.135 5点 星籠の海
島田荘司
(2014/01/16 13:21登録)
 御手洗潔シリーズで上下巻、となるとそれだけでもう驚天動地の大トリックを期待してしまうものだが、本作はそういうものではなく、寧ろ人の世の諸々が絡み合って生み出す不可解なタペストリー、といった類の作品。“難病の子供” というベタな要素を持ち込むのはズルい、とはいえ面白かった。
 しかし先入観ゆえの物足りなさも否めない。これ、御手洗モノである必然性は希薄なんじゃないの? ノンシリーズにしてニュートラルな気持ちで読ませたほうが楽しめたんじゃないの? という気もする。


No.134 5点 珈琲店タレーランの事件簿2
岡崎琢磨
(2014/01/14 22:17登録)
 全体を貫く “大きな物語” は面白かった。しかし個々の “短編” として考えれば、特に第一章~第三章は犯人に該当する人物が何故そのような回りくどい行動をとるのか良く判らなくてピンとこなかった。
 あと、“盗作疑惑” については解決していないよね。あれについても “意外な真相” があると睨んでいたので肩透かし。


No.133 7点 一つ屋根の下の探偵たち
森川智喜
(2014/01/07 12:27登録)
 ミステリの小ネタを探偵のキャラクターで読ませるタイプの作品かと思ったが、真相には結構驚かされた。
 ただ、数字錠は番号を忘れても時間さえかければ必ず開けられるはず。事故という仮説に付随してその点が一度も語られていないのは手落ちではないか。


No.132 5点 踊る人形 名探偵三途川理とゴーレムのEは真実のE
森川智喜
(2013/12/12 11:34登録)
 苦笑の連続。でもまあ総合的にはアリでしょう。


No.131 5点 こめぐら
倉知淳
(2013/12/12 11:31登録)
 「毒と饗宴の殺人」には、有栖川有栖に同趣向の短編があるけれど、それと比べて説得力に欠ける、と思った。


No.130 5点 なぎなた
倉知淳
(2013/12/12 11:29登録)
 妙に出来不出来の差が激しい短編集。ねこちやんネタに共感。映画ネタは私に知識がないためさっぱり伝わらず。


No.129 3点 キウイγは時計仕掛け
森博嗣
(2013/12/05 10:58登録)
 えー、なにこれ。
 思わせぶりな伏線はどれもうやむや。足の指で引き金を押して他殺に偽装、といったって裸足のせいでばれてるんじゃ偽装になっていない。そもそもそれがどうして息子をかばうことになるのか。キウイ云々て結局なに。
 あと、他作品にも同様の例があるけれど、森博嗣は親から子への情を無条件に強く捉えすぎでは。
 総合的にはキャラクター同窓会というお楽しみ企画以上の何物でもない。
 作者はともかく(森博嗣はミステリの外側から来た、という感じだから)、編集者がなぜこの作品にOKを出したのか不思議だ。


No.128 7点 双孔堂の殺人~Double Torus~
周木律
(2013/11/25 14:21登録)
 順調に風呂敷を広げたこの2作目で、作者は綾辻行人のアレと森博嗣のアレを組み合わせたようなシリーズ展開を宣言していると言ってもよいだろう。1~2作目の水準を維持出来るなら、なかなか楽しみなことである。徒に大長編化せずによい塩梅の長さにまとめられている点も好感が持てる。


No.127 5点 狼と兎のゲーム
我孫子武丸
(2013/11/25 14:16登録)
 確かにスリリングだしリーダビリティも高いけれど、作者本人が認めている通り “ひどい話” であって、あまり好きなタイプではなかった。


No.126 7点 さくらゆき
篠田真由美
(2013/11/21 17:17登録)
 “桜井京介 returns ” と謳われているが、それなりに綺麗にまとまったシリーズを再び揺り起こすのは如何なものか。いくぶん趣向が変わっており、少なくとも建築モノではないので、桜井京介が登場する必然性は希薄である。やはり人気シリーズは手離せないものなのか。
 と、読みながら思っていたら、(作者ではなく)“神代宗による” あとがきの中にその点もばっちり指摘されていて、それで結構スッキリしたというか、気軽に楽しんじゃって良いのだなという気分になった。これはメタ的な遊びというか、カーテンコールというか、そういうもの?
 個々の収録作品の出来は良いので、シリーズ上の位置付けとかそういった作品外の事情にとらわれるのも勿体無い。
 しかし34歳の薬師寺香澄て……。


No.125 7点 アリス殺し
小林泰三
(2013/11/18 14:13登録)
 特殊ルールを設定して、しかもそのルール自体をトリックに使うという点では西澤保彦あたりを連想した。
 更に本書に於いては、ミステリ的な解決編の後こそが、小林泰三の真骨頂なのである(愛読者として言っておくと、この人の作風に於いてグロテスクな描写は基本。寧ろミステリ部分のほうが残虐シーンを成立させるための付け足しみたいなものですから)。
 それにしても、アリスって不滅のネタだな~。


No.124 6点 彼女の血が溶けてゆく
浦賀和宏
(2013/11/01 11:10登録)
 面白かったけれど、ところどころに少しくどい部分があった気がする。もうちょっと短くスピーディにまとめてくれれば、謳い文句通りにノンストップだったのだが。


No.123 5点 珈琲店タレーランの事件簿
岡崎琢磨
(2013/10/30 20:09登録)
 巷の声に煽られて、期待し過ぎた。というわけで相対的にちょっと物足りない。
 第五章は、登場人物4人がほぼ偶然ひとつの店に集まっているわけで、流石にやりすぎではないだろうか。
 また、珈琲に因んだ各々の命名を一人称の地の文や台詞で説明してしまうメタ的なネタには首を傾げた。作風にそぐわないと思う。
 ラストの叙述トリックは面白かった。


No.122 8点 びっくり館の殺人
綾辻行人
(2013/10/21 06:46登録)
 短めの長編だが、物語に必要にして充分なだけの長さできっちり収めているという感じで、好ましい端正さである。私はあのラストあっての説得力だと思う。あと、新名さんがあんなにさらっと死んでしまうのは悲しい。


No.121 3点 放課後ローズ
船越百恵
(2013/10/21 06:45登録)
 文章に紋切型のギャグが頻出して、そのつまらなさに笑ってしまう。ストーリーもあまり褒められたものではない。


No.120 8点 数学的帰納の殺人
草上仁
(2013/10/16 06:43登録)
 面白かった。
  ただ、ラスト付近で、呼び出された主人公が、殺されかねないのを承知の上で会いに行くのは、腑に落ちない。
 “ガスの元栓” の件も、なんだそれは、という感じ。
 最後の最後でいきなりSFになったな~、というのはまぁいいか。

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