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ミステリの祭典

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逃走

作家 薬丸岳
出版日2012年10月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 5点 take5
(2022/05/20 22:51登録)
薬丸岳が好きです。
犯罪の苦しみにうちひしがれながらも
精一杯生きる登場人物に
いつも胸が熱くなりますが、
この作品は私の中ではご5-6番目位止まりです。

2024.5.20 再読
たった二年前に読んだのに、
読んだことを忘れているという失態、
薬丸岳が好きですが、
だいぶ読んだのでかぶることが
あるにしても未読と思っている自分にびっくり。
ミステリー色も社会派色もやや薄いからでしょうか?


No.2 5点 E-BANKER
(2014/09/22 22:38登録)
2012年発表の長編。
今回、文庫化に当たって大幅改稿されたとのことからして、作者の意気込みが分かろうというものだが・・・

~死んだはずのあの男がいた。小さかった妹とふたりで懸命に生きてきた二十一年間は何だったんだ? 傷害致死で指名手配されたのは妹思いで正義感の強い青年。だが罪が重くなると分かっていても彼は逃げ続ける。何のために? 誰のために? 渾身の全面大改稿。秀逸のノンストップ・エンターテイメント~

当初予想していた内容とはかなり違っていた。
紹介文を読んでると、犯人(=主人公)VS警察という構図でとにかく追いつ追われつの逃走劇で、主人公が捕まりそうなシーンに読者がハラハラさせられる、的なプロットを予想していたのだ。
(まぁこれもよくあるプロットではあるが・・・)

そこは薬丸岳だけあって、今回も重厚なテーマが隠されていた。
幼いときに両親を喪い、養護施設で育てられた主人公とその妹。厳しい世間に対し懸命に生きてきた健気な二人に容赦なく襲いかかる不幸の連続。
殺人を犯してしまった主人公はある理由で逃げ続けるのだが、その理由は終盤まで伏せられている。
ついに終盤、過去の事件に隠された事実が明らかにされ、感動のラストを迎える・・・

と書いてると、いつもの作者の作品っぽく感じるのだが、本作については正直期待外れかな。
プロットに捻りがないのが如何せん不満のポイント。
「逃走」の裏に隠された構図も中盤にはほぼ察しがついてしまっていて、「でもそんな単純じゃないだろう」って考えていたら、そのまま予想どおりに終結してしまった。
これでは全面改稿が看板倒れになってしまうのではないか?
これまでの作品がどれもクオリティが高かっただけにハードルを上げすぎたのかもしれないが、他作品よりは低い評価になるのは仕方ないだろう。
まっ、次作に期待というところ・・・

No.1 6点 虫暮部
(2013/04/01 08:36登録)
うーむ。そんなに上手く入れ替わりが出来るのか。また、成り行きとはいえ両親は詐欺を企てたわけなので同情しづらい。等々、どうも色々アラがある気がするのである。

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