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ミステリの祭典

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論理爆弾
ソラシリーズ

作家 有栖川有栖
出版日2012年12月
平均点6.25点
書評数4人

No.4 7点 ねここねこ男爵
(2017/12/04 23:09登録)
ジュブナイルあるいはヤングアダルト向けの作品にコレをもってくるとは…
本作は本格ミステリをある程度読みこんだマニアが本来の対象でしょう。帯の煽り文句の最適具合では史上屈指。少なくとも本格物を二十冊以上読んで嗜好や思想が固まってから本作に取り掛かることを強くおすすめします。

No.3 6点 HORNET
(2013/11/11 18:05登録)
 ミステリというよりはサスペンスの要素が強いという各方面の書評通り。もともとロジカルなフーダニットに作者の魅力を感じてファンになったので、新境地の開拓よりももともとの路線を望んでしまう。
 ただ、基本平易な文体なのでリーダビリティは高く、楽しく読めるのは確か。犯人が明らかになった時には少し背筋がゾクッとした(予想はできていたが)。まぁ、基本ファンなのでなんだかんだいってもいい。

No.2 7点 虫暮部
(2013/05/17 10:39登録)
この犯人像は、本格ミステリに誠実に向き合ってきた作者だからこそ、ひとつのネタとして有効。“探偵を禁じられた世界”という設定に対して“フェアプレイで解きようのない動機”をぶつけるという制約によって、却って妙なリアリティ及びミステリに対する批評性が生じている。

No.1 5点 kanamori
(2013/01/30 22:48登録)
独立した北海道と敵対関係にあり、私的探偵行為が禁止されたパラレル日本を舞台にした、少女探偵”ソラ”シリーズの第3弾。
北の特殊工作部隊が暗躍しトンネル崩落で外界から孤立した九州山奥の村で、17歳の少女”ソラ”こと空閑純が村民連続殺人事件に挑むというのがメイン・プロットですが、作中終盤に、「論理の欠けらもない。こんな謎、解けるわけがない」とあるように、ミッシングリンク・テーマの本格ミステリとして読むとかなりの肩透かしを喰らう(作者の狙いは別のところにあるというのは分かりますが・・・)。
シリーズを通して本格部分が弱いのですが、本書はよりスパイ冒険スリラーの色彩が強いように思う。ただ、もともとヤングアダルト向け叢書でスタートした関係か、重いテーマや分量の割にスラスラ読める軽さは良です。

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