| 文生さんの登録情報 | |
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| 平均点:5.87点 | 書評数:510件 |
| No.170 | 8点 | エジプト十字架の秘密 エラリイ・クイーン |
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(2020/07/28 17:04登録) 無味乾燥で少々読みにくかった初期のクイーン作品に比べ、本作は連続首切り事件がサスペンスフルに描かれており、読んでいてぐいぐいと引き込まれていきました。 首のない死体ものとしてヒネリを加えたトリックにも驚かされます。 国名シリーズのなかでは一番好きな作品です。 |
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| No.169 | 8点 | 容疑者Xの献身 東野圭吾 |
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(2020/07/27 09:54登録) メイントリック自体はそこまですごいというわけではないのですが、倒叙風のプロットとの合わせ技で効果的に演出されているのが見事です。クセのある犯人像もインパクトがあり、さすがは代表作の一つに数えられているだけのことはあります。 |
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| No.168 | 3点 | 監獄島 加賀美雅之 |
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(2020/07/27 09:38登録) これほどまでに絶賛一辺倒なのがちょっと不思議な作品です。 自分の書きたいものを詰め込めるだけ詰め込むという姿勢はいいのですが、調理不足で小説としての完成度が今一つという印象を受けます。 ストーリーがやたらと冗長ですし、台詞などもわざとらしいほどに大時代的で読んでいてイラっとします。 肝心の不可能犯罪も偶然の要素が多すぎるのと独創的なアイディアに欠けるので高い点数はつけられません。 たとえ、既存のトリックでも使い方に工夫があればよいのですが、それも感じられませんでした。思い付きをそのまま、詰め込んだといった印象です。 全体として練り込み不足の感があり、一見豪華な肉料理だけど実は脂身ばかりの安肉を大量に食べているような感じで胃もたれを起こしそうでした。 作者が敬愛していたというディクスン・カーは自分も大好きなんですが、この作品は駄目でしたね。 |
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| No.167 | 6点 | 64(ロクヨン) 横山秀夫 |
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(2017/11/11 07:05登録) 横山作品は骨太の人間ドラマとミステリーとしての仕掛けが両立している点が魅力であり、本作でもそれを十分に堪能することができる。ただ、いささかくどすぎる感もあり、ここまで長くする必要があったのかは疑問が残る。肝心の誘拐事件に関しても本格的に動き出すのがかなり終盤になってからなので、ミステリーと人間ドラマのバランスを欠いているようにも思う。半分の長さにすればもっと引き締まった作品になったのではないだろうか。 |
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| No.166 | 5点 | 致死海流 森村誠一 |
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(2017/11/10 21:36登録) 森村誠一が本格色の強い作品を連発していたのは「高層の死角」から「日本アルプス殺人事件」までのわずか3年間であり、1972年に「腐蝕の構造」で日本推理作家協会賞を受賞してからは社会派に大きく舵を切っている。したがって、1978年の発表の本作は久しぶりの本格ミステリということになる。密室殺人とアリバイ崩しを盛り込んだ相変わらずの展開で楽しませてくれるものの、やはり初期作品と比べるとトリックが小粒になっており、アイディア枯渇の感は否めない。 |
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| No.165 | 6点 | 新幹線殺人事件 森村誠一 |
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(2017/11/10 21:18登録) 第1の殺人と第2の殺人にそれぞれ鉄壁のアリバイが用意されているという初期森村作品らしいトリック大盤振る舞いの作品。ただ、最初のアリバイの方は凝った作りではあるものの、アリバイに共犯者が必要だという点がちょっとマイナス。第2のアリバイの方はアイデアはユニークだが、それを実行するにはあまりにもリスキーな気がする。力作ではあるけれど、傑作と呼ぶにはあと一歩及ばないといった感じです。 |
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| No.164 | 4点 | 宇宙捜査艦「ギガンテス」 二階堂黎人 |
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(2017/11/10 20:36登録) 汎用小型宇宙惑星で起きた不可能犯罪に挑む宇宙捜査艦《ギガンテス》の活躍を描いたSFミステリー。しかし、SF的アイデアもミステリーとしてもの仕掛けもいささか凡庸でわざわざSF仕立てにした意味があまり感じられなかった。全体的にイマイチ感の漂う作品である。 |
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| No.163 | 6点 | 狂骨の夢 京極夏彦 |
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(2017/11/10 14:57登録) 幻想的で不可思議な事件を魅力的なレギュラーキャラを交えながらムードたっぷりに描く手腕はさすがだが、それに対する真相がやや凡庸。ミステリー的な仕掛けも個人的にはデビュー作である「姑獲鳥の夏」がベストであり、作を重ねるごとにインパクトが薄くなっている印象を受ける。 |
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| No.162 | 7点 | 日本アルプス殺人事件 森村誠一 |
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(2017/11/10 09:00登録) 写真を利用した古典的なアリバイ崩しものですが、山岳を舞台にした愛憎サスペンスとアリバイ崩しのプロセスがうまく絡まり合って、存外楽しく読むことができました。 |
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| No.161 | 6点 | 風の証言 鮎川哲也 |
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(2017/11/10 07:43登録) アリバイ崩しに焦点を当てた本格ミステリ。堅実な作品で読みごたえも十分ですが、カメラを使ったトリックは小粒で特にそれ以外の見所もないため、長編ミステリーとしてはやや物足りない。 |
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| No.160 | 6点 | 時間の習俗 松本清張 |
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(2017/11/10 07:37登録) 社会派ミステリの巨匠松本清張としては珍しい純本格に特化した作品。写真を利用したアリバイトリックはなかなかユニークにであり、点と線よりも格段に進歩の跡が見られる。ただ、カメラ事情が大きく異なる現代の読者からすると読んでいてわかりにくい部分があるのが難点か。 |
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| No.159 | 5点 | 囲碁殺人事件 竹本健治 |
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(2017/11/09 18:20登録) 囲碁の対局中に起こった首なし殺人の謎が描かれているが、前作の「匣の中の失楽」の次に書かれた作品としてはひどくまっとうな本格ミステリに仕上がっている。 無難にまとまっていて決してつまらなくはないが、特筆すべき点もなく、出来は可もなく不可もなくといったところ。 |
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| No.158 | 5点 | 帽子から飛び出した死 クレイトン・ロースン |
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(2017/11/09 16:44登録) プロのマジシャンだけあって不可能犯罪を構成する手段は巧みではあるけれど、それがあまりにも堅実すぎて真相が明らかになった際のサプライズにつながっていない点が残念。その辺が種明かしを必要としないマジックと種明かしがクライマックスとなるミステリーとの差であるように感じました。同じ不可能犯罪ものでもカーなどと比べるとケレンミ不足であり、ストーリー自体もこなれていない感があって読みにくかったので点数は低めです。 |
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| No.157 | 6点 | 葉桜の季節に君を想うということ 歌野晶午 |
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(2017/11/09 15:09登録) ミステリーとしての仕掛けそのものは素晴らしいと思うのですが、作中の描写になんとなく違和感を感じていたので最後のどんでん返しにあまり驚くことができませんでした。それに、世界観が反転するようなタイプのミステリーは大好物であるものの、この作品に関しては描かれている世界にそのものに魅力を感じなかったのでそう意味でも評価はそこそこどまりになってしまいます。同じ作者の作品でも本作の前後に書かれた「世界の終わり、あるいは始まり」や「女王様と私」の両作は作品舞台が非常に魅力的に感じただけに作者の代表作が自分の感性と合わなかった点が残念です。 |
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| No.156 | 2点 | 完全殺人事件 クリストファー・ブッシュ |
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(2017/11/09 14:50登録) ミステリーにハマり始めた頃に読んだ作品で、大風呂敷を広げた割にトリックがしょぼくてひどくがっかりしたのを覚えている。ストーリー的にも盛り上がるのは冒頭だけで、あとは終始グダグダの残念な作品。 |
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| No.155 | 5点 | ふたたび赤い悪夢 法月綸太郎 |
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(2017/11/09 11:01登録) エラリー・クイーンをリスペクトしている作者の名探偵の挫折から復活を描いた作品。「頼子のために」から本作の流れがちょうどクイーンの「10日間の不思議」から「九尾の猫」の流れに当たる。まあ、「頼子のために」自体は ニコラス・ブレイクの「野獣死すべし」のリスペクトだが。 本作は名探偵復活の物語としてはなかなか読ませるのだが、肝心の事件がミステリーとしてあまり魅力的ではないのでどうしても全体の印象としては薄いものになってしまう。 |
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| No.154 | 5点 | はなれわざ クリスチアナ・ブランド |
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(2017/11/08 16:58登録) 1985年版東西ミステリベスト100の38位に選ばれ、一時はクリスチアナ・ブランドの最高傑作と目された作品である。しかし、読んでみると物語の起伏が乏しく、中盤が相当だるい。感情移入がうまくできないために、どうしても作者の狙いがピンとこず、せっかくの仕掛けも「なんだ、そんなことか」と感じてしまうのだ。ちなみに、1955年発表の本作は1941年発表のクリスティ作「白昼の悪魔」と共通点が多々見受けられる。もちろん、ストーリーやトリックは別物なのだがミステリーとしての構造がそっくりなのだ。 具体的には、バカンスで地中海に訪れた探偵、そこで起きる殺人事件、関係者全員にアリバイがあり、それをひとつずつ崩しながらやがて真相に到達するといった具合だ。 後発だけあって本作の方がより大胆な仕掛けを施しているのだが、テンポよく話が進む白昼の悪魔の方がミステリーとしての切れ味を感じることができた。そして、明確な比較対象があるため、本作の評価はどうしても低いものになってしまう。 |
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| No.153 | 7点 | 終りなき夜に生れつく アガサ・クリスティー |
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(2017/11/08 09:54登録) 1967年の発表のクリスティ晩年の作品であり、あまり期待していなかったのですが非常に面白かったです。ミステリー要素はあまりないものの、恋愛サスペンス風なストーリーにぐいぐいい引き込まれていきました。タイトルも秀逸で皮肉なラストも印象深いものがあります。ただ、メイントリックが自著の使い回しだったのが残念。 |
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| No.152 | 3点 | 病院坂の首縊りの家 横溝正史 |
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(2017/11/08 09:23登録) 上下巻の大作であり、20年間に及ぶ難事件を扱っているがこれがあまり面白くない。とにかく登場人物がやたら多くていたずらに混乱を招いている上に、事件もスケールが大きそうだった割に特に面白みを感じることもなく終焉をむかえていくので肩透かし感が半端ないのだ。何より自著の過去作で用いたトリックをそのまま使い回しているのがいただけない。これが金田一耕助最後の事件だというのは残念だが、思えば名探偵の最後の事件というのはどれもこんなもんだよなあという気もする。 |
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| No.151 | 2点 | 狐の密室 高木彬光 |
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(2017/11/08 09:08登録) 神津恭介と大前田英策の2大探偵が夢の競演を果たして密室殺人に挑むという割に事件そのものがかなりこじんまりとしている。密室殺人も初歩の初歩といったトリックが使われており、これならわざわざ神津恭介が登場するまでもなかったよなあといった感じ。著者晩年の作品であり、創作力の衰えを企画でカバーしようという意図が見てとれる凡作である。 |
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