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ミステリの祭典

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メルカトルさんの登録情報
平均点:6.03点 書評数:2034件

プロフィール| 書評

No.114 5点 すべての美人は名探偵である
鯨統一郎
(2010/10/06 23:53登録)
鯨氏が創作した、二人の美人探偵の共演ということで期待したのだが、桜川東子が早乙女静香の子分みたいになっているのは、ややがっかりした。
しかし、後半は東子の活躍で事件が解決されたのはファンにとっては嬉しい限りだろう。
トリックには前例があり、拍子抜けしたのは言うまでもない。
だが、ミステリとしての部分が意外としっかりと描かれていたのは流石と言ってよいのではないだろうか。
またこの作品は、映像化しても面白そうだ。


No.113 6点 赤々煉恋
朱川湊人
(2010/10/01 23:45登録)
『水銀虫』と共に、朱川氏の作品の中では異端的な扱いを受けている短編集。ノスタルジック・ホラーを得意とする作者にしては、後味の悪い作品が並んでいる。
本作では愛に執着するが故に、悲惨でありながら耽美な倒錯の世界に身を投じる人間の悲しい性が、端正な筆致で描かれている。
お薦めは『死体写真師』と『私はフランセス』。


No.112 5点 インシテミル
米澤穂信
(2010/09/24 23:31登録)
確かに前半は、特異な設定に先を読む楽しみを味わえた。
しかし、主催者が大金を叩いてまで一体何がしたかったのか、どのように監視していたのか、など疑問点が最後まで明かされなかったのはミステリとしては致命的ではないか。
各キャラの描き分けはある程度出来ていたが、細かいアラや矛盾点も目立つ。
また、状況に応じた緊迫感が欠如している気がする。
読みやすさが逆に重厚さに欠ける結果になったのも残念な要因。


No.111 6点 ブラウン神父の童心
G・K・チェスタトン
(2010/09/17 23:32登録)
第二話までは何とか読めたが、それ以降は・・・。
情景は浮かばないは、内容は頭に入ってこないはで、非常に苦戦を強いられる事に。
原文も原文だろうが、翻訳の仕方ももう少し何とかならなかったものかと、正直思う。
一文、一文が異常に長いのも難点である。
この作品は、脳を活性化してから読まれることをお勧めする。
でないと、文章が右から左へ素通りする可能性が高い。


No.110 5点 狐罠
北森鴻
(2010/09/11 23:33登録)
正直『狐闇』よりは面白さ、スピード感において劣るのは否めない。
ただし、主人公の宇佐見陶子をはじめとして、一癖も二癖もある登場人物の描写力は流石だと言える。
見事に各キャラクターを描き分けられているのだ。
二人の刑事もいい味出してはいるのだが、陶子の目利き殺しと二つの殺人事件が有機的に繋がってこないのは、マイナス点。
骨董の世界を覗き見たい人には、もってこいの一冊かも。


No.109 5点 なみだ研究所へようこそ!
鯨統一郎
(2010/09/05 07:48登録)
波田煌子の推理は、ほとんどがこじつけで感心しない。
だが、そのキャラは天然ボケで憎めないものがあるし、逆に名探偵らしい鋭さが全く感じられないので、作品全体がほのぼのした雰囲気に包まれている。
最終話は、切ないような、胸に迫るような展開となっているのは少々意外で、嬉しい誤算とも言える。
優しく暖かい余韻を残す幕切れとなっている。


No.108 6点 天使の囀り
貴志祐介
(2010/09/01 23:52登録)
平均点が高いので期待していたのだが、やや冗長で盛り上がりに欠ける気がするのは私だけだろうか。
ホラーとしてはさして怖くない、ちょっぴり気持ち悪い描写があるのみで、これといった謎もないのでミステリとしても成立しないと思う。
ただ、リーダビリティに優れているため、最後まで飽きずに読めたが、捻りもなく文句なく面白いとは言いがたい。


No.107 8点 時計館の殺人
綾辻行人
(2010/08/29 23:44登録)
ある意味、この作品こそが『十角館の殺人』以上に「館シリーズ」の代表作かもしれない。
よく考えてみれば、至る所に伏線が張られているのに、このトリックに気が付かなかった自分が愚かしい。
島田潔が一日一本と決めていた煙草を、徹夜で推理する際に灰皿が吸殻でいっぱいになるほど、禁を破って煙草を吸ってしまうシーンが何故か印象に残っている。
とにかく本格ミステリとして立派な作品だと思う。
蛇足だが、『暗黒館の殺人』もこれくらいのボリュームなら良かったのにと強く思う。


No.106 9点 人形はなぜ殺される
高木彬光
(2010/08/27 23:41登録)
『刺青殺人事件』と並び称される高木彬光氏の代表作のひとつ。
「人形はなぜ殺される?」の命題のもと、披露される数々の殺人は芸術作品といっても過言ではない。
天才神津恭介が苦戦し過ぎのきらいはあるものの、事件が解明されると納得が驚愕に変わる。
特にアリバイトリックは前代未聞。


No.105 4点 ドグラ・マグラ
夢野久作
(2010/08/26 23:52登録)
確かに理解不能ではある。
だから評価の仕様がない、これを正当に評価できる人はある意味凄いと思う。
だが私の超低い読解力では持て余す他はなく・・・。
だから申し訳ないがこの点数で。


No.104 6点 MISSING
本多孝好
(2010/08/25 23:52登録)
ミステリに近い作品、ホラーっぽい作品、一種の恋愛小説、文芸的作品など、非常にバラエティに富んだラインナップの短編集。
どの作品にも共通するのは、人間の心の奥には愛や優しさばかりでなく、憎しみや醜くさも同時に存在しているのだという事実を、時に儚く、時にリアルに表現した異色作であること。
特に第16回小説推理新人賞を受賞した『眠りの海』は印象深い。


No.103 6点 ミステリアス学園
鯨統一郎
(2010/08/20 23:38登録)
最終話までのメタミステリぶりは、『匣の中の失楽』ばりでなかなか面白かった。
国内外のミステリ作家や、作品が多数紹介されているのは初心者でなくても嬉しい構成だと思う。
密室やアリバイ、ダイイングメッセージの講義なども盛り込まれており、ある意味親切なミステリ入門書ともなっていて、その点は好感が持てる。
だが、あの結末だけはどうにも納得がいかずスッキリしない。


No.102 5点 舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵
歌野晶午
(2010/08/17 23:35登録)
このタイトルはどうなの、と思ってしまう。
おそらく中身を知らずに買った人は、ひとみちゃんがダンスに探偵にと、大活躍する安楽椅子少女探偵物語みたいなのを期待していたのではないだろうか。
しかし、ひとみちゃんは、ダンスも探偵もしません。
ただ、刑事である叔父の歳三にヒントとなる言動をするのみ。
警察小説としてはまずまずだと思うが、感情移入できるほど登場人物に魅力が感じられなかったのは残念である。


No.101 5点 浦島太郎の真相 恐ろしい八つの昔話 連作推理小説
鯨統一郎
(2010/08/12 23:49登録)
前作『九つの殺人メルヘン』以上に、ノリノリの昭和の懐かし話が逆に多少ウザく感じられてしまう。
また、御伽話の新説は「そうとも考えられる」程度なので、あまり真剣に受け止めるとバカバカしくなる。
肝心の殺人事件の真相も、前作に比べると今ひとつ納得できない、もやもや感が残る。
総評として前作より劣るが、まずまず楽しめる、と言ったところか。


No.100 6点 闇に用いる力学
竹本健治
(2010/08/11 23:35登録)
まあ、なんと言うか竹本氏らしく、謎のベールに包まれたような筆致は本作には似合っていたとは思う。
ミステリともSFともつかない作品だか、オカルティックな雰囲気は悪くないし、先の展開はどうなるのだろうという興味は持たせてくれる。
だが、果たして続編は書かれるのだろうか。


No.99 4点 古書店アゼリアの死体
若竹七海
(2010/08/09 23:36登録)
古書店アゼリアの女主人ばかりが目立って、他の登場人物の影が薄く個性が感じられない。
この作者はやはり長編には向いていないように思われて仕方ない。
デビュー作のような連作短編集をもっと書けば良いのにと、勝手な希望を抱いてしまう。
ラストは捻りが効いているが、事件そのものとは関係ない為あまり評価できない。
それとやはり前作同様、冗長である。


No.98 8点 悪魔が来りて笛を吹く
横溝正史
(2010/08/07 23:49登録)
天銀堂事件の真相、無駄な密室など、細かい疵はあるものの、様々な小道具を駆使しての雰囲気作りは素晴らしい。
横溝作品の中にあっては異色作かもしれないが、それだけに貴重な存在ではないかと思う。
犯人が黄金のフルートを吹く場面では嫋々たる切ない余韻を残す。
暗い話ではあるが、それなりに救いもあって印象的なラストだと思う。


No.97 6点 九つの殺人メルヘン
鯨統一郎
(2010/08/04 23:30登録)
実に軽妙で、時々笑える、とてもユニークな連作短編集。
昭和の懐かしいTV番組やCM、歌手、俳優などの昔話~メルヘンの新解釈~殺人事件のアリバイ崩し、といったパターンの繰り返し、かと思いきや、最終話では驚きの展開が・・・。
肩の凝らない軽いミステリを読みたい時には最適。
ただ、グリム童話の新解釈には、それ程新味があるようには感じられなかったのは少々残念である。


No.96 6点 被害者は誰?
貫井徳郎
(2010/08/03 23:33登録)
貫井氏にしては軽妙な短編集。
こんなのも書けますよ、とでも言いたげな作者の姿が見え隠れしているような気もする。
それにしてもこの作家も結構様々な作風の作品を物しているようだ。
私としては『妖気切断譜』の続編を一刻も早く読みたいのだが。


No.95 6点 ホワイトアウト
真保裕一
(2010/08/02 23:50登録)
こんな超人いないだろう、という突っ込みはなしで。
壮大なドラマはいかにも映画向きではあるけど、映画のほうはイマイチだった。
ミステリ的趣向はほとんどないに等しいが、サスペンスとしては高得点であろうと思う。

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