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ミステリの祭典

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九つの殺人メルヘン
桜川東子 シリーズ

作家 鯨統一郎
出版日2001年06月
平均点4.33点
書評数6人

No.6 5点 mediocrity
(2021/04/08 01:21登録)
『本当は怖いグリム童話』的なメルヘンの新解釈(どこまで鯨氏のオリジナルかは不明)とアリバイ崩しのストーリーを絡ませた野心作。
9章あるが玉石混交。かなり無茶なアリバイ崩しもいくつかある。ブレーメンの音楽隊がベストか。昔のテレビ番組、歌謡曲の話題が多すぎて困惑。3ページくらい延々と続くことも。

No.5 2点 ねここねこ男爵
(2017/10/27 16:06登録)
もったいないなぁ、という印象。
童話の新解釈と事件を結びつけて解決するという安楽椅子探偵もの。設定はいいんですが、

①9作のクオリティがバラバラで、良いものとまるでダメなものがある
死体を認識できない脳障害、とかいきなり解決編でぶっこんでくる。ドヤ顔の探偵役の頭を疑いたくなる。商業的に『アリバイ講義に一対一に対応させる』ことを優先したため全体が雑。
②人物の性格付け、作品への活かし方が壊滅的にダメ
主役?の刑事、探偵役の女性、バーのマスター、犯罪心理学者の四人ですが、マスターか学者は不要(と言うか有害)。事件について語ってるときに茶々入れ脱線させる役割なのですが、それがつまらないどころか苦痛。事件内容3行→茶々10行の繰り返しで話が進まず、事件の概要や関係者を把握するだけで多大なストレス。もう全然ダメ。「型破りのキャラっていいでしょ?面白さ全開でしょ?」いやいや売れない芸人並に滑ってます。

つまりミステリとしても娯楽小説としても今二つで、この作者ってこんなだったかなぁ…と悲しくなりました。『邪馬台国はどこですか?』のキャラ配置はうまくいっていたと思うので、藤子不二雄氏みたく配置は全作品全く同じでよいのでは。

No.4 4点 mohicant
(2013/08/05 22:59登録)
 推理とかトリックとかメルヘンの解釈だとかはそれなりに楽しめたけど、世代が合わないおっさんらの思い出話(本筋に関係ない、伏線でもない、興味がない)を読まされるのが大変苦痛だった。

No.3 6点 kanamori
(2010/08/22 17:04登録)
バー・ミステリ連作短編集、桜川東子シリーズの第1弾。
マスターら厄年トリオが、昔懐かしい昭和の歌謡曲・TV番組などの話題で盛り上がり、童話の新解釈とそれに見たてたアリバイ崩しに挑むという、大いなるワンパターンが逆に心地いい。
某書評サイトによると、編中の9つのアリバイは有栖川有栖の「マジック・ミラー」で類別された9つのアリバイトリック・パターンを忠実になぞっているとのこと。鯨統一郎、侮りがたし(笑)。

No.2 6点 メルカトル
(2010/08/04 23:30登録)
実に軽妙で、時々笑える、とてもユニークな連作短編集。
昭和の懐かしいTV番組やCM、歌手、俳優などの昔話~メルヘンの新解釈~殺人事件のアリバイ崩し、といったパターンの繰り返し、かと思いきや、最終話では驚きの展開が・・・。
肩の凝らない軽いミステリを読みたい時には最適。
ただ、グリム童話の新解釈には、それ程新味があるようには感じられなかったのは少々残念である。

No.1 3点 abc1
(2008/12/12 13:28登録)
全部アリバイ崩しものですが、はっきり言ってミステリとしてはクズ。メルヘンの新解釈は他の人の意見の引き写しで作者のオリジナルはありません。軽妙な会話が少し笑えたので3点。

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