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ミステリの祭典

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ミステリアス学園
湾田乱人シリーズ

作家 鯨統一郎
出版日2003年03月
平均点5.62点
書評数13人

No.13 1点 ねここねこ男爵
(2017/11/08 22:12登録)
ミステリではない。じゃあ何なのか?というと何にもなりきれていない…。一言でいえばとてもつまらない。

ミステリの解説書なのかといえば全く解説してないし、起こる事件が用語の説明になってるかといえば全然なってないし。
それから密室講義に対抗して密室の分類をする作家がやたらいるが、「これなら全ての密室を簡単に分類できる」と言って全然全く微塵もダメなのばっかり。この本もそう。犯人は男性または女性であると分類してドヤ顔してるようなもんで、『とりあえず既存のトリックがどこかにおさまる箱を用意した』としても箱の中が散らかり放題では分類したことにはならんよ?
流れをぶった切っていきなり人が死に、解決も何がなんだか。パロディでもなしユーモアもない。なんの本なのだろう?
最初のページに思わせぶりな文が書いてあるのだが、その狙いも豪快に滑っている。夜中に思いついたすげぇ面白いギャグと同じで、朝起きて思い出すと恥ずかしいみたいな、そんな本。

No.12 3点 いいちこ
(2017/06/20 15:50登録)
本作の執筆意図からミステリとして評価するつもりはないのだが、ミステリ入門書としては紋切り型で踏み込みが浅すぎるし、メタミステリとしては自己満足でしかないという印象

No.11 6点 斎藤警部
(2015/08/17 18:54登録)
(ネタバレ的)

作中作中 .. のギミックはこういう主旨の本だから見え見えでも構わないとして、最後に明かされる「意外な犯人」の宇宙的というか虚数的というか、川崎フロンターレの悪者キャラ「わるん太くん(まだフロンターレのファンになってない人、つまりわるい人、を象徴)」はまさかこの小説にインスパイアされて創られたんじゃないか。。

他の本でもしょっちゅう思う事だけど、この小説をもし東野圭吾が書いたら、どうなるかな?

No.10 6点 E-BANKER
(2011/09/02 22:41登録)
作者が描く「ミステリー初心者」のためのミステリー入門書。
驚きと脱力の連作短編集。
①「本格ミステリの定義」=冒頭から、本格ファンvs本格嫌いが対決! そんな中、ミステリー研究会の学生が死亡する。真相は何と・・・
②「トリック」=仲間由紀恵&阿部寛ではない。いきなり、①が作中作であることが分かる。そしてまた殺人が・・・
③「嵐の山荘」=本格物の定番「嵐の山荘」が実現。そしてやっぱり起こる殺人事件・・・②も作中作であることも判明。
④「密室講義」=亜矢花の唱える「密室」の分類は新鮮。
⑤「アリバイ講義」=こちらも新たな「アリバイトリック」分類が面白い。そして、本作の仕掛けも徐々に分かってくる・・・
⑥「ダイイング・メッセージ講義」=ついに2人しかいなくなったミステリー研究会。ダイイング・メッセージかぁ・・・あまり好きじゃないなぁ。
⑦「意外な犯人」=これは「意外」っていうか、訳が分からん! 
以上7編。
いやはや、こんなこと考える作者には、ある意味敬服します。
トータルでいえば、「メタ・ミステリー」って言えるんでしょうか?
作中にはいろんなミステリー作家や作品が出てくるので、初心者にとっては有益かもしれませんねぇ。
「こんな訳の分からん作品があってもいいじゃない」っていう評価。

No.9 8点 卑弥呼
(2011/08/18 23:03登録)
『名探偵の掟』みたいな話しと説明するのが一番早いかもしれません。
入門書と紹介されてらっしゃる方もいらっしゃいますが、マニアの方にもニヤニヤしながら読んでいただきたい。

No.8 4点 まさむね
(2010/12/06 21:45登録)
皆様の書評のとおり,これはミステリ入門書として読むべきですね。
そう割り切れば,確かにためになったし,楽しめました。本格ミステリ度MAPなどは,なかなかの興味深さです。
しかし…最終章は如何なものでしょうか。苦痛に感じてしまったのは,私だけではないはず…。
この分,マイナスさせていただきます。

No.7 6点 メルカトル
(2010/08/20 23:38登録)
最終話までのメタミステリぶりは、『匣の中の失楽』ばりでなかなか面白かった。
国内外のミステリ作家や、作品が多数紹介されているのは初心者でなくても嬉しい構成だと思う。
密室やアリバイ、ダイイングメッセージの講義なども盛り込まれており、ある意味親切なミステリ入門書ともなっていて、その点は好感が持てる。
だが、あの結末だけはどうにも納得がいかずスッキリしない。

No.6 8点 T.shimizu
(2009/10/03 04:51登録)
普通に面白いよ?
メタっつうんですか。
パロディ本だと思って楽しめました

No.5 5点 江守森江
(2009/09/29 23:29登録)
手っ取り早い「本格ミステリ入門書」ではある。
一方ミステリ小説として読むと(初読時の自分)結末に本を壁に投げつけたくなる(図書館本だったので・・・)
この結末で作者を代表的‘本格もどき作家’だと認識してしまい先に進めなくなった。
※本格ミステリ度マップに既視感があったが、先日「本格ミステリー館」を再読して、先からアレンジ転用したと判明してスッキリした。
これに関しては、ミステリの普及と楽しさに繋がるので、他の評論等でもアレンジしてドンドン転用すれば良いと思う。

No.4 6点 テレキャス
(2009/07/26 18:23登録)
これは推理小説ではなくてミステリ入門書。
巻末のグラフや年表は持っておきたいと思いました。(私は図書館で借りたので)
ただ名作を読んでないと分からないような小ネタも散りばめられているので初心者以外も楽しめます。
ラストのオチは論外だけどそれ以外の短編は一定のレベルはあります。
でもやっぱり推理小説を読むのではなくて評論を読む感覚のほうが楽しめるのかも。

No.3 8点 清涼水
(2009/06/12 21:45登録)
ミステリの入門解説書として最高。
ミステリとして読むのはお門違い。

No.2 6点 深夜
(2008/05/14 16:12登録)
ミステリ初級者の自分にとって、勉強になる記述が多く、それだけでも読む価値はあったと思う。
ただ、ストーリーは微妙。ラストに明かされる真相の意味もよくわからない。もっと論理的に説明して欲しいな。

No.1 6点 シーマスター
(2008/03/30 23:27登録)
(ストーリーはともかく)ミステリの入門解説書として初心者向けの講義がふんだんに盛り込まれているが、自称中級者の自分でも勉強になるのみならずニヤリとさせられるヤリトリも多く、それ以上の方でも楽しめると思う。

最終章は何か既視感があるなーと思ったら、この人「文章魔界道」の作者だったんだね。(そんな本誰も知らねぇって)

最後の「意外な犯人」・・・作者が用意したこの正体の二歩手前、一歩手前まではミステリ論として聞いたことはあり想像範囲内だったが、最後に提示される「犯人」・・・これは前代未聞。

しかし、それ以上に度肝を抜かれたのが巻末の「本格ミステリ度MAP」・・・何と(現代の)国内作家が論理度とミステリ度からなる座標図に大胆にマッピングされている。

それについては何とも言えないが、全てのミステリファンが一度は目を通す価値がある本と言ってもいいだろう。

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