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ミステリの祭典

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あるびれおさんの登録情報
平均点:6.39点 書評数:124件

プロフィール| 書評

No.84 4点 記念樹(メモリアル・トゥリー)
依井貴裕
(2009/09/25 10:03登録)
ミステリとしてどうか、の前に、文体でひっかかってしまった。あまりこういった経験はこれまでないのだが、どうにも文章が好きになれず、正当に評価できない。


No.83 6点 リバース
北國浩二
(2009/09/23 03:00登録)
先の方の評にあるとおり、確かに、二重構造の外側は容易に想像がつきます。(帯の言葉によって、この作品の傾向にアタリが付いてしまった、というところが大きな原因なのですが。)
また、作中にでてくるある種の超常現象については論理的な解明がなされませんが、それはこの作品のトーンからして仕方ないかな。
「夏の魔法」よりも"救い"を感じられました。


No.82 7点 龍神の雨
道尾秀介
(2009/09/18 19:50登録)
最初に採点された方と同様、道尾さんに対しては期待値がとても高い。仕掛け自体は比較的わかりやすいものだったが、それより、物語としてとても面白かったし、満足しているのだが、「もっと」を求めてしまう。


No.81 8点 ゲッベルスの贈り物
藤岡真
(2009/09/09 07:19登録)
これぞ「エンタメ」です。ワクワクしてドキドキしてちょっと切なさがあって、作者の試みに見事に騙されて...
東京創元社の文庫に入ったおかげで読むことができました。
いや、面白かった。


No.80 8点 六色金神殺人事件
藤岡真
(2009/09/09 07:15登録)
「伝奇ミステリ」って、そこからして赤鰊じゃないですか。
ここまで「有り得ない」シチュエーションでの事件をどう解決するのかと思っていたらいきなり脱力させられ、でも、それが新たな謎となり...バカミスと言われようがアンフェアと言われようが、ツボにはまりました。はっちゃけぶりは「ゲッペルスの贈り物」以上ですね。


No.79 6点 贖罪
湊かなえ
(2009/09/09 07:09登録)
「告白」「少女」に続いて、この作品も楽しめました。
ただ、同じような味わいの作品ばかり三つ続いたので、それがちょっと不満です。出版社が東京創元だったので、これまでとは一味違ったものが出てくるのでは、と期待していたせいもありますが。


No.78 6点 少女
湊かなえ
(2009/09/09 07:05登録)
ちょっと表紙で引きました。それはさておき、「告白」よりもラストの毒が薄くなってしまったような気がします。というのは、皮肉たっぷりに「勧善懲悪」してしまっているからかもしれません。「勧善懲悪」ではないところに、この人の良さ(というか「告白」で感じた魅力)があるように思うのですが。


No.77 7点 告白
湊かなえ
(2009/09/09 07:02登録)
ブームに乗り遅れて、ちょっと経ってから読みました。確かに面白かった。先に評価された方と同様、第一章が一番強烈ですね。折原一と似たテイストを感じました。この「毒」が損なわれないでいてほしいな。


No.76 7点 鬼の跫音
道尾秀介
(2009/09/09 06:48登録)
「冬の鬼」って、桜庭一樹の「私の男」と同じように時系列を遡って語られる話だけれど、長編でそれを行なった「私の男」よりも、その構成の見事さ(与えるインパクトの強さ)はこちらの方が鋭く感じられた。また、短編すべてが一冊の本にまとめられることによって立ち上がってくる、黄昏たというか、ほの暗い世界に雨が降っているような雰囲気も素敵だと思った。


No.75 8点 カラスの親指
道尾秀介
(2009/09/09 05:41登録)
読み進むに従い、いくらなんでも御都合主義に過ぎるのでは、と感じる部分が多々あったのだが、最後に至って、完全に騙されていたことに気づかされた。いろんな書評では「ラットマン」の方が高く評価されているけれど、わたしにはこちらの方が「好み」だな。


No.74 3点 イノセント・ゲリラの祝祭
海堂尊
(2009/09/09 05:28登録)
このシリーズのInterludeということでしょうか。
次に期待します。


No.73 5点 消失!
中西智明
(2009/09/09 05:05登録)
実は初出時にリアルタイムで読んで、本を壁に投げつけようかと思いました。でも、復刊を機に久しぶりに昔の本を探し出して読んだら、そこまで怒ることもないかな、と。


No.72 6点 改訂・受験殺人事件
辻真先
(2009/09/09 04:17登録)
「仮題・中学~」「盗作・高校~」ときて三作目。前の二作のような圧倒的な面白さは感じなかったな。たぶん、これを読んだのが、だいぶ「辻真先」という作家に馴染んでしまった後だったからだと思う。「犯人=読者」「作者は被害者かつ犯人かつ探偵」に続く設定として、ちょっと地味だったせいもあるかもしれない(「読者は被害者かつ犯人かつ探偵」という設定の「宇宙戦艦富嶽殺人事件」を先に読んでしまっていたし)。
もちろん、楽しく読んだのだけれど、比較の問題です。


No.71 9点 盗作・高校殺人事件
辻真先
(2009/09/09 04:11登録)
リアルタイムよりはちょっとだけ遅れてソノラマ文庫で読みました。わたしが中学~高校生の頃、本格ミステリとしてのトリックがきちんとしていて、時にメタの要素が入っていて、そして何より稚気に富んでいる作品を書いてくれる作家って、ほかにほとんどいませんでした(岡嶋二人さんとか、数えるほど)。もちろん、今この作品を読まされても時代遅れの感はあるのでしょう。でも、当時楽しませてもらった辻さんの作品の中でも、「ローカル線に紅い血が散る」とともに一番印象に残っている作品です。


No.70 3点 悼む人
天童荒太
(2009/09/09 04:01登録)
直木賞の受賞作とは相性があまり良くないのかもしれません。桜庭一樹なら「私の男」ではなくて「赤朽葉家の伝説」ですし北村薫も「鷺と雪」よりももっと以前の諸作の方がインパクトが強かった。そして、先の二人以上に、天童荒太も「悼む人」ではなく「永遠の仔」でしょう、明らかに。「永遠の仔」という、魂をはげしく揺さぶられる作品を先に読んでしまっているだけに、期待値が高くなりすぎているのかもしれません。「悼む人」という設定に、読書している間、上手に入り込むことができませんでした。


No.69 6点 六つの手掛り
乾くるみ
(2009/09/09 03:48登録)
ちょっと立ち止まって整理しないと、「二枚舌」になっている掛け軸とか、頭の中に入ってこない。誤解しないでほしいのは、欠点として言っているのではない。つまり、読者側がある程度頭を使って参加しないと面白くない類のミステリーだ、ということである。ところで最後の趣向、文庫化する際にはまた少し手を加えることになるんでしょうね。こういう遊びは大好きだな。


No.68 5点 さよならの次にくる 卒業式編
似鳥鶏
(2009/09/09 03:42登録)
前の方の評に同意です。
米澤氏の古典部シリーズなら文庫化される前に新刊でも買うけれど、このシリーズが文庫でなければ、文庫落ちするまで待つか図書館で読むだろうな。でも、読むんだろうな(笑)という位置づけです。


No.67 6点 鷺と雪
北村薫
(2009/09/09 03:37登録)
三部作の最後、直木賞受賞作である。
この頃の日本がどのような方向に進んでいったのか、その結果どんなことになったのか、ということを知っているだけに、最後の「間違い電話」による「奇跡」に切なさと儚さを強く感じた。作者北村薫自身もインタビューで述べていたが、主人公を含め、戦後の彼女・彼等の姿というのを、何か別の物語の中でも良いので垣間見たい気にさせられる。


No.66 10点 大誘拐
天藤真
(2009/07/17 05:41登録)
これまで、他人に薦めた回数がいちばん多いミステリは、これだと思う。エンタテイメントって、こういうことだよなって思わせてくれる。自分の中ではオールタイム・ベストです。
小説を読んでから映画化されたものも見ましたが、かなり小説に忠実に作られていて、また、配役の妙もあってか、イメージが壊されることなく、こちらもとても楽しかった。


No.65 8点 仮題・中学殺人事件
辻真先
(2009/06/23 06:30登録)
ミステリに対する免疫がまだあまりない頃に出会ったからかもしれないが、当時、「読者=犯人」というアクロバティックなことをきれいに成し遂げてしまったこの作品には驚かされた。確か、自分自身中学生~高校生の頃に読んだはずだが、結末の苦さがとても心に残った。

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