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ミステリの祭典

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ゲッベルスの贈り物

作家 藤岡真
出版日1993年12月
平均点7.18点
書評数11人

No.11 6点 ボナンザ
(2023/03/04 20:10登録)
頭を空っぽにして楽しめるバカミス。

No.10 7点 メルカトル
(2021/06/24 22:49登録)
広告代理店に勤めるおれこと藤岡真は、上司の命令で正体不明の人気アイドル・ドミノを探す破目になる。その正体が“真弓”という少女らしいとわかって来たころ、わたしことプロの殺し屋“真弓”が、藤岡を狙って動き出す…。七転八倒、主客転倒の攻防の末、藤岡が辿りついた「ゲッベルスの秘密兵器」の正体とは。脳神経速度の限界に迫る、長編サスペンス。
『BOOK』データベースより。

いきなり歴史的大事件が背景のまさかの展開から始まり、あれやこれやの要素が入り混じり、果たしてこの物語はどのように収斂するのか、まさに地に足が付かない不安定な心地で読み進めました。ですが終わってみれば笑いありアクションあり仕掛けありのテンコ盛りのサービス精神溢れる作品でした。ミステリとしてもちゃんと成立しているし、細かい伏線も張られていて、無駄のない文章で描かれた余人に真似の出来ぬ怪作と言えると思います。

スラスラ読めますが、登場人物の絡み具合やストーリー展開が結構込み入っており、読み流しているとあれ?となることもありそうなので、要注意です。Amazonで相当こき下ろされていますが、決して悪い出来ではないと思います。一読の価値ありと言いたいです。

No.9 6点 蟷螂の斧
(2012/03/14 17:55登録)
叙述系のエンターテイメントと言えるのでしょうか。スピード感もあり楽しめました。冷酷な殺し屋の正体が判明した時には、そのギャップに思わず笑ってしまいました。

No.8 7点 isurrender
(2011/08/20 00:33登録)
終始、下らない(笑)
下らない、っていうのが褒め言葉になるとは思ってもみませんでした
CGの話とか93年に書いてたと思うと、時代を先駆けていたのかなぁとも思います
楽しい作品でした

No.7 6点 江守森江
(2009/09/12 19:10登録)
※始めに
本格ミステリの主流が、こちらの方向に向いている今こそ読み頃かもしれない。
さて、一応内容だが「殺人者のわたし」と「一応探偵役のおれ」の二視点から描かれ、些細な謎が壮大な駄ボラ話に転じながら収束する。
※ここから大幅ネタバレ注意!
全編に渡り叙述塗れで騙し(驚き)に奉仕している。
それ故に人間描写も捨て駒扱いなのはご愛嬌。
駄ボラ話である事で気楽に読め、展開がスピーディーで、あっと言う間に読了した。
大ネタが野球(特に阪神)ファンには余りに見え見えな為にエピローグ手前までは並な作品の域(5点レベル)を出ないと思っていた。
しかし、皆さんが褒める小ネタには上記の評価を改める笑い(+1点)があった。

No.6 8点 あるびれお
(2009/09/09 07:19登録)
これぞ「エンタメ」です。ワクワクしてドキドキしてちょっと切なさがあって、作者の試みに見事に騙されて...
東京創元社の文庫に入ったおかげで読むことができました。
いや、面白かった。

No.5 8点 makomako
(2009/07/16 07:57登録)
 作者が仕掛けた小技はほとんどひっかかり(私はたいていの仕掛けにはきちんと引っかかるおめでたい読者であります)最後に見事に背負い投げを食わされた。
 さえない中年男がやたら強かったり、冷静な殺人屋が急に素人のような失敗をしたり、実にうそっぽい展開。それをおもしろく最後まで読ませてくれた。なかなかのものだと思う。

No.4 6点 シーマスター
(2009/02/01 00:00登録)
メインストーリーは正直さほど目新しさを感じさせるものではない。
一個人が些細な謎に巻き込まれ、やがて強大な権力組織に行き当たり、立ち向かう。黒幕の正体は?・・・・・・途中いろいろと趣向も凝らしてあり楽しめるけど、他の小説や映画でも類型は珍しくない。

本作の「売り」はやはり2つのサプライジングなサイドメニューだろう。
個人的な読後感は「ドミノピザLサイズと一緒に食べた大小の骨付きチョリソに当てられた」感じ・・・・といえばニュアンスが伝わるだろうか。
大の方は「もしや」という気がしないでもなかったが、小の方は完全にしてやられたねー、久々に騙される快感を味わっちまったよ。

余談だけど、ドミノと関連して春間源はハルマゲ(ド)ン?という読みは穿ち過ぎだったかな。

No.3 10点 ロビン
(2009/01/13 15:18登録)
まいったね。超、非現実的。それでいて、超、面白い。
スピーディーな展開にページをめくる手が止まらなかった。エンタテインメントとしての傑作。作者の「読者を驚かせてやろう」という心意気が伝わってきます。何故この作品が映像化されていない!?(いや、無理か)
大小様々な仕掛けが施してありますが、個人的にはラストの小さなアレがツボ。
物語として、こんなに興奮できたのは久しぶりでした。

No.2 8点 ぷねうま
(2007/11/17 07:27登録)
なんか壮大でいて実はしょーもないよーな、一見凡作に思えて実は大傑作なんじゃないかと思ってしまうよーな、家でふと、俺、あの娘のこと好きなんじゃないだろーか、なんて思ってしまう感覚に似てるよーな、なんかすごい気になる作品。

No.1 7点 こもと
(2007/10/16 22:35登録)
 えぇ、騙されましたとも!(笑) 大技、小技、ともに効いている点がお気に入り。 特に小技の方は、思わずもれる苦笑という感じで、私好みです。
 あとがきに見られる「ミステリたるもの、解答に『やっぱり・・・』はナシ」という氏のご意見にも、全面的に賛成。 私も、ちょっとでも芽生えた疑いには、目隠しができない性質ですから(笑)

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