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平均点:6.17点 | 書評数:894件 |
No.634 | 7点 | 第二の銃声 アントニイ・バークリー |
(2019/03/30 22:40登録) 多くの方の書評のようにこの作品が傑作であることは間違いないのだと思います。 古典的本格推理小説に対して大胆な新しい試みを行ったことには敬意を表します。 まずはばかばかしいような殺人劇場が登場人物により演じられ、被害者を演じるみんなから殺したいほど憎まれている男が本当に殺されてしまう。誰からも犯人と目されたピンカートン氏は濡れ衣を晴らすため友人の高名な探偵を依頼する。しかし彼は犯人を暴いたりhぽたとえ犯人であっても他人に傷つけたりしてはいけないといったへんてこな条件を探偵にかす。有能な探偵は次々と真相を暴く。次々ともっともらしい仮説が登場し、犯人が推理されるがすべて否定される。この辺りで私の頭は全く混乱してしまうのです。なんと複雑なお話なのでしょう。でも最終的に何とか解決したようになるのですが、最後にどんでん返しが来る。これでうーん凄いと思う方は高得点の評価をするのですが、私はちょっとなあといった印象。 推理小説には銭形平治が投げた銭は必ず当たる。外れて犯人が逃げたといったはかげたことにはならないといった暗黙の了解があると思うのですが、本作はこの暗黙の了解を破っているのです。 あーあ。水戸黄門が印籠出したら相手にそれって何って言われたような感じの終わり方のようでした。 |
No.633 | 6点 | 小さいそれがいるところ 根室本線・狩勝の事件録 綾見洋介 |
(2019/03/17 14:29登録) 前半は全く違った理由で秘境の駅へ旅する二人の人物が描かれています。 これが結構楽しいのです。 ことに鉄道マニアでなくても一度根室本線に乗ってみたくなってしまいそうです。 二人の行動が途中から絡み合ってきてそれ又なかなか楽しい。 比較的淡々とした話なのに読書を飽きさせない魅力があります。 ただ推理小説そしてはきちんとした本格物ではありません。旅情推理といったところでしょうか。 でもまあ面白かったですよ。 |
No.632 | 6点 | 首無館の殺人 月原渉 |
(2019/03/09 14:02登録) シズカシリーズ第2作。 前回は本格物としての雰囲気は十分でしたが、犯人が比較的簡単にわかってしまい興ざめ?でしたが、今回はそうはいかない手ごわさでした。 相変わらず不気味で雰囲気は十分です。謎もそれなりにあり、首が空中浮揚するという見え見えのトリックもありましたが、メインの謎は意外なものでした。 よほどの名探偵でもなかなか真相を見抜けないでしょう。まあこのお話の途中までで答えを見抜くのは無理かもしれませんが。 私は本格物が好きなのでかなり楽しめました。 エピローグから見るとシズカさんはこれでおしまいなのでしょうかね。 変わったキャラクターなのでもう一作ぐらい登場されてもよさそうですね。 |
No.631 | 6点 | 使用人探偵シズカ 横濱異人館殺人事件 月原渉 |
(2019/02/25 21:56登録) 帯に「ご主人様、見立て殺人でございます。」なんて書いてあるからてっきり「謎解きはディナーの後で」風のものを想像しましたが全く違いました。 バリバリの本格物です。 出だしは良いなあ。おどろおどろしくて、横溝正史の世界みたい。 主人公がひょんなことから怪奇な館へ行くこととなり、そこでとんでもない事件に遭遇する。一見不可能と思われる見立て殺人が連続して起きる。なんと、なり昔に描かれた絵をはがすとそこに被害者の絵があり、殺人はそのとうりに進んでいくといったお話なのです。すごいでしょ。使用人シズカは超然としているが最後に謎を解いて見せます。 これだけみるとまさに本格物でとても面白いであろうと思われるのですが、さほどでもないのです。なんといっても途中で犯人がわかってしまう。大体犯人当てはほぼ外れの私にしてわかってしまうのですから、これはちょっといただけません。この時点で興味は半減。最後は多少意外なところもあるのですが、腰砕けの感は否めませんでした。 |
No.630 | 6点 | 大聖堂の殺人 ~The Books~ 周木律 |
(2019/02/19 07:42登録) 堂シリーズもいよいよ最終です。 もともとシリーズ化する予定ではなかったようなので、シリーズ全体としてみると数々の矛盾点がありますが、それは良しとしましょう。 眼球堂でスケールの大きな本格推理として始まったのが、次第に幻想小説のようになり、教会堂では相当いけなくなったのですが、その後何とか多少持ち直し今回の最終となったように感じています。 最初の方はあまり面白くない話をグタグタと述べながら進みます。最終章なので全体のまとまりを付けねばならないのでまあやむを得ないのでしょう。 今回はとてつもないスケールのトリックが出てきます。こんなことしなくてもこの殺人は可能のように思いますが、とにかくとんでもないです。 そのため現実には絶対無理(まあ今までのお話でもたいがい無理ですが)と感じられ、現実感が乏しいのです。 最後は完全に幻想小説となってしまいました。 長い小説を書いてくれた感謝の意味を込めてこれでも評価は多少甘めです。 ちょっとネタバレ 最期のカタストルフィーはこの島のトリックを使えば簡単に逃げ出せそうですが。 大体---って浮くのかねえ。 |
No.629 | 8点 | 妖魔の森の家 ジョン・ディクスン・カー |
(2019/02/17 17:22登録) 私はどちらかというと長編作品を好むのですが、この短編集はとても楽しめました。 詳しく言うと「妖魔の森の家」、「軽率だった夜盗」「ある密室」「赤いカツラの手がかり」は短編で、最後の「第三の銃弾」は中編というべきですが、いずれもこれに凝った不可能殺人で、これで大丈夫かしらと思わせる内容が、最後に鮮やかに解決されます。 勿論ここまで不可能殺人となるとちょっと無理があると思わせるトリックもありますが、この程度なら良しとしましょう。 私の好みとしては第三の銃弾が最も好きです。ただ殺された判事さんはそれほど悪い人でもなさそうなのに、家族は---。困ったものです。気の毒ですね。 |
No.628 | 3点 | 教会堂の殺人〜Game Theory〜 周木律 |
(2019/02/06 20:09登録) 鏡面堂の書評で書きましたが、この作品を飛ばして次の鏡面堂を読んでしまったのであわてて本作品を読みました。 あーあ、これはもう本格推理小説ではなく幻想小説となってしまったんですね。 愛すべき重要な登場人物を次々と殺害し、探偵役の十和田は完全におかしくなり、もうむちゃくちゃではないですか。 堂シリーズもだんだんダメになってきたのでしょうか。 もうすぐ完結とのことですので、最後まで付き合うつもりで最新作の予約を入れたのですが。期待して良いのでしょうか。心配になってきました。 |
No.627 | 6点 | 鏡面堂の殺人~Theory of Relativity~ 周木律 |
(2019/02/06 20:00登録) このシリーズを読み続けてくると、作風がかなり変化してくることがわかります。第1作の眼球堂では新鮮で大仕掛けのトリックが楽しめる本格推理小説でしたが、次第に幻想小説風となり登場人物もずい分変わってきてしまいました。 本来シリーズものでなかったらしい眼球堂から派生した物語を作っていくとどうしても矛盾した内容になってしまうのだろうとは思いますが、変わり方がかなり激しくちょっと戸惑っています。 実はこの物語を読み始めた時にひどい違和感がありました。それもそのはず、教会堂の殺人というこの前のお話をとばして読んでしまったのです。作品名だけが並んでいると話の順序がわかりにくく、間違えて後の作品を購入してしまう私のようなドジが間違えるので順番がわかるように番号でも降ってもらうとありがたいですね(そんな奴はめったにいないのから必要ないかも)。 以下ちょっとネタバレ ところで本作品のトリックはちょっといただけませんね。これって無理でしょう。こんなことだとこの建物事態が成り立たないし、きっと建物の中はでこぼこ、ぐしゃぐしゃなはずでしょう。 |
No.626 | 6点 | 古事記異聞 オロチの郷、奥出雲 高田崇史 |
(2019/02/02 08:03登録) 古事記異聞の第2弾。シリーズ化されそうな気配がします。 内容は橘樹雅の出雲旅行の後半ということになっています。数日の旅行で不思議な殺人事件に2回で会うという、ほとんどありえない設定ですが、まあそれは良しとしましょう。 このお話は歴史推理と殺人事件を絡ませるといった内容で、高田氏独特の歴史推理が楽しめます。カンナシリーズよりは推理の内容が学問的?なので、歴史推理部分がかなりめんどくさく感じる方もいるかもしれません。それにたいして殺人事件の方はちょっと味が薄い。こんなことで騒動になるかなあ。 いずれにしても物語の内容はほとんどQEDシリーズそのもののようで、登場人物の配置を変えればQEDとして成り立ってしまいそうな感じでした。 高田氏のファンならきっと楽しめますが、それ以外の方には屁理屈の塊のように思えるかもしれません。私は楽しんで読みました。シリーズ化されたらきっとすぐに買って読みます。 |
No.625 | 6点 | 試験に出ないQED異聞 高田崇史 |
(2019/01/27 21:34登録) 高田氏の主なシリーズを組み合わせたような短編集です。 3つのシリーズがどこかで重なっているような設定ですが、もちろん一つずつの話は単独で読んで十分に楽しめます。 私はなんといってもQEDシリーズが一番好きなので、初めの2編、QED鬼神の社と九段坂の春は楽しく読めました。パズル型の千葉千波君が出る話はちょっと苦手。最後の木曽殿最期は古事記異聞ですが、これも楽しく読めました。 私にとっては好みと苦手が混ざったような短編集ですが、QEDシリーズをほぼオンタイムで読み続けていたものにとってはタタルの若い頃のお話は興味深いものでした。さらに木曽殿最期ではタタルとナナちゃんが結婚したということも分かって一安心、といったおまけもありました。 |
No.624 | 6点 | 伽藍堂の殺人~Banach-Tarski Paradox~ 周木律 |
(2019/01/27 11:27登録) 堂シリーズも4作目となり、建物トリックはさらにスケールアップしたようです。私は堂の図面が示された時点で(今回は島の見取り図のようなものですが)何とかトリックを見つけようと考えるのですが、やっぱり分かりませんでした。謎解きをされる非常に壮大な仕掛けにびっくり。いつも作者がのべているように本当はこんなことはできそうもないと思われますが、理屈上はできないことはないということで、これはこれで良しとしたいですね。 これもいつものお話の進め方なのですが、きちんと解決したと思っていたところで、ちょろっと最後のおまけがついていて、これがまたとんでもないどんでん返しとなっています。 今回のどんでん返しは納得はするのですが、結論はこれでよいのかなあといった印象はぬぐえません。 |
No.623 | 6点 | 警視庁53教場 吉川英梨 |
(2019/01/14 20:58登録) 吉川市の作品始めて読みました。警察学校ってホントにこんなのって驚く内容が書かれています。 女性(多分)の作品だけあって男の世界中心に描いていてもなんだかちょっと甘い。帯には寝る暇を惜しんで読んだなどと書いてありますが、ひょっとすると女性の読者には良いのかもしれません。 私ははじめのうちはちょっといやになってやめようかと思ったぐらいですが、読んでいくとそれなりに読ませる内容ではあります。 |
No.622 | 7点 | 五覚堂の殺人~Burning Ship~ 周木律 |
(2019/01/10 19:40登録) 前作の双孔堂では十和田の常軌を逸したとしか思えないエキセントリックさにちょっと引いてしまったのですが、本作品では普通の変な人となっており、まあお付き合いできそうです。 トリックのスケールはとても大きくこんなことは絶対無理と思えるほどですが、何とか納得できる範囲と思います。 本作品は必要と思われるところにきちんと図表が示されており、そういった面でも読みやすい。 正直2作目の双孔堂を読んだときは作者の感覚を疑ったのですが、本作品では作者の実力が感じられ次作も期待ができそうです。 |
No.621 | 6点 | 双孔堂の殺人~Double Torus~ 周木律 |
(2019/01/06 16:53登録) 眼球堂が好みの作品だったので期待していたのですが、これはちょっと。 難しい数学のお話は私には全く理解不能。放浪の数学者十和田は眼球堂の時よりさらにはるかにへんな人となり、これまた理解不能。第1作ではもうちょっとまともだったのになあ。これでは精神鑑定にかけられて無罪になりそうです。 語り手として登場の警察庁のキャリアが極めてやさしい普通の人で、これで何とかこの話がもっているのでしょう。 善知鳥神はこの作品でも感情が全く消失した殺人鬼としか思えない行動をとっていますが、作品の中では結構友好的な人物として描かれています。 要するに全く現実から離れたお話であることは間違いないので、あまり目くじらを立ててもいけないということなのでしょうかね。 堂シリーズはさらに変化しているとのことです。 ついていけるか心配ですが、実は次作五覚堂も一緒に買ってしまったので読んでみましょう。。 |
No.620 | 6点 | 狂人の部屋 ポール・アルテ |
(2019/01/03 17:51登録) アルテの最高傑作という評判もある作品で、このサイトの評価も高いようですが、私はそこまでとは思えませんでした。 ロマンチックで怪奇的であることに関しては今まで読んだアルテ作品の中で一番かもしれません。登場人物、ことに女性がとても素敵に描かれています。 そしてなんといっても怪奇趣味が非常に強い。死人がよみがえったり、棺桶を開けたり、そりゃもう大変です。 勿論最後にツイスト博士ともう一人の人物が見事解決するのです。たしかに理屈はまあ通っているのに、私としてはどうもすっきりしません。 以下ちょっとネタバレ。 その理由はなんといっても二つの殺人(といっておきます)が、偶然性が高すぎるのです。ことに第2の殺人では非常に大掛かりなトリックを使っているのですが、確実性が少なすぎる。これで成功したからよかったものの(お話ですから当然うまくいくのですが)こんな方法では強いダメージを与えることはできても殺人までは至らない可能性もかなりあるのでは。 もちろん大変な力作ですので、悪いというわけではないのです。 |
No.619 | 8点 | 眼球堂の殺人~The Book~ 周木律 |
(2018/12/29 09:54登録) こういったクローズドサークルでの奇想天外はお話は、好みがわかれるところだと思いますが、私は大好きです。 眼球堂というとんでもない建物が舞台です。島田荘司氏の斜め屋敷や綾辻氏の館シリーズなど、過去にもトリックのみに考え建てられたとんでもない建物はありますが、これはその中でもスケールが大きくすごい建物だと思います。建築を学んだ作者が考えただけあって、絶対無理そうな建築物だが、何となく納得して読ませてしまいます。 トリックは当然建物に由来することはほぼ誰でもわかると思います。鈍い私でもある程度は看破来ましたが、もちろん完全にわかったわけではなく最後の謎解きでなるほどと納得させられました。と思ったら、まだ残りのページが結構ある。 以下多少ネタバレ 印刷の形態も変わっておりこれは何かと読んでいくと、意外や意外。見事に騙されました。 おかしいと思っていたんだよね。重要な人物が全然登場してこないんだから。意外性では満点だが、ちょっとだまし方がずるいよね。 建物のトリックよりもっとありそうもない人物性格のトリックというべきなんでしょうが、いくら何でもこれは無理なんではないでしょうか。 でも全体としては久しぶりの夢中になって読んだ作品です。次作も読んでみます。 |
No.618 | 6点 | 科警研のホームズ 喜多喜久 |
(2018/12/29 09:27登録) 科警研というあまり聞いたことがない(私だけか?)警察の部門の分室に、3人の若き志願者とやる気のないが天才的ひらめきがありホームズとあだ名された室長のお話。4つの話の連作となっており、いずれもきちんとした推理小説です。どのお話にも科学捜査の最先端と思われる特殊な方法が使われますが、素人が読んでもちゃんと理解できるようになっています。 この室長、すごい才能があるが、一つのことしか興味を示すことができず、現在は大学の仕事に興味をおいていて、自分の部下の名前のみならず部下であることすら覚えられない。おお、これこそ今はやりの発達障害ではないかなどと思っていると、その割には事件の微妙な変化に気づき見事解決してしまう。まさしくホームズの名がぴったりなのです。 どの話も興味深く、専門的な解析を試みているにもかかわらずすらすらと読めました。 多分シリーズ化されるのではないかと思います。次作が出たら読んでみよう。 |
No.617 | 4点 | 見えない鎖 鏑木蓮 |
(2018/12/23 10:22登録) 鏑木氏の作品は初めて読みました。江戸川乱歩賞作家さんでした。乱歩賞作家や作品は以前はすべて読んでいたのですが、このところやや遠ざかっており鏑木氏の名前も初めてでした。 切なすぎて涙が止まらないと帯に書いてあります。切ない小説ですね。ことに悪くない人が悪くない人に殺されて、殺した本人も自殺。家族は壊滅状態なのに、本当の原因を作ったやつはののほんとして生きている。 ああたまらんなあ。 読み始めてすぐ主人公の女性の気の毒な境遇が延々と語られます。こんな目に合えば当然暗くなるのですが、それにしてもこの女性はずっとうじうじ。 さらにこの娘さんの外見上の描写はほとんどなし。顔がわからないのです。これではなかなか感情が入らない。 作者は絶対女性だと思ったのですが、男性の方のようです。 正義の味方の男性が出てきて、とりあえずお話は完結となるのですが、悪いやつはずっとそのまんまになり爽快感からはほど遠いのです。 かわいそうなお話が好きなら良いかもしれませんが、私はこういったお話は好みではありません。 |
No.616 | 8点 | 作家刑事毒島 中山七里 |
(2018/12/14 19:37登録) これは面白い。とんでもない作家志望連中が大量に出てきて、しかも彼らはプライドが高く自分が無能なことを全く分かっていない。 こんな奴が文学賞に応募してきたり、自作を出版社に持ち込んだりしたら対応が大変です。当然不採用となるのだが、当の本人は自分の才能を信じて疑わず作品を不採用としたことはけしからんとのたまう。 文学賞への応募作品は大量にあるのだから、これを全部読むということはほとんど不可能なのでしょう。下読みといった人に読んでもらい、その中からよさそうなもののみを予選通過とする。従って下読みはとんでもない小説を大量に読まされることとなる。落とされた当人は最高の作品と思い込んでいるので、憤懣やるかたない。結果むちゃくちゃのねじ込みやこの小説にあるように殺人まで起きるということとなる。いやー、大変ですな。どうなることかと思っていると、作家刑事の毒島が快刀乱麻に解決する。めちゃくちゃ意地悪でプライドのみ高い作家たちを完膚なきまでにやっつける。 とっても爽快。 毒島は解説の知念さんの言葉からしても作者自身が色濃く出ているようです。さらに最後のページにはこの作品は完全にフィクションです。でも状態は悪化の一途をたどっていますと書かれています。すごいことですね。 |
No.615 | 7点 | 死が招く ポール・アルテ |
(2018/12/07 21:22登録) これはなかなか面白い。殺人の設定が異常なので、こんなばかばかしい話には付き合いきれないといった人も出てくるとは思いますが、本格物が好きな私にはとても面白くどんどん読めました。 登場人物が少ないので犯人は用意の想像がつきそうだが、どっこいそうはいかなかった。意外な結果にびっくりでした。 密室ものとしてトリックもまあ何とかなっとくできうる状態です。こういった作品では挿絵などがあるとさらにわかりやすくなると思います。 本格物が好きなら楽しめると思います。 |