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ミステリの祭典

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幽霊刑事

作家 有栖川有栖
出版日2000年06月
平均点6.53点
書評数30人

No.30 3点 いいちこ
(2021/11/29 20:23登録)
見るべきところがなく、これほど特殊な設定を導入している点を勘案すれば、さらに厳しい評価にならざるを得ない

No.29 5点 ボナンザ
(2020/01/05 20:18登録)
ミステリ要素はまずまず。肝心のストーリーの方はシリアスにしたいんだろうが、主人公の間抜けな言動で上手くいっていないと思う。最後だけこうすればお涙頂戴の一丁上がり、という感がある。

No.28 8点 虫暮部
(2019/01/29 12:02登録)
 ミステリの面白さとはちょっと違う気もするが、変化球ゆえに作者のミステリ以外の部分の良さが上手く出ているのでは。
 早川が目隠しして口寄せすれば幽霊的な何者かの存在はほぼ証明出来る? ただ、証明したからそれで良しと言うものでもないしね。

No.27 6点 まさむね
(2017/10/12 23:07登録)
 「むむ?有栖川サンっぽくない導入部だぞ」というのが、序盤の率直な感想でした。何といっても主人公が「幽霊」ですからねぇ。これはどうなの?という若干の不安も正直ありました。
 しかし、途中からグングン加速。主人公はもとより相棒の早川クンのキャラもあって、心地よく読み進められました。読者に推理させるよりも、展開をひたすら追っていく要素の方が多く(私の読み方がそうだっただけかもしれませんが…)、その意味では、確かにいつもの作風とは異なるような気がしますが、最終的には「やっぱり有栖川作品はいいよねぇ」という印象に見事に変わっていましたね。

No.26 7点 ボンボン
(2016/12/04 14:44登録)
登場人物がみんな怪しく何かしらを隠し持っているのに加え、途中、大小の別事件が絡んできて盛り上がり続けるという、たっぷりした長編だが、基本的に軽めの雰囲気で、一気読みできる。
最も切なく素敵であるべき恋人とのシーンが霞むほど、相棒との息が合ったり合わなかったりのやり取りのほうが面白く、恋愛よりお笑いが勝っている感じ。厳しく絶望的な設定を、どこまでも間抜けな呑気さを通して読ませていくのが巧い。
幽霊なのにというか、幽霊だからこそ何一つできない幽霊刑事が、本当にふらふらするだけで、結局ちっとも捜査なんてできないところが妙に現実的で哀れ。
また、効果的に挟まれる幻想シーンの詩的な表現が有栖川氏らしくて好きだ。こういうところは、論理の人とされる著者の密かな得意技だと思っている。
余談だが自分は最後の最後まで誰も信用できなさ過ぎて、まだまだ何か捻りがあるのではないかとページを捲っていたら、真相に十分心落ち着く前にラストを迎えてしまった。そのせいで、しんみりと終わりを堪能できなかったのが残念。ゆっくり読み直そうかと思う。

No.25 6点 パメル
(2016/01/29 14:42登録)
ラブストーリーを本格ミステリと融合した作品
特殊な状況ならではの伏線の仕込み方
たった一人しか主人公を認識出来ないゆえに起きること
純愛・笑い・ロジックが渾然一体となった娯楽作品

No.24 4点 ∠渉
(2015/04/12 00:12登録)
初めての有栖川作品。まず最初にどの作品から読もうか。有栖川さんの本のタイトルってキャッチーだし装丁もオシャレで、すごくそそるんだけど、唯一『幽霊刑事』というタイトルと装丁だけ、異様にダサい(ファンの人ゴメンナサイ)。だからダサイのから先に読んじゃおうと思い、本書を読むに至った。読んでみるとダサいタイトルと装丁に納得。まんまとキャッチされたな、俺(笑)。

もちろん中身は良かった(そしてダサかった)。切ない結末を迎えて、連続する白紙で物語の幕を閉じるのもグッと来たよ人間だもの。有用に紙を使ってて良かったと思う。

※追記(2015/6/15)
ハードカバーの表紙がオシャレだった(+1)

No.23 6点 バード
(2014/01/20 06:20登録)
ミステリというよりはメロドラマな気もするがそれはそれで良かったと思う。なんというか最後のシーンではすっかり感情移入しててもの寂しかったなぁ。

ものすごく漠然とした感想になってしまったがこんな感想、小説のタイプとしては島田さんの「異邦の騎士」に似てるかな?

No.22 6点 mozart
(2012/11/14 10:02登録)
随分前に読んだ作品ですが、いまだに内容を覚えているということは、それだけ印象に残る作品だったということでしょうね(最後の方の「銃を拾わせるセリフ」もしっかり覚えていたりして)。ミステリーと言うより、ややベタな感動モノ、と言えるのかも知れませんが、作者の意外な一面を知ることのできた内容で楽しめました。

No.21 7点 こみめたる
(2011/06/03 00:52登録)
国名シリーズを続けて読んだが、正直、有栖川有栖という作家はイマイチ(酷評するほどでもないが絶賛もできない)な作品ばかり書いているなぁと思っていたけれども・・・。

起死回生。
「人間ではない」という、使い方を間違えれば駄作になりかねないテーマで、見事にまとまった作品を書き上げている。
(同じく「人間ではない」を使った、道尾某の「向日葵なんちゃら」という世界最悪な駄作とは比較にならない)

まず読んでいて止まらなくなる。幽霊という利点がほとんど活かせていないもどかしさも結果的には上手いのかも。
ミスディレクションも上手く、犯人を勘違いしてしまった。
殺人の動機は少し弱いかもしれないけど、ロジックは成立しており上手くまとまってはいる。

あと一歩で名作だが、やはり本格味にはかける点と、驚愕の結末ではない点がマイナスなのかな。
けれど、有栖川有栖を少し見直しました。

No.20 6点 seiryuu
(2010/09/10 15:56登録)
面白い設定だったけど中だるみした。 なんだか惜しい気がした。

No.19 6点 測量ボ-イ
(2010/04/09 22:00登録)
無念の死を遂げた刑事が幽霊となって現われて、事件の謎を
解く・・・着想はユニ-クな作品。でも氏の作品にしては本
格色は薄いです。
一番「なるほど」と思わされたのは、犯人の勘違いに至る論
理(これ以上はネタばれになるので言いません)でした。

No.18 6点 touko
(2010/03/20 00:16登録)
なんとなく初期の赤川次郎を思い出しました。
こんなキャッチャーな作品も書ける作家だったとは意外でした。

軽いタッチのミステリ風味の娯楽作品としてよく出来ていると思うし、このレベルの作品を年に何作も出せれば、儲かりそうだけど、そこまで器用ではないんだろうなあ。

No.17 6点 こう
(2008/12/22 00:08登録)
 ストーリーありきな作品だと思います。本格ミステリとしては微妙ですが最後まで読ませる力を感じます。
 主人公とフィアンセの須磨子の間の言葉遊び、須磨子が銃の名手であることなどはこの作品を成立させるのには必要なプロットでありうまく考えているかな、と思います。
 切れ味は薄いですがまあまあ楽しめました。

No.16 5点 白い風
(2008/08/16 10:41登録)
面白い設定だと思うけど、折角(?)幽霊になったんだからもっと特別な捜査して欲しかったな。
射殺犯が初めから分かっていたくらいで後はほとんど特殊捜査らしいものも無かった気がする。
まっ、あまりやり過ぎると推理小説にならないけどね。
それに動機がちょっと(いやかなり)ビミョウだと思う。

No.15 5点 いけお
(2008/06/21 22:02登録)
こんな設定なのに上手く読めるのはすごい。
恋愛ものはあんまり好みではないがハードボイルドっぽい見方でも楽しめた。

No.14 9点 vivi
(2007/06/03 01:05登録)
これはファンタジー本格ミステリ恋愛小説とも言うべき作品。
とっても欲張りな意欲作ですね。
幽霊だから何でもアリと言うのではないのがいいです。
むしろ不自由で何もできないからロジックに頼るしかないわけで。
伏線もしっかり書かれているし、謎も興味深いものだし。
何より「幽霊」気分が味わえるというのが、楽しすぎます。

多分、題名で損をしてるんだと思います(ちょっと恥ずかしい^^;)

No.13 7点 ナオキ
(2005/06/22 17:05登録)
ちょっと探偵に制約が多すぎるようで、読んでいてもどかしい。
せめて、ラストぐらい・・・

No.12 10点 みや
(2005/01/21 17:29登録)
幽霊が主人公といった設定が面白い。有栖川先生の小説はどれも好きで、中でもこれが一番印象に残っています。せつなくて泣けました。トリックも◎、キャラクターも◎。読書感想文で書いて賞とりました。

No.11 10点
(2004/11/26 16:36登録)
有栖川先生の感動物がこんなに面白く、切ないものだとは思わなかった。
ラストは涙なしでは見られないと思う作品だ。

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