時計館の殺人 館シリーズ |
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作家 | 綾辻行人 |
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出版日 | 1991年08月 |
平均点 | 7.84点 |
書評数 | 125人 |
No.85 | 9点 | 好兵衛 | |
(2011/04/23 23:20登録) 十角館と同じ点数ですが、 個人的にはこちらの方が好きです。 作者もギリギリのところまで勝負していますね。 トリックがすばらしいです。 さぁどうやったか当ててみろ!!という気迫がみなぎってます そして、分かりそうで分からない。 アンフェアに見えてしっかりとフェア。 このさじ加減がとても上手いです。 よく見るとヒントがそこら中に。 そして、丁寧な表と地図記載は本当に親切ですね。 本格としてもしっかりとしているのに、 トリックも凄い 両面性のある作品です。(綾辻氏に多いですね) 少し長いですが、そのつらさは最後にぶっ飛びます。 |
No.84 | 7点 | minii | |
(2011/04/15 22:24登録) クローズドサークルものに、かなりの期待をしていたんだけど、なんか物足りない。登場人物の魅力のなさか、時計という昔からあるテーマのせいなのか。 時とは・・・と考えさせられる、余命についてちょっと物思いにふけった。 |
No.83 | 8点 | smile66 | |
(2011/02/27 23:50登録) クローズドサークルでの大殺戮。素敵です。 殺人事件もいいですが、過去の出来事についてもうまく組み合わさって、大技となっていると思います。 ただ若干犯人が分かりやすいか。 |
No.82 | 8点 | HORNET | |
(2011/01/08 17:20登録) 「館シリーズ」の中では高評価の作品なので期待して読み,またその期待に応えるものでした。俗世界から遮断されたクローズド・サークル,純粋なフーダニット,あっと驚く(かなり後半になってからはちょっと予想できましたが)トリックと,とても楽しんで読み,推理することができました。 |
No.81 | 8点 | kanamori | |
(2011/01/03 18:47登録) 館シリーズの5作目。 質量ともにシリーズの集大成的な作品。 奇妙な館がメイン・トリックに有機的に繋がっている点や、伏線の張り方が効果的なところを評価したいです。 基本となるアイデアは「十角館」と同じですが、本書のほうが、プレゼンテーションの仕方が優れているように思います。 |
No.80 | 5点 | misty2 | |
(2011/01/03 17:46登録) 「十角館の殺人」を拝読し、感激。 次はと「時計館の殺人」に手を出したが、それ程かなぁ・・・ 犯人がすぐに判ってしまうことと、小生には舞台スケールが大き過ぎる。 |
No.79 | 6点 | ムラ | |
(2010/12/16 02:31登録) 凄い大掛かりに進められていくトリックに驚き。 追い詰められていく人の緊迫感なども凄い伝わってきました。 大学生と島田のやり取りも、殺人現場の外と中という感覚で好きです。 ただ、ドンデン返しというほどドンデン返しでもなかった気がするのでこの点数で |
No.78 | 9点 | りゅう | |
(2010/12/14 18:47登録) 十角館よりも断然優れていると思います。十角館は〇〇トリック一辺倒で本格ミステリの観点からはたいした作品ではありませんが、本作品は本格ミステリの王道を行く傑作だと思います。 真相説明では、数々の「なぜ?」がすべて合理的に解明されています。伏線の回収も見事です。設定には若干強引なところが見られるものの、良く出来ており、この複雑な設定で作品を書き上げた作者の手腕には感心します。 犯人は、ミステリをある程度読んだ人なら誰もが怪しいと思う人物で、予想どおりでした。メイントリックについては、真相と似たようなことを最終章の前で推測出来たのですが(実際に使われていたトリックはさらに上を行くものでしたが)、ある理由で破棄してしまいました。 (以下、ネタバレをしています。注意!) 私がトリックの推測を破棄した理由は、江南が懐中時計を持っており、懐中時計を見ればそのトリックに気付くはずだと思ったからです。調べてみると、私の読み過ごしで、江南が旧館で持っていた懐中時計は江南愛用のものではなく、旧館の広間から拝借したものであり、何ら矛盾がないことがわかりました。 |
No.77 | 10点 | seiryuu | |
(2010/12/05 11:50登録) ストーリーがよくて人間関係も面白い。 伏線や館の発想・描写も巧くて、読中はすっかりその幻想性に浸っていました。 |
No.76 | 8点 | メルカトル | |
(2010/08/29 23:44登録) ある意味、この作品こそが『十角館の殺人』以上に「館シリーズ」の代表作かもしれない。 よく考えてみれば、至る所に伏線が張られているのに、このトリックに気が付かなかった自分が愚かしい。 島田潔が一日一本と決めていた煙草を、徹夜で推理する際に灰皿が吸殻でいっぱいになるほど、禁を破って煙草を吸ってしまうシーンが何故か印象に残っている。 とにかく本格ミステリとして立派な作品だと思う。 蛇足だが、『暗黒館の殺人』もこれくらいのボリュームなら良かったのにと強く思う。 |
No.75 | 6点 | 文生 | |
(2010/01/21 11:14登録) メイントリックは素晴らしい出来。 ただ綾辻行人初期の作品全般に言えることだけど、登場人物に魅力を感じられず、ゲームの駒のようで、サスペンスに富んだ内容にもかかわらず、小説としてあまり面白くない。 |
No.74 | 4点 | bage | |
(2010/01/08 11:17登録) 綾辻氏の作品をこれで初めて読みました。 他の人の評価が高いので、自分に合わないだけかもしれないが、あまりにも軽い感じがして、頭に情景を浮かべるのに苦労した。 物語というよりゲーム、金田一某の漫画かと思わせる世界観。 トリックも、この規模でやってしまうと現実味がイマイチ。 |
No.73 | 8点 | touko | |
(2009/10/01 20:28登録) 館シリーズは20世紀に出たものは当時、全作、読んでいたと思いこんでいたのですが、これだけ読んでいなかったことに最近、気づきました; 館シリーズの中では、なぜこんな妙な館なのかに一番説得力があり、メイントリックには驚かされましたが、殺戮マシーンと化していたわりに、犯人像と動機がちょっと弱いかな……もっと狂気を感じさせて欲しかったかも。 |
No.72 | 9点 | だい様 | |
(2009/08/03 11:07登録) 館シリーズ第5弾 『十角館』や『迷路館』も好きだが個人的にはこれが一番面白かった。 メイントリックは予想できた範囲のものではあったが世界観といい非常に楽しめた。 |
No.71 | 9点 | E-BANKER | |
(2009/08/02 22:09登録) 中村青司の「館」シリーズ第5弾。 日本推理協会賞受賞が十分に頷ける高レベルの作品ですし、個人的には「十角館」よりも、こちらの方が数倍面白い作品だと思っています。 館を埋める108個もの時計コレクション。鎌倉の森の暗がりに建つその時計館で、10年前に1人の少女が死んだ。館に関わる人々に次々起こる自殺、事故、病死。死者の思いが籠る時計館を訪れた9人の男女に無差別殺人の恐怖が襲う。凄惨な光景の後に明かされるめくるめく真相とは? ということで、ラスト、探偵島田潔(鹿谷門実)が解明した真相を読んで、久方振りに鳥肌がたちました。 「なるほどねぇ」という一言です。伏線はそこかしこに張られてるわけですし、ヒントは最初からあからさまに示されているんですよねぇ・・・ これはメモをとりながら読み進めるスタイルに非常に適した作品ですね。違和感1つ1つを拾い上げ、その理由を丁寧に検討していけば、読者が真相に迫ることも十分可能でしょう。 エンディングの光景も非常に象徴的。作者の本作への思い入れを感じることもできます。 「館」シリーズということで、これまでいくつもの奇妙な館が登場しましたが、「館」そのものがトリックに直結している例があまりない中、本作は貴重。 「館」のつくりそのものが大いなる欺瞞の象徴なのですから・・・ とにかく、綾辻本格作品の最高峰と断言できる作品ですし、未読の方がいましたら是非ご一読ください。 (被害者たちが、なかなか自分たちが命を狙われる理由に気付かないのが唯一の難点? 普通気付くよな。これは「十角館」でも感じたこと) |
No.70 | 8点 | okutetsu | |
(2009/07/01 03:52登録) 個人的にその発想はなかった(笑) メイントリックはさすがの一言です。 ただそれがすべてなので他のミステリ的楽しみが薄いかなとも思う。 |
No.69 | 10点 | simo10 | |
(2009/06/05 23:24登録) 閉ざされた空間での連続殺人、犠牲者の視点から語られる迫りくる恐怖、壮大なトリック装置とその理由付け等々、素晴らしい出来だと思います。 ヒントもかなり初期の段階から頻繁に与えられており、解決編では「なるほど!」の連続です。逆にきちんと推理すれば解けるように出来ている非常にフェアな作品でもあります。 難点を言えば、犠牲者が多過ぎて犯人が絞られ過ぎてしまうことと、犯人自体も地味で意外性に欠ける人物だったことかな。 その他、細かく突っ込みたい点はいくらかあるけれど、これだけ完成度が高ければ10点です!(でも意外とみんな評価低いのね) |
No.68 | 10点 | 測量ボ-イ | |
(2009/05/04 10:03登録) (多少ネタバレ有) 次々と人が殺されていき、いくつかの謎が提示されますが、 その全てに合理的解決がなされる秀作です。 謎が解き明かされた後、被害者の一人のセリフ「何、これ?」 の意味が判って驚愕した覚えがあります。 綾辻氏の作品群では文句なしのNo.1です。 |
No.67 | 8点 | E | |
(2009/04/25 18:44登録) 事件概要・ラスト含めて楽しめました! 伏線の貼り方や、後から判る「こういう事だったのか!」という満足感がとても自分の中で爽快でした。 楽しみにして読み、楽しめてよかったです。 |
No.66 | 8点 | nobiinu | |
(2009/03/03 21:12登録) 「どうやって殺したか」「なぜ殺したか」に重きを置かれた作品だと思う。事件の背景が良く練られていて、真相が語られたときには軽く震えた。 トリックのアイデア自体はそれほど意外性のあるものではなかったが、「それをこの規模でやるのか!」という感じ。そのトリックの背景もしっかりと書かれているのが良い。 どんどん殺人が行われていくが、殺されるキャラクターが意味深な台詞を吐いて死んでいくので、人が死ぬたびに先が気になる(不謹慎かな・・・・・・)なので、600ページも苦にならなかった。 |