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ミステリの祭典

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殺人鬼
殺人鬼シリーズ

作家 綾辻行人
出版日1990年01月
平均点5.40点
書評数55人

No.55 6点 みりん
(2023/08/07 23:59登録)
キツすぎ。
読んでるだけなのに共感性(?)からくる痛みを感じたのでスプラッタシーンは1部読み飛ばした。でも冒頭に気になる記述があったので最後まで耐えながら読んだらしっかり騙された。あとこれ囁きシリーズと世界繋がってるんですね。
でも2は読まなくて良さそうかな。怖いもの見たさもあって読むか迷う。

No.54 5点 zuso
(2021/03/06 23:20登録)
殺人描写がグロすぎて、人によっては吐き気を催すレベルのサスペンスホラー。ここまで人を不愉快にする描写をするとは驚き。作者の覚悟を感じた。

No.53 6点 人並由真
(2020/07/01 20:51登録)
(ネタバレなし)
 蔵書の中に眠っていた元版のハードカバーの初版を引っ張り出してきて、読了。後ろの遊び紙に定価の半額の価格の鉛筆書きがしてあるので、新刊刊行後少ししてからどっかの古書店で買った本だと思う。
 購入当時は買ったはいいものの、コワそうなので敬遠していたが、今日はじめて読んだら、レトリックではなく本当に、惨殺スプラッターシーンで欠伸が出て軽い睡魔が襲ってきた(汗)。
 21世紀の広義のミステリ界には、これよりももっと生理的な恐怖とおぞましさ(それこそ人の心の病理にまで踏み込んだ)の観念のソースがかかった作品がいくらでもあるので、良くも悪くも紙芝居的な面白さ(コワさ)の域を超えるものではない。

 大仕掛けの方は、例によって自分なりの人名表を作りながら読んだので、当然ながら自然と違和感が芽生えて、その大枠に早々と気づく。
 ただまあ、こういう設定が作中のリアルにあるのなら、登場人物たちのリアルタイムの会話のなかから、あまりにもご都合主義的にその核心の部分が欠損し、話題にあがらなすぎる。
 その意味で、やはりこれは純然たるバカミスと思って、享受すべき一編であろう。そしてそういったニュアンスのもとで<ある種の豪快さ>は感じたので、この評点。

 一方で初期のころから、とにかく読者が期待する「綾辻行人らしさ」に何とか応えようとしていた作者の生真面目さには、相応の感動は覚えた。
 新本格の旗手と世の中から見なされた己のステイタスを自覚して、常になんらかの形でトリッキィであろうとしていた作者は、やっぱりステキな方だとは思う。
 まあ作家デビュー40周年記念作品に、これまでの本分とまったく異質な?『孤独の島』(すみません。まだ未読なのでそのうち読みますが・汗)を出してしまうクイーンみたいなのも、必ずしも間違っているとも思わないけれどね。

No.52 3点 レッドキング
(2019/02/10 16:48登録)
この小説で、人物叙述トリックの部分を、驚け楽しめという方が無理だ。

No.51 6点 Tetchy
(2017/03/12 23:26登録)
まさに王道のスプラッター・ホラー。綾辻氏のスプラッター・ホラー好きはつとに有名だが、その趣味を前面に満遍なく筆に注ぎ込んだのが本書だ。

まずこの手の連続殺人鬼による殺戮劇にありがちなセックス中の殺人で幕を開けるところが笑える。しかしその笑いも束の間でその死にざまの惨たらしさに思わず目を背けたくなる。
都合15ページ亘って描写される殺人鬼による殺戮ショーの凄まじさはまさに戦慄ものだ。木杭で下半身同士を打ち付けられ、身動き取れないまま、男は首を斧で刈られ、女はまず左足を太腿から切断された後、左腕を肘から切られ、そして首を刈られるという凄惨さ。その描写が実にリアルで凄まじい。

その後も綾辻氏による殺戮ショーは続く。この徹底した残酷さはなかなか書けるものではない。生半可な想像力ではこれほど凄まじい殺人方法が浮かばないからだ。それを着想し、生々しい描写で執拗に描き続ける綾辻氏。本書を書くとき、彼の中に一己の殺戮マシーンが心に宿っていたのではないだろうか。つまり作者自身が殺人鬼になり切っていた。そう思わせるほどの怖さと迫真さに満ちている。

ただ最後のサプライズは果たして必要だったのか、甚だ疑問だ。典型的なスプラッター・ホラーを綾辻行人が書くわけがない、何かあるはずだと期待して読んだのだが、その期待が最後で萎んでしまった。むしろ逆にシンプルに徹底したB級ホラーぶりを愉しむが如く、存分に筆を奮ってほしかったくらいだ。最後の真相を読むとなおさらそう思う。

No.50 5点 メルカトル
(2017/02/20 21:50登録)
いわゆるスプラッターで、腕や首が飛び、内臓が抉り出されたりします。まあかなりグロイので、注意が必要です。心臓の弱い人にはお薦めしません。それでも『2』よりはましですね。
綾辻氏はこういうのを書くのは相当体力、気力が必要で、友成さんなどはよくこんなのばかり書いてるなあ、みたいな事をおっしゃっていました。しかしさすがにただのスプラッターで終わらないのが作者の強みで、ある大きな仕掛けが施されています。私などは勿論これに騙されたわけですが、ミステリでは騙されるのは本望なので、なにも問題ありません。ただただ読後唖然としたというのが正直なところではあります。
私的には本作は綾辻氏の黒歴史のひとつ、もっと言えば「汚点」に近いと思っています。続編が描かれたわけですからそれなりに売れたのでしょうが、それは作者のネームバリューによるものではないですかね。『2』はさらなる汚点ですよ。
でも、柄にもない作品を物にしたという意味では、ある種特異点とも言えるかもしれません。ただ、こういうのが好きな人には堪えられないのではないでしょうか。

No.49 6点 風桜青紫
(2015/12/21 04:49登録)
作者がなんかノリノリのスプラッター小説。みみっちいトリックもついてるが、それよりも、神の視点が機能しまくりの殺戮風景が読んでいて楽しい。「おなかがぐちゃぐちゃにかきまわされてるぅ!」とかきっと笑顔で書いてたんだろうな(笑)。なんだかんだで終始面白かったから6点。

No.48 7点 斎藤警部
(2015/07/30 21:53登録)
このアヤ子も嫌いじゃないよ。ホラーじゃなくて、叙述ミステリとして読んじゃったよ。ヘヘイヘイ。

No.47 8点 sophia
(2014/06/28 02:18登録)
AだのBだの何なんだと思っていたら最後に納得。
あまり細かく読まない私の性質が幸いして上手く騙されました。
完全に好みが分かれる作品だとは思いますが、私は好き。

No.46 5点 ボナンザ
(2014/04/07 01:35登録)
うーん。個人的には綾辻氏の世間の表現に対する風あたりへの反抗のようなものを感じました。もちろんそれだけでは終わらないのが氏の作風なのですが。
友人からはグロすぎると注意を受けていましたが、個人的には言うほどかな?という印象です。

No.45 8点 バックスクリーン三連発
(2013/06/24 12:33登録)
スプラッターホラーというジャンルになりますね
ミステリーとはちょっと違うかもしれませんが
スプラッターは映画も含めてちょっと苦手です
序盤、のっけからバンバン殺されちゃうわけですが
首を飛ばされるシーンも「おぉ、これならかるいかるい」と
いけたのですが中盤で沖元がつかまって目に錐を撃ちこまれて
眼球を抉り出すシーンはさすがに「アカンかぁ」と体から血の気が
引く思いをしました。私が本作に入っていったのもこのころからです。
殺人鬼が山小屋に残った麻宮君と茜を襲った時、少年は彼女を守って
茜を外に逃がすのですが、必死に小屋から逃げた麻宮を呼び止める
茜を見たとき「こらぁ~!このバカ女ぁ~!さっさと逃げとけや!」と
怒鳴りつけたくなるくらいこの時、中に入りこんでいた。
序盤、終盤とほぼ満点の内容。ラストは正直、夢オチでもOK状態だったのですが
まさかの変化球決着。なんで!
「殺人鬼」という意味をなさないただただ暴力的なキャラクターを
生み出しているのにどうしてこねくり回したのかなぁ?
スプラッタホラーのエンターテイメントに徹してくれたらそれでよかったのに

No.44 7点 TON2
(2013/03/21 18:47登録)
新潮文庫
 全くのスプラッタで人によっては好みが分かれるでしょうが、私は面白かったです。次々と殺人鬼に襲われ殺されていく場面が、痛そうで爽快でした。最後に付け足し程度にミステリの味付けもあります。
 日頃、トリックだロジックだとばかり考えていると、こういうぶっとんだような作品も書きたくなるのだろうと理解しました。

No.43 5点 スパイラルライフ
(2012/02/06 02:26登録)
確かに、ここで採点するのも?だが
叙述トリックの味付けのおかげで楽しく読めたスプラッタ物でした。

展開にワクワクして叙述トリックのことを忘れてたので、しっかり騙されました。

No.42 7点 itokin
(2011/12/18 17:40登録)
ミステリー性を期待すると肩透かしを食うが結構ひきつける力はある私は結末がどうなるのか期待して一気読みした。結果、わかったかわからなかったような結末だったが面白かった。

No.41 8点 蟷螂の斧
(2011/09/02 17:03登録)
ミステリー=不可思議と定義すれば、十分楽しめた。ヒントはかなりちりばめられていたが、最後まで判らず。解説で「殺戮にいたる病」にも触れられていたが、私的には「殺人鬼」のオチのほうが好きです。ただし、2作品ともエログロな表現が多いですね。

No.40 1点 brit
(2011/04/23 02:36登録)
人生で最も読んで後悔した作品。
要は作者がスプラッタ・ホラーを書きたかったから書きましたってだけ。
全く引き込まれるものもなかった。
と言いつつも、続編はもう少しミステリであるであろうという淡い期待感を抱きつつ2も読んだわけだが・・・

No.39 5点 kanamori
(2011/01/03 22:04登録)
スプラッター・ホラーに叙述トリックを使用した意欲作。
ホラー部分は面白かったが、大技トリックのサプライズ効果は微妙です。

No.38 2点 ムラ
(2010/12/11 19:27登録)
殺人鬼に人間味が無さ過ぎてちょっと怖くなかったかなぁ。
スプラッタやホラー物にそんなものいらない、って言うかもしれないですが、やはり犯人には動機や心理が無さ過ぎると、作り物の話を見ているようで心が動かされませんでした。
トリックはけっこう大胆でしたが、うーん、ちと微妙。ドンデン返しというわけでも無く、そんなに驚けなかったです。

No.37 6点 simo10
(2010/03/04 21:03登録)
当時館シリーズにはまり、綾辻氏の他の作品も見てみようと手を出してみたものの、こんなグロいモノだとは予想しておらず、かなり気分が悪くなったことを覚えています。
違和感を感じつつも、その正体に気付かずに読み進んでいったら衝撃の真相が待ち構えていました。
あの衝撃はなかなかでした。
今読んだら気付いてしまうかもしれないけど、まああんな気持ち悪いモンはもう読みたくもないし、記憶の中に留めておくだけにしておこう。

No.36 6点 とろろ
(2008/10/03 22:46登録)
これ系嫌いじゃないからそこそこ面白かった。トリックもわからなかったし。
スプラッシュマウンテンぐらいには楽しめた。

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