悪霊の館 二階堂蘭子シリーズ |
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作家 | 二階堂黎人 |
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出版日 | 1994年12月 |
平均点 | 7.11点 |
書評数 | 19人 |
No.19 | 6点 | レッドキング | |
(2022/08/23 22:23登録) 二階堂蘭子シリーズ第四弾。これも洋風味だが伴天連風味なく、言わば「犬神家」本歌取り。あの外連味見立はないが。 メインイベントの首無し密室に、3点満点で2点・・「完璧」な密室なのに、ネタがぁ(~_~;) セミファイナルの消失クローゼット密室には、1.5点、で、計3.5点。 そこに、双子首無殺人の二重入代りネタへ+1点。意外や清張風の地道捜査展開に+1点。 ※すけきよ白マスク再現オマケ付き。 |
No.18 | 6点 | ミステリ初心者 | |
(2021/07/16 19:45登録) ネタバレをしています。 ページ数が800を超える、超大作長編です(笑)。 非常に本格度の強い作品でした。名家骨肉の遺産争い、奇妙な館、魔女狩りや黒魔術めいたオカルト、密室による不可能犯罪、連続大量殺人、意外な犯人とドンデン返し。すべてつまっていました。本格好き垂涎の内容であり、本格以外の部分があまりなく、800ページであっても長いとは感じさせないのがすごいとおもいました。横溝作品とカー作品を合わせて欲張りセットしたみたいに感じました(笑)。 推理小説部分のメインの謎はというと、大きく分けて2つ。密室と、首無し殺人による2重の入れ替わりがありました。 まずは密室について。犯人の狙い通りであり、偶然の余地のない、密室らしい密室でした。物理的トリックと、心理的トリックが合わさった、内容の濃い密室でした。ただ、私の頭が悪く理解力に乏しいため、蘭子による密室の解説を聞いてもいまいちピンときませんでした(笑)。 次に、首無し殺人による犯人入れ替わりトリックです。こちらのほうが私の好みなのですが、双子・首無し死体・首と胴体が離れた死体・硫酸によって顔を焼かれた美幸?・顔をめちゃくちゃに殴られて殺された好子?…とこれだけ要素がそろうと、結末を予想できないほうがおかしいレベルです(笑)。わかりやすすぎて、ミスリードを疑ってしまいました…。 総じて、本全体の雰囲気と読みやすさ、驚きの展開のプロットは非常に満足しましたが、本格推理小説としてのトリックは軽め…という印象です。 |
No.17 | 6点 | いいちこ | |
(2015/11/16 19:28登録) 例によってコテコテのコード型本格。 提示された謎の不可解性は評価するし、その解決は網羅的ではあるものの、表層的で推理の飛躍も散見される印象。 すべての謎に一応の説明は付けられているものの、探偵は論理的に真相に辿り着いておらず、かつ犯人がこれほどまでに複雑かつ難度の高い犯行プロセスを選択したことの必要性・合理性を説明しているとも言えず、鮮やかさには欠ける。 ストーリーテリングも上手いとは言えない。 意欲作ではあるものの、ブレイクスルーにはいま一歩 |
No.16 | 8点 | ロマン | |
(2015/10/25 11:53登録) 遺産相続を巡って暗雲立ちこめる資産家の敷地内で起こる連続殺人。密室、顔のない死体、洋館、不可解な謎の数々など、魅力的な要素のオンパレードで文句なしの出来でトリックもストーリーも十分満足いくもの。解決部分は多少ごちゃごちゃした感じは受けたが、数多くの謎を上手くまとめていると感じた。 |
No.15 | 7点 | TON2 | |
(2013/01/15 18:54登録) 講談社文庫 二階堂蘭子シリーズ長編4作目。 密室、双子、名門一族の相続財産をめぐる惨劇など、ミステリーのツボがおさえられています。 また、魔女伝説の部分はオカルトで、カーの作品を連想させます。 |
No.14 | 7点 | 蟷螂の斧 | |
(2012/03/09 09:15登録) 重厚なプロット(密室・首なし・連続殺人・幽霊・魔女・骨肉の争い・双子・過去の事件等々)を詰め込んだ長編で、作者の本格に対する意気込みを感じました。作中、主人公・二階堂蘭子にとっての推理小説を次のように述べています。「犯人が明瞭に指摘できないということは、その推理小説が単に<アンフェア>な読み物であり、必要な手がかりが読者に提示されていないという証拠だった。ただちに彼女の軽蔑の眼差しの対象となるのである。」かの2005年の「X」論争と同様、氏の本格にこだわる強い姿勢をここにも感じることができました。 |
No.13 | 7点 | nukkam | |
(2011/09/06 15:58登録) (ネタバレなしです) 1996年発表の二階堂蘭子シリーズ第4作の本格派推理小説です。今では全4巻の巨大作「人狼城の恐怖」(1998年)への過渡的作品という位置づけになってしまった感もありますが、講談社文庫版で全26章850ページを超すボリュームと50人を超す登場人物リストは今読んでも圧倒的存在感があります。トリックが期待はずれという指摘があり、ごもっともと共感するところもありますがむしろこれだけの演出効果をあげていることを評価したいです。独特の重苦しい雰囲気は好き嫌いが分かれるでしょう。E-BANKERさんのご講評の通り、「古きよき探偵小説」を見事に再現しています。ええ、個人的にはこの雰囲気、大好きです。 |
No.12 | 9点 | E-BANKER | |
(2009/10/27 16:32登録) 二階堂蘭子シリーズ。 二階堂氏の書評は本当に好き嫌いがはっきり分かれますね。作風からいってもしようがないかもしれませんが・・・ 私にとっては、本作はかなり”嵌まった”作品でした。これほどまでに「古き良き探偵小説」を復活させた作品は他にないでしょう。 秘密のある不気味な館、悪意のある遺言に端を発した一家連続殺人事件、魔術めいた密室殺人、動き出す西洋甲冑・・・etc (横溝+乱歩+カー、ってとこですか) どんな結末が用意されているかドキドキしながら読み進めていきました。そして、劇的な真犯人指摘の場面・・・ どんな悪評も批判も聞こえなくなるような瞬間ですねぇ。 |
No.11 | 7点 | いけお | |
(2009/10/10 09:47登録) 謎は魅力的だがトリックは微妙だった。 雰囲気や設定はすごいがもったいぶった文章は少しくどい。 |
No.10 | 6点 | teddhiri | |
(2009/09/08 11:52登録) 首無し死体、密室、怪しげな洋館とそこに住む一族、これでもかといったコード型本格で二階堂黎人の代表作の1つらしい。ただし密室トリックは人狼城と比較すると甚だ落ちる。密室講義までやっといてそりゃないだろと思った。また首無し死体の扱いに関してもセオリー通りといった感じで最初の描写で犯人の見当もある程度付くようになっている。 ラストのオチもよくあるパターンだし、人狼城のときは盛り込みまくったトリックや本の構成、展開などが強烈なパワーを感じさせたのだがこの作品にはそれは感じられなかった。 ただ雰囲気はよかったのでこの点数にします。 |
No.9 | 7点 | touko | |
(2009/06/13 22:01登録) オカルティックで扇情的な内容の長編なんですが、思ったよりドロドロしておらず、人物、舞台設定とも懐古調というよりは、ここまでいくと、むしろB級ホラータッチなので、気楽にあっという間に楽しみながら読了できました。 最初はあまりに登場人物が多いため、名前やプロフィールを覚えきれるかしらん……と危惧したんですが、陳腐なくらいの類型だからとはいえ、わりとそれぞれのキャラが立っているので覚えやすく、大量殺戮もあり、絞り込まれてすっきり!? 犯人はいずれにしてもわかりやすかったんですが、トリック・動機はさっぱりでした。 もっとも動機は、説明されても、ああ、なるほどって感じじゃなく、えー強引って感じも若干。。 |
No.8 | 8点 | ばやし | |
(2004/12/26 11:17登録) とにかく長編で嬉しかった^^ワインに砒素を入れての大量殺人にはびっくり、一気にかなりの人が死んだな〜ダイヤモンドの原石を最後にしっかり頂いちゃってるとことかかなりちゃっかりしてんなーっと思いました。。。 |
No.7 | 8点 | Ryu | |
(2004/08/19 22:11登録) 犯人わかるなぁ。でも内容はおもしろかった。傑作だと思う。 |
No.6 | 8点 | losvanvan | |
(2004/01/22 02:14登録) この作家、とにかく好き嫌いがはっきり 分かれる。大げさな形容詞の連発に代表 される、大げさな割にもたもたした文体、 オカルトでアナクロい雰囲気・・。 以上の要素が好きになれない方はつらい。 個人的には好きなので、この点数。 嫌いならマイナス4点だな。 |
No.5 | 9点 | テツロー | |
(2003/06/04 00:47登録) 密室トリックそのものは、それほど洗練されたものではなかったと思う。その他の小技的トリックや、二階堂蘭子の語る薀蓄の方が、本格ミステリとしての雰囲気を醸し出すのに効果的に用いられている。そっちの方が楽しめたな、と感じた。 犯人指摘のシーンは、充分以上に盛り上がったかな。「地獄の奇術師」では最初からバレバレの犯人でちょっとしらけたものだったが、今回は一応、僕の予想がことごとく外れ、意外な犯人にびっくりしたので、そこは合格点と思う。 |
No.4 | 7点 | あこ | |
(2002/09/02 23:36登録) これでもかという程典型的な本格物,っていうのは,こういう作品を言うのでしょうか?(私は本格マニアではないので) すべてがトリックとその複線に奉仕していると思いました.二階堂麗子の呪われた血がこのシリーズの狂言回しとなっているのかとも思わされましたが,きっとこの程度の予測を裏切る大団円が用意されていると期待しています. |
No.3 | 6点 | ayu | |
(2001/07/20 18:11登録) この人が犯人なら面白い作品だな〜と思っていましたが。ある意味期待通り・・。 |
No.2 | 5点 | SAK | |
(2001/06/16 18:08登録) 大仰でおどろおどろしい舞台設定。 でも、トリックを含めて全体的に低調な気が。 |
No.1 | 8点 | はこ | |
(2001/04/26 21:19登録) 密室、首無し死体、魔法陣・・・。 名探偵二階堂蘭子が大活躍〜。 |