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ミステリの祭典

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ロートレック荘事件

作家 筒井康隆
出版日1990年09月
平均点6.12点
書評数67人

No.47 6点 アイス・コーヒー
(2013/11/09 17:59登録)
ロートレックの作品が数多く展示されている「ロートレック荘」に集まった男女。障害を持つ重樹はその複雑な対立構造の中心で恐るべき殺人の渦にのみこまれていく…
叙述トリックで有名な作品。この手のものは深読みすると大概意外感を味わえないので、ぼーっと読んでいった。200ページをやっと超えるくらいの短めで、途中にはロートレックの絵が挿画として入っている。ただ、あんまりマニアな話が出てこないし、主人公とロートレックを重ね合わせることもしない。これは残念だった。
いくつかの違和感を持って終わりに近づいていくと、恒例の一行が迫ってきた。なるほどそういうことだったのか、と騙されたが伏線がバレバレだ。いくつか文句も言いたいし、こういうのなら中町信氏の「○○の殺意」の方が良かったな、などと思ってしまった。
しかし、もう一度開くと犯人の独白が現れる。途中のストーリーも興味深い点があったが、これは壮絶だ。このトリックは演出効果に過ぎなかったのだろうか?

No.46 4点 バックスクリーン三連発
(2013/09/25 21:44登録)
筒井康隆は昔から苦手でしたが
久しぶりに読んでみました
いまいちですね
トリックがすでに古典となっています
犯人の独白も作者が自慢しているようで
はなについた

No.45 2点 TON2
(2012/11/11 16:49登録)
新潮文庫
登場人物の会話がどうも一致しないと感じていたら、叙述トリックでした。でも私には、これはすっきりしていないと感じました。

No.44 5点 mohicant
(2012/09/16 22:29登録)
 叙述トリックとしては反則スレスレといった印象。

No.43 9点 ようじろう
(2012/02/15 19:42登録)
小さい頃にアクロイド殺しを読んで感じた衝撃がよみがえってきた、心に残る一冊。
単純に「今まで目の前にいた人物に気づかない」という事実が衝撃的で、さらにトリックを理解することによって自分が障害者に偏見を抱いていたことに気づくという独特のメッセージの伝え方が感服の一言に尽きた。小人の主人公がモテモテなことを最初から不自然に思っていたこの感情こそ、障害者への偏見につながるのだ。

筆者の実力、努力に脱帽。
ただ、これより上の作品があらわれてはまずいので、9点にとどめておく。

No.42 5点 蟷螂の斧
(2011/08/25 17:22登録)
第2章の会話からずっと違和感があったものの、結局騙されました。しかし、騙され方の後味が良くない。(=アンフェアということでしょうか?)

No.41 5点 E-BANKER
(2011/08/05 23:26登録)
国産SF小説の大家、筒井康隆による珍しいミステリー。
題名だけみると、「館」もののように見えますが・・・
~夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘が集まった。ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかにみえたのだが・・・2発の銃声が惨劇の始まりを告げた。1人また1人、美女が殺される。邸内の人間の犯行か、アリバイを持たぬ者は、動機は?~

微かな記憶によれば、本書は発刊当時、かなり売れて話題になったはず。
以来気になりながらも未読でしたが、今回やっと読了しましたが・・・
「たいしたことはない」というのが正直な感想ですね。
これでは、最初から「仕掛け」があまりに"見え見え”でしょ!
まっ、要は「叙述系」のトリックなわけですが、ただ、これはあまりにも不自然すぎる。
もともとミステリー作家ではない作者ですから、技巧云々を指摘するのは間違いなのかもしれませんが、叙述トリックとしては決して誉められるレベルではないでしょう。
最後の真犯人の独白もちょっと冗長すぎるし、そこまで解説してもらうほどのトリックではない。
まぁ、お手軽に読める分量なのが唯一の長所でしょうか。
(大作家を貶しすぎたかな?)

No.40 8点 haruka
(2011/04/30 00:30登録)
10年以上前に、小説読んでて初めて「マジかよ!」と言ってしまった作品。読者を驚かせるためにここまでやる作者に脱帽。

No.39 9点 3880403
(2011/04/04 00:37登録)
やられた!全く気付かなかった…

No.38 5点 seiryuu
(2011/01/30 19:42登録)
不自然な文章で予想はできたけど、
ミステリアスに〆てほしかった。

No.37 2点 ムラ
(2011/01/27 14:08登録)
(ネタバレあり)

わりといまではよくあるタイプのトリック。
これは騙しがあるよ! って言われてので身構えてたらわりと序盤でわかってしまった。(ところどころに明らかなヒントが書かれているからでもあるが)言われなかったら気がつかなかったかもしれない、がやっぱり文章には違和感あり。
作中に出てくる絵も何が作品に関係あるのかと思ったら別にそんな事はなかった。これが一番残念。

No.36 4点 Q-1
(2010/10/17 03:22登録)
かなり早い段階で犯人には気付けました。
動機まではわかりませんでしたが、もう少し分かりにくくして欲しかった。

No.35 5点 kanamori
(2010/08/28 11:44登録)
叙述の技巧で××を誤認させて、結果的に「×人×役」トリックになっています。このタイプの誤認トリックとしては、わりと先駆的なものだと思います。
トリックを隠蔽するために叙述がぎこちなくなっていて読みずらいし、何かあるなと思いましたが、真相には至りませんでした。
解決部の種明かしは、自慢げで少々鼻につく感じがします。

No.34 6点 りゅう
(2010/03/15 18:20登録)
(ネタバレあり)
 この真相であれば、ロートレック荘の平面図で「浜口重樹」と記載している箇所は「浜口」と姓のみの記載にすべきだと思う。
 読者の勘違いを利用したこの手のトリックはあまり好きではなく、犯行自体には特に目を引く要素もないので、ミステリー作品としては物足りなさを感じた。
 ラストには、作者ならではの文学的テイストが添えられている。若い女性への辛口の風刺があり、犯人にとってはこの上ない悲劇の結末となっている。ラストが良かったので、プラス1点とした。

No.33 6点 makomako
(2009/08/02 09:00登録)
 こういった話は絶対映像化されない小説の世界のみで成り立つもので、ちょっと考えると登場人物たちにとっては現実にはほとんど推理することなどないことになる。
 まあそれでも見事にひっかかり犯人が分かったときにはちょっとびっくりした。
 その後実に丁寧に犯人自身の説明がある。私の読んだ文庫本では証明のためのページと行数まで記載があり、いかに作者が苦心して書いたが分かるとともに、こんなトリックはアンフェアではないかという読者に対して弁明しているようでもあるが、あまりに長くちょっとくどい。
 せっかくロートレックの写真まで沢山組み込んであるのだからもうすこしロートレックが絡んだ話となったらもっとよかったのに。

No.32 7点 isurrender
(2009/07/22 01:13登録)
冒頭で、メイントリックに関して疑問を抱き、かなり早くプロットがわかってしまったので、衝撃は少なかった
それでも楽しめたと思う

No.31 9点 okutetsu
(2009/07/01 04:50登録)
これは気付けないですね(笑)
じっくり読み返してなるほどなぁと感慨深くなりました。
まぁでも人によっちゃ認められないトリックかもしれませんね

No.30 4点 江守森江
(2009/05/22 09:55登録)
ネタバレになるかもしれないが、部屋割り図の添付された辺りで作者の狙いに気付いてしまった。
着眼点は良かったが、違和感ある文章を(解決編の伏線解説を含め)ダラダラ読まされた感じ。
単行本の表紙では、作者の超絶技巧を謳っているが、それ程の作品とは思えない(この為に察してしまう読者が出る事を認識しない出版社の販売姿勢に疑問を持った)

No.29 6点 nukkam
(2009/01/22 12:40登録)
(ネタバレなしです) 1990年発表の手掛かり脚注付きで真相が説明される本格派推理小説です。大変トリッキーな作品で書評も賛否両論ですが、(確かに万人受けはしないとは思いますが)個人的には問題なしです。ただトリックのカモフラージュに気を回しすぎたか、小説としては(新潮文庫版で)200ページ少々の短い長編にも関わらず読みにくくなってしまったのは残念でした。最終章は(好き嫌いは別にして)なかなか味わい深いものがありますが。

No.28 6点 シュウ
(2008/11/02 16:30登録)
叙述トリックはなんとなく最初の方で見当が付きましたが、元々推理系の作家じゃないのにここまで書ける筒井氏に脱帽です。
本当なんでも書ける人だなあ。

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