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ミステリの祭典

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僧正殺人事件

作家 S・S・ヴァン・ダイン
出版日1950年01月
平均点6.61点
書評数36人

No.16 5点 蟷螂の斧
(2013/01/09 14:02登録)
(東西ベスト・再読)見立てによる連続殺人(このあたりは、かすかに覚えていました・・・)が起こるのですが、謎らしき謎もなく展開がゆるいので、ページがなかなか進みませんでした。1985年9位、2012年18位と人気はあるようですが、本格を期待すると?マークがつきますね。

No.15 7点 TON2
(2012/11/26 20:37登録)
集英社文庫「乱歩が選ぶ黄金ミステリー③」
ミステリーの古典的名作。乱歩が選ぶNO1の「赤毛のレドメイン家」より完成度が高いと思います。
犯人の意外性は、最もそれらしくない者というミステリーの原則に従えば途中で分かりますが、登場人物が一流の数学者ばかりというのが特徴です。
単なる衝動的な犯罪ではなく、非常に繊細で優秀な頭脳から生まれた犯罪だと、名探偵ファイロ・バンスが推理します。そして、童謡の見立ては犯人の遊びであり、自己顕示欲だと。
作者の語る数学・物理学の知識は正しいのでしょうか。

No.14 6点 ミステリーオタク
(2012/09/21 07:07登録)
大詰めの心理戦がよかった
しかし最後の所業はあまりにも無法で傲慢ではないか?

No.13 7点 あびびび
(2011/08/18 17:32登録)
さすがミステリ史に残る名作だと思う。作者の知識容量もすごいものがある。

ただ、犯人はほぼ絞られる。最後のどんでん返しも想定内であり、たいした驚きもなかった。それでもミステリの香りただよう展開、文章の流れに+点をつけたい。

No.12 5点 isurrender
(2011/06/26 02:14登録)
かなり有名な作品であるにも関わらずミステリのトリックに関しては大して驚くような展開がない、という点が最大の驚き

No.11 7点 HORNET
(2011/01/10 18:53登録)
 物理的に,科学的に一人の犯人を決定するという理詰めを求めるとすると,心理的な要素の強い本作品はイマイチ。だが、心理が物理より重要というファイロ・ヴァンスのスタイルが一貫されているともいえるし、「ベンスン」「グリーン」よりも理があると感じる。フーダニットよりもホワイダニットの要素が強い。ディーヴァーのリンカーンライムに極みを見るような,科学を駆使したロジックが受け入れられる現代の中で,こうした古典的な探偵小説は「いいなあ」と感じさせるものがある。決してそういう感傷によって温情評価をするのではなく,ミステリ好きなら必ず引き込まれるであろう舞台設定,雰囲気がこの作品にはある。ヴァン・ダイン作品の中で高評価を得るのもうなずける。

No.10 8点 kanamori
(2010/07/17 20:43登録)
「東西ミステリーベスト100」海外部門の9位がヴァン・ダインのこっちの作品というのはちょっと意外です。日本では「グリーン家」の方が人気があると思っていたので。
たしかに、最終盤の、フィロ・ヴァンスを挟んで二人の教授の心理的闘争シーンは緊迫感がありましたが。
本格というよりサスペンス小説として今でも一級品だと思います。

No.9 8点
(2010/03/30 21:32登録)
「本格派」的な観点からすれば、確かに厳しい評価もあるでしょう。
まあ「僧正」には意味がありましたが、マザー・グースの詩にあわせた見立て殺人に、明確な理由はないのですから。結局最後にヴァンスに解説されて、ああそうだったのかと感心するようなところは全くないとさえ言えます。さらに各殺人の犯行過程も、それほど巧妙とは思えません。
それにもかかわらず、個人的にはこの犯人の思考経路、納得できるのです。第21章での犯人の心理分析は、ヴァン・ダインの薀蓄披露の中でも、ミステリ要素との融合が特にうまくいっているものではないでしょうか。ヴァンスがある人物を容疑圏外に置く理由もうなずけます。
なお、事件解明後の最後数ページはクイーンの某有名作との類似を指摘できるでしょう。クイーンは本作のこの部分に不満があったのかどうか、暗示的できれいな形にまとめていますが。

No.8 5点 りゅう
(2010/03/22 18:39登録)
 グリーン家は昔読んだことがあるが、僧正は初読。
 犯人を断定する決定的証拠がないため、探偵ファイロ・ヴァンスは心理作戦で犯人を追い詰める。
 これといったトリックが使われているわけではなく、謎解きとしての妙味は少ない。
 犯行の動機と犯行内容とのつながりに無理があるように思う。
 この作品は、見立て殺人等によるプロットの面白さで評価されているのだろう。
 しかし、それも後の作家が手を変え品を変えて様々な作品を発表した後では色あせてしまうのも仕方がないことだと思う。
 古き良き時代の探偵小説を鑑賞するという意味では一読の価値がある作品だと思う。

No.7 5点 文生
(2010/01/24 12:53登録)
童謡殺人というジャンルを確立したという意味において偉大な作品ですが、本格ミステリとしての面白みがほとんどない点が評価が分かれるところです。
サスペンスものとしても話が冗長でテンポの悪さが目立ちます。
格調高い作品なので、古き良き時代の探偵小説をじっくり読みたいという人にはおすすめですが。

No.6 6点 E-BANKER
(2009/12/30 22:54登録)
ファイロ・ヴァンス探偵譚の4作目にして、「グリーン家」と並ぶ氏の傑作です。
ただ、読了後まず感じたのは、「読みにくかった」ということでしたが・・・
当然ながら、マザーグースの歌詞を元にした「見立て殺人」が本作のハイライトですけれど、必然性のない”見立て”は個人的にはちょっと否定的です。
まぁ、「古き良き探偵小説」を体現しているのは事実だと思いますし、一応?読んでおくべき作品という評価で良いと思います。
「グリーン家」よりは落ちるかな・・・

No.5 10点 okutetsu
(2009/07/01 23:35登録)
どんでん返しといえばまさにこの作品。
最後は必ず驚愕できると思います。
推理としては冗長で明らかに怪しかったりする人間がいるんですが展開がすばらしいのでそんなに気にはならないはず。
とりあえず古典的傑作なので読んでみるのをお薦めします。

No.4 5点 測量ボ-イ
(2009/05/29 19:51登録)
「そして誰も・・」と同じく、童謡の見立て殺人が起こる
作品。ヴァン・ダインの最高傑作との呼び声も高いですが、
僕個人の評価はそれほどでもないです。
この作品、本格推理ではなく単なるサスペンス小説のよう
な気がしているのは僕だけなんでしょうか?
同じヴァン・ダインでも、「グリ-ン家殺人事件」の方が
ずっと良かったです。

No.3 9点 rintaro
(2008/07/01 22:01登録)
ファイロ・ヴァンスがとにかくカッコいいです、また推理小説の貴族階級に属すると言われるだけあって、ヴァン・ダインの作品には全体的に格調高い雰囲気が漂ってるのも好きですね、そこに童謡殺人の狂気のスパイスも効いててこれぞ「推理小説」と言える作品だと思います。ヴァン・ダインの作品が創元推理文庫で一部しか出版されてないことが非常に残念です、もっと評価されてもいい作家だと思います

No.2 4点 こう
(2008/05/12 00:00登録)
以前読んだものは読みにくかった覚えがあります。新訳になっていればまた評価が変わるかもしれませんが。
また犯行動機がミステリとして認められるかどうか。自分は認められませんでした。ポー、ドイル、クリスティ、クイーンなどを順々に読んでいく過程で読めば面白いと思いますが先に現代小説を読んだ後ではつまらないかもしれません。

No.1 6点 ElderMizuho
(2008/01/28 18:04登録)
全体に堅実なつくりでロジックがしっかりしており一癖二癖ある登場人物も魅力の佳作
、といいいたいところですが、ラストのどんでん返しをするために設定に無理が生じています。
堅実なら堅実で押し通して欲しかった。惜しい作品

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