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ミステリの祭典

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オランダ靴の秘密
エラリイ・クイーン、国名シリーズ

作家 エラリイ・クイーン
出版日1951年01月
平均点7.64点
書評数39人

No.19 7点 TON2
(2013/01/23 18:44登録)
創元推理文庫
 国名シリーズ3作目。与えられた条件から、純粋推理による犯人探しはさすがです。

No.18 10点 好兵衛
(2012/04/02 22:15登録)
これは面白い!!
今まで読んだロジック小説のなかで一番です。

最初の場面から、ヒントがちらほらと綿密に
組み込まれていて。
挑戦状前に何度も見直し、探す楽しみがありました。
そして、それらが最終的に綺麗に一つにまとまる面白さ。
推理小説を読んでいて、一番楽しく感じる所が
私的には満載でした。

こんな昔の小説なのに少し驚きました 流石。

No.17 6点 smile66
(2011/02/28 00:15登録)
少したってから読んだのであまり感銘は受けられませんでした。
ロジックもちょっと地味な印象。

No.16 8点 E-BANKER
(2011/01/24 23:15登録)
400冊目の書評は「パズラー推理小説の完成型」とも言える本作品で。(創元文庫解説の法月氏は『犯人当てロジック小説の理想型』という評価をしてます)
国名シリーズ第3弾。
~オランダ記念病院の手術室では、今まさに重要な手術が執り行われようとしていた。患者は病院の創設者であるドーン氏で、応急手術を必要としていた。ところが、何か様子がおかしい。手術台の上の老婦人はすでに息を引き取っていたのだ。控え室では生きていた患者が、いつどうやって殺されたのか。推理するエラリーを嘲笑うかのように第2の殺人が起こる!~

さすがに、エラリーの探偵ぶりも大分落ち着いてきた印象を与えます。
さて、本作の”ウリ”はもちろん「真犯人特定のロジック」ですが、「靴」にしろ「絆創膏」にしろ確かにエラリーの考え方は分かるし、特に靴の敷革の件については決定的とも言えるでしょう・・・
ただ、ロジック自体のレベルとしては、評判ほどではないかなぁーというのが率直な感想。
(第2の殺人は特にそう感じる)
これならば、「X」や「Z」の方に軍配を上げたくなります。
あと、「登場人物表」に出てくる人の数が異様に多い! 本筋とあまり関係ない人物も入ってる(カダヒーとか)ので、もう少し削ってもいいんじゃないかと思ってしまいます。
ということで、割と辛口評価になってしまいましたが、これは「期待の裏返し」という奴で、普通に判断すれば十分に高レベルなミステリーと呼べるでしょう。
病院や医療関係の描写もかなり正確に書かれてるので、その辺りの取材力も感じることができる良作です。
(個人的には、「エジプト」>「オランダ」ですかねぇ・・・)

No.15 8点 白い風
(2011/01/16 18:17登録)
確かに不朽の名作の一つですね。
ただ正直訳本が読みづらかった・・・。
靴の謎は大体分ったつもりだけど、書棚の謎が解けなかった…。
ロジックは確かに美しいね。
でも、動機などを含めもう少し突っ込んだ話がある方が好きかな。

No.14 7点 HORNET
(2011/01/08 20:54登録)
 ドルリイ・レーンシリーズからエラリイに入り,国名シリーズで初めてこれを読みました。昔の作品ということもあって,完全無欠にロジカルではなく,例えば「女には無理」というような概念的な論理も入ってきます。しかし科学的な面まで含めて全て検証しなくてはならないロジックよりも読者に近く,謎解きを一読者として楽しめました。

No.13 10点 monya
(2010/10/11 23:09登録)
これぞパズル推理小説の完成形!
犯人が意外じゃないとかストーリーに起伏が無いとかいうコメントはこの作品に関しては的外れというべきだろう!
読者への挑戦の手前で立ち止まり、犯人は誰かを考える。
ヒントをつなぎあわせていけば、必ずや犯人に辿り着く
ただ、そこに辿り着く論理の橋は中々作れない。
言葉にすれば簡単だが、そう簡単にはいかないのはこの後に生まれた推理小説達を読めば分かるだろう。
クイーンはそれをやってのけた!
今の時代になっても全く古びてない論理の美しさ!
これを読まないで推理小説好きは語ってはいけない!

No.12 6点 阿多緑
(2010/09/26 21:41登録)
ロジックの美しさではナンバーワン!

No.11 9点 ミステリー三昧
(2010/08/12 21:30登録)
<創元推理文庫>国名シリーズの3作目(長編)です。
付け入る隙のないガチムチのフーダニット系として高評価しました。ただピンポイントに犯人の名を指し示すのではなく、すべての可能性を考慮しジワジワと犯人像を特定していく過程が「靴」だけ(正確に言うと違いますが、別に良い)で楽しめるとは。もう、さすがとしか言いようがない。前作の『フランス白粉』に比べ手掛かりが少ないにも拘わらず、クオリティーを落とすどころか、またひときわ上昇しました。ロジックの飛躍っぷりが半端ないです。私的にこのクオリティーの高さは有栖川有栖の『スイス時計の謎』以来でした。
登場人物は20人超と大変多いですし、物語に必要とは思えない人物だってチラホラいます。でも、これは数少ない証拠品から、たった1人に絞り込む過程を大げさにやりたいが為だと思えば許せてしまいます。実際、凄いですから。それに、自信を持って読者の挑戦状を添えられるだけのフェアプレイな精神も窺えましたし、エラリー・クイーン代表作であり傑作であることは間違いないでしょう。期待通りで満足、満足。これぞパズラー小説の名に相応しいです。

No.10 7点 kanamori
(2010/07/22 22:08登録)
国名シリーズの中では、とりわけフェア・プレイに徹したロジカルな作品という印象。
正に”読者への挑戦”を挟むにふさわしいパズラーですが、その分、「エジプト十字架」とか「ギリシャ棺」に比べると、ハッタリとか派手さがないので物語として起伏に乏しいと思いました。でも、解決編のロジックは非常に感心しました。

No.9 8点 りゅう
(2010/07/10 17:30登録)
(若干のネタバレあり)
 作者との相性が悪く、ようやく、これはと思える作品に出会ったという感じだ。1番目の殺人トリックが秀逸。見事に騙された。エレベーターの出入り口が2箇所あるのが気になり、何かあるとは思っていたのだが。ロジカルに犯人を特定していくのが作者の十八番なのだろうけれど、あまり説得力を感じない(この辺が相性の悪さだと思う)。井上勇氏の訳本で読んだが、お世辞にも名訳とは言えず、特に前半部は読み進めていくのに苦労した。

No.8 8点 あびびび
(2009/12/27 23:23登録)
1931年の作品だそうだが、そのロジックの素晴らしさは色褪せていない。

科学捜査に頼らず、ミステリの素晴らしさを満載した数少ない作品だと思う。

No.7 9点 okutetsu
(2009/07/01 05:35登録)
ホントにパズルのような感覚で楽しめる作品。
ラストのワンピースの発想は感動しました。
あれだけのことで答えが導き出せるエラリーは凄い(笑)

No.6 10点 測量ボ-イ
(2009/05/31 16:35登録)
あまり聞かれることもないですが、「海外の作品でベスト1
は何?」と聞かれたら、多分この作品を答えると思います。
素晴らしい作品です。舞台が病院という設定もユニ-クです
し、目次の項目を「・・・tion」で統一する構成も凝っていま
すよね。

No.5 8点 Schadenfreude
(2009/01/10 16:13登録)
フェアプレー、パズラーのお手本のような作品。
犯人はわりと分かりやすいと思ったけれど、フェアプレーを徹底すれば難易度が下がるのはある程度は仕方ないでしょう。

No.4 8点
(2008/12/21 14:56登録)
本の中にメモを書ける余白をあけたページを入れるなんて(少なくとも創元推理文庫版は)よくもこんなことやりますね。ホントに何かメモを取る人、いるんでしょうか。生真面目な感じだった前2作に比べ、各章のタイトルの凝り方にしても、知的遊戯を楽しむ余裕が感じられます。
推理プロセスの面白さだけでなく、犯行方法の工夫も見られるようになりましたが、やはり本書の目玉はなんといってもタイトルにもある一足の靴から導き出される推理です。それに対して第2の事件の方では、同一犯人による犯行だとの証明が欠けている点がちょっと弱いのではないかと思いました。

No.3 9点 こう
(2008/09/21 23:39登録)
 個人的には国名シリーズでは最も気に入っている作品です。ミステリとしての出来ならおそらくギリシャ棺なのでしょうがとっつきやすくわかりやすいことから個人的には「オランダ」が好きです。
 この作品もロジックはしっかりしており「絆創膏」の小道具もいいと思います。難点はクイーンだから仕方ないといえばそれまでですが犯行を未然に防ぐための警察の動きがあまりにもお粗末なことです。最初に犯人の性別がわかるのにもかかわらず予定通り殺人が行われているのはどうか、と思いました。読者の視点でいえばそうやって殺人が繰り返されてフェアな情報が集まってくるわけですが。情報提示については一番フェアな作家でしょうしクイーンが面白くなるとクリステイがいかにフェアでないかがよくわかると思います。国名シリーズはどれもフェアな作品ですが読みやすさでいえばやはり「オランダ」か「エジプト」だと思います。

No.2 7点 Tetchy
(2008/08/20 13:44登録)
本作においては最後犯人を2人まで絞り込む事ができたが、最後の最後で間違えてしまった!
ババ抜きで2枚残ったカードを眼の前に提示され、最後にババを引いてしまった、そんな感じだ。
しかし今回は納得行きます。天晴、クイーン!

しかし、犯行に使った白衣、ズボンならびに靴、そして決定的なのはマスクまで残しているのだから、そこから唾液や髪の毛を採取し、鑑定すれば犯人はロジックを駆使せずとも絞り込めると思うのに、今回もそういった動きは皆無。
つまりクイーンって、本当にロジックで解き明かすミステリなのだなぁ。
もうそういう物なんだと思って、次回から読もう。

No.1 9点 あい
(2008/03/05 23:09登録)
さすがにクイーンの代表作だけあって、なかなか面白かった。
少し犯人が分かりやすいが、病院という設定も面白い

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