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[ 本格/新本格 ]
五覚堂の殺人~Burning Ship~
堂シリーズ
周木律 出版月: 2014年02月 平均: 6.33点 書評数: 3件

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講談社
2014年02月

講談社
2017年03月

No.3 6点 メルカトル 2021/02/02 22:30
放浪の数学者、十和田只人は美しき天才、善知鳥神に導かれ第三の館へ。そこで見せられたものは起きたばかりの事件の映像―それは五覚堂に閉じ込められた哲学者、志田幾郎の一族と警察庁キャリア、宮司司の妹、百合子を襲う連続密室殺人だった。「既に起きた」事件に十和田はどう挑むのか。館&理系ミステリ第三弾!
『BOOK』データベースより。

ガチガチの館ミステリですね。雰囲気はなかなか良い感じです。二つの密室のトリックは同じようなシチュエーションですが、その規模が大きく違います。第一の密室はやや小ネタ的です、それでもそれなりに考えられたものであり、解りやすいのが何よりです。第二の密室は大掛かりな物理的トリックで、そんな馬鹿な事があるのだろうかと誰もが思う類のものですね。バカミスとは言えないかも知れませんが、何らかの痕跡が残るであろうことは疑い様がないでしょう。一々図解で説明されていて、そこは評価が高いです。よってトリックが解明されるまでは7点付けようと思っていました。しかし


【ネタバレ】


しかし、動機の面と犯人の心理面でかなり作者の考えと私の解釈とに乖離が見られることによって点数を下げざるを得ないとの結論に達しました。その反論点とは

・二十三年前の事件で、幾郎が家政婦の優が妊娠八ヶ月だったのを何故鬼丸に聞くまで知らなかったのか。誰の目にも明らかなはずであり、優に特別な想いを抱いていた幾郎なら尚更あり得ない。

・連続殺人事件の真犯人は何故もっとも憎むべき相手が死ぬまで手を拱いていたのか。真っ先に殺意を抱くはずなのにそれを我慢して、その親族を根絶やしにしようとするのはお門違いではないか。

この二点に於いて矛盾を生じているのは間違いないと思います。よってマイナス1点で6点としました。

No.2 7点 makomako 2019/01/10 19:40
前作の双孔堂では十和田の常軌を逸したとしか思えないエキセントリックさにちょっと引いてしまったのですが、本作品では普通の変な人となっており、まあお付き合いできそうです。
 トリックのスケールはとても大きくこんなことは絶対無理と思えるほどですが、何とか納得できる範囲と思います。
 本作品は必要と思われるところにきちんと図表が示されており、そういった面でも読みやすい。
 正直2作目の双孔堂を読んだときは作者の感覚を疑ったのですが、本作品では作者の実力が感じられ次作も期待ができそうです。

No.1 6点 虫暮部 2014/04/03 20:00
 色々趣向を凝らしているのは判るけど、前2作より少し落ちるかな。あまりにパズル的でひとの行動の動機を軽視している点が物足りない。
 志田悟についての叙述トリックはすぐに気付いた。不自然な記述が判り易過ぎ。


周木律
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