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[ 短編集(分類不能) ]
こめぐら
倉知淳 出版月: 2010年09月 平均: 5.25点 書評数: 8件

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東京創元社
2010年09月

東京創元社
2014年01月

No.8 5点 いいちこ 2016/02/25 16:04
メタミス的なアプローチを活かした軽妙なバカミスが並ぶ。
ユーモアとリーダビリティの高さには見どころがあるものの、ミステリとしての骨格は至って小粒

No.7 6点 E-BANKER 2014/10/01 21:35
同時発売された短篇集「なぎなた」の姉妹篇がコレ。
本格ミステリーというよりは、おフザケのような軽ミステリー作品が並んでいる。

①「Aカップの男たち」=これは・・・何とも言えない作品。なにしろブラ愛好家の男たちのオフ会が事件の舞台となるのだから・・・。しかも謎というのがブラの鍵がなくなるというトホホぶり・・・。まぁ笑えるのは間違いない。
②「真犯人を捜せ(仮題)」=1995年発表ということで結構昔の作品なのだが、フーダニットというよりワンアイデア勝負の小品という感じ。あまり感心しないプロット。
③「さむらい探偵血風録」=ミステリーマニアの主人公がビデオをレンタル。その内容は時代物のミステリーでメインテーマが人間消失というプロットなのだが、作者の狙いはそんなところにはない。オチはよく分からなかったのだが・・・
④「遍在」=これもオチがイマイチ分かりにくいのだが・・・。本編だけちょっと毛色の違う作品。タイトルはどういう意味なのか?
⑤「どうぶつの森殺人(獣?)事件」=個人的には綾辻行人の「どんどん橋おちた」を思い出してしまった。作者あとがきによると、当初は講談社のミステリーランド用のネタとして用意されていたとのこと。まぁ脱力系なのは間違いない。
⑥「毒と饗宴の殺人」=ボーナストラック的な作品。その訳は猫丸先輩が登場するためなのだが、相変わらず神出鬼没で事件に首を突っ込む猫丸先輩。これはいわゆるプロバビリティーの殺人という奴なのだろうか?

以上6編。
何とも脱力系というか、「なぁーんだ」という感想しかならない作品が多い構成。
長編だとロジックの効いた王道の本格ミステリーを書く作者だが、短編ではガラッと雰囲気が変わるのが面白い。

⑥以外ノンシリーズのため、あまり統一感はないが、作者のファンならば満足できるのではないか。
じゃぁファン以外にはどうかというと・・・まぁほどほどには楽しめるというところ。
できれば次はガチガチの本格を書いて欲しいなぁというのは欲張りか?
(①③は笑える。⑥は猫丸先輩シリーズらしい安定感)

No.6 5点 虫暮部 2013/12/12 11:31
「毒と饗宴の殺人」には、有栖川有栖に同趣向の短編があるけれど、それと比べて説得力に欠ける、と思った。

No.5 5点 mozart 2013/02/11 06:49
「なぎなた」と同様、ミステリーとしては薄味。ただ、こちらの方がニヤリとさせられる箇所が多い分だけ楽しめるかも。

No.4 5点 HORNET 2011/09/18 21:01
「Aカップの男たち」ブラ愛好家たちのおばかで大真面目なやりとり、「さむらい探偵血風録 風雲立志編」いちいちカメラをにらむ主人公の侍が最高。バカミスの面白さを堪能。ミステリ的には・・・かもしれないが、つまみ食いのように読書するにはオススメの一冊。

No.3 5点 まさむね 2011/01/03 20:17
「なぎなた」と同時刊行の短編集。
同じ短編集でも,こちらは,バカミス度の高い作品が揃ってます。
で,多分バカミスを読みたい気分ではなかったんでしょうねぇ(じゃあ読むなよって自分で突っ込みたくなるけど),ビビッとくる作品はなかったですねぇ。
あっ!あとがきは結構良かったですよ。
悪くはない短編集なんでしょうけどね。

No.2 6点 江守森江 2010/12/22 19:02
新作を書いて単行本が出版されるのが理想だが、作者の仕事しなさ加減は半端でなく期待するのに疲れた。
長期間に渡る落ち穂拾い的作品をタイプ別に二分冊したモノの片割れ。
一時期執拗に追い続けた作者なのでアンソロジーやら小説誌やらで以前に読んだような気がする作品ばかりなのはファンである弊害なのかもしれない。
新鮮味が無く非常に残念な思いと思い出すだけの読書で時間を要さない事(ドラマ視聴に追われる現状の私には優しい)を相殺するだけの採点しか出来ない。
作品のデキは兎も角シリーズ短編集に収録されていない猫丸先輩作品が読めるのはファンには嬉しい(単なるファンの依怙贔屓で1点加点)

No.1 5点 kanamori 2010/10/25 18:41
ミステリ短編集。
同時出版の「なぎなた」の姉妹編で、本書はどちらかというとバカミス系でユーモア風味の作品が多い。
バカミスの双璧は、「Aカップの男たち」と「さむらい探偵血風録」で、とくに後者の時代劇ドラマ・ネタには爆笑の連続。
毒殺トリックを扱った「毒と饗宴の殺人」は、猫丸先輩の”特異な論理”が泡坂氏の初期短編のコピーのようでイマイチでした。これを”亜流”というのでしょうか。


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