皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
|
[ 本格/新本格 ] 犯人は現場に首だけ戻る |
|||
|---|---|---|---|
| 倉知淳 | 出版月: 2026年07月 | 平均: 5.33点 | 書評数: 3件 |
![]() 実業之日本社 2026年07月 |
| No.3 | 5点 | kanamori | 2026/10/23 15:13 |
|---|---|---|---|
| 死体の部位切断のホワイダニットに特化した4編の謎解きモノから成る中篇集。首なし死体、片腕切断、片足切断、頭部・四肢切断のバラバラ死体と、このところ作者が拘っている感がある「死体で遊ぶな」路線です。
探偵役は、大学時代からの腐れ縁で、共にフリーライターの「わたし」折本と、浮き世ばなれした久世敬太郎のコンビです。警視庁の新制度”非正規雇用捜査官”(通称”派遣さん”)に採用された二人が、捜査一課刑事の案内付きで一日捜査体験をしてレポートを出す。ユルい設定で捜査の合間に久世が話すフリーライターとしての取材内容のバカ話が、(全く事件と関係ないけど)面白すぎる。河童=宇宙人説には笑った。 肝心の謎解き面では、表題作の第1話「犯人は現場に首だけ戻る」に尽きる。強盗殺人の犯人の頭部が切断されて、事件の10日後に被害者宅の門柱の上に置かれた理由は、特殊な条件によるものながら、意外性があり納得感もあります。 ただ残りの作品は、何れも理由(目的)が強引で、すんなり納得できるものではなかった。最終話には、今後二人で探偵事務所を開くような記述があるので、続編があるのかな。 |
|||
| No.2 | 7点 | メルカトル | 2026/10/03 22:38 |
|---|---|---|---|
| フリーライターの折本光一は、浮世離れした友人の久世敬太郎とともに、一日の捜査体験でレポートを提出する「非正規雇用捜査官」に採用された。今回の事件現場は凶悪な強盗殺人事件が起きた民家。事件の十日後には犯人と思われる“生首”がなぜか家の門柱に置かれていた。〈正義の執行人〉の仕業か、愉快犯か、謎は深まるばかりだが、体験を終えた相棒の久世は、あっさりと「真相がわかった」と告げるのだった――“派遣さん”捜査コンビが、猟奇事件の謎を“のほほん”と鮮やかに解くユーモア本格ミステリ!
Amazon内容紹介より。 全四作、全て身体のどこかが切断された死体が登場。第一話は被害者の頭部が強盗事件のあった家の門柱に乗せられ、第二話は若い女性の切断された右腕が死体の上に乗せられていた。第三話はカリスマ男性の左脚が根元から切断され、ズボンを何事もなかったように履かされていて、第四話は頭部、四肢、手首、足首の九ヵ所を切断されたバラバラ死体。 全体的にくどい面もあります、特に刑事や探偵役の久世敬太郎の長広舌が鼻に付いたりしますが、それなりに楽しめました。 個人的には第三話が特に印象に残りました。数々の伏線が張られているにも拘らず、何故脚が切断されたのかさっぱり想像も付きませんでした。全話切断の理由にとことん拘って書かれた作品集で、其々の真相には納得感があり理路整然と解明されていきます。かなり焦らされますが、最終的にはロジックに押されて成程となります。ただ、第一話など早い段階で真犯人が明らかになっても良さそうなのに、とは思いましたが、それ以外は目立った瑕疵はなく好編揃いではないでしょうか。まあ私が切断物が好きなのもあり、評価は甘めになっていますけれど。 |
|||
| No.1 | 4点 | 虫暮部 | 2026/09/15 15:07 |
|---|---|---|---|
| 真相のアイデア、切断のホワイ、等はまぁ良いかも知れないが、動きに欠ける坦々とした書き方が面白さを損なっている。
書き下ろしの最終話に至っては、関係者との面談すら端折ってしまった。 “何だか日下部刑事が面倒くさいから、これ以上の段取りを組んでいないようにも思えたけれど” って、面倒がっているのは作者では? 登場人物のせいにするなっちゅーの。 |
|||