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[ クライム/倒叙 ]
百万ドルをとり返せ!
ジェフリー・アーチャー 出版月: 1977年09月 平均: 6.75点 書評数: 12件

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新潮社
1977年09月

No.12 6点 take5 2018/11/19 18:20
これぞイギリスのユーモア!という感じ。
難しく考えなくても楽しいコンゲーム物。
ご都合主義?やりすぎ感?確かにあります。
作者の人生が大どんでん返しで、
事実は小説より奇なりということです。

No.11 5点 いいちこ 2017/07/17 17:56
サプライズに乏しいプロットもさることながら、優秀な詐欺師とされるメトカーフを次々と陥れる4人の計画が、非合理的なうえに極めて稚拙かつ乱暴という、ミステリとしての作り込みの甘さが致命的であろう。
単純明快でキャッチーな主題と、登場人物の造形・描写に見どころはあるものの、コン・ゲーム小説の傑作との世評には賛同しかねる作品

No.10 6点 蟷螂の斧 2015/12/13 20:42
(東西ベスト95位)デビュー作でありながら、二段落ちまで用意したことに敬意を!。貴族・ジェイムズの役どころがいい。他の3人が真面目に奪回作戦を検討するのだが、ジェイムズは、モデルのアンに”うつつ”を抜かしてしまう。案が出てこないところに、アンが登場するというわけです。一つのオチは予想できたのですが、ラストのオチは考えつかなかった・・・。敵役・ハーヴェイをもう少し悪人に描いて欲しい気もしたのですが、結果、「死体のない楽しいミステリー」の1冊となった。・・・で良しとするでいいのかな?。

No.9 7点 makomako 2015/11/22 08:05
詐欺や相場師の話はあまり好まないのですが、友人から「これは面白いからぜひ」と勧められ、読んでみました。
 なるほど面白い。登場人物もあくどいことをやってはいるが、冷血な人物はいない。
 インチキ商法に引っかかって巻き上げられた100万ドルを、頭を使って取り返す話なのだが、精緻な計画の割にハプニングが起きてちょっとハラハラさせる。
 この辺りがなかなかよくて、読んでいて楽しかった。
 最後はどんでん返しというかとんでもないこととなるのでびっくりしましたが、作者のサービス精神にあふれたところでもあるのでしょう。

No.8 5点 斎藤警部 2015/06/02 18:10
愉快な詐欺話に豪快なオチが付いた。手に汗は握らなかったが、いい感じの明るい小説。人によってはもっとバッドなどんでん返しを期待するかも知れないけど、もしそんな結末だったらちょっと嫌だなあ、この作品の場合は。

No.7 8点 あびびび 2013/09/16 16:20
この作家のデビュー作と聞いてびっくりした。自身の投資失敗を糧にして書いたらしいが、自分には縁のない投資の世界が垣間見えてくる。

騙された4人が集まり、それぞれのプランでお金を取り戻すわけだが、最後は奇想天外な終結。でも最初悪人だった男が、最後は善人のようになっていないか?(笑)

No.6 7点 isurrender 2011/10/27 21:13
コン・ゲームの傑作といわれるだけあって面白かった
小説内でも触れられている「スティング」のよう
最後のオチも良かった

No.5 8点 E-BANKER 2011/07/20 21:42
コン・ゲーム小説の傑作と評される1作。
処女長編とは思えないほどの出来栄え。
~大物詐欺師で富豪のメトカーフの策略により、北海油田の幽霊会社の株を買わされ、合計百万ドルを巻き上げられた4人の男たち。天才的数学博士を中心に医者・画商・貴族が専門を生かしたプランを持ち寄り頭脳の限りを尽くして展開する痛快無比の奪回作戦。果たして、百万ドルは取り返せるのか? 新機軸のエンターテイメントとして話題を呼ぶコン・ゲーム小説の傑作~

いやぁーこれはかなり面白かった。
「シンプル・イズ・ベスト」とも言うべき単純さと、スピーディーな展開にすっかり嵌まってしまいました。
メトカーフという男も、自身は「負け知らずの男」のはずなのですが、4人が仕掛けた罠に面白いように掛かっていくんですねぇ・・・
3人目までそういう流れが続いた後、「なんかイマイチ盛り上がりに欠けるなぁ」と思ってきた矢先に、「大仕掛け」が炸裂する!
これには正直やられました。
ラストもなかなか小粋なエンディング。読後感も実に爽快でした。
頭を真っ白にして、何も考えずに読むのがお勧めの1冊。
(「詐欺」については実に初歩的な手口。よくこんな単純なやつに引っ掛かったな・・・)

No.4 8点 itokin 2011/06/24 10:55
数年前読んだ作品ですが、テンポ良く痛快で一気に読んだことを覚えています。まるで、映画「スティング」を見ている感じでした。

No.3 6点 2010/07/30 21:40
巨額の金を取り返す計画と実行。その展開がユーモアたっぷりに描かれている。そして本当の面白さは後半にあり、しゃれたオチも用意されている。敵役のメトカーフも人間味があふれていて良かった。
話の骨子とは関係ありませんが、テニスならローズウォール、コナーズ、映画ならコンゲーム物の「スティング」など、当時の流行りの人物や事象を実名で登場させているのも、ファンにとっては楽しみです。
お遊び感覚のかるい小説ですが、それをヒットさせる作者はやっぱりすごい。エンターテイメント作家としての素質がピカイチなんでしょう。この作家、本当に波瀾万丈の人生ですね。牢屋から出た後は人生経験をさらに積んで、もっと面白い小説を書いていることでしょう。最近の作品は読んでないのでわかりませんが。

No.2 8点 こう 2010/07/21 23:08
 私が中学生の頃テレビで「ケインとアベル」が放送され書店でも全作品揃って簡単に手に入る作家でした。
 今でも軽妙な「コンゲーム小説」というとこの作品が真っ先に思いつきます。国内も未だに「紳士同盟」シリーズくらいしか思い浮かびませんが。
 アーチャーの明るい作品は短編の一部とこの作品くらいですがいずれもさらさらっと読めて楽しめた記憶があります。

No.1 7点 kanamori 2010/07/20 21:00
ベストセラーとなったコンゲーム小説の古典が「東西ミステリーベスト100」海外編の52位に。
この原題もしゃれていて面白い。"Not a Penny more,Not a penny less"、石油開発の投資詐欺に遇った4人が、首謀者からきっちり百万ドルを取り戻す、そう1ペニーも多くなく、1ペニーも少なくなく。
しかし、作者の実人生のほうが、小説より波乱万丈でスリリングだった気がする(笑)。


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