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[ 短編集(分類不能) ] 赤い死の舞踏会 |
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| エドガー・アラン・ポー | 出版月: 2021年04月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
![]() 中央公論新社 2021年04月 |
| No.1 | 6点 | みりん | 2025/12/28 19:22 |
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| 北山猛邦『神の光』で久しぶりにポオが読みたくなった。収録作は『ベレニイス』『影』『メッツェンガアシュタイン』『リジイア』『沈黙』『アッシャア家の没落』『群衆の人』「赤い死の舞踏会』『アモンティラドの樽』と評論2つ。あえてか?一般に流布されているタイトルと違うものが多い。やはり模倣した文体より原文の方が数段晦渋で、地の文は常に論考を読まされているみたいだ。
某ポオオマージュ作品で『アッシャー家の崩壊』を犯罪小説としても読めるぞという評論を読んでから、注意深く再読したけど少し無理筋では…?ポオがそこまで見越して描いているとは思えない。 『アモンティラドの樽』は地の分がほとんどを占めるポーにしては珍しく会話文が多く、比較的小説チックだ。2人の確執を描かないことに意味があるのだろうか。拘束した男の前で石材を一つ一つ設置していく過程がスリリングというかシュール。『黒猫』や『告げ口心臓』と違ってお咎めなしなのが今でも偏愛される理由か。 小品の多い全集1に載っている中でも数少ない良作の『メッツェンガアシュタイン』もあるし、病死・美女の死と埋葬、蘇生、憑依などよくあるネタも満遍なく揃っているが、何かメインディッシュに欠けるようなラインナップだなあと。評論はわけわかめ。 |
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