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[ 本格/新本格 ]
葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午 出版月: 2003年03月 平均: 7.01点 書評数: 116件

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文藝春秋
2003年03月

文藝春秋
2007年05月

No.36 5点 こもと 2007/10/22 19:29
 私はミステリファンではあるが、「この小説は、トリックが奇抜だから好き」というタイプの読者ではないのだと思う。 どんなにトリックが優れていようとも、その料理の仕方・・・言い換えれば文章力があるという点に重きを置く。 従って、氏のデビュー当時の「家」シリーズ三作を読んだ時には、(ごめんなさい)、正直めまいすら覚えた。
 今の歌野作品は、当時に比べ、格段に読み易くなっていることはわかっているのだが、「このミス1位」と言われると、そこまでの完成度ではないんじゃないかな、とも思う。
 自分が読み始める前までの前評判が高かったので、期待しすぎてしまったのかもしれない。 まっさらな気持ちで読むべきだった。

No.35 7点 おしょわ 2007/10/18 21:21
確かにだまされたんですが、なぜか高得点をつけにくいのは若干ながらも無理がある設定のせいでしょうか。
やっぱ少なからず違和感ありますよ。

No.34 7点 shige-tee 2007/10/17 17:25
読んでいる最中の印象としては映画なんかにしやすそうな話だなと思いました。トリックの関係でちょっと無理なのでしょうが純粋にエンターテインメントとして楽しめました。文章の構成もよく伏線も綺麗に張られています。
大きく四つの話に分けられると思うのですが(蓬莱倶楽部編、古屋節子編、安さん編、探偵時代編)気になったのは探偵時代編、本格物の要素が練りこんであるのですが謎、謎、謎と提示され、論理的な現場検証もあるのですが、いきなり謎を飛び越えて、真相が出されてしまった印象です。もう少し結論に至るステップがあったほうが全体のバランスがよくなったような感じがします。
でも全体としてはなかなかうまくまとまっていて、楽しんで読める作品でした。

No.33 10点 いけお 2007/10/10 10:50
プロットがおもしろい。
ラストは意外すぎる。
想像するとちょっと無理があるが、読後に設定がひっくり返る感じは快感。
叙述トリックを全体を通じ、有機的に活用した稀有な作品。
タイトルも良い。

No.32 4点 2007/09/24 00:36
さくさく読めるのはいいんだが最後が同じトリックを見た事があったので興ざめだった。少し無理があるし。

No.31 10点 ぷねうま 2007/09/19 22:44
騙されたと気付いた瞬間に頭の中で登場人物の行動をフラッシュバックさせたのだけど、かわいくてちょっと笑ってしまった。
感動的なラストも素晴らしい。

No.30 10点 dei 2007/07/26 21:45
信じていた世界観が崩壊していくのは最高!
9点にしようか迷ったが、おまけで10点。

No.29 8点 vivi 2007/07/18 01:51
このグイグイと引き込まれる展開が素敵でした。
ただし結末は・・・びっくりしましたけど、嬉しくなかったかな(^^;
ちょっと無理があるような・・・こんな熱い●人がいたら怖いかも。

何となく『動く家の殺人』と印象が重なります。
大きなトリックに、小さなトリック。
でも、迫力はこちらが数段上ですね。

実は過去のヤクザ話の方が好きだったりします。
あの謎、とてつもなく魅力的だった。

No.28 7点 ひこうき雲 2007/07/14 00:22
最初からどうなるだろうと思わせてくれる内容。
前評判から思いがけないエンディングと聞かされていたので、期待を膨らませつつ、エンディングへ。。。
え~、そんな~と確かに思いも寄らぬエンディング。
でも、「そりゃあ、ないよ~」と思わされるガックリと来るものでした。最初からずっと面白かっただけに、なんか惜しい。

No.27 8点 なの 2007/06/23 19:24
お見事!
確かに読み返すとキッチリ叙述やってます。
それまでの脳内ビジュアルがひっくり返されるのは、
ちょっとマゾヒスティックな快感も。

No.26 9点 名無し 2005/07/23 12:02
軽快で美しい文章にやられた。びっくりした。感動した。
これは一生ものの名作になると思う。

No.25 8点 ゆう 2005/05/28 12:44
だまされました。

No.24 5点 ぷうば 2005/05/11 17:53
 計算し尽くされた構成、これでもかというガチガチのカムフラージュ(読み返すと「ようやルヨ」と笑える)・・・よくできた作品だと思うし、途中でネタを割り切る読者も少ないと思われる・・・が、多少なりともの叙述トリック経験者にとってこの話がそれ程アメージングなものとも思えない。 十角館や殺戮病の既読者が、これを読んでどれ程の衝撃を受けるものなのかわからないが、個人的には初めてチョコラーメンを食べた時と同程度であった。(チョコ味が突然ラーメン味に変化する!)
 
 そもそもこのネタ自体、古今東西のショートショートや短編でチラホラ見られる(都築道夫、阿刀田高?、Fブラウン・・)もので、それをこれほどの長さに引き伸ばした本書が(いかにペンワークに秀でていると言えども)一昨年の二冠というのも首を傾げたくなる。(他になかったんだね)
 
 ただ、最後の超アグレッシブな人生観は楽しいし、スガスガしくさえもある。本作のトラップは読者をココへ導くために仕掛けられたのではなかったか、という読後感に誘(いざな)われたとしても不思議ではない。

No.23 8点 ikkyu 2005/05/11 14:35
最初ドンデンが分かった時、思いも知らず何のことって感じでした。所々で伏線があるんですね。いやぁ、騙されました!

No.22 7点 マサト 2005/05/02 16:10
俺が今まで読んだミステリの中でも、かなり衝撃的なものだった。 最後の方はホテルのラウンジで読んだが真相がわかった時には、ももひきにキセルを落としてしまった。

No.21 10点 Q 2005/04/21 19:31
ミステリを読んで感動したのなんて一体いつ以来だろう。
たぶん初めてのことだろう。

タイトル、トリック、テーマ、登場人物。
全てが渾然となって押し寄せてくる。
『長い家〜』を書いていた歌野が
こんな物語を紡ぎだすようになるとは……
主人公の最後のセリフと含めて、生きる勇気を与えてもらえる。

No.20 5点 ルルファー 2005/03/29 18:07
【読後後悔】
前評判を聞いてなかったら騙されてたんだけどな。

No.19 10点 s k 2005/03/23 19:01
すげーこれは仰天のトリック!文体もキャラもよい

No.18 10点 北浦透 2005/03/10 00:30
トリック、中盤のサスペンス、ミステリーとしての整合性。どれを取っても完璧である。悪徳商法事件という近代的なテーマに、密室殺人という古典的なテーマ、バラエティーにもとんでいる。
最も評価されるべきは、トリック解明後の「物語」だが、こんなにもトリックが、鮮烈に物語を引き立たせたミステリーがあっただろうか。タイトル、最後の一行、少なくとも作者はこの作品において、完全に構築してみせたのである。
実際のところ、歌野昌午をあまり好きではない。この後の『ジェシカが駆け抜けた七年間について』も、申し訳ないが凡作であった。だが、この作品は、間違いなくミステリー史に残るべき傑作だ。ミステリーを愛する者としては、この作品の価値を正しく見極めなければならないだろう。

No.17 9点 sophia 2005/01/05 05:03
読者の錯誤を誘発する伏線が目白押しです。タイトルも何となく付けたのかと思っていたら、重要な意味があったんですね。ちょっと強引な叙述トリックではありますが、綺麗に収束させてくれたのでこの点数です。個人的に一番効いたON対決の伏線のインパクトが年を経るごとに薄れていくのが残念ではありますが。


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